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陰陽寮のひと時
神様に好かれる李流
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「神様って一目惚れするとすぐその場で結婚しちゃいますよね。」
一六歳李流は瑠香の局で日和国の最古の神話の本読んでいた李流はふと感想を漏らす。
一目惚れ=結婚
瑠香と晴房はその言葉を聞いて
瑠香は確かに…
そうだなぁ……と思いを巡らせたが、
「普通じゃないのか?」
晴房は不思議にも思わない。
じろっと李流は晴房を、睨む。
まさに、母とそれで結ばれた。
「それって盛りがついた感じで、オレ的にはもっと内面から見るものだと思っているので、情緒も持ってほしいです!」
むっと膨れっ面になる。
くっ!と乙女な李流に瑠香は後ろを向いて悶える。
可愛すぎる!
純粋すぎる!
自分とは違い過ぎる!
その頃の自分が恥ずかしく思えるくらいだ!
「ルカ様?どうしたんですか?どこか具合が?」
「ほっとけ、スケベだった頃の自分に反省してるところだ」
ストレートに解説する晴房に、瑠香は久々にゲンコツを入れて黙らせる。
「まぁ、そういうものなんだよ。
法子様だって一応、姫神なんだから、李流くんに一目惚れしたんだろう」
「そんな、恐れ多いっ!」
夢を思い出して顔を真っ赤にして乙女みたいだ。なんだか懐かしい反応……
「約束の契はしたのだろう?しかも神の門で……
約束は違えてはならぬよ。制裁されるからね」
審神者として、ルカの親神の言葉を、いっておく。
「違えるつもりはありませんよ。約束がなくても命をかけて法子さま、陛下を敬愛しお守りしようと思ってます」
断言する。
強い意志、迷いがない。
……迷わせてやりたい。
瑠香の悪い癖だ。
「法子様と陛下どちらを守る?」
「えっ……」
究極な選択だ。
晴房もニヤニヤとして答えを待つ。
「陛下でしょうか?」
法子さまを躊躇いもなく選択しなかった。
ちょっと心の中を覗きたい神たちはなんで、法子を選ばなかったか、心理を覗く。
《ニダの血を皇室に入れたくない……
汚らわしい……
本当は好きになってはいけない…許されていたとしても自分が許せない……》
完璧主義で潔癖な性格の故の枷だと思う。
《なら、清く命をかけるなら陛下だ…法子さまも守りたいけれど、選択するなら、陛下以外ありえない。》
迷いはない。ほんとに陛下に、皇室に忠誠を誓ってる。
つよい。
この子強すぎる!
ルカの神とハルの神は化身の体で悶える。
床をバンバン叩く。
その奇っ怪な行動に李流は慄くが、更に宣言したい。
「それに、オレは陛下を皇族殿下方をお守りしたい、舎人の近衛警備職についたら職を全うすることが義務でしょう?違いますか?」
義務は果たさなくてはいけない個人を無視した責務のことだ。
東殿下が聞いたらお喜びになるなと瑠香は思う。
今は公務ついでに海外で不思議な体験をなさって楽しんでおられる。
もう同行できないが、宮中を離れていた時は、たまに同行命令に従った。
そして、帰ってくるとゲテモノを陰陽寮に、持ってきて騒動を起こす。
大抵は、晴房に一発消去されるけれど。
「李流はさすが私が見込んだ息子だ。良きに計らえ。とくと臣に推薦しておくよう、言っておくからな」
「実力で行きたいのでお断りします」
「自信があるね」
「自信がなくてはお守りできないかなと思ってます」
そういう素直で、真っ直ぐで自信を持った人間が神は好きだ。
神二人してワシャワシャと李流を、撫でまわし抱きしめる。
李流は戸惑うけど悪い気はしないからなされるがままにしてた。
多少ひねくれた、心の枷を持っているけれど、
それは法子様が愛の力でどうにかしてくれるだろう。
その後、李流から法子を触れたくても触れようとしなくても、法子からどんどん攻めて誘ってくるのは、
姫『神』の所以だからだろうか?と恐れ多すぎて気絶する直前にいつも思う李流だった。
一六歳李流は瑠香の局で日和国の最古の神話の本読んでいた李流はふと感想を漏らす。
一目惚れ=結婚
瑠香と晴房はその言葉を聞いて
瑠香は確かに…
そうだなぁ……と思いを巡らせたが、
「普通じゃないのか?」
晴房は不思議にも思わない。
じろっと李流は晴房を、睨む。
まさに、母とそれで結ばれた。
「それって盛りがついた感じで、オレ的にはもっと内面から見るものだと思っているので、情緒も持ってほしいです!」
むっと膨れっ面になる。
くっ!と乙女な李流に瑠香は後ろを向いて悶える。
可愛すぎる!
