100 / 152
あやかしと神様と男子校
1☆部活遠征
しおりを挟む
紅葉色づく過ごしやすい美しい秋の事。
スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋。
収穫を寿ぐ神事も行われ忙しくなる。
学園生活も慣れ始めた二学期。
文化祭が終わった数日後。
滝口臣は東親王殿下に向かい頭を深々と下げていた。
「助っ人として部活の遠征を頼まれてしまい護衛の任務を明日外させてください……」
心苦しそうに言った。
体育の授業で運動神経の良さに目をつけたバスケ部の部長に泣きながら拝み倒されて断れなかった。
東殿下はニコニコなさって、
「なら、僕は臣の応援に付き添うよ。」
「そんな、恐れ多いです!」
そう口で言いながら臣は嬉しそうだった。
「でも東殿下の護衛を外れるのは心苦しくて…」
護衛の仕事に誇りを持っていて学生の青春は全て東親王殿下に捧げようと心に決めていたのだ。
バスケ部の部長の必死の押しに根負けしたことを悔いてもいた。
「瑠香も一緒に来てくれるよね?」
東殿下は瑠香は付いてくるのは当然だけど聞いてみた。
「それはもちろん。オレも東殿下のお供させて頂きます。葛葉子もいいよな?」
「うん!もちろんだよ!」
他の学校を見学できるのも楽しみだと思った。
だが、臣は申し訳な下げに太い眉毛を下げて、困った表情をした。
「あの、それが、葛葉子さんは無理なんだ…」
「え?なんで?」
「遠征場所は男子校なんだ……」
「男子校……」
男かうじゃうじゃいる想像をして一瞬ゾッとする。
男子にだいぶ慣れたが無意識に嫌がる。
さらに夫婦になって今更怖がることではないけれど、瑠香以外の男は怖い。
葛葉子のその様子をみた東殿下は苦笑して、
「そうなのか……でも、僕の護衛は基本二人両脇にいてもらいたいんだよね…」
東殿下は悩んだ。
無理強いはできないし、応援しに行く事も出来なくなってしまうかな?と考えるが、転校するわけではないのだから、
「女子でも応援ぐらいなら…僕の護衛してもだいじょ……」
瑠香は無言で微笑んで黒いオーラをだしていた。
(男どもしかいない野獣のような男子校に葛葉子を入れるのは嫌だ。東殿下の護衛に集中できないし、むしろ、愛妻に声をかけた男を亡きものにせねば……)
とオーラが訴えた。
そのことに気づかず置いていかれるのは嫌な葛葉子は、
「大丈夫です!男に変身してしまえば、東殿下の護衛を務められますっ!」
と思いついたことを言った。
「そんなこともできるの?すごいね!見せてっ!」
東殿下はワクワク感を出してそうお願いした。
「はいっ!」
葛葉子は真陽姉さんにしてあげた【葛葉君】をイメージすると
ドロンっ!と煙が出る。
背の高い長身の男バージョンの葛葉君に変身してみせた。
女の子らしかった葛葉子の本来の姿とは対象的に、男らしさがあふれ身長は臣と同じくらいに長身だ。瑠香と並ぶと、瑠香のほうが女性に見えないこともない…
だが、服装はセーラー服のままだった。
瑠香は頬を引きつらせる。
あんまり男になってもらいたくない。
可愛い女の子でいて欲しい。
陛下を一番に愛するという神誓いしているのに、【一番恋しい女】が【男】になるのは…複雑すぎる。
葛葉子の突然の変身にクラスのみんながびっくりする。
「わーっ!葛葉子カッコイイ!」
「狐のあやかしってマジで変身できたんだ⁉」
「てか、ずっと、このままでいてっ!」
葛葉子の友達だけではなく、クラスの女子にキャーキャー!騒がれてベタベタ触られまくった。
瑠香は後でクラスの女子全員の記憶をお香の力で消すことにした。
「うん!よし!これで臣の応援団結成だっ!明日か楽しみだね!」
東殿下は久々な他校訪問を楽しみにしている。
一番部活の遠征を楽しみにしているのは東殿下だな…と、瑠香はため息を吐いた。
スポーツの秋、読書の秋、芸術の秋。
収穫を寿ぐ神事も行われ忙しくなる。
学園生活も慣れ始めた二学期。
文化祭が終わった数日後。
滝口臣は東親王殿下に向かい頭を深々と下げていた。
