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8☆憲法Q条
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いつもは生徒しかいない教室は大人たちが背後にずらりと並び終わり授業参観が始まった。
発表はグループで調べた戦争と平和についてのレポートと研究発表だ。
いつもの授業とは違う雰囲気と親が見ているという緊張感と恥ずかしさのなか発表する。
「戦争は人殺しの行為で絶対やっては行けません」
「うちのおばあちゃんのおばあちゃんはその時の戦争で死んでしまいました」
「武器があるから戦争になるのです。武器さえなければ戦争はやってこないのです」
そのグループが調べたことには、
ある島の物語で、コメ軍が上陸した時に島民は非武装だったので一人も殺されなかった逸話を紹介した。
それで人は誰一人殺されなかった。
「だから武器を持つ戦争はいけないのです」
真のある揺るがない言葉や戦争はいけないという決意を込めた発表はクラスメイトや大人たちの心を掴み盛大な拍手をもらった。
他国と戦争にならないために今の憲法Q条は必要なこととか。
Q条は戦争をしないための憲法で平和には必要不可欠でこの憲法があるから戦争はなく平和に暮らせていると力説するグループ。
そして法子を目の敵の如くに苛めたリーダ格の木金(こがね)は祝皇と戦争というテーマを掲げたポスターを黒板に張り付けた。
それは子供が書いただけではなく大人に手伝ってもらったような大作だった。
過去には祝皇が戦争を指導したという内容で同盟組んでいたドクツのアドルフと同等の殺戮者だという発表だった。
「だから殺戮の血筋たる戦争犯罪者の祝皇族などいらないのです。
戦犯の祝皇がいること自体、世界の悪の根源がまだ続いている証拠です!」
法子を睨めつけながらいいきる木金さん。
先生青くなってオロオロするばかり。
父兄参観の親たちもザワザワしている。
けれど木金さんの親たちは盛大に拍手をする。
木金さんのグループ両親がいても十人くらいなのにクラスの親くらいいる拍手がおこる。
何事かわからないほかの子の親も拍手をしておく。
所詮子供の発表会なのだからお愛想の拍手だ。
警護たちは不穏な発表に皇室に悪意を感じで今にも静かに法子を守るため身構える。
法子は黙って椅子から立ち上がる。
「では私の番だな」
法子は黒板の前に立つと西洋のプリンセスのようにスカートの裾を持ちお辞儀をする。
そして毅然と顔を上げると
「私はさきの戦争の意義を間違ってないと思います」
そう開口一番言い切った。
父兄たちはざわついた。
そのざわつきが収まった頃、法子は再び口を開く。
ゆっくりはっきり自分の意思を持って言葉を紡ぐように心かけながら
「先の戦争は日和国の威信をかけて国民の命財産を守るための防衛の戦争だからです。」
発表はグループで調べた戦争と平和についてのレポートと研究発表だ。
いつもの授業とは違う雰囲気と親が見ているという緊張感と恥ずかしさのなか発表する。
「戦争は人殺しの行為で絶対やっては行けません」
「うちのおばあちゃんのおばあちゃんはその時の戦争で死んでしまいました」
「武器があるから戦争になるのです。武器さえなければ戦争はやってこないのです」
そのグループが調べたことには、
ある島の物語で、コメ軍が上陸した時に島民は非武装だったので一人も殺されなかった逸話を紹介した。
それで人は誰一人殺されなかった。
「だから武器を持つ戦争はいけないのです」
真のある揺るがない言葉や戦争はいけないという決意を込めた発表はクラスメイトや大人たちの心を掴み盛大な拍手をもらった。
他国と戦争にならないために今の憲法Q条は必要なこととか。
Q条は戦争をしないための憲法で平和には必要不可欠でこの憲法があるから戦争はなく平和に暮らせていると力説するグループ。
そして法子を目の敵の如くに苛めたリーダ格の木金(こがね)は祝皇と戦争というテーマを掲げたポスターを黒板に張り付けた。
それは子供が書いただけではなく大人に手伝ってもらったような大作だった。
過去には祝皇が戦争を指導したという内容で同盟組んでいたドクツのアドルフと同等の殺戮者だという発表だった。
「だから殺戮の血筋たる戦争犯罪者の祝皇族などいらないのです。
戦犯の祝皇がいること自体、世界の悪の根源がまだ続いている証拠です!」
法子を睨めつけながらいいきる木金さん。
先生青くなってオロオロするばかり。
父兄参観の親たちもザワザワしている。
けれど木金さんの親たちは盛大に拍手をする。
木金さんのグループ両親がいても十人くらいなのにクラスの親くらいいる拍手がおこる。
何事かわからないほかの子の親も拍手をしておく。
所詮子供の発表会なのだからお愛想の拍手だ。
警護たちは不穏な発表に皇室に悪意を感じで今にも静かに法子を守るため身構える。
法子は黙って椅子から立ち上がる。
「では私の番だな」
法子は黒板の前に立つと西洋のプリンセスのようにスカートの裾を持ちお辞儀をする。
そして毅然と顔を上げると
「私はさきの戦争の意義を間違ってないと思います」
そう開口一番言い切った。
父兄たちはざわついた。
そのざわつきが収まった頃、法子は再び口を開く。
ゆっくりはっきり自分の意思を持って言葉を紡ぐように心かけながら
「先の戦争は日和国の威信をかけて国民の命財産を守るための防衛の戦争だからです。」
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