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桂と薫と野薔薇の異界探検
2☆冒険のチャンス
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正午には親戚みんな集まって顔合わせして、わいわいがやがや、おせちを食べたりお酒を飲んだり大人たちは楽しく盛り上がっていく。
異能の能力をもつ、祖父の高良や曾祖父のジジ様は毎年の出し物をこっそり考えてみんなに披露したり、陰陽師の知識で今年一年の運勢を伝える。
桂たちよりも年上の人生の男女は興味津々で、恋愛相談を快くしてあげている。
それは母の葛葉子も野薔薇の母の緑も参戦して楽しそうだ。
年頃のお姉さんたちはキャーキャーわいわいしている。
去年は桂たちに凧揚げとか教えてくれたお兄さんお姉さんは占いに夢中で遊んでくれそうにないので、桂と薫、野薔薇で外に出て遊ぶことにした。
夜になったらみんなでジジ様特製福笑いや人生ゲームがまっている。
「わたし!このお屋敷の探検してみたいでつ!」
野薔薇は瞳をキラキラしていった。
「………また迷子になるぞ」
すかさず幼い薫に呆れるように言われた。
野薔薇がとんでもない方向音痴ということをしっているためとんでもないことを言うな…と呆れられたのだ。
「なんで、探検したいの?迷子になるのに」
桂も野薔薇の迷子に呆れるように困るように尋ねた。
半年前に屋敷内の中で虫取り大会をして、野薔薇は迷子になった。
みんなで探して、迷惑かけたのだ。
探しているのに鬼ごっこや隠れんぼをしているかの如く見つけるのを苦労した。
天才的な迷子だと親戚に称されてしまった。
「あの時は、変な道に迷い込んで、黒狐様に助けてもらって現世に出れたのでつ!でもその人は出てこれなくて、もう一度その道を探して黒狐様にお礼をいいたいのでつ!いえ、むしろ一緒に現世に出て行きたいでつ!」
約半年過ぎたこの正月にチャンスが来たので野薔薇は親の目をすり抜けられるチャンスとみて二人に相談をしたのだ。
「また、迷惑かけるんじゃないの?黒狐様に……」
桂は親戚よりも野薔薇を連れてきてくれたあやかしに迷惑をかけるのではと思う。
「そんなことありません!黒狐様は現世に戻りたがっていたのでつ!」
野薔薇はムキになって反論した。
「黒狐様は迷子になっているだけなんでつ。私にはわかるのでつよ…この屋敷のどこかに異界の道に続く入り口があるって聞いて…いつか助けてあげたいって、思って…うぇぇえ…」
野薔薇は何故が胸が詰まって泣き出してしまった。
「野薔薇、泣いちゃダメだぞ。男は女の涙に弱いんだからな」
薫は率先して涙を小さな手で拭いてあげていた。
「薫、手じゃなくてハンカチじゃなきゃダメだよ」
桂は綺麗に畳んであるハンカチで野薔薇の涙を拭いて貸してあげたら鼻を噛まれた。
「……うん。それあげる」
なんとも言えない野薔薇の行動はいつものことなので桂は怒らず現状を飲み込むのだ。
「ありがとうでつ。薫くん桂くん。ハンカチは新しいものを用意して返すでつ。なので、探検つきあってくれまつか?」
もう、探検をする事は決定事項になってしまった。
「うーーーん……。まぁ、いいか。」
桂は折れた。
「じゃ、うささんキーホルダーに伝言を頼んで異界探しにいこうぜ!」
意外としっかり者の薫はそう提案して野薔薇の異界探しに付き合うことにした。
「俺も半妖だから、異界の道を作れるかもしれないってジジ様に言われてるから役に立つと思うぞ!」
薫は半妖だと言うことを自負している。
「それは心強いでつ。私は多分現世では方向音痴でつけど、異界では道に迷わない自信がありまつ。夢のお告げで誰かに言われたのでつ。それに、『遊びに来てね…』って、初夢で言われたような…」
