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ドキドキデートと不穏の影
6☆狙われし恋人
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橘が吐いた黒い水で蒸せるのを威津那は背中をさする。
「橘、だいじょうぶ?僕をわかる?」
「威津那?私、どうしたの?何かあったの?」
「なにも、覚えてないの?」
橘は、落ち着いて思い出す。
「威津那そっくりな男に口移しで薬飲まされた……」
思い出して青ざめる。
威津那は難しい顔をして橘を見る。
「本当に呪詛の薬は口付けだけ?」
「え?そうだと思うけど……なんで……?」
「いや、それ以外のところで呪詛を入れられたのかなと……」
「くち以外…?」
「ごめん、なんでもない…」
威津那は変な嫉妬と女性にそんな事を聞いた恥ずかしさから顔を赤らめる。
そんな時間などないだろう……たぶん…
けれど、何かしたかと確信すると怒りがわく。
橘は、また、うぇ……と、口元を押さえる。
「まだ、薬吐…く……」
威津那は背をさすり心底心配する。
「ううっ、キスされて飲まされたと思ったら、気分悪い…さらに、乙女の大切なところを触られた…まだ、威津那も触ってないのに………」
橘は威津那が疑惑に思っていた事を正直にいう。
「好きな人だけに触っていいところなのに!」
その事が橘にとって後悔だ。
(はっ、もしかしたらそこにも呪詛されたかもしれない……)
改めて好きでもない男に唇を奪われてさらに変なものを飲まされ暴行されたことに青ざめ鳥肌が立つし気分が悪すぎる。
「威津那の顔に似てたけど…全然邪悪そのものだった…怖かった……うううっ」
威津那はそんな橘をぎゅっと抱きしめる。
「ごめん!婚約者失格だ…君を守れなかったなんて……」
「そんなことない!威津那がたすけてくれたんじゃない!」
威津那の顔を見ると、泣きそうな情けないという、顔をしていた。
その顔を背ける。情けない顔を見せたくない。
「君を守れなかった…そばにいたのに目を離してしまった……」
「じゃ…もう私から目を離さないで…」
そう言って橘は威津那を無理矢理顔を橘に向けさせる。
「……うん、というわけで、橘を僕の管狐にする。」
「はぁっ?」
なにが、というわけなのかわからない。
威津那はいい事を考えたという子供のような笑顔をしていた。
「まだ諦めてなかったの?」
「諦められないよ……橘しかいらないし…あいつらから橘を守るのは僕の手の内に入れることが一番守れる事だと思うんだ」
「私をさっきみたいに縛るつもり?それは絶対いやっ!」
橘は怒る。
「じゃ、僕から離れないでくれる?」
まるで泣きそうな子供みたいだ。
「じゃ、恋人として離れられないように…して……」
橘は顔を赤くする。
瞳を潤ませる。
「この身を誰にも触られたくない…威津那以外に……それほど威津那を好き…身も、心も、全て、威津那の物にして……」
「それはつまり……」
威津那は顔を赤くして、だけど意を決して優しく橘の頬を触れて顎を持ち上げ口付ける。
軽いキスのはずだったのに求めるように舌を絡める。
威津那の舌も唾液も全てが欲しい…少し血の味がするのは呪詛を解いた時怪我したせいか……愛おしい…息ができなくて、口を離すと互いに顔が赤い。
「これは手始めの呪詛だよ…僕から離れられないようにする…」
「照れ隠し?呪術に関してなら恥ずかしくないのね…」
「うん…言い訳…」
そう言ってキスをした。
「今夜、やっぱり君を僕のものにしていい?
