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高良の宝石
8☆普通の恋愛夫婦の一生♡エンド♡
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結婚式は和式と様式という盛大な結婚式を挙げた。
ウェディングドレスも発注してお披露目し、橘や咲羅子さんも羨ましがるほどの豪勢な式を挙げた。
美しいドレス姿のルビィをみて、橘は感激で瞳を輝かせて、
「ルーちゃん綺麗!素敵!ああっ!もうっ!私も、ドレス着たい!」
「かーさま!私も着たい!ドレス綺麗!」
橘と威津那の娘の房菊も瞳を輝かせる。
二人とも晴れ着は着物でドレスに憧れる。
「フーちゃんは、結婚させないから着せない……」
「ふぇ…」
真剣に怖い顔して威津那殿は娘に意地悪というか本気の忠告をした。
房菊は実の父にそんなこと言われて涙目になる。
威津那殿の真意は誰にも娘をやりたくないという宣言だったようだ。
そんな旦那の威津那に橘は腹に拳をあやかしの力で入れて制裁する。
「威津那さん!意地悪言わないの!てか、もう一度結婚式しましょうよ!私絶対に着たいもん!」
「相変わらず、子供みたいなわがまま言わないの!」
橘は咲羅子さんに怒鳴られてしゅんとする。
「それにしても時代よねー…西洋式が普通になっちゃうなんて…」
咲羅子さんは自分がドレスを着用したイメージをしてため息をつきつつ、
「まぁ、私は満足だけど、娘にはあのくらいやってあげなくちゃね?あなた?」
季節殿を見て微笑む。
「そうだな……」
やはり、季節殿は娘を送り出すことを想像すると複雑なようだった。
「はーい!撮るよ!こっち向いて!いいね!そのまま、にっこり!」
威津那殿はカメラを撮ると興奮して性格が変わる。
カメラマンを副業にしてもいいくらいだと思うほどだった。
そして、オレたちの晴れ姿のフイルムがとんでもないことになるほど撮ってくれた。
今や立派な陰陽寮職員になったとしてもカメラ好きの写真撮りまくり魔は健在だった。
密かに、呪いとかに使われないことを祈るが……
盛大な結婚式も終わり改めて、夜の静かになった初夜、夫婦として布団の前で向かい、改めてルビィに告白する。
「ルビィといると普通の人間になった気分になるよ…」
「え?どう言うことですか?」
ルビィは首を傾げる。
「本来なら人の心を覗いて、伝わって、複雑な気持ちになることがあるんだ…」
それが常だとして、慣れているはずだったが、好きになった女性の心や考えている事は覗けない、わからない伝わらない…むしろ自分の思いが伝わってしまう……
(最中に、心を伝えてしまうことは避けたい…)と真剣に思いつつ…
「でも、君の心を覗けない分、君をもっと知りたいと思うし大切にしたいと思う…」
改めてルビィの瞳を見つめて真剣に告白する。
「わからないから互いのことを考えて、分かり合えたときに心がつながるんです……高良さんが私のことを考え思うように私もあなたの気持ちに寄り添います…それが夫婦になるという事ですもの……」
ルビィはそう言ってオレの手を頬に触れさせて微笑んだ。
「その相手が君でよかった…」
その夜は優しく慈しむように愛し合った……
その後、娘の真陽と四年後に息子の瑠香が生まれる。
常に陰陽寮勤めで家族夫婦生活の半分以上は一緒にいることが難しくても、心は一つで、定年してからもラブラブ夫婦で、子や孫やひ孫に羨ましがられる。
互いにシワシワになった手を握る。
いつまでも生きてそばにいたい……
常にそう思えるほど幸せである。
私の子や孫は稀に見る波乱な恋愛をしている。
そんな息子や孫、ひ孫の恋愛を暖かく見守りながら改めてルビィと普通の恋愛をして結婚したことを幸せだと確信する。
