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高良と紺太
6☆タヌさん人間になる!
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「四神に認めさせるための口実じゃなかったのか?」
高良は意地悪に素直にわざと言う。
紺太はタヌさんを抱きかかえたまま、しゅんとする。
タヌさんも紺太と同じにしゅんとする。
嘘をついたことを反省しているようだ。
「高良を試してあやかしの四神に認めさせる…っていうのは計画だったけど……」
「ふーん…どおりで心を読めない術をかけたかと思ったよ。」
「あ、僕は信じてたよ!四神を見つけ出すことできるって!」
必死になって弁解する紺太が面白くて高良はわざと無表情で紺太を見る。
(意地悪は楽しい……根性悪いな…オレ……)
と反省しつつ…腕を組んで怒ってる風をする。
「高良は親友だし信頼できる人間だもん!」
「ふーん?」
見下すように返事をする。
「嘘ついてつれてきたこと…怒った?」
紺太も、わざと可愛らしく耳を下げておずおずしていると感じる。
そういう時は心を見なくても何か企んでると高良は感を働かす。
(化かし合いだな…)
「……大体お前の目的を途中から気がついたけどな。」
と言ってため息吐いて怒ってるふりをやめた。
そんな高良の様子を紺太は見てホッとして笑顔になる。
「でもでも!タヌさんの力を解放したら嘘じゃないよね?」
狐の尻尾を振って、興奮気味に頬を赤らめる。
「ほんとにできるのか?」
タヌさんが人になることも口実だったのだろうと高良は思って疑っている。
「じゃっ!西のあやかしからの最後の試練!集めた勾玉でタヌさんの力解放して!」
高良は紺太以外の四神を見渡すと四神は頷く。
『勾玉を作った者の血筋が呪いを解くんだ。』
と青龍は言った。
『我らに認められた高良の言霊が必要だからね』
と朱雀は言う。
『我らも見届けたい』
玄武は真面目な顔をして言う。
それならばと、高良は頷き。
「たぬさんのふういんしたちからをかいほうせよ。」
適当に棒読みで言霊を吐くと、四つの勾玉は浮いて光だした。
勾玉はタヌさんの真上に浮いて回転してスポットライトを作る。
さらにタヌさんの体から煙がモクモクと噴き出す。
「えっ、ほんとだったのか⁉︎」
眩しい光と煙が収まると、仁王立ちしている影が見える。
それは女性特有の丸みを帯びた影だった。
そして、煙から現れたタヌさんを見た高良は固まる。
タヌさんは黄金色の長い巻紙で、西洋風で言えばすっごくグラマーでデンジャラスでボンキュッボンの女性が現れた。
しかも、すっぽんぽんで、あられもない姿……
たしかにどんな男も誘惑に負けるだろう……
「よくぞ、私の封印を解いてくれたな!ありがとう!」
と言って、真っ裸で高良近づき揺れる大きな乳房で顔を埋めるように抱きしめた。
「うっ!」
高良はあまりのことに、頭に血が上って鼻血を噴き出して気絶した。」
四神たちはその様子を見て腹を抱えてゲラゲラ爆笑する。
最初っから真面目な高良をからかうための紺太が用意した計画だったのだ……
そのことは気絶した高良にはバレずにすんでホッとする。
「もー!タヌさんてば、やりすぎ!でも、あんまり他の男に見せてほしくないなぁ……」
「でも、これで嘘はついてないってことになっただろ?」
ニコニコして紺太に言う。
タヌさんの屈託なく優しい笑顔にドキドキさせられる。
それは狸の姿の時も変わらない優しさを感じるからだ。
「だね!高良も威津那と同じに純粋で普通に騙すだけじゃ面白くないからね!今回は傑作だったね!」
あやかしの四神たちも瞳に涙を浮かべて笑う。
《神》と言っても人を騙して遊びたい《あやかし》の、性分は捨てられないのだ。
「ねぇ、タヌさん…ほんとに僕と結ばれてよ……」
そう言って、紺太も威津那と同い年くらいの青年に変身してイケメンぷりを見せる。
「封印された力も戻ったことだし、種族を超えた子供ができるようになったしな」
「その力は封印されてたんだね」
「陛下のことを本気でたぶらかそうと思っておったからな」
「今は?」
「紺太をたぶらかしたい……」
「もうタヌさんにメロメロだよ…」
と言って二人でちちくり合う二人をあやかしの四神たちは祝福する。
タヌさんは古狸この世の理をわかっているつもりだが、運命告げられた真心の気持ちには誰しも逆らえないのだと悟ると決心がついて、
「二人の子供は狐と狸の半妖になるか、どちらかのあやかしになるか分からんが…これも運命だ…それに紺太と結ばれる宿命に感謝したい…このような運命にした高良の祖母にな」
「僕もだよ」
とりあえず結婚衣装を着て愛を誓う。