あ…君のこと道具とかじゃなくて一生守りたいから…だから…あの……」
威津那はやはり突然照れる。
「そういう照れる所が威津那らしくて可愛い……あれ体が変な感じ⁉︎」
今度はドロン!と橘から煙が出て黄色狐になってしまった。
威津那は目が点になる。
「えっ?」
「ええっ!?さっきの口付けで本当の管狐になっちゃった⁉︎」
威津那自身の血を飲ませ舌を絡ませた事が原因だと思い当たる。
呪術の意味を込めてやったわけではないが薬の残りも影響していたのかもしれない…改めて焔は侮れない敵だと怒りが沸くのだった。
「橘、だいじょうぶ?僕をわかる?」
「威津那?私、どうしたの?何かあったの?」
「なにも、覚えてないの?」
橘は、落ち着いて思い出す。
「威津那そっくりな男に口移しで薬飲まされた……」
思い出して青ざめる。
威津那は難しい顔をして橘を見る。
「本当に呪詛の薬は口付けだけ?」
「え?そうだと思うけど……なんで……?」
「いや、それ以外のところで呪詛を入れられたのかなと……」
「くち以外…?」
「ごめん、なんでもない…」
威津那は変な嫉妬と女性にそんな事を聞いた恥ずかしさから顔を赤らめる。
そんな時間などないだろう……たぶん…
けれど、何かしたかと確信すると怒りがわく。
橘は、また、うぇ……と、口元を押さえる。
「まだ、薬吐…く……」
威津那は背をさすり心底心配する。
「ううっ、キスされて飲まされたと思ったら、気分悪い…さらに、乙女の大切なところを触られた…まだ、威津那も触ってないのに………」
橘は威津那が疑惑に思っていた事を正直にいう。
「好きな人だけに触っていいところなのに!」
その事が橘にとって後悔だ。
(はっ、もしかしたらそこにも呪詛されたかもしれない……)
改めて好きでもない男に唇を奪われてさらに変なものを飲まされ暴行されたことに青ざめ鳥肌が立つし気分が悪すぎる。
「威津那の顔に似てたけど…全然邪悪そのものだった…怖かった……うううっ」
威津那はそんな橘をぎゅっと抱きしめる。
「ごめん!婚約者失格だ…君を守れなかったなんて……」
「そんなことない!威津那がたすけてくれたんじゃない!」
威津那の顔を見ると、泣きそうな情けないという、顔をしていた。
その顔を背ける。情けない顔を見せたくない。
「君を守れなかった…そばにいたのに目を離してしまった……」
「じゃ…もう私から目を離さないで…」
そう言って橘は威津那を無理矢理顔を橘に向けさせる。
「……うん、というわけで、橘を僕の管狐にする。」
「はぁっ?」
なにが、というわけなのかわからない。
威津那はいい事を考えたという子供のような笑顔をしていた。
「まだ諦めてなかったの?」
「諦められないよ……橘しかいらないし…あいつらから橘を守るのは僕の手の内に入れることが一番守れる事だと思うんだ」
「私をさっきみたいに縛るつもり?それは絶対いやっ!」
橘は怒る。
「じゃ、僕から離れないでくれる?」
まるで泣きそうな子供みたいだ。
「じゃ、恋人として離れられないように…して……」
橘は顔を赤くする。
瞳を潤ませる。
「この身を誰にも触られたくない…威津那以外に……それほど威津那を好き…身も、心も、全て、威津那の物にして……」
「それはつまり……」
威津那は顔を赤くして、だけど意を決して優しく橘の頬を触れて顎を持ち上げ口付ける。
軽いキスのはずだったのに求めるように舌を絡める。
威津那の舌も唾液も全てが欲しい…少し血の味がするのは呪詛を解いた時怪我したせいか……愛おしい…息ができなくて、口を離すと互いに顔が赤い。
「これは手始めの呪詛だよ…僕から離れられないようにする…」
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「うん…言い訳…」
そう言ってキスをした。
「今夜、やっぱり君を僕のものにしていい?
あ…君のこと道具とかじゃなくて一生守りたいから…だから…あの……」
威津那はやはり突然照れる。
「そういう照れる所が威津那らしくて可愛い……あれ体が変な感じ⁉︎」
今度はドロン!と橘から煙が出て黄色狐になってしまった。
威津那は目が点になる。
「えっ?」
「ええっ!?さっきの口付けで本当の管狐になっちゃった⁉︎」
威津那自身の血を飲ませ舌を絡ませた事が原因だと思い当たる。
呪術の意味を込めてやったわけではないが薬の残りも影響していたのかもしれない…改めて焔は侮れない敵だと怒りが沸くのだった。
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