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桜庭の姫の婚約者を召喚してみる大魔法
10☆子供な乙女三十路の童貞☆エンド
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「橘!見回り行きましょ!」
猪の刻、職員たちは仕事が終わり寛ぐ時間に、陰陽寮の橘の部屋でトランプをやっていた。
威津那は邪魔されて不服だ。
神経衰弱をやって、真剣な顔をして記憶を辿る橘の表情が可愛くて、さらにわかりやすい狐耳と尻尾の動きが可愛く見ていて飽きなかった。
それをわざとのように邪魔してくる。
「で、いつ処女をなくしてくれるの?」
と直接的な事をわざと言ってみた。
もう、婚約者の季節も帰ってきたのだから結婚して刀を手放して橘とはたまの休みに会うだけにすればいいのに…と、思う。
そういう作戦で、季節を召喚したのに意味がないと思ってしまう。
「は?橘と、一蓮托生って言ったでしょ?」
咲羅子はブレないし当然だという態度だ。
「橘があなたと結ばれたら私も季節と結ばれるの!」
少し顔を赤くして声も少し低くしてそう宣言した。
「だから、それまで宮中で頑張るわ。季節も、宮中警備の仕事を与えてもらったしね。」
同じ舎人寮の所属になって、職場でも季節と共に仕事もすることがあると言う。
恋人同士同じ所属でいちゃつく橘と威津那が羨ましかった。
咲羅子もそんなイチャイチャは期待していなかったけれど、一緒にいられると思ったら、軍隊所属から帰ってきたせいで、尚更厳しい規律を季節は作り気を引き締めさせている最中でイチャイチャなんて出来る状態じゃないし、槐寿は軍人好きだからこそ咲羅子よりも暇さえあればべったり側近のように規律について教えをこうている。
咲羅子は季節の仕事の鬼ぶりに少し辟易して、橘と見回りというなの遊びに誘いにくるのだ。
季節は祈り姫の子供と言っても、特殊な家の血筋はないため邪気は払えないし刀も使えない。
この夜の仕事はやはり咲羅子の仕事なのだ。
処女を無くすまで頑張るつもりらしい。
「季節さん、我慢できなくて襲ってきたりしないの?」
復員して帰ってきた十年前の兵隊さんは奥さんとたくさん子供を作りまくって人口が増えたという話を聞いたことがある。
我慢していた分子作りを励んでいたと…だから季節もそうなるだろうと橘も威津那も想像していたが……
「うふふ、一年位我慢できるって言っていっさい手を出さないわよ、威津那さんと違って……」
「僕だって手を出してないよ!」
威津那は事実無根だというように言う。
「乙女心の複雑さは男には分からないわよねぇ……」
と、橘と咲羅子は頬に手を当ててため息を吐いて同時に言った。
「じゃ、行ってくるわね。また続きは今度ね。」
そう言って橘は咲羅子と手を繋いで仕事に行ってしまった。
「まだまだ、お子様の乙女にどうやって手を出せと……」
と威津那は呟いたら、
「三十路近くの童貞に言われてもねー」
と、紺太がププッと笑って見回りに行った二人を追って逃げた。
紺太も西の白狐の守りを任されているからだ。
威津那は紺太の部屋を烏の羽だらけにしてやってトラウマを与えてやった。
「咲羅子終わったか?」
ちょうど、見回りが終わる門の所で季節が待っていた。
「明日は物忌みで俺もお前も休みだから、一緒に帰ろう」
「うん!」
「威津那によろしくな」
「はい、威津那も季節さんといろいろ話したいと言ってましたよ」
「そうか、時間があったらぜひ飯でも食べに行こうと伝えておいてくれ」
二人は手を繋いで嬉しそうに帰路につく姿は微笑ましいと橘は思うのだった。
猪の刻、職員たちは仕事が終わり寛ぐ時間に、陰陽寮の橘の部屋でトランプをやっていた。
威津那は邪魔されて不服だ。
神経衰弱をやって、真剣な顔をして記憶を辿る橘の表情が可愛くて、さらにわかりやすい狐耳と尻尾の動きが可愛く見ていて飽きなかった。
それをわざとのように邪魔してくる。
「で、いつ処女をなくしてくれるの?」
と直接的な事をわざと言ってみた。
もう、婚約者の季節も帰ってきたのだから結婚して刀を手放して橘とはたまの休みに会うだけにすればいいのに…と、思う。
そういう作戦で、季節を召喚したのに意味がないと思ってしまう。
「は?橘と、一蓮托生って言ったでしょ?」
咲羅子はブレないし当然だという態度だ。
「橘があなたと結ばれたら私も季節と結ばれるの!」
少し顔を赤くして声も少し低くしてそう宣言した。
「だから、それまで宮中で頑張るわ。季節も、宮中警備の仕事を与えてもらったしね。」
同じ舎人寮の所属になって、職場でも季節と共に仕事もすることがあると言う。
恋人同士同じ所属でいちゃつく橘と威津那が羨ましかった。
咲羅子もそんなイチャイチャは期待していなかったけれど、一緒にいられると思ったら、軍隊所属から帰ってきたせいで、尚更厳しい規律を季節は作り気を引き締めさせている最中でイチャイチャなんて出来る状態じゃないし、槐寿は軍人好きだからこそ咲羅子よりも暇さえあればべったり側近のように規律について教えをこうている。
咲羅子は季節の仕事の鬼ぶりに少し辟易して、橘と見回りというなの遊びに誘いにくるのだ。
季節は祈り姫の子供と言っても、特殊な家の血筋はないため邪気は払えないし刀も使えない。
この夜の仕事はやはり咲羅子の仕事なのだ。
処女を無くすまで頑張るつもりらしい。
「季節さん、我慢できなくて襲ってきたりしないの?」
復員して帰ってきた十年前の兵隊さんは奥さんとたくさん子供を作りまくって人口が増えたという話を聞いたことがある。
我慢していた分子作りを励んでいたと…だから季節もそうなるだろうと橘も威津那も想像していたが……
「うふふ、一年位我慢できるって言っていっさい手を出さないわよ、威津那さんと違って……」
「僕だって手を出してないよ!」
威津那は事実無根だというように言う。
「乙女心の複雑さは男には分からないわよねぇ……」
と、橘と咲羅子は頬に手を当ててため息を吐いて同時に言った。
「じゃ、行ってくるわね。また続きは今度ね。」
そう言って橘は咲羅子と手を繋いで仕事に行ってしまった。
「まだまだ、お子様の乙女にどうやって手を出せと……」
と威津那は呟いたら、
「三十路近くの童貞に言われてもねー」
と、紺太がププッと笑って見回りに行った二人を追って逃げた。
紺太も西の白狐の守りを任されているからだ。
威津那は紺太の部屋を烏の羽だらけにしてやってトラウマを与えてやった。
「咲羅子終わったか?」
ちょうど、見回りが終わる門の所で季節が待っていた。
「明日は物忌みで俺もお前も休みだから、一緒に帰ろう」
「うん!」
「威津那によろしくな」
「はい、威津那も季節さんといろいろ話したいと言ってましたよ」
「そうか、時間があったらぜひ飯でも食べに行こうと伝えておいてくれ」
二人は手を繋いで嬉しそうに帰路につく姿は微笑ましいと橘は思うのだった。
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