その後、情熱的に睦みあうために高良をひとまず人間界に置いてきて、四神たちで楽しい祝言をするのだった。
高良は意地悪に素直にわざと言う。
紺太はタヌさんを抱きかかえたまま、しゅんとする。
タヌさんも紺太と同じにしゅんとする。
嘘をついたことを反省しているようだ。
「高良を試してあやかしの四神に認めさせる…っていうのは計画だったけど……」
「ふーん…どおりで心を読めない術をかけたかと思ったよ。」
「あ、僕は信じてたよ!四神を見つけ出すことできるって!」
必死になって弁解する紺太が面白くて高良はわざと無表情で紺太を見る。
(意地悪は楽しい……根性悪いな…オレ……)
と反省しつつ…腕を組んで怒ってる風をする。
「高良は親友だし信頼できる人間だもん!」
「ふーん?」
見下すように返事をする。
「嘘ついてつれてきたこと…怒った?」
紺太も、わざと可愛らしく耳を下げておずおずしていると感じる。
そういう時は心を見なくても何か企んでると高良は感を働かす。
(化かし合いだな…)
「……大体お前の目的を途中から気がついたけどな。」
と言ってため息吐いて怒ってるふりをやめた。
そんな高良の様子を紺太は見てホッとして笑顔になる。
「でもでも!タヌさんの力を解放したら嘘じゃないよね?」
狐の尻尾を振って、興奮気味に頬を赤らめる。
「ほんとにできるのか?」
タヌさんが人になることも口実だったのだろうと高良は思って疑っている。
「じゃっ!西のあやかしからの最後の試練!集めた勾玉でタヌさんの力解放して!」
高良は紺太以外の四神を見渡すと四神は頷く。
『勾玉を作った者の血筋が呪いを解くんだ。』
と青龍は言った。
『我らに認められた高良の言霊が必要だからね』
と朱雀は言う。
『我らも見届けたい』
玄武は真面目な顔をして言う。
それならばと、高良は頷き。
「たぬさんのふういんしたちからをかいほうせよ。」
適当に棒読みで言霊を吐くと、四つの勾玉は浮いて光だした。
勾玉はタヌさんの真上に浮いて回転してスポットライトを作る。
さらにタヌさんの体から煙がモクモクと噴き出す。
「えっ、ほんとだったのか⁉︎」
眩しい光と煙が収まると、仁王立ちしている影が見える。
それは女性特有の丸みを帯びた影だった。
そして、煙から現れたタヌさんを見た高良は固まる。
タヌさんは黄金色の長い巻紙で、西洋風で言えばすっごくグラマーでデンジャラスでボンキュッボンの女性が現れた。
しかも、すっぽんぽんで、あられもない姿……
たしかにどんな男も誘惑に負けるだろう……
「よくぞ、私の封印を解いてくれたな!ありがとう!」
と言って、真っ裸で高良近づき揺れる大きな乳房で顔を埋めるように抱きしめた。
「うっ!」
高良はあまりのことに、頭に血が上って鼻血を噴き出して気絶した。」
四神たちはその様子を見て腹を抱えてゲラゲラ爆笑する。
最初っから真面目な高良をからかうための紺太が用意した計画だったのだ……
そのことは気絶した高良にはバレずにすんでホッとする。
「もー!タヌさんてば、やりすぎ!でも、あんまり他の男に見せてほしくないなぁ……」
「でも、これで嘘はついてないってことになっただろ?」
ニコニコして紺太に言う。
タヌさんの屈託なく優しい笑顔にドキドキさせられる。
それは狸の姿の時も変わらない優しさを感じるからだ。
「だね!高良も威津那と同じに純粋で普通に騙すだけじゃ面白くないからね!今回は傑作だったね!」
あやかしの四神たちも瞳に涙を浮かべて笑う。
《神》と言っても人を騙して遊びたい《あやかし》の、性分は捨てられないのだ。
「ねぇ、タヌさん…ほんとに僕と結ばれてよ……」
そう言って、紺太も威津那と同い年くらいの青年に変身してイケメンぷりを見せる。
「封印された力も戻ったことだし、種族を超えた子供ができるようになったしな」
「その力は封印されてたんだね」
「陛下のことを本気でたぶらかそうと思っておったからな」
「今は?」
「紺太をたぶらかしたい……」
「もうタヌさんにメロメロだよ…」
と言って二人でちちくり合う二人をあやかしの四神たちは祝福する。
タヌさんは古狸この世の理をわかっているつもりだが、運命告げられた真心の気持ちには誰しも逆らえないのだと悟ると決心がついて、
「二人の子供は狐と狸の半妖になるか、どちらかのあやかしになるか分からんが…これも運命だ…それに紺太と結ばれる宿命に感謝したい…このような運命にした高良の祖母にな」
「僕もだよ」
とりあえず結婚衣装を着て愛を誓う。
その後、情熱的に睦みあうために高良をひとまず人間界に置いてきて、四神たちで楽しい祝言をするのだった。
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