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曽祖父祖父母の話
橘と威津那の秘め事☆1
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「ウカ様とすごいキスしてたわよね……あの時…」
橘はムスーーっとした顔で威津那をわざと睨む。
「キス?」
威津那は、なんのことか首をかしげる。
「く、くちづけ!ウカ様に操られるかどうかの時のこと!」
「あの時のことか……」
威津那の中ではすっかり忘れていた。
もう、ずっと前のことで記憶になかった。
「私が口づけ…初めてよね?」
「うん。記憶の中では…」
威津那は神妙に思いを巡らせながら頷いた。
「忘れちゃうことってあるの?」
さらに疑う瞳で睨まれる。
涙まで浮かび泣きそうだ。
そんな橘の頭をポンポンと子供にするように撫でて、
「日和国は口づけなんてしない民族だよ?そんなことしたことないよ。橘が初めてだよ。」
橘にキスされたのが初めてだと思う。
「ウカ様は狐でもあるから動物に舐められた程度かと……」
犬にも猫にも頬には舐められたが、口はなかったな…と思っていたら、
「ウーっ!」
橘は、そうかわいく唸って、ペロっと、威津那の唇を小さな舌で舐めた。
「な、何を…… ?」
「や、やだった?」
橘もやきもちで突然の行動をしてしまった己を恥じる。
「やじゃないよ…むしろ……」
威津那は橘の唇を唇で優しく遠慮がちにはむ。
橘は顔を真っ赤にする。
すると橘は威津那と同じことをしてきた。
「この感触がすきなの…我慢してたの……忘れられなかったの」
熱ぽく潤んだ瞳でこちらを見られて切なく狂おしいほど橘が可愛い。
威津那は周りを確かめる。
晴綛はどこかで見張っているかもしれないが、部屋に隙間がないか確認してから、もう一度キスをする。
だんだん唇だけで互いに頬や、おでこ、いろんな角度で軽くキスをする。
求め合うように互いに確かめ合う。
「はーっ…止まらなくなちゃうね…」
威津那は改めて冷静に努めようとすれば顔が赤くなる。
むしろこの行為だけで満足に感じていたのに……
「あとね…触られながらしてみたい…」
「ん?」
無理やり服越しに胸を触らせる。
冬用の厚手の布だけれど豊かな膨らみの柔らかさを感じる。
「触って……」
また、熱ぽく潤んだ瞳で言われてドキドキする。
「そ、それは…流石に…」
威津那は戸惑い焦る。
橘はキスをして逃がさない。
威津那は遠慮しながらも抗えず、望みどおりにする。
さらに息が荒くなる。
優しく抑えるように触っているだけなのに激しく揉んでしまっている。
狩衣の襟元のボタンを外して、小袖の上から、触っていた。
(調子乗ってる……って思われるかも…)
冷静な自分が己を抑えろと警告する。
さらに、襟元から橘たわわな谷間が覗いていた。
さらに襟元に手を入れて無意識に生肌を触ろうとして晴綛様に殺される!っと危険を発して冷静さを取り戻す。
「ごめん…ちょっと。調子に乗りまくっちゃった……」
「威津那ならいいのに……」
橘は乙女らしからぬ発言をする。
出会った時からだが、橘は威津那と結ばれたがって積極的だ。
ここに咲羅子がいたら諌めてくれるだろうけれど、今夜は季節と共に帰宅してしまった。
「先に、進みたいの?」
威津那は橘にとりあえず確認を取ってみる。
橘はこくんと頷く。
「橘はこの後どうなるか、知ってるの?」
「わかんない…でも、男の流れにまかせておけばいいって、父様言ってた」
母や姉たちの情報ではなく、父親の助言に威津那は驚き、頭が痛い。
いや、晴綛はどすけべという噂もあるし…歳の近い職員とどすけべな話をしているので不思議ではない。
(絶対、自分に娘ができたらそんな事は全く知らない無垢な子に育てる……!)
と密かに決意する。
「威津那は知らないの?男の人なら知ってんじゃないの?」
橘は何も知らず首を傾げて威津那に聞く。
「童貞だからわかんないの?」
「うっ…」
ぐさっと胸に見えない槍が刺さる。
体は呪詛に侵され体自体巫蠱として穢れているが、男女の仲というのはなぜか縁がなく、兄の焔が全てそういう事はになっていた。
子供も正妻以外、何人いるかわからない。
女性の体と子作りの正解が正直わからない。
生理的な自分の処理くらいしかわからない……
小説は読んだ事はあるが……
もしかして神話程度のことしかわからない……?
そう思うと、絶望で威津那の心は、すんと萎えた。
だけど、未来の自分はちゃんと子作りしてたけれど、行為している所は見えてなかった。
本能でどうにかなるかもしれないが橘に絶望されたくない……
いや、男の本能だけで橘を奪いたくない。
「橘、あとは、結婚までのお預けってことで……」
すっごく真剣な顔で言われて、自分を本気で大切にしてくれているんだと思い胸元を整えて、微笑む。
「うん!楽しみは取っておかなきゃね?」
約束を確定されて、威津那の真面目と紳士さに喜ぶ橘だった。
(ちょっと大胆すぎちゃった…こんな気分になったのって生理前だからかな?本能って怖っ!)