「助っ人として部活の遠征を頼まれてしまい護衛の任務を明日外させてください……」
心苦しそうに言った。
体育の授業で運動神経の良さに目をつけたバスケ部の部長に泣きながら拝み倒されて断れなかった。
東殿下はニコニコなさって、
「なら、僕は臣の応援に付き添うよ。」
「そんな、恐れ多いです!」
そう口で言いながら臣は嬉しそうだった。
「でも東殿下の護衛を外れるのは心苦しくて…」
護衛の仕事に誇りを持っていて学生の青春は全て東親王殿下に捧げようと心に決めていたのだ。
バスケ部の部長の必死の押しに根負けしたことを悔いてもいた。
「瑠香も一緒に来てくれるよね?」
東殿下は瑠香は付いてくるのは当然だけど聞いてみた。
「それはもちろん。オレも東殿下のお供させて頂きます。葛葉子もいいよな?」
「うん!もちろんだよ!」
他の学校を見学できるのも楽しみだと思った。
だが、臣は申し訳な下げに太い眉毛を下げて、困った表情をした。
「あの、それが、葛葉子さんは無理なんだ…」
「え?なんで?」
「遠征場所は男子校なんだ……」
「男子校……」
男かうじゃうじゃいる想像をして一瞬ゾッとする。
男子にだいぶ慣れたが無意識に嫌がる。
さらに夫婦になって今更怖がることではないけれど、瑠香以外の男は怖い。
葛葉子のその様子をみた東殿下は苦笑して、
「そうなのか……でも、僕の護衛は基本二人両脇にいてもらいたいんだよね…」
東殿下は悩んだ。
無理強いはできないし、応援しに行く事も出来なくなってしまうかな?と考えるが、転校するわけではないのだから、
「女子でも応援ぐらいなら…僕の護衛してもだいじょ……」
瑠香は無言で微笑んで黒いオーラをだしていた。
(男どもしかいない野獣のような男子校に葛葉子を入れるのは嫌だ。東殿下の護衛に集中できないし、むしろ、愛妻に声をかけた男を亡きものにせねば……)
とオーラが訴えた。
そのことに気づかず置いていかれるのは嫌な葛葉子は、
「大丈夫です!男に変身してしまえば、東殿下の護衛を務められますっ!」
と思いついたことを言った。
「そんなこともできるの?すごいね!見せてっ!」
東殿下はワクワク感を出してそうお願いした。
「はいっ!」
葛葉子は真陽姉さんにしてあげた【葛葉君】をイメージすると
ドロンっ!と煙が出る。
背の高い長身の男バージョンの葛葉君に変身してみせた。
女の子らしかった葛葉子の本来の姿とは対象的に、男らしさがあふれ身長は臣と同じくらいに長身だ。瑠香と並ぶと、瑠香のほうが女性に見えないこともない…
だが、服装はセーラー服のままだった。
瑠香は頬を引きつらせる。
あんまり男になってもらいたくない。
可愛い女の子でいて欲しい。
陛下を一番に愛するという神誓いしているのに、【一番恋しい女】が【男】になるのは…複雑すぎる。
葛葉子の突然の変身にクラスのみんながびっくりする。
「わーっ!葛葉子カッコイイ!」
「狐のあやかしってマジで変身できたんだ⁉」
「てか、ずっと、このままでいてっ!」
葛葉子の友達だけではなく、クラスの女子にキャーキャー!騒がれてベタベタ触られまくった。
瑠香は後でクラスの女子全員の記憶をお香の力で消すことにした。
「うん!よし!これで臣の応援団結成だっ!明日か楽しみだね!」
東殿下は久々な他校訪問を楽しみにしている。
一番部活の遠征を楽しみにしているのは東殿下だな…と、瑠香はため息を吐いた。
0
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
どうして隣の家で僕の妻が喘いでいるんですか?
ヘロディア
恋愛
壁が薄いマンションに住んでいる主人公と妻。彼らは新婚で、ヤりたいこともできない状態にあった。
しかし、隣の家から喘ぎ声が聞こえてきて、自分たちが我慢せずともよいのではと思い始め、実行に移そうとする。
しかし、何故か隣の家からは妻の喘ぎ声が聞こえてきて…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる