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2023年睦月 十年に一度の大寒波襲来 1歳4ケ月

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 2023年、令和5年、元日。朝からジィージの家にパパとママとでお邪魔している。ジィージよりお年玉なるものを貰うがよくわからん。いつものように、室内自動車のおもちゃを押してもらって、絵本を一冊ずつ読んでもらって、子供せんべい食って、戸棚の物を全部出して散らかして、各部屋を探検するルーチンを欠かさず実施して、昼はケイちゃんの子供おせち料理を食らう。雪にはならずに小雨で寒いだけの正月で今年がはじまる。

 3日、また来たママと二人でジィージの家。パパは僕に邪魔されないようの一人で僕のアルバム整理で部屋と休日を使うことらしい。なんだよ、僕が邪魔だとぉ、僕の写真だろぅってゆーの!

 4日、僕の新年の幼稚園が始まったぁー。

 正月明けたと思ってたら、7日、8日、9日と土曜日から三連休だ。冬空のもと、なかなか遊ぶ場所はないから、近くの室内の遊戯施設、ジィージの広い仏間部屋、山を越えた遠くに聳える丘の上の予約制遊具場へと駆け回る。

 14日土曜日、今週もまた、ジィージの家へ。まな板トントン、幼稚園で習った包丁の野菜切りを披露!
 15日日曜日、今日もまたパパとママとで白き山脈を貫くトンネルを越えての隣町への遠征遊び。行き先はお決まりの田舎に不可欠な総合機能の殿堂イオン。物凄く楽しかった。けど有料だって、高いなあ、1人1000円かぁ。

 22日日曜日、今日、ママはなぜか朝からせわせわして忙しい。日曜日だと言うのに、朝早くから僕におっぱいをくれたと思ったら、急いで出かけてしまった。そして、夕方遅くに帰って来たと思ったら、僕におっぱいをくれて僕は粗さくさと寝せられてしまった。
 一日僕はパパと二人で遊んでたんだけど、どうやらママは一人で東京で行われた友達の結婚式にとんぼ返りで行ってきたらしい。ベイサイドに建つビルの最上階のガラス張りの天空の披露宴会場からは、寒波到来の大雪予報とは裏腹に、快晴の下、東京を一望することができたんだって。スカイツリーと東京タワーの双方が見渡せる最高の眺めだったそうだ。スカイツリーってなんだ?美味しいのかな。

 25日水曜日、数十年に一度の強烈寒波襲来。水なんか出さなくても大丈夫だぁ~と言ってたジィージの家の水道が凍る。風呂やトイレ、洗面所は大丈夫らしいが台所が出なくなったってのは不便だそうだ。

 26日木曜日、僕の家の上空を50羽ほどのツルの大群が綺麗なVの字になって鳴きながら飛行していく。羽ばたく音が聞こえるほどの圧巻の飛翔力と今まで見たこともないような鳥とは思えない圧倒的な速さだ。盆地のこの地には大きな湖も河もない。どこから来てどこに行こうとしているのだろう。寒波がこんな光景をもたらしたのかも知れない。

 29日日曜日、近所の児童施設でパパとママとで遊ぶ。ママが絵本を読んでくれなかったのでパパに持って行って「これ読んで」と頼んだら、パパもママも何故かびっくりしていた。突然、言葉が溢れ出したと。それまではパパとは関係なく「パパ」、ママともご飯とも関係なく「ママ」とかとは言ってたらしいけど、それは物を指す言葉として意図して口から出ただけのただの音、オンでしかない。公園の小山を勢いよく下って小走りすることに成功したときに「やったあ」と言った言葉をジィージが聞いたと言ってたけど、それを言葉と捉えたジィージの方が偉い。僕の最初の言葉は今日の「これ読んで」で、これが僕の最初の言葉らしい言葉と思われたようだ。いきなり二語文が僕の最初の言葉だ、凄いでしょとママが話してたけど、「コレヨンデ」って二語文なんだ、一つの言葉じゃなかったんだな…。でも、僕は幼稚園では「ドラえもん」とかアンパンマンのつもりで「アンマン」とかとは普通にいつも話してるだけどなあ、不思議なことだ。
 
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