"Welcome, Another World Traveler!”

温州ミカン

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part[7/-?]

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title #3
"Welcome, Mr. Another World!OYOYO ”

part[7/-?]





「あと~、なんかあるかな?レンタカーみたく回転率がいいなら高収入。そんくらいか。あとそんな趣味の奴がいるからソイツらにはモテるぞ。主にケモナーとかエルフ萌えとかって連中らしいが」
中に以前からの趣味に最適化が合致して、コミケとかケモケットに変装ですって、変装無しに行って『すげえ ハリウッドメイクみたいだ」とか「あ あの今日この後開いてます』ってそのままムフフ展開などでモテてる奴もいるらしい。
おまけに外見だけじゃなく、普通の一般人より中身[精神ではない]もかなり獣人に近いのでナニがナニらしくて、ジャストミートかジャストフィットかしらんがしっぽりとそんな事が続いているとか。
無論相手だって少し付き合えば察する。何しろシャワーを浴びてタオルで吹く前にワザと四つん這いの女豹ポーズで水滴ブルブルをやっても、水滴を飛ばしてタオルで体毛のある身体に顔を拭いても落ちない特殊メイク?。『あのそれは本当に……』と何かを聞こうと思っても、相手が『あなたに喜んで欲しくてメイク苦労した』って嘘がバレるのが百も承知でもゴリを押せば自分の趣味に合う相手に出会うなど千載一遇だって手放してなるものかって余計な事は一切聞かないらしい。
「私は貝になる ついでにケモナー王にも俺はなる と言ったとか言ってないとか」
ちなみにある人獣カップルは腕の良いコックさんだったらしく食事が貧相だとの不満もあって一緒に暮らしたいと許可を取ってプレハブ街で獣人の舌に合わせたレストランを開き繁盛しているらしい。
ただケモノ娘が来るので獣嫁さんがウエイトレスしてるのに目を奪われて、夜な夜な爪研ぎ台の悲鳴がコダマしているとか。
おまけにケモナーはケモナーを呼ぶって言う格言は知らんが、その彼は仲間思いだったので許可を取って自分のレストランに腕の良い若手のコックを雇ったらしい。当然か?類友っていうぐらいであるので全員ケモナーで、訪れたケモノ娘を誠心誠意持て成すので結構いい雰囲気で、国としてはどんな子供が生まれるか実験をタダでやってくれると優遇されているらしい。
「国とか世界の為政者は本当にこの事態を隠す気あるんですかね?」
多分いつバレても良いってスタンスだろうと皆も察しているようだ。なんで中途半端に守ろうとしてるんだか、バレるのを助長してるのか分からんが公開は時間の問題のようだ。


「先輩はソッチの業務じゃほぼ無収入でしたっけ?」
「あたしずっとレンタカー会社じゃ置物状態だよ。一応気を使って屋外カーポートじゃなくて室内保管ぐらいの待遇ではあるんだけど歩合だったんで金はでんけど」
トヲタレンタリースでToohta GT-Oneが置いてあっても、あまりの性能の飛び抜け具合となんか有った時の車両保険/免責内の修理費に誰も借りてくれないみたいなもんだ。
おまけに扱い誤ると侵害学は億円、下手すると兆円 最悪京円になる。
「あたしは新型呼吸器系疾病を流行らせた餃子国の無能書記長かよ。賠償額京円になったら第一次世界大戦のドイツの賠償額が200兆円[現在換算]で払い終わるまで百年かかったんだよ。同じレートで京円ならドイツ一国でも4000年から5000年かかるからキッチリしてるあの国だって絶対踏み倒すぞ。何なら国を解散させて国民全員夜逃げしたほうが良いレベルだ。消費税100%と言い出す眼鏡首相が現れても驚かん」
WWIのドイツの賠償200兆円の支払いは92年かかった。払った方も凄いが取り立てた奴も凄い。もう勘弁してやれよ。
どっかの借金と賠償は踏み倒す事が前提の国は似てるとか言ってるらしいが、世迷い言抜かすな。おまえらとは真逆だ。

