100 / 161
九尾の狐の菊の陰謀
13☆十年越しの思い人
しおりを挟む
威津那がカラスを使って殿下と同じペンダントを持っている、遠子を召喚する事を早速やってみることにした。
殿下のペンダントは皇族ならば誰しも持っていると、皇太子殿下は仰った。
最初のものは遠子にあげてしまったので、新しく作ってもらった特別なものだった。
純金で作られて精巧なものだった。
皇族以外で持ってる人を、カラスが加えて陰陽寮の庭に召喚する事に成功する。
三つ編みおさげの品の良い侍女の遠子がカラスの背中に乗せられて殿下はお手を差し出して遠子を下ろした。
二人とも瞳をキラキラさせて、かける言葉を見失ってただ見つめ合っていた。
その二人は今はそっとしておいて、威津那はカラスを首を絞めてペンダントを奪い返した季節を見て首を傾げる。
「隊長?なんでいるんですか?」
「しるか。ペンダントをお前のカラスに取られたから追いかけてきただけだ。」
そういえば、祈り姫、宝子の子息でその証としてペンダントを持っていた事事を忘れていた。
季節のようにある事情で身分すらわからない時には役に立つ代物でもあるようだ。
皇族以外で持っているのは遠子しかいないと思っていたから、まさか季節が釣れる事を考えてはいなかった。
季節はペンダントを取り返すと首にかけて服の中に隠した。
誰にも見られたくないし大切なもののようだった。
その様子を殿下はしかと見ていて何か思い当たる顔をしていたが、人目を感じるといつもの朗らかな表情に戻っていた。
「もう、あんた!橘が殿下のものになっちゃったからって、また宮中に悪さ仕掛けんのやめて諦めなさいよ!」
カラスを必死に追いかける季節を追って咲羅子もついてきて、威津那の仕業だとわかると鞘から刀を抜く勢いだった。
「殿下の思い人は私じゃないわ!あの二人をよく見てよ!」
橘は咲羅子から威津那を守るように立ちはだかって殿下と遠子さんを指さす。
「君はあの時の…遠子…だよね…?」
殿下は頬を赤らめてじっと真剣な眼差しで遠子を見る。
その熱い視線に応えるように遠子も恥ずかしがっていたのを意を決して見つめる。
「殿下とのお約束を果たすため、また侍女として働かせていただいておりました。
いつか会える日を信じて……」
その日がこんな不思議な形で出会えるとは思ってはいなかったけれど、殿下のお優しい凛々しくなられたお姿を間近で見て涙があふれて止まらなくなっていた。
そんな遠子に戸惑いながらもハンカチで涙を優しく脱ぐって殿下も涙を一筋流した。
互いに想い続けていた相手に会える幸せは、この場にいるカップルにはよくわかる心境だった。
二人の想いは縁は本物だと思われて、橘と殿下との婚約など忘れてしまうほど不思議と和むお二人だった。
「変わらず元気でよかった…いや、女性らしく美しくなられたね…」
「そ、そう言ってもらえるのは、殿下だけです…わたし、皆んなから子供っぽいとか、昔と変わらないとか…言われてて……」
「確かに、幼い頃と変わらないような気もするね」
と、にこにこと微笑まれておっしゃられたら、遠子はしょぼんとした。
気品はあるけれど表情豊かで、愛嬌があって可愛らしい方だと思う。
「僕が好きな遠子が変わらないでいてくれたから、ぱっと見でも君がいるとわかったんだよ。」
「す、好きって……」
かぁぁと顔が赤くなる。
「あらためて……僕の妃になってください…」
「えっ!」
遠子は二つのおさげがうさぎの耳のように飛び跳ねるほど驚く。
「そんな、恐れ多すぎますっっぅ!」
殿下は振られたかと思って笑顔がかたまる。
「それに、橘さんとご婚約されているんですよね!それなのに突然そんなこと言われても困ります!」
遠子は不道理だと思って必死に断る。
「不道理な事をして、皇室を貶めてまで殿下に結婚の申し出を簡単に受け入れるほど私、不敬なことできません!恐れ多すぎます!」
さらに、想像して畏れ多すぎで体を小刻みに震えている。
(そうだった……まだまやかしは解かれていなかった。)
遠子の様子が哀れになり、
「僕は橘と婚約はしてないよ。」
「で、でも……」
「橘には他に婚約者がいるし…」
そういって、殿下は橘と威津那を指さす。
