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家族イベント
ハッピーハロウィン
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「ハッピーハロウィン!
トリックオアトリート!」
桂は魔法使いのコスプレ帽子に薫はカボチャの帽子を真陽に祖父母の家で着せられて、家に帰って早々両親にそう叫んだ。
「お菓子くれなきゃいたずらしちゃうぞ!」
さらに薫はそう言って、狐耳と尻尾を出して、牙までわざと出して、父親に飛びかかった。
瑠香は五歳の薫の頭に軽くチョップして防ぐ。
「いたっ!」
「いつもいたずらしてるだろが!」
父親は今回は本気で怒る。
昨日もイタズラをしたのを瑠香は我慢していたが、ハロウィン用語に軽くキレた。瑠香はいたずらに沸点が低い。幼い晴房に悪戯ばかりされていたせいでも反射的なものであった。
「そういうイベントなんだからお菓子あげてよ!大人げないっ!」
母の葛葉子は夫の態度に本気で怒る。瑠香のその態度を葛葉子はどうしてもいい加減改めてもらいたい。
「もう、そういうとこ瑠香の悪いところだよ!」
「う…っ…し、性分なんだから仕方ないだろ!」
瑠香も直したいと思うのだが癖でなかなか治らない事は自覚しているようだ。
「とーちゃんとかーちゃんがけんかするのやだーーー!うわーーーん。」
薫はわざと泣き出した。
そうすると二人とも困るからだ。
子供は意外に腹黒い。
「あーあー薫可哀想。僕の弟をいじめる両親なんか嫌いになっちゃうんだからね!」
桂はわざとらしく二人を睨む。
わざとらしいけれど、言ってることは切実に本心だ。
両親の喧嘩は本気で本気じゃない。
いつもの売り言葉に買い言葉みたいなじゃれあいだった。
薫は泣くつもりはなかったが兄の桂のヨシヨシと慰める優しさに泣いてしまった。
「にーちゃんが一番好き!」
薫は腹黒さを忘れて純粋に桂に抱きつく。
「僕も薫が好きだよ。」
幼い兄弟は可愛く抱き合う愛しの息子たちに葛葉子も瑠香も瞳を輝かせて萌える。
瑠香はいつも持ち歩いているカメラでバシバシと二人の姿を写真に収めて、葛葉子はたまらず二人を抱きしめる。
「ずっと二人は仲良くしなきゃダメだぞっ!」
「二人だけじゃなくて家族みんな仲良くしよ!」
瑠香はカメラのタイムを測り、妻と子供達を包み込むように肩を抱く写真を撮る。
とても良い写真だと、なん枚も同じものを焼いた。
瑠香は西洋のイベントなんて……と、鼻で笑ってたが、
「いいイベントになったな。来年もやってもいいかな?」
「急遽、瑠香の作ったパンプキンケーキも美味しかったし。」
「葛葉子のカボチャ料理も美味しかったぞ。」
ジジ様がちょうどウカ様の異界から帰ってきて、からもらったカボチャを貰って家族みんなで改めてハロウィンパーティーをしてジジ様を中心に写真を撮ったり、大量のお菓子を嫌というとほどひ孫二人に渡したり、楽しんだ。
ジジ様と桂と薫は遊び疲れて三人で布団で寝ている。
ジジ様は相変わらず気が利いて夫婦水入らずの時間作ってくれる。
「みんなが幸せで、寿命尽きるまでこひ孫の側に居られることが幸せなじゃ…」といって、三人で眠ってしまった。
もう、夜も遅い。
お楽しみの夫婦の時間だった。
葛葉子は狐耳と尻尾をわざと出して、シーツを被って
「お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ!」
わざとハロウィン風に戯けてみた。
「まぁ、お菓子はいらないけど、とにかくいたずらしちゃうぞ!」
まるで子供のような事をやる妻の葛葉子に萌える。
下着は黒のレースでハロウィン風だった。
おまけのチョーカーがカボチャ色黒い挑戦的なエロさに可愛さを見せる。
真陽が子供に持たせたようだ。
(むしろこっちからイタズラしてやりたいが……)
「……是非ともしてくれ……」
瑠香はニヤリと微笑み、瞳を閉じて胸の前に両手を組む。
まるで棺桶に仕舞われた死体のような仕草だ。
ふふ…っと葛葉子は笑って、愛しの夫の瑠香に覆い被さってキスをする。
着ているパジャマのボタンを外していろんなところにキスをする。
「もっと、いたずらする?されたい?」
「……両方……」
瑠香は挑発的な格好をする葛葉子に大人のイタズラすることにした。
お菓子よりも甘い雰囲気に飲まれて今夜も愛し合う。