「センパイのレンタル料金いくらですか? …え??それじゃ誰も借りませんよ。それに損害保険に免責がこれ。バケットホイールエクスカベーター[全長225㍍の世界最大の土砂削岩機]を借りたほうが安いですよ」
保険料はバカ高でアッチは基本金持ちのハズだが、素人どころか組織単位だって尻込みして借りてくれない。
おまけに借りるなら地球超国家規模の合意が必要では、ゲーム例えるなら30年クリアがいなかった鬼畜ゲームを更に縛りプレイ以上の無理ゲーだ。
「許可はともかくレンタル料金だけでも、地球への侵略戦争仕掛ける連中ぐらいなら借りるでしょうけど」
ガミラスとかグラドスとかガイゾックみたいなインベーダーがいれば借りてくれそうだけど、異世界イタコの借り主は地球なんか侵略する必要無いってぐらいなんで、化石燃料か核融合の燃焼推進宇宙船飛ばしてような原始的な連中よりどう見ても文明レベルは上。
カルダシェフ・スケール2~3の連中が精々1の奴なんぞ歯牙にかけないだろうが、もしお気に入りのリゾート地を荒らしたって事になると反螺旋ギガドリルブレイクかガンドロアに撃たれたみたく母星もろとも木っ端微塵だろう。
どんなお馬鹿な独裁者だってオツムの良いマザーコンピューターだって喧嘩打っていい相手かどうかは分かるだろう。
トランスファークラスの映画オタクによれば、このことを知ったら異星人の侵略映画は絶滅するって話だ。ただプラン9・フロム・アウタースペースみたいなのは大丈夫だけろうと知らん映画タイトルを言っていた。
「どんな映画だったんだろう?」
思い出したので今度見てみようと思ったが、あたしの中のゴーストから『やめとけ』って声が聞こえた。

「アッチのヒトって観光を楽しみにくるんですから東京 大阪 福岡 札幌 名古屋を火の海にして楽しむヒトは借りそうにないですね」
「キャンベル星人でも鬼星でも妖魔帝国でもいいから借りてよ。あたし楽天やマルイカードですらハネられるんだよ」
いよいよなときの自己破産覚悟か詐欺どんとこいなキャッシングすら出来ない。
「あの野良犬でも野良猫でもコンビニでおにぎりかじってる野良ネズミですら通るって言われてるのに、センパイ何やったんですか?」
お蔭でトランスファーじゃ地球最強クラスであるが、地球でトランスファー最凶?貧乏である。
「日々のコンビニとハンバーガー屋と定食屋のバイトとかご苦労様です」
「くうう。なんで学生が億稼いで一番高い胡麻ロースかつ弁当 温めますかってって聞いてるあたしが売れ残りで本当は処分しないといけないけどオーナーに可哀想だからって、あまったミートボールだけ弁当を貰って食べないといけないのよ」
センパイがやおい軒で一番高い神戸牛カットステーキ弁当食べたいと心のそこから叫ぶと、変な臭いのする弁当で食べたくないと後輩がつぶやいていた。

「でも借りていなくていいんじゃないですか。センパイはニッチな層にカルト人気あるとかここの噂じゃ聞きますよ」
「なんだ、そのニッチって?イッチの二人称か。それとも元社長が性犯罪者だった事務所所属グループのリーダーか?」
「聞いてないかな?結構有名だとか聞きましたよ。薄い……あ!」
場所柄かどうかしらんが、夏冬は湾岸のラミエル三角おこし会場用に薄い本を作るやつも買うやつも多いので、同好の士が集まり易いのでこの地ではそんなそんな薄い本の執筆・製本活動にも勤しんでいる奴もいるらしい。
その中にどうみてもセンパイだよな?ってキャラがあんな事やこんな事をされて◯◯△△□□って薄い本が出ていた。
確か女医のセンセイには絶対知らせるなと言われたのを思い出した。笑ってくれるならいいけど、ああ見えてソッチは純な所もあるので、もし怒りでペタフレアブレスなんか吐かれたら地球温暖化が捗る
「せ センパイ人気あるからたまにもう少し女性らしい服を着ろって言われてるじゃないですか」
「食堂のお姉さん[誤訳:正式名食堂のおばさん]が若いんだからスカート穿けって持ってきてくれるけどあんまり穿いた事無いし、なんか有った時動けないからなんとか逃げてるんだよな。それでそれが何?」
「それで実力行使だってセンパイをレンタルして色んな可愛い衣装を着せるとかされるんじゃないですか?」
基本異世界イタコ中は体の持ち主は睡眠状態で夢を見ているようなもんで抵抗は出来ない。出来ても、したらペナルティが凄い。
「やだ、お姉さんのお孫さんとかが事務所の撮影ブースにあるキャラクターコスプレのブラックとかロビンの格好が似合いそうって言われて、孫の頼みで冥土の土産とか言われて、死ぬつもりなんぞハナから無いのに着せられそうになって逃げてるんだぞ」
「やったらいいんじゃんじゃないですか。ムーンライトならお友達にいるからコンビ組めるんじゃないですか」
「アイツか」
センパイの精一杯の拒否の顔ってこうなんだと思った。
「センセイなら乗ってくれそうだけど」
「女同士で心中なんか趣味じゃないけど、あんなモン着せられたらアイツを道連れに死ぬる」
多分何やっても死ねないけど精神的には死ねる。
「意外と似合いそうだけど」
活動的で長身ボーイッシュでイヤイヤコスプレさせられた ってシュチュエーションはニッチだが深い需要はある。
「やだ」
問題は着せられるんじゃなくて脱がせられる事だと思ったが、そう勘違いしているようなのでそのままにしておいた。
(スタジオにあったプニキュアの衣装は着てなかったんだ)
まあ、もし目撃したらコッチが恐ろしい事になるから安堵した。


「と とにかく、まああたしの事は置いといて、じゃあいつまでも引っ張ってもあなた時々優柔不断だから、来週までに決めなさい。あたし丁度一週間モグバーガーの正社員研修に空きが出たんで行ってって言われてるんで今から留守にするから庁舎も閉めるんで一人でしっかり悩んでみたら」
なんか沖縄の離島にある県立保養施設で研修らしい。聞いた話だと食事は地元バイキングの食べ放題なので、どうりでさっきからウキウキしてると思った。
「あ~、それから後輩ちゃんの………」
行く予定は無いが、親戚になんかあるなら健勝を伝えるかと聞くとなんとも言えない顔で無言になったので、了解とだけ言う。

「それじゃ先輩いよいよトランスファー引退ですか。まあその方が正社員になれるからいいか」
芸能人といいつつ仕事ないタレントみたいなもんで、とっとと退路を立って一般人として生きていった方がきっぱり生きていける。
「それは分からんけど、研修終えてマネージャー待遇になったら時給上がるんで楽しみでたまらんからちょっと行ってくるわ」
「いくら上がるんですか?」
「昇給はまず38円からだって」
「最適化して仕事取り始めた同級生が先月の振込一千万超えていたって言ってたのに先輩可哀想」
「言うな。悲しくなってくるわ」
最強にして最貧の二つ名が憎いと叫ぶ。
「先輩は奉公開けたんですから傭兵とかやってもいいんでしょう」
「いいよ~。出来るよ~」
「やればいいと思うんですけどやらないんですか」
傭兵最高給料は年間10億ぐらいだとか聞いた。センパイなら桁が二つ上でゴルゴさんも真っ青な額が貰えそうだが。
「いつも言ってるでしょう。弱い者いじめは趣味じゃない」
地球でまともにやり合っていい相手は知ってる限りはあの女医センセイぐらい。
しかし本気やり合ったことは無いらしい。
アイツを倒したら更に強敵が現われるってジャンプパターンもありそうで、なら倒さないで新しい強敵が出てくるなんてエンドレスパターンに成らないほうが、平和でいいからいつも途中で手打ちをするとの事だ。
「それで最後は大酒飲み比べで勝負してるんですか。確かにそれなら新しい強敵は出てきませんね。フリーザ様とかその後の方々宇宙で?俺の出番はまだかって待ってないといいけど」
アッチも負けて再生怪人かヤムチャ化とするのは嫌なので勝負をウワバミ勝負がいいらしい。

