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ハルカナル神
陛下御所望
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数日後、殿下は前触れなく陰陽寮にいらっしゃって、殿下のためのお部屋で恐れながら向かい合わせになる。
威津那の後ろに橘と咲羅子が控える。
殿下の後ろには槐寿が威津那に警戒しながら控える。
「威津那は陛下にお会いになりたいですか?」
と、恐れ多い事を仰った。
「えっ…」
威津那は恐れ多すぎて固まる。
「陰陽寮長も君のことを陛下に報告されてね、大変興味を持たれているんだ。」
興味を持たれていると言われると尚更固まり恐れ多さと感無量さで冷や汗が服のしたから吹き出してくる。
十一月の寒い日なのに真夏のように汗だくだ。
殿下以上の興奮と緊張と恐れ多さが身を襲う。
それに罪悪感……も、溢れ出す。
陛下の座す宮中にいたずらで呪詛を仕掛けていた張本人だからだ。
その背中を橘と咲羅子は見る。
「うわぁ、最大限に緊張しちゃってる……」
と咲羅子は威津那の様子を茶化すでもなくドン引きというよりも心配すらしてしまうほどだ。
「でも……汗で体の筋肉の筋とか見えて素敵…」
橘は威津那の白の狩衣が大量の汗で濡れて透けていることに興奮する。
「あんたもやばいわね…」
女の子たちのこそこそ話の方がまだ気を楽に聞ける。
「君の父君とは学友で、悲しい別れ方をしたようでね……」
殿下はある程度陛下からお聞きになったようだ。
陛下のお気持ちを表現するように哀し気な表情をしてらっしゃる。
「そう、ですね…」
威津那は悲しい別れをしたかどうかまでは知らないが陛下が仰るのならばそうなのだろうと察する。
「父上…陛下が威津那と神誓いするのなら、その前にお会いしたいっておっしゃっていらしてね。」
神誓いについては陰陽寮長から聞かされて威津那も覚悟は決めていたが陛下自ら…おっしゃられると恐れ多い。
「代々、黒御足家の血筋のものが神誓いを行うことが慣わしだからね。知らなかった?」
殿下はそのことまでご存知なのは次世代の皇になるお方として誠実で
あられるからだと察する。
九尾の狐…菊についてもそうだ。
代々受け継いだこと、神事、歴史伝統、伝聞、行事を受け継がれようとしている姿勢に皇太子としてのお役目を果たしている。
「それに僕たち皇族を守るため非常な事を任せてしまうのは、申し訳ないと思っているんだ…」
皇族、特に陛下は清い存在でなくてはならない。
皇室の穢れを負う黒御足は神誓いをしないとその身に溜まった穢れを浄化出来ないときく。
身に闇を溜めて、あの世へ持っていく事になる。
さまざまな恨みや呪い嘆きを使い呪術の力に変えることも命を守る術として呪術師として発達した経緯もある。
威津那自身、そんな感じだ。
闇に心を持っていかれれば心を病み狂うか達観してそれすらも力に変えてしまう。
良心が残っていれば闇を抱え込むほど苦しみもがく……
(そういえば、この頃闇に身をやつしたことがないな……大丈夫かな…僕…)
と、健常なのが逆に不安になる。
敵と見れば良心、呵責無しで人を処すことは簡単にできるのは変わらないが……
「まぁ、黒御足でなくても陛下のための穢れを負う神の依代の役目を頂く者は晴綛も流花もそうだけど、ルカの神は優しい神、人を裁くことをあまり良しとしないんだ」
「そのかわり、あやかしとか、目に見えないものに対して半端ないですけど……この間のかーさま見ればわかるよね?」
「うん。あれは最強を超えていたよ…」
か細い人でさえ神の力で最強になれると納得がいった。
「神誓い…とはどんな儀式をするのでしょうか…」
威津那は神誓いをすることは分かっているがどのようなものかわからない。
「まぁ、門外不出だからの」
陰陽寮長が遅ればせながら訪れて殿下に平伏する。
「まぁ、お前の陛下への忠義心の本気度がわからんでな、神誓いの前に陛下と間近でご対面だな。」
瞬時にその時のことを想像して緊張がピークに達した。
「こ、こ、光栄至極…」
あまりの話で、バタンとその場で気絶をし倒れる威津那だった。
さらに白目をむいてピクピクしている。
「威津那ってば、陛下のお話と私と触れ合うことが気絶するほどの案件なんてこれからどう接していけばいいのかわからなくなちゃうじゃない!もう!」
「橘…あんたの考えもわかんないわ」
咲羅子はすかさずツッコミを入れる。
変わらない二人を見て殿下は微笑まられる。
「なんか…変わらないって平和でいいことだよね」
