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nanaさん

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1章 始まり

合流と決闘

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「よし見えてきたな」

駅前の広場が見えてきたのでそこに受け身と念力を使って衝撃を殺し着地

「ふぅ...とりあえずどこかコンビニでも寄るか」

また左腕は欠けたままだが食えるもんはあるだろう

煙草か葉巻も買いたいしな

そのまま広場を歩いてコンビニに向かう


馴染みのある入店音を聞きながらコンビニへ

「やっぱりこんな早朝だから人は居ねぇよな」

商品を見ていく

「とりあえず使った分のポーションは買っとくか」

カゴを持って HP MP回復ポーションをそれぞれ10個買い足す(3000G)

「んで...これでいいか」

適当に肉まん1つとアイスコーヒー そして煙草が無かったので葉巻とライターを買った

いやライターあるなら煙草あるだろ と思いながら

コンビニを出て 広場のベンチに座る

片手で肉まんを食べ終え アイスコーヒーを飲み

葉巻を加えて火をつける

「ふぅ...やっぱりこれが無きゃ落ち着かねぇな」

しばらくゆっくりしてると

ピコン!と音が鳴る

「んん?彼奴か」

『せんぱーい!仕事終わりました~どこに居ます?』

『広場だ ベンチに座って葉巻吸ってるぜ』

『りょーかいでーす!今すぐ行きます!』

その後 1分も経たないうちにアリアと合流した

「せんぱーい!」

「おう、ちゃんと仕事は終わらせて来たな?」

「勿論です!ってどうしたんですかその腕!?」

「おう、ちとやらかしてな この通りズバっとやられた訳よ」

「何がズバっと ですか!?本当に大丈夫なんですか!?」

「大丈夫だ ポーションで傷口は塞がってるからな 不便ではあるが」

「それにしても一体何をしたらそんな...」

「説明するより見てもらった方が早いな ほらあれを見てみろ」

「あれ...?」

黒ローブが破壊したビルを指差す

するとアリアは

「...」

言葉を失っている

「ちと夜出歩いてたらな ヤベー奴に遭遇してよ」

「...」

「其奴と戦ってる途中に左腕をやられた訳だ」

「先輩...」

アリアは深刻な顔をしてこちらに向く

「1人だけズルいです!」

「仕事を終わらせてなかった自分を恨むんだなぁ!」

「私もやりたかったぁぁぁぁ!!」

「ま、多分...また会えるさ」

「へ?」

「多分俺が戦った奴とまた戦えるぜ 近いうちにな」

「近いうち...ですか」

「ああ ま、彼奴に勝てたのはほぼ奇跡だからな 今じゃ勝てねぇだろう」

「..なら鍛えるのみ!」

「んじゃ付き合ってやるよそれに」

「ありがとうございます!でもやっぱり...お互いの実力知っておきたいじゃないですか?」

「そう来たか まぁ良いぜ だが何も報酬無しじゃちと味気ねぇと思わねぇか?」

「...確かに」

「俺も彼奴と戦ってレベルが大きく上がってる だからちと不公平だ やるなら同じレベルでやりてぇ」

「大丈夫ですよ 決闘という機能を使えば問題無しです!」

「決闘?」

「はい!さっきログイン前に調べたんですけど どうやら決闘というpvp用の機能があるみたいなんです」

「ほう...色々設定が出来んのか?」

「勿論です レベル設定やアイテムの使用可能か不可能か  使えるスキルとか幅広いらしいです」

「そりゃぁ良いな んじゃそれを使うとして...何を報酬にするか」

「じゃあ...負けた方が勝った方に今度何か奢る ってのはどうでしょう?」

「んじゃそれにするか 場所はここでいいのか?」

「はい!決闘が開始されると同時に一定範囲に結界が張られ 決闘中に壊れた箇所は全て決闘後に修復されるそうです!」

「よく調べてるな...んじゃやるか」

「では設定は...私の今のレベルであるLv5 アイテムの使用は不可 スキルの制限は無し で良いですか?」

「問題無い んじゃ始めるぞ」

「はい!ボッコボコにしてあげます!」

「それはこっちのセリフだ」


『決闘が開始されました プレイヤー名アリアvsプレイヤー名 アルバ 勝利条件 降参もしくは戦闘不能状態にする

決闘を公開しますか?』

「私は別にどちらでも」

「俺もだ」

「なら公開しましょう!」

『了解致しました 決闘専用結界を展開します 少々お待ちください』

そのアナウンスが流れた後うっすらと透明な何かが広がっていった

『決闘専用結界の展開が終わりました 10秒後に決闘を開始します 準備してください』

「それじゃあやりますか!」

「おうよ かかって来い」