「弱いものイジメは駄目ですか。現実でもフィクションでも人は弱いものイジメは好きですよね」
人間弱いものイジメは好きだけどな。まあ普通はあまり褒められたことじゃないから、現実は兎も角、フィクションなんかじゃ主人公が嫌われたら事だと、マンガやアニメやラノベとかだと昔の恨みを晴らすって錦の御旗を与えて、それなら弱い者いじめも許されるって悪役を配置しているようだけどパターンが過ぎてこの頃はすっかりギャグになっているようだが。
「圧倒的 ひたすら圧倒的パワーで蹂躪しつくす なんて趣味は無い」
「今みたいに強くなる前に虐められたと仮定してもソイツらに復讐しようと思いませんか?」
「ん~。そりゃ恨みは残るだろうけどなるべく忘れるようには努力する。殴りかえす為の努力はしないようには思ってる。まあ、どこまでそんな聖人君子のマネごとが出来るか知らん。ん~、やっぱり殴り返すかな」
愚か者の恨みは深いって言葉があり、愚か者に見られたくないんで例えフリでも 忘れたフリをする事で愚か者じゃないフリをすることにしている。
「誰の言葉ですか」
「前半は中華の古い偉い人じゃなかったかな?後半は画家のダリだったと思う」
ダリは天才と呼ばれているが当人は自分が凡人だと思っていた。天才には成れないなら、せめて天才のフリをしようと思って言動や行動を天才らしい事は何だと思って行動したら、天才と呼ばれるようになったとか。そういう行動を取れる事こそ本当に天才だったってパラドックスな説もあるが、偽物も長く続けると本物になる証左とか言われている。本当かな?。
「じゃあ私も立派な人みたいに振る舞えば立派な人間になれるんですかね」
「中身は知らんが、人が人を評価するのは心根より行動らしいからフリでも行動するのは良いんじゃない。どっかの有名な慈善活動をやってる大金持ちの因業爺さんは褒められたいからやってるってぶっちゃけて言ったんで悪徳商人の偽善だって叩かれたけど、助けられた方からすれば偽善だって文句を出すが金は出さないヤツよりありがたいって尊敬されたらしいぞ」
金汚い商売で稼いで大金持ちになってんで、今度は名誉と称賛がほしいんで慈善活動をするから自分を褒めろって言っていたらしいが、死んだ時は街を上げて葬送したぐらい皆に愛されていたとか。
「じゃあこれからあたしもフリだけでも頑張ります」
「まあ良いんじゃないか」
期待してないし。
「センパイ、これからあたしセンパイに精神的に優しくします」
「お前それ気がないし、何もしないって宣言してるぞ」
「あたしらしいでしょう」
「お前な … … まあいいか、正直で」
「ですです」
ふふふ
ひひひ
お互い力なく笑った。