遠子の体の震えを抑えるために包み込んであげたいとお思いになられ、だきしめ、ちょうど耳元で
「僕には君が必要なんだ……ずっと、君のことを忘れられなかった……」
「で、殿下……」
(殿下って…意外とたらしよね…)
狐耳の橘は素直にそう思ったが口に出さず、頬が緩むニヤニヤが止まらなかった。
遠子は顔を真っ赤にして、殿下のお気持ちと自分の気持ちが同じ事に感無量で涙をボロボロとあふれさせながら、
「はいっ!こんな私でよければ……ずっと、殿下のおそばでお支えさせてください」
「うん……ありがとう…」
ぎゅっと抱きしめてさらに大胆なお願いを殿下はする。
「みんなの誤解を解くために、僕の口付けをもらってくれないだろうか……?」
殿下はチラッと威津那に目くばせする。
威津那は、それに気づき、橘とタイミングを合わせる。
(殿下は外見に似合わず抜け目がないお方だ)
と、威津那は感心した。
正直、何もかも人の言うことを聞く自分の意志もあまり強く出ない方だと勘違いをしていた。
強かだ……
それほどの方が皇太子、後の祝皇になられるとは一国民として心強く感じた。
「えっ、そんな…今ですか…?」
遠子は戸惑う。
再開して間も無くで唇を交わす事になるなんて戸惑わない方が無理というものだ。
「さらに、人前でキスなんて……」
「いやかい……?」
殿下は悲しそうなお顔をなされると胸が痛い。
「いいえ…光栄でございます…」
承諾をいただくと、殿下は遠子の唇に軽くキスをした。
そして、同時に照れる。顔を真っ赤になるが、目の前で同じタイミングでキスをした橘と威津那はディープキスを繰り返していた。
その事に殿下と遠子さんは呆れて顔をさらに顔を真っ赤にしていたけれど手はしっかりと握っておられた。
「任務完了ってとこかな?」
紺太はほっと一安心のため息をはいて、それぞれの縁を見る。
その指には、しっかりと紅い糸賀結ばれていた。
そして、威津那と橘の縁の薄さは元に戻っていた。
(眠る狐の悪さよりも僕とばーちゃんの作戦勝ちってところかな?)
無事に縁結びの任務を果たせた紺太はほくそ笑んだ。
幸せなひと時も束の間だった。
『ウカの血族め!せっかく我が望みを叶える機会をじゃましおって‼︎』
ヒステリックに叫ぶ響く声は不穏な空気となって、その場をピリピリ威圧を感じさせだのだった。
殿下のペンダントは皇族ならば誰しも持っていると、皇太子殿下は仰った。
最初のものは遠子にあげてしまったので、新しく作ってもらった特別なものだった。
純金で作られて精巧なものだった。
皇族以外で持ってる人を、カラスが加えて陰陽寮の庭に召喚する事に成功する。
三つ編みおさげの品の良い侍女の遠子がカラスの背中に乗せられて殿下はお手を差し出して遠子を下ろした。
二人とも瞳をキラキラさせて、かける言葉を見失ってただ見つめ合っていた。
その二人は今はそっとしておいて、威津那はカラスを首を絞めてペンダントを奪い返した季節を見て首を傾げる。
「隊長?なんでいるんですか?」
「しるか。ペンダントをお前のカラスに取られたから追いかけてきただけだ。」
そういえば、祈り姫、宝子の子息でその証としてペンダントを持っていた事事を忘れていた。
季節のようにある事情で身分すらわからない時には役に立つ代物でもあるようだ。
皇族以外で持っているのは遠子しかいないと思っていたから、まさか季節が釣れる事を考えてはいなかった。
季節はペンダントを取り返すと首にかけて服の中に隠した。
誰にも見られたくないし大切なもののようだった。
その様子を殿下はしかと見ていて何か思い当たる顔をしていたが、人目を感じるといつもの朗らかな表情に戻っていた。
「もう、あんた!橘が殿下のものになっちゃったからって、また宮中に悪さ仕掛けんのやめて諦めなさいよ!」
カラスを必死に追いかける季節を追って咲羅子もついてきて、威津那の仕業だとわかると鞘から刀を抜く勢いだった。
「殿下の思い人は私じゃないわ!あの二人をよく見てよ!」
橘は咲羅子から威津那を守るように立ちはだかって殿下と遠子さんを指さす。
「君はあの時の…遠子…だよね…?」
殿下は頬を赤らめてじっと真剣な眼差しで遠子を見る。