と、橘は密かに反省する。
橘はムスーーっとした顔で威津那をわざと睨む。
「キス?」
威津那は、なんのことか首をかしげる。
「く、くちづけ!ウカ様に操られるかどうかの時のこと!」
「あの時のことか……」
威津那の中ではすっかり忘れていた。
もう、ずっと前のことで記憶になかった。
「私が口づけ…初めてよね?」
「うん。記憶の中では…」
威津那は神妙に思いを巡らせながら頷いた。
「忘れちゃうことってあるの?」
さらに疑う瞳で睨まれる。
涙まで浮かび泣きそうだ。
そんな橘の頭をポンポンと子供にするように撫でて、
「日和国は口づけなんてしない民族だよ?そんなことしたことないよ。橘が初めてだよ。」
橘にキスされたのが初めてだと思う。
「ウカ様は狐でもあるから動物に舐められた程度かと……」
犬にも猫にも頬には舐められたが、口はなかったな…と思っていたら、
「ウーっ!」
橘は、そうかわいく唸って、ペロっと、威津那の唇を小さな舌で舐めた。
「な、何を…… ?」
「や、やだった?」
橘もやきもちで突然の行動をしてしまった己を恥じる。
「やじゃないよ…むしろ……」
威津那は橘の唇を唇で優しく遠慮がちにはむ。
橘は顔を真っ赤にする。
すると橘は威津那と同じことをしてきた。
「この感触がすきなの…我慢してたの……忘れられなかったの」
熱ぽく潤んだ瞳でこちらを見られて切なく狂おしいほど橘が可愛い。
威津那は周りを確かめる。
晴綛はどこかで見張っているかもしれないが、部屋に隙間がないか確認してから、もう一度キスをする。
だんだん唇だけで互いに頬や、おでこ、いろんな角度で軽くキスをする。
求め合うように互いに確かめ合う。
「はーっ…止まらなくなちゃうね…」
威津那は改めて冷静に努めようとすれば顔が赤くなる。
むしろこの行為だけで満足に感じていたのに……
「あとね…触られながらしてみたい…」
「ん?」
無理やり服越しに胸を触らせる。
冬用の厚手の布だけれど豊かな膨らみの柔らかさを感じる。
「触って……」
また、熱ぽく潤んだ瞳で言われてドキドキする。
「そ、それは…流石に…」
威津那は戸惑い焦る。
橘はキスをして逃がさない。
威津那は遠慮しながらも抗えず、望みどおりにする。
さらに息が荒くなる。
優しく抑えるように触っているだけなのに激しく揉んでしまっている。
狩衣の襟元のボタンを外して、小袖の上から、触っていた。
(調子乗ってる……って思われるかも…)
冷静な自分が己を抑えろと警告する。
さらに、襟元から橘たわわな谷間が覗いていた。
さらに襟元に手を入れて無意識に生肌を触ろうとして晴綛様に殺される!っと危険を発して冷静さを取り戻す。
「ごめん…ちょっと。調子に乗りまくっちゃった……」
「威津那ならいいのに……」
橘は乙女らしからぬ発言をする。
出会った時からだが、橘は威津那と結ばれたがって積極的だ。
ここに咲羅子がいたら諌めてくれるだろうけれど、今夜は季節と共に帰宅してしまった。
「先に、進みたいの?」
威津那は橘にとりあえず確認を取ってみる。
橘はこくんと頷く。
「橘はこの後どうなるか、知ってるの?」
「わかんない…でも、男の流れにまかせておけばいいって、父様言ってた」
母や姉たちの情報ではなく、父親の助言に威津那は驚き、頭が痛い。
いや、晴綛はどすけべという噂もあるし…歳の近い職員とどすけべな話をしているので不思議ではない。
(絶対、自分に娘ができたらそんな事は全く知らない無垢な子に育てる……!)
と密かに決意する。
「威津那は知らないの?男の人なら知ってんじゃないの?」
橘は何も知らず首を傾げて威津那に聞く。
「童貞だからわかんないの?」
「うっ…」
ぐさっと胸に見えない槍が刺さる。
体は呪詛に侵され体自体巫蠱として穢れているが、男女の仲というのはなぜか縁がなく、兄の焔が全てそういう事はになっていた。
子供も正妻以外、何人いるかわからない。
女性の体と子作りの正解が正直わからない。
生理的な自分の処理くらいしかわからない……
小説は読んだ事はあるが……
もしかして神話程度のことしかわからない……?
そう思うと、絶望で威津那の心は、すんと萎えた。
だけど、未来の自分はちゃんと子作りしてたけれど、行為している所は見えてなかった。
本能でどうにかなるかもしれないが橘に絶望されたくない……
いや、男の本能だけで橘を奪いたくない。
「橘、あとは、結婚までのお預けってことで……」
すっごく真剣な顔で言われて、自分を本気で大切にしてくれているんだと思い胸元を整えて、微笑む。
「うん!楽しみは取っておかなきゃね?」
約束を確定されて、威津那の真面目と紳士さに喜ぶ橘だった。
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