「センパイ熱核も生物兵器も化学兵器も効かないし、人質なんて屁とも思わないから人間の盾も無意味。悪心に企み事には読心魔法あるから近づくことすら出来ない。おまけに危険に関しては未来視できるんでしたっけ?」
「未来なんて全部分かると面白くないからマジ危ない時だけは見えるようにしといたけど、人間程度の企み事なんてオツムの弱いガキのいいわけみたいに丸分かりだもんな」
ミステリー小説を巻末から読むようなネタバレは面白くないので全ては見ないようにしている。見えすぎちゃって困るの♪~と歌う。
「実際危ない未来が見えたことは」
「無い」
この魔法が出来た時から恐らく数多の魔法使いが使用したであろうが未だかって未来視は外れたことは無いらしい。
小説やらアニメの登場人物がこの魔法を使えるなら、一切ハラハラドキドキ展開は無いって断言出来るんで読まされるやつは退屈だろうなと同情する。
「どうせ何かあっても主人公はピンチを脱してメデタシ メデタシ なんだろう、どころじゃなく死ぬような事件も事件は起こらないことが確定しているんだから盛り上がるフィクションもありそうにない」
「それは盛り上がりませんね。『さあ 盛り上がってまいりました』って展開はなさそうですね」
「でも日常の何気ない偶然でも結構ドラマちっくだよ。例えばお邪魔先で出された茶柱が立つか立たないか 出されたフォーチュンクッキーに大吉が入ってるとか予見出来ないから結構人生ドラマチックと思わない」
「先輩だけです。アニメや小説じゃ命とか仲間とか貞操とかの危機にワクドキするんですよ。登場人物が茶柱で一喜一憂しているフィクションなんか読む読者はいません。茶柱で始まる話って落語のマクラですか」
「あると思うけどな」
定食が頼んでいないのにご飯大盛りだったり、いつもはケチってる叙々軒のドレッシングが浸かるほどかかっていたり、ラーメンのチャシューが一枚多かったり、冷や麦に紅いのと緑が一緒に入っていたり、タイヤキのアンコがしっぽの先どころか頭の先まで入っていたりと人生はイレギュラーの連続だ。
「どうして全部食べ物なんですか。もう食欲しか楽しみないんですか」
「無いな~~。あたしの青春何処行ったんだろう?」
「知りませんよ。道端に落としたんで野良犬にでもたべられたんじゃないですか」
「なんか食卓以外で盛り上がる展開ないのかな?あたしを脅かす世界征服を企む悪の秘密結社とか謎の宗教団体とかないのかな」
出てきても盛り上がるかどうかは甚だ疑問だが。
「どっかにあるかも知れませんが、先輩にチョッカイ出してくれますかね」
触った方が火傷を負うって評判の、触れ得ざるモノって言われてるらしいからのぞみ薄だろう。
「悪の限りを尽くす団体ってどこに行けば歩いてるんだろう」
「棒にあたる犬ですか。でも悪の限りを尽くすってどんな団体ですか」
「日本の三大義務である勤労納税を逃れて脱税してる宗教団体とか」
「それはいるでしょうけど、でも先輩金勘定出来ないから何が脱税になるかわからないから世直し断罪出来ないでしょう」
「それはわからないな。中京在住のマンガ家カラス先生が経費で落とそうとしたら中京の税務署から落ちないって言われたんでアレも後で指摘されて下手すると脱税だったって言われたとかで、税理士が通るだろうって言っていてもその境界はファジーで専門家でも意見が分かれるんだから素人のあたしが分かるわけがない」
無実の罪でカラス先生を断罪なんかしたら大事だ。
「センパイの願いはいいとして、カラス先生その後どうなったんですか?」
「認めないなら地元から引っ越すって税務職員に言ったら税務署の局長が菓子折り持って部下の不祥事を詫びにきたとか」
後はホワイト国のフッ化水素輸出みたいに経費は全て素通りなったらしい。