その熱い視線に応えるように遠子も恥ずかしがっていたのを意を決して見つめる。
「殿下とのお約束を果たすため、また侍女として働かせていただいておりました。
いつか会える日を信じて……」
その日がこんな不思議な形で出会えるとは思ってはいなかったけれど、殿下のお優しい凛々しくなられたお姿を間近で見て涙があふれて止まらなくなっていた。
そんな遠子に戸惑いながらもハンカチで涙を優しく脱ぐって殿下も涙を一筋流した。
互いに想い続けていた相手に会える幸せは、この場にいるカップルにはよくわかる心境だった。
二人の想いは縁は本物だと思われて、橘と殿下との婚約など忘れてしまうほど不思議と和むお二人だった。
「変わらず元気でよかった…いや、女性らしく美しくなられたね…」
「そ、そう言ってもらえるのは、殿下だけです…わたし、皆んなから子供っぽいとか、昔と変わらないとか…言われてて……」
「確かに、幼い頃と変わらないような気もするね」
と、にこにこと微笑まれておっしゃられたら、遠子はしょぼんとした。
気品はあるけれど表情豊かで、愛嬌があって可愛らしい方だと思う。
「僕が好きな遠子が変わらないでいてくれたから、ぱっと見でも君がいるとわかったんだよ。」
「す、好きって……」
かぁぁと顔が赤くなる。
「あらためて……僕の妃になってください…」
「えっ!」
遠子は二つのおさげがうさぎの耳のように飛び跳ねるほど驚く。
「そんな、恐れ多すぎますっっぅ!」
殿下は振られたかと思って笑顔がかたまる。
「それに、橘さんとご婚約されているんですよね!それなのに突然そんなこと言われても困ります!」
遠子は不道理だと思って必死に断る。
「不道理な事をして、皇室を貶めてまで殿下に結婚の申し出を簡単に受け入れるほど私、不敬なことできません!恐れ多すぎます!」
さらに、想像して畏れ多すぎで体を小刻みに震えている。
(そうだった……まだまやかしは解かれていなかった。)
遠子の様子が哀れになり、
「僕は橘と婚約はしてないよ。」
「で、でも……」
「橘には他に婚約者がいるし…」
そういって、殿下は橘と威津那を指さす。
遠子の体の震えを抑えるために包み込んであげたいとお思いになられ、だきしめ、ちょうど耳元で
「僕には君が必要なんだ……ずっと、君のことを忘れられなかった……」
「で、殿下……」
(殿下って…意外とたらしよね…)
狐耳の橘は素直にそう思ったが口に出さず、頬が緩むニヤニヤが止まらなかった。
遠子は顔を真っ赤にして、殿下のお気持ちと自分の気持ちが同じ事に感無量で涙をボロボロとあふれさせながら、
「はいっ!こんな私でよければ……ずっと、殿下のおそばでお支えさせてください」
「うん……ありがとう…」
ぎゅっと抱きしめてさらに大胆なお願いを殿下はする。
「みんなの誤解を解くために、僕の口付けをもらってくれないだろうか……?」
殿下はチラッと威津那に目くばせする。
威津那は、それに気づき、橘とタイミングを合わせる。
(殿下は外見に似合わず抜け目がないお方だ)
と、威津那は感心した。
正直、何もかも人の言うことを聞く自分の意志もあまり強く出ない方だと勘違いをしていた。
強かだ……
それほどの方が皇太子、後の祝皇になられるとは一国民として心強く感じた。
「えっ、そんな…今ですか…?」
遠子は戸惑う。
再開して間も無くで唇を交わす事になるなんて戸惑わない方が無理というものだ。
「さらに、人前でキスなんて……」
「いやかい……?」
殿下は悲しそうなお顔をなされると胸が痛い。
「いいえ…光栄でございます…」
承諾をいただくと、殿下は遠子の唇に軽くキスをした。
そして、同時に照れる。顔を真っ赤になるが、目の前で同じタイミングでキスをした橘と威津那はディープキスを繰り返していた。
その事に殿下と遠子さんは呆れて顔をさらに顔を真っ赤にしていたけれど手はしっかりと握っておられた。
「任務完了ってとこかな?」
紺太はほっと一安心のため息をはいて、それぞれの縁を見る。
その指には、しっかりと紅い糸賀結ばれていた。
そして、威津那と橘の縁の薄さは元に戻っていた。
(眠る狐の悪さよりも僕とばーちゃんの作戦勝ちってところかな?)