純粋すぎる!
自分とは違い過ぎる!
その頃の自分が恥ずかしく思えるくらいだ!
「ルカ様?どうしたんですか?どこか具合が?」
「ほっとけ、スケベだった頃の自分に反省してるところだ」
ストレートに解説する晴房に、瑠香は久々にゲンコツを入れて黙らせる。
「まぁ、そういうものなんだよ。
法子様だって一応、姫神なんだから、李流くんに一目惚れしたんだろう」
「そんな、恐れ多いっ!」
夢を思い出して顔を真っ赤にして乙女みたいだ。なんだか懐かしい反応……
「約束の契はしたのだろう?しかも神の門で……
約束は違えてはならぬよ。制裁されるからね」
審神者として、ルカの親神の言葉を、いっておく。
「違えるつもりはありませんよ。約束がなくても命をかけて法子さま、陛下を敬愛しお守りしようと思ってます」
断言する。
強い意志、迷いがない。
……迷わせてやりたい。
瑠香の悪い癖だ。
「法子様と陛下どちらを守る?」
「えっ……」
究極な選択だ。
晴房もニヤニヤとして答えを待つ。
「陛下でしょうか?」
法子さまを躊躇いもなく選択しなかった。
ちょっと心の中を覗きたい神たちはなんで、法子を選ばなかったか、心理を覗く。
《ニダの血を皇室に入れたくない……
汚らわしい……
本当は好きになってはいけない…許されていたとしても自分が許せない……》
完璧主義で潔癖な性格の故の枷だと思う。
《なら、清く命をかけるなら陛下だ…法子さまも守りたいけれど、選択するなら、陛下以外ありえない。》
迷いはない。ほんとに陛下に、皇室に忠誠を誓ってる。
つよい。
この子強すぎる!
ルカの神とハルの神は化身の体で悶える。
床をバンバン叩く。
その奇っ怪な行動に李流は慄くが、更に宣言したい。
「それに、オレは陛下を皇族殿下方をお守りしたい、舎人の近衛警備職についたら職を全うすることが義務でしょう?違いますか?」
義務は果たさなくてはいけない個人を無視した責務のことだ。
東殿下が聞いたらお喜びになるなと瑠香は思う。
今は公務ついでに海外で不思議な体験をなさって楽しんでおられる。
もう同行できないが、宮中を離れていた時は、たまに同行命令に従った。
そして、帰ってくるとゲテモノを陰陽寮に、持ってきて騒動を起こす。
大抵は、晴房に一発消去されるけれど。
「李流はさすが私が見込んだ息子だ。良きに計らえ。とくと臣に推薦しておくよう、言っておくからな」
「実力で行きたいのでお断りします」
「自信があるね」
「自信がなくてはお守りできないかなと思ってます」
そういう素直で、真っ直ぐで自信を持った人間が神は好きだ。
神二人してワシャワシャと李流を、撫でまわし抱きしめる。
李流は戸惑うけど悪い気はしないからなされるがままにしてた。
多少ひねくれた、心の枷を持っているけれど、
それは法子様が愛の力でどうにかしてくれるだろう。
その後、李流から法子を触れたくても触れようとしなくても、法子からどんどん攻めて誘ってくるのは、
姫『神』の所以だからだろうか?と恐れ多すぎて気絶する直前にいつも思う李流だった。
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