「でも職員が高そうな外車に乗ってる寺社って脱税してるのが確実だって聞いたことあるよ」
空から見て高そうな外車が止まってる寺社を絨毯爆撃したらいいんじゃないと名案のように言う。
「それなら珱洛なんかどうでしょう?あそこ脱税天国だとか聞くから一般職員がスーパーカー乗ってる寺社は焼き払ったも大丈夫でしょう」
珱洛なら全面焼き尽くしても大体ビンゴだろうが、全部焼き払ったインバウンド業者が困るから少し残しとかないと。
「でも洛珱はまだ食べてないスイーツ結構有るんで類焼されると困るな」
買えた僥倖って言われてる珱洛名物をまだ食べてないから遠慮なく焼き払うのはその後だ。
「わかりました。珱洛で付け届けしてくれる方の連絡先知ってますから頼みます」
「それは楽しみだ~ ルンルン」
「ただ食べたらソッチのデカい寺社を半分ぐらい焼き払うからって言って贈ってくれるかな?」
「正直が一番よ。話せばきっと分かってくれるよ」
「そうでしょうか ‥ そうかな~ 本当にそうかな~」

楽しみだな~と踊ってるが何かを思い出したようでダンスが止まる。
「あなたの悩んでる進路は取り敢えずここには悩んだ経験者が多いから沢山の人から話を聞いてみたら」
自分は参考に成らんと悲しそうに、時給上げてとか、なんでバーガー屋はタダのまかない料理が出ないのよって叫んでいる。
(駄目だこりゃ。次行ってみよう)
「まあ学校で級友に相談するのも悪くないし、あの焼き討ち女もあれで親身になってくれるだろうからとにかく経験者の話を聞けば」
「今回の合格通知が有効なのはいつまでですか」
今日から三ヶ月。それまでは新しい書類も追加料金もいらないからゆっくり考えてねと言って、先輩はマネージャー研修に旅立っていっ………。
「しまったあああああああ」
いきなり絶叫が部屋に響く。
「ど どうしました」
短い付き合いでも慣れたつもりだが、そのスイッチがどこか分からないので驚く。
「研修に沖縄行くと就け届き[ケーキ]が食べられない」
付け届けの甘味はここに届く。当然リゾート地の研修所には届かん。
「はいはい。今日はもう食べたでしょう、いきましょうね。おばあちゃん」
「誰がボケたBBAだ」
スーツケースを持って毎日食べたいといやいやして、やっぱり研修行くの止めるって駄々こねる壊れた大人状態。
「とっとと行け」
ゲシ!と玄関から表に蹴り出した。
ゴロンゴロンゴロン ガン
「おに~~~~~」
斜面だったので地獄車のように転がっていき途中に着陸していたヘリの機体にぶつかり止まる。
ガシッ ガシッ
「あれ?」
何故か、ここは武道館で柔道の全国女子無差別級でもやっているんですかって体型のMPのお姉さんに両脇をかかえられてMV22に載せられて消えた。
バタバタバタバタバタ
空気を叩きつける爆音の向こうから『お前はラムちゃんか~~』ってツッコミが聞こえた。
「面白くは無かったけど、いまのは嬉しかったです」
と評価はしてあげた。
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神棚に手を合わせる。
ペコペコ パンパン ペコリ
丁度祀っているのはノロイか白面のモノらしいので丁度良かった。
「あれっ、なんであたし獣人に成りたかったんだろ???」
漫研の友人に知られたら脱いでとか言われそうで、それもやだと思った。
「漫研のアイツ冬コミはおまねこの同人誌を作るとか言ってたから、やっと女子の薄い本を作るんだと、BLから足を洗って社会復帰出来て良かったと思ったけど、どうやら持病は治って無かったのね」
ちなみのソイツも♂であった。しかも同人誌を作ってるような男なら普通はなよってる電車男みたいなのか、デブってそうな運動不足なオタクみたいな風体だろうが、ここはロスアンゼルスのマッスルビーチじゃないですよって奴が今頃腐女子ストリートでBL本を売ってるだろう。
同人の闇は深くその深淵にはあまり近づきたくは無いな。
まあ新刊はいつものように見せては貰うけど。


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