俺は戦鎚を出し アリアは双剣を取り出す

流石に月蝕を出すのはダメだ フェアじゃない

『3...2...1...決闘開始!』

「はあっ!」


先に仕掛けてきたのはアリア

駆け込んでこちらの懐に潜ろうとして来たので体術で上手くあしらう

そのまま戦鎚を細かく 隙が小さくなるように振って牽制

アリアが飛び込んできた所を体術や戦鎚の柄で対応

「くっ...流石 先輩...一筋縄では行きませんね!」

「こちとらお前に昔から付き合わされて色々習ってるからなぁ!!」

「なら私も使いましょう スキルを!」

アリアは指先から炎を出し それを弾丸にしてこちらに飛ばしてくる

「ならこっちも使うか」

こちらも指先から雷術で雷弾丸を作り飛ばす

それをアリアの弾丸と相殺させるが..

「裏に仕込むとは中々だ」

炎の弾丸と雷の弾丸の相殺で起こったの煙を利用して炎の槍を作りそれを投げつけてきた

「なら今度はこうだ」

戦鎚を思いっきり振ってアリアに向けて槍を吹っ飛ばす

「なんていう滅茶苦茶な事を!?」

「あの時言っただろ?頭をぶっ飛ばしたってよ だからこういうことも出来るんだよ」

「炎の槍を野球ボール感覚で跳ね返さないでください!!」

そのまま近距離戦に持ち込まれるが

体術と戦鎚の柄を巧みに扱い 双剣の連撃を防いでいく

途中で炎を混ぜてくるがそれは雷で相殺か跳ね返す もしくは避ける

「はぁ...はぁ...」

「体力的に限界なようだな?降参したらどうだ?」

「いいえ...先輩も分かってるでしょう..?」

「ああ、諦めないのは知っている 」


アリアside

「何度でも...HPが無くならない限り私は諦めませんよ..!」

先輩は強かった レベル差を均等にしてもらったのにも関わらず

隙が無い そして滅茶苦茶だ 片腕失ってるのにこの強さ 本当におかしい

私の火術で作った弾丸を即座に相殺 

これを予想して出した炎の槍を戦鎚でこちらに吹っ飛ばしてくる

それを避けて近距離戦に持ち込んでも

体術や戦鎚の柄 雷による隙の無い防御

本来なら双剣が有利な間合いなのに 動きが完璧過ぎて崩せない

だけどそれを崩す

そして勝つ

「ならかかって来い最後まで全力でな?」

「勿論...です!」

火術で大きめの弾丸を複数作り出し先輩の足元に撃ち込む

「おっと...よく考えるじゃねぇか」

それにより大きく土煙が立ち先輩の周りを包み込む

私はこれに紛れて 足音を殺し背後に回る

そして私のMP全てを使った炎の槍を先輩に向けて投げる

「やった..!」

「ああ...良い作戦だった 多分俺じゃなきゃ効いてただろうな」

「え...?」

まだこの状況で何かあるの?

「残念だったな、悪いが勝ちは俺のものだ」

「な、なんで...」

先輩が手をかざすと炎の大槍は止まった

「俺のスキルのうち1つ と言っておこう さぁどうする?」

ここまでしといて降参?そんなの有り得ない

「勿論...最後まで..戦う!」

双剣を構えて先輩に突っ込む

「はぁぁぁぁぁ!!!」

「流石だ なら俺もそれに応えよう」

と言い先輩はまだ止まっている炎の大槍を戦鎚に纏わせ始めた

「ッ!?」

「これで最後だ!くらいやがれぇぇぇ!!」

「ガッ!?」

熱い 痛い でも不思議と 満足

全力でやれたから満足しちゃったのかも

でも次は...もっと強くなって 先輩に勝つ!


『プレイヤー名 アリアのHPが0になりました 決闘を終了します 勝者 アルバ!』

『<纏術・弱>を習得しました』

あ、なんか手に入れた

「「「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」

「え!?」

「は?」



アルバside

決闘を終えた後に聞こえた歓声に驚き周りを見てみると

「...どうやら騒ぎ過ぎたようだな..」

「ですね...」

多くのプレイヤー達が俺とアリアの決闘を見ていたらしい

「...よしアリア」

「はい?」

「俺の腕に捕まれ」

「へ?」

「もみくちゃにされる前に急げ」

「は、はい..!」

「よし掴まったな」

重力操作で自分とアリアの体重を軽くし大ジャンプ

「きゃあああああ!!?」

「逃げるぞ!」

そのまま空歩を使って雲の海まで上がる

「ま、待ってく、ください先輩!?」

「おう、どうした」

「な、な、なんでこんな高さに居るんですかぁぁ!!」

「そりゃぁスキル使ったとしか」

「なんでこんな序盤に こんな上空まで行けるスキルを持ってるんですか!?」

「手に入れたから」

「...はぁ..相変わらず先輩は滅茶苦茶です...」

「お前には1番言われたくねぇ」


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