大恋愛という心躍る冒険みたいな恋物語よりも、末永く幸せで共に一生を伴侶と過ごせる事が一番幸せなことなのだと改めておもう。
ウェディングドレスも発注してお披露目し、橘や咲羅子さんも羨ましがるほどの豪勢な式を挙げた。
美しいドレス姿のルビィをみて、橘は感激で瞳を輝かせて、
「ルーちゃん綺麗!素敵!ああっ!もうっ!私も、ドレス着たい!」
「かーさま!私も着たい!ドレス綺麗!」
橘と威津那の娘の房菊も瞳を輝かせる。
二人とも晴れ着は着物でドレスに憧れる。
「フーちゃんは、結婚させないから着せない……」
「ふぇ…」
真剣に怖い顔して威津那殿は娘に意地悪というか本気の忠告をした。
房菊は実の父にそんなこと言われて涙目になる。
威津那殿の真意は誰にも娘をやりたくないという宣言だったようだ。
そんな旦那の威津那に橘は腹に拳をあやかしの力で入れて制裁する。
「威津那さん!意地悪言わないの!てか、もう一度結婚式しましょうよ!私絶対に着たいもん!」
「相変わらず、子供みたいなわがまま言わないの!」
橘は咲羅子さんに怒鳴られてしゅんとする。
「それにしても時代よねー…西洋式が普通になっちゃうなんて…」
咲羅子さんは自分がドレスを着用したイメージをしてため息をつきつつ、
「まぁ、私は満足だけど、娘にはあのくらいやってあげなくちゃね?あなた?」
季節殿を見て微笑む。
「そうだな……」
やはり、季節殿は娘を送り出すことを想像すると複雑なようだった。
「はーい!撮るよ!こっち向いて!いいね!そのまま、にっこり!」
威津那殿はカメラを撮ると興奮して性格が変わる。
カメラマンを副業にしてもいいくらいだと思うほどだった。
そして、オレたちの晴れ姿のフイルムがとんでもないことになるほど撮ってくれた。
今や立派な陰陽寮職員になったとしてもカメラ好きの写真撮りまくり魔は健在だった。
密かに、呪いとかに使われないことを祈るが……
盛大な結婚式も終わり改めて、夜の静かになった初夜、夫婦として布団の前で向かい、改めてルビィに告白する。
「ルビィといると普通の人間になった気分になるよ…」
「え?どう言うことですか?」
ルビィは首を傾げる。
「本来なら人の心を覗いて、伝わって、複雑な気持ちになることがあるんだ…」
それが常だとして、慣れているはずだったが、好きになった女性の心や考えている事は覗けない、わからない伝わらない…むしろ自分の思いが伝わってしまう……
(最中に、心を伝えてしまうことは避けたい…)と真剣に思いつつ…
「でも、君の心を覗けない分、君をもっと知りたいと思うし大切にしたいと思う…」
改めてルビィの瞳を見つめて真剣に告白する。
「わからないから互いのことを考えて、分かり合えたときに心がつながるんです……高良さんが私のことを考え思うように私もあなたの気持ちに寄り添います…それが夫婦になるという事ですもの……」
ルビィはそう言ってオレの手を頬に触れさせて微笑んだ。
「その相手が君でよかった…」
その夜は優しく慈しむように愛し合った……
その後、娘の真陽と四年後に息子の瑠香が生まれる。
常に陰陽寮勤めで家族夫婦生活の半分以上は一緒にいることが難しくても、心は一つで、定年してからもラブラブ夫婦で、子や孫やひ孫に羨ましがられる。
互いにシワシワになった手を握る。
いつまでも生きてそばにいたい……
常にそう思えるほど幸せである。
私の子や孫は稀に見る波乱な恋愛をしている。
そんな息子や孫、ひ孫の恋愛を暖かく見守りながら改めてルビィと普通の恋愛をして結婚したことを幸せだと確信する。
大恋愛という心躍る冒険みたいな恋物語よりも、末永く幸せで共に一生を伴侶と過ごせる事が一番幸せなことなのだと改めておもう。
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