野薔薇は昨日見た夢をふと思い出して口にした。
「ま、とにかく異界探検に行きませう!」
異能の能力をもつ、祖父の高良や曾祖父のジジ様は毎年の出し物をこっそり考えてみんなに披露したり、陰陽師の知識で今年一年の運勢を伝える。
桂たちよりも年上の人生の男女は興味津々で、恋愛相談を快くしてあげている。
それは母の葛葉子も野薔薇の母の緑も参戦して楽しそうだ。
年頃のお姉さんたちはキャーキャーわいわいしている。
去年は桂たちに凧揚げとか教えてくれたお兄さんお姉さんは占いに夢中で遊んでくれそうにないので、桂と薫、野薔薇で外に出て遊ぶことにした。
夜になったらみんなでジジ様特製福笑いや人生ゲームがまっている。
「わたし!このお屋敷の探検してみたいでつ!」
野薔薇は瞳をキラキラしていった。
「………また迷子になるぞ」
すかさず幼い薫に呆れるように言われた。
野薔薇がとんでもない方向音痴ということをしっているためとんでもないことを言うな…と呆れられたのだ。
「なんで、探検したいの?迷子になるのに」
桂も野薔薇の迷子に呆れるように困るように尋ねた。
半年前に屋敷内の中で虫取り大会をして、野薔薇は迷子になった。
みんなで探して、迷惑かけたのだ。
探しているのに鬼ごっこや隠れんぼをしているかの如く見つけるのを苦労した。
天才的な迷子だと親戚に称されてしまった。
「あの時は、変な道に迷い込んで、黒狐様に助けてもらって現世に出れたのでつ!でもその人は出てこれなくて、もう一度その道を探して黒狐様にお礼をいいたいのでつ!いえ、むしろ一緒に現世に出て行きたいでつ!」
約半年過ぎたこの正月にチャンスが来たので野薔薇は親の目をすり抜けられるチャンスとみて二人に相談をしたのだ。
「また、迷惑かけるんじゃないの?黒狐様に……」
桂は親戚よりも野薔薇を連れてきてくれたあやかしに迷惑をかけるのではと思う。
「そんなことありません!黒狐様は現世に戻りたがっていたのでつ!」
野薔薇はムキになって反論した。
「黒狐様は迷子になっているだけなんでつ。私にはわかるのでつよ…この屋敷のどこかに異界の道に続く入り口があるって聞いて…いつか助けてあげたいって、思って…うぇぇえ…」
野薔薇は何故が胸が詰まって泣き出してしまった。
「野薔薇、泣いちゃダメだぞ。男は女の涙に弱いんだからな」
薫は率先して涙を小さな手で拭いてあげていた。
「薫、手じゃなくてハンカチじゃなきゃダメだよ」
桂は綺麗に畳んであるハンカチで野薔薇の涙を拭いて貸してあげたら鼻を噛まれた。
「……うん。それあげる」
なんとも言えない野薔薇の行動はいつものことなので桂は怒らず現状を飲み込むのだ。
「ありがとうでつ。薫くん桂くん。ハンカチは新しいものを用意して返すでつ。なので、探検つきあってくれまつか?」
もう、探検をする事は決定事項になってしまった。
「うーーーん……。まぁ、いいか。」
桂は折れた。
「じゃ、うささんキーホルダーに伝言を頼んで異界探しにいこうぜ!」
意外としっかり者の薫はそう提案して野薔薇の異界探しに付き合うことにした。
「俺も半妖だから、異界の道を作れるかもしれないってジジ様に言われてるから役に立つと思うぞ!」
薫は半妖だと言うことを自負している。
「それは心強いでつ。私は多分現世では方向音痴でつけど、異界では道に迷わない自信がありまつ。夢のお告げで誰かに言われたのでつ。それに、『遊びに来てね…』って、初夢で言われたような…」
野薔薇は昨日見た夢をふと思い出して口にした。
「ま、とにかく異界探検に行きませう!」
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