「来年はコスプレ衣装用意しよう。」
ハロウィンイベントに違う面白さに目覚めた瑠香だった。
トリックオアトリート!」
桂は魔法使いのコスプレ帽子に薫はカボチャの帽子を真陽に祖父母の家で着せられて、家に帰って早々両親にそう叫んだ。
「お菓子くれなきゃいたずらしちゃうぞ!」
さらに薫はそう言って、狐耳と尻尾を出して、牙までわざと出して、父親に飛びかかった。
瑠香は五歳の薫の頭に軽くチョップして防ぐ。
「いたっ!」
「いつもいたずらしてるだろが!」
父親は今回は本気で怒る。
昨日もイタズラをしたのを瑠香は我慢していたが、ハロウィン用語に軽くキレた。瑠香はいたずらに沸点が低い。幼い晴房に悪戯ばかりされていたせいでも反射的なものであった。
「そういうイベントなんだからお菓子あげてよ!大人げないっ!」
母の葛葉子は夫の態度に本気で怒る。瑠香のその態度を葛葉子はどうしてもいい加減改めてもらいたい。
「もう、そういうとこ瑠香の悪いところだよ!」
「う…っ…し、性分なんだから仕方ないだろ!」
瑠香も直したいと思うのだが癖でなかなか治らない事は自覚しているようだ。
「とーちゃんとかーちゃんがけんかするのやだーーー!うわーーーん。」
薫はわざと泣き出した。
そうすると二人とも困るからだ。
子供は意外に腹黒い。
「あーあー薫可哀想。僕の弟をいじめる両親なんか嫌いになっちゃうんだからね!」
桂はわざとらしく二人を睨む。
わざとらしいけれど、言ってることは切実に本心だ。
両親の喧嘩は本気で本気じゃない。
いつもの売り言葉に買い言葉みたいなじゃれあいだった。
薫は泣くつもりはなかったが兄の桂のヨシヨシと慰める優しさに泣いてしまった。
「にーちゃんが一番好き!」
薫は腹黒さを忘れて純粋に桂に抱きつく。
「僕も薫が好きだよ。」
幼い兄弟は可愛く抱き合う愛しの息子たちに葛葉子も瑠香も瞳を輝かせて萌える。
瑠香はいつも持ち歩いているカメラでバシバシと二人の姿を写真に収めて、葛葉子はたまらず二人を抱きしめる。
「ずっと二人は仲良くしなきゃダメだぞっ!」
「二人だけじゃなくて家族みんな仲良くしよ!」
瑠香はカメラのタイムを測り、妻と子供達を包み込むように肩を抱く写真を撮る。
とても良い写真だと、なん枚も同じものを焼いた。
瑠香は西洋のイベントなんて……と、鼻で笑ってたが、
「いいイベントになったな。来年もやってもいいかな?」
「急遽、瑠香の作ったパンプキンケーキも美味しかったし。」
「葛葉子のカボチャ料理も美味しかったぞ。」
ジジ様がちょうどウカ様の異界から帰ってきて、からもらったカボチャを貰って家族みんなで改めてハロウィンパーティーをしてジジ様を中心に写真を撮ったり、大量のお菓子を嫌というとほどひ孫二人に渡したり、楽しんだ。
ジジ様と桂と薫は遊び疲れて三人で布団で寝ている。
ジジ様は相変わらず気が利いて夫婦水入らずの時間作ってくれる。
「みんなが幸せで、寿命尽きるまでこひ孫の側に居られることが幸せなじゃ…」といって、三人で眠ってしまった。
もう、夜も遅い。
お楽しみの夫婦の時間だった。
葛葉子は狐耳と尻尾をわざと出して、シーツを被って
「お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ!」
わざとハロウィン風に戯けてみた。
「まぁ、お菓子はいらないけど、とにかくいたずらしちゃうぞ!」
まるで子供のような事をやる妻の葛葉子に萌える。
下着は黒のレースでハロウィン風だった。
おまけのチョーカーがカボチャ色黒い挑戦的なエロさに可愛さを見せる。
真陽が子供に持たせたようだ。
(むしろこっちからイタズラしてやりたいが……)
「……是非ともしてくれ……」
瑠香はニヤリと微笑み、瞳を閉じて胸の前に両手を組む。
まるで棺桶に仕舞われた死体のような仕草だ。
ふふ…っと葛葉子は笑って、愛しの夫の瑠香に覆い被さってキスをする。
着ているパジャマのボタンを外していろんなところにキスをする。
「もっと、いたずらする?されたい?」
「……両方……」
瑠香は挑発的な格好をする葛葉子に大人のイタズラすることにした。
お菓子よりも甘い雰囲気に飲まれて今夜も愛し合う。
「来年はコスプレ衣装用意しよう。」
ハロウィンイベントに違う面白さに目覚めた瑠香だった。
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