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2021年前半 長江喩えの武漢の地

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 2021年1月、アメリカ大統領が代わった。東と西での勝利により大統領となった。広いアメリカの国土の大半は共和党を顕す赤色で染まったアメリカの勢力図は、アメリカの、資本主義の、グローバルスタンダードの根本的な問題をアメリカのそのもので示したように思われた。

 1パーセントの人間が世界の富の半分を持つという資本主義はグローバル化もたらした。ピケティでなくてもこれを修正しなければならないのは誰の目にも明らかだ。

 けれど、世界は相剋しながらダラダラと前に進むだけだ。世界は誰のものなのだ。国家は誰のものなのだ。

 さてと、2021年4月、世界中に広がるKフィーバーの中で行われたアメリカのマスターズゴルフで松山は優勝。同年7月、大リーグでは大谷がオールスターに選出され活躍した様子に日本中が興奮した。稀有な二刀流の東北出身の天才に歓喜した。

 7月後半は延期されていた東京オリンピックが開催された。ほとんどが肉眼で見ることは許されず、眼の前で起きている競技会はテレビで見るしかなかった。残念と言えば残念だが、いつもこうして解禁すると