無事に縁結びの任務を果たせた紺太はほくそ笑んだ。
幸せなひと時も束の間だった。
『ウカの血族め!せっかく我が望みを叶える機会をじゃましおって‼︎』
ヒステリックに叫ぶ響く声は不穏な空気となって、その場をピリピリ威圧を感じさせだのだった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
【完結】イケメンイスラエル大使館員と古代ユダヤの「アーク探し」の5日間の某国特殊部隊相手の大激戦!なっちゃん恋愛小説シリーズ第1弾!』
あらお☆ひろ
キャラ文芸
「なつ&陽菜コンビ」にニコニコ商店街・ニコニコプロレスのメンバーが再集結の第1弾!
もちろん、「なっちゃん」の恋愛小説シリーズ第1弾でもあります!
ニコニコ商店街・ニコニコポロレスのメンバーが再集結。
稀世・三郎夫婦に3歳になったひまわりに直とまりあ。
もちろん夏子&陽菜のコンビも健在。
今作の主人公は「夏子」?
淡路島イザナギ神社で知り合ったイケメン大使館員の「MK」も加わり10人の旅が始まる。
ホテルの庭で偶然拾った二つの「古代ユダヤ支族の紋章の入った指輪」をきっかけに、古来ユダヤの巫女と化した夏子は「部屋荒らし」、「ひったくり」そして「追跡」と謎の外人に追われる!
古代ユダヤの支族が日本に持ち込んだとされる「ソロモンの秘宝」と「アーク(聖櫃)」に入れられた「三種の神器」の隠し場所を夏子のお告げと客観的歴史事実を基に淡路、徳島、京都、長野、能登、伊勢とアークの追跡が始まる。
もちろん最後はお決まりの「ドンパチ」の格闘戦!
アークと夏子とMKの恋の行方をお時間のある人はゆるーく一緒に見守ってあげてください!
では、よろひこー (⋈◍>◡<◍)。✧♡!
風切山キャンプ場は本日も開拓中 〜妖怪達と作るキャンプ場開業奮闘記〜
古道 庵
キャラ文芸
弱り目に祟り目。
この数ヶ月散々な出来事に見舞われ続けていた"土井 涼介(どい りょうすけ)"二十八歳。
最後のダメ押しに育ての親である祖母を亡くし、田舎の実家と離れた土地を相続する事に。
都内での生活に限界を感じていたこともあり、良いキッカケだと仕事を辞め、思春期まで過ごした"風切村(かざきりむら)"に引っ越す事を決める。
手元にあるのは相続した実家と裏山の土地、そして趣味のキャンプ道具ぐらいなものだった。
どうせ自分の土地ならと、自分専用のキャンプ場にしようと画策しながら向かった裏山の敷地。
そこで出会ったのは祖父や祖母から昔話で聞かされていた、個性豊かな妖怪達だった。
彼らと交流する内、山と妖怪達が直面している窮状を聞かされ、自分に出来ることは無いかと考える。
「……ここをキャンプ場として開いたら、色々な問題が丸く収まるんじゃないか?」
ちょっとした思いつきから端を発した開業の話。
甘い見通しと希望的観測から生まれる、中身がスカスカのキャンプ場経営計画。
浮世離れした妖怪達と、田舎で再起を図るアラサー男。
そしてそんな彼らに呆れながらも手を貸してくれる、心優しい友人達。
少女姿の天狗に化け狸、古杣(ふるそま)やら山爺やら鎌鼬(かまいたち)やら、果ては伝説の大妖怪・九尾の狐に水神まで。
名も無き山に住まう妖怪と人間が織りなすキャンプ場開業&経営の物語。
風切山キャンプ場は、本日も開拓中です!
--------
本作は第6回キャラ文芸大賞にて、奨励賞を受賞しました!
隠れドS上司をうっかり襲ったら、独占愛で縛られました
加地アヤメ
恋愛
商品企画部で働く三十歳の春陽は、周囲の怒涛の結婚ラッシュに財布と心を痛める日々。結婚相手どころか何年も恋人すらいない自分は、このまま一生独り身かも――と盛大に凹んでいたある日、酔った勢いでクールな上司・千木良を押し倒してしまった!? 幸か不幸か何も覚えていない春陽に、全てなかったことにしてくれた千木良。だけど、不意打ちのように甘やかしてくる彼の思わせぶりな言動に、どうしようもなく心と体が疼いてしまい……。「どうやら私は、かなり独占欲が強い、嫉妬深い男のようだよ」クールな隠れドS上司をうっかりその気にさせてしまったアラサー女子の、甘すぎる受難!
あさきゆめみし
八神真哉
歴史・時代
山賊に襲われた、わけありの美貌の姫君。
それを助ける正体不明の若き男。
その法力に敵う者なしと謳われる、鬼の法師、酒呑童子。
三者が交わるとき、封印された過去と十種神宝が蘇る。
毎週金曜日更新

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる