2021年9月2日生まれの僕は

十二滝わたる

文字の大きさ
上 下
12 / 40

2022年9月後半 僕は1歳1ヶ月目に突入する

しおりを挟む
 2022年9月19日月曜日敬老の日の休日。家族に連れられ、スタジオで1歳の記念撮影をする。色々な服に着替えさせられ様々な小道具を持たされる。褒められたりあやされたり。最後は嫌になって号泣してやった。写真は流石にプロの方々、いい出来栄えだ。

 9月21日水曜日、台風は何事もなく過ぎたけど、フェーン現象で暑苦しかった30度の気温が一日で一気に20度まで下がる寒い日だ。保育園の庭で先生と一緒にドングリを拾った。食べられるような美味しそうな大きさと緑の色だが食べられなかった。それにしても愛らしい姿だ。斜めに被ったベレー帽がなんとお洒落だ。虫食いのあるドングリを家まで持ち帰った。

 ママがドングリの実に虫の穴があったので、わざわざ煮沸してビニールパックに入れてくれた。僕の記念品だ。後にとちの実も拾って帰った時は、それをペットボトルに入れてマラカスを作ってもくれた。ただジィージがとちの実は毒だから僕が食べないように気をつけてと言ってきたから、折角のマラカスはどこかにいってしまった。でも、丁度口に入るくらいの美味しそうなとちの実は僕の食欲を刺激するのは間違いなかっただろうな。

 幼稚園に行くようになってからは、ジィージの家に行くのは毎週土曜日だけになってしまった。ケイちゃんが作ってくれる食事はいつも美味しい。今日は厚揚げの白い部分だけを切り取ってほんのりとした味加減のサイコロステーキになっていた。僕は手で持ったときに崩れるような芋バーガーなんかは嫌いだ。強く握っても崩れない弾力のある食べ物がいい。厚揚げをサイコロステーキを指先でツクツクとその弾力を何度も確かめながら、僕の専用テーブル付き椅子にふんぞり返りながら口元に運ぶ。美味しいから思わず口の中に5個も6個も入ってしまった。両方のほっぺがリスのように膨らんでいる僕の姿を見て、ジィージが慌てて僕の口から出そうとする。僕は必死で抵抗するが、無理やり口を開けさせられ3個位口から吐き出さされてしまった。喉に詰まるのとでも思ったのだろう。僕はそんなことはないのにだ。残った口の中のサイコロステーキをゴクリと飲み込んだ後、僕が麦茶を飲んでぷはぁーっしたら、なんだか知らないが拍手と笑いが起こった。

 ロシアが占領地域4州をそこの市民の投票の決定だとしてロシアに編入するとした。クレムリン前の広場で30日、セレモニーが行われ、正式に宣言される。一方で徴兵の動員令から逃れるために、ロシアから脱出する人々達により、国境に続く道は車の長蛇の渋滞が生じていた。そこにいた青年がインタビューに答えていた。国を守るためなら戦争に身を投じることはあっても、同胞に武器を向けることはできないと。ロシアも国内でのさらなる反響を恐れ、国境を閉鎖していないらしい。ロシアは揺れている。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

その時、私有明はー

睦月遥
現代文学
主人公有明(うみょう)が様々な姿になり物語を紡いでいきます。 基本一話完結なのでどの話から読んで頂いても楽しめます。 AI小説です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

NINE inch stories

尾方佐羽
現代文学
9つのお話がある短編集です。 ミステリーから大人の恋までいろいろです。 並び順を前と変えてみました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...