十年前と今では未来は変わっていって新たな出会いや別れ、楽しい未来変わる未来がある中で、変わらない風景というのも幸せの一つだと殿下はおもわれた。
威津那の後ろに橘と咲羅子が控える。
殿下の後ろには槐寿が威津那に警戒しながら控える。
「威津那は陛下にお会いになりたいですか?」
と、恐れ多い事を仰った。
「えっ…」
威津那は恐れ多すぎて固まる。
「陰陽寮長も君のことを陛下に報告されてね、大変興味を持たれているんだ。」
興味を持たれていると言われると尚更固まり恐れ多さと感無量さで冷や汗が服のしたから吹き出してくる。
十一月の寒い日なのに真夏のように汗だくだ。
殿下以上の興奮と緊張と恐れ多さが身を襲う。
それに罪悪感……も、溢れ出す。
陛下の座す宮中にいたずらで呪詛を仕掛けていた張本人だからだ。
その背中を橘と咲羅子は見る。
「うわぁ、最大限に緊張しちゃってる……」
と咲羅子は威津那の様子を茶化すでもなくドン引きというよりも心配すらしてしまうほどだ。
「でも……汗で体の筋肉の筋とか見えて素敵…」
橘は威津那の白の狩衣が大量の汗で濡れて透けていることに興奮する。
「あんたもやばいわね…」
女の子たちのこそこそ話の方がまだ気を楽に聞ける。
「君の父君とは学友で、悲しい別れ方をしたようでね……」
殿下はある程度陛下からお聞きになったようだ。
陛下のお気持ちを表現するように哀し気な表情をしてらっしゃる。
「そう、ですね…」
威津那は悲しい別れをしたかどうかまでは知らないが陛下が仰るのならばそうなのだろうと察する。
「父上…陛下が威津那と神誓いするのなら、その前にお会いしたいっておっしゃっていらしてね。」
神誓いについては陰陽寮長から聞かされて威津那も覚悟は決めていたが陛下自ら…おっしゃられると恐れ多い。
「代々、黒御足家の血筋のものが神誓いを行うことが慣わしだからね。知らなかった?」
殿下はそのことまでご存知なのは次世代の皇になるお方として誠実で
あられるからだと察する。
九尾の狐…菊についてもそうだ。
代々受け継いだこと、神事、歴史伝統、伝聞、行事を受け継がれようとしている姿勢に皇太子としてのお役目を果たしている。
「それに僕たち皇族を守るため非常な事を任せてしまうのは、申し訳ないと思っているんだ…」
皇族、特に陛下は清い存在でなくてはならない。
皇室の穢れを負う黒御足は神誓いをしないとその身に溜まった穢れを浄化出来ないときく。
身に闇を溜めて、あの世へ持っていく事になる。
さまざまな恨みや呪い嘆きを使い呪術の力に変えることも命を守る術として呪術師として発達した経緯もある。
威津那自身、そんな感じだ。
闇に心を持っていかれれば心を病み狂うか達観してそれすらも力に変えてしまう。
良心が残っていれば闇を抱え込むほど苦しみもがく……
(そういえば、この頃闇に身をやつしたことがないな……大丈夫かな…僕…)
と、健常なのが逆に不安になる。
敵と見れば良心、呵責無しで人を処すことは簡単にできるのは変わらないが……
「まぁ、黒御足でなくても陛下のための穢れを負う神の依代の役目を頂く者は晴綛も流花もそうだけど、ルカの神は優しい神、人を裁くことをあまり良しとしないんだ」
「そのかわり、あやかしとか、目に見えないものに対して半端ないですけど……この間のかーさま見ればわかるよね?」
「うん。あれは最強を超えていたよ…」
か細い人でさえ神の力で最強になれると納得がいった。
「神誓い…とはどんな儀式をするのでしょうか…」
威津那は神誓いをすることは分かっているがどのようなものかわからない。
「まぁ、門外不出だからの」
陰陽寮長が遅ればせながら訪れて殿下に平伏する。
「まぁ、お前の陛下への忠義心の本気度がわからんでな、神誓いの前に陛下と間近でご対面だな。」
瞬時にその時のことを想像して緊張がピークに達した。
「こ、こ、光栄至極…」
あまりの話で、バタンとその場で気絶をし倒れる威津那だった。
さらに白目をむいてピクピクしている。
「威津那ってば、陛下のお話と私と触れ合うことが気絶するほどの案件なんてこれからどう接していけばいいのかわからなくなちゃうじゃない!もう!」
「橘…あんたの考えもわかんないわ」
咲羅子はすかさずツッコミを入れる。
変わらない二人を見て殿下は微笑まられる。
「なんか…変わらないって平和でいいことだよね」
十年前と今では未来は変わっていって新たな出会いや別れ、楽しい未来変わる未来がある中で、変わらない風景というのも幸せの一つだと殿下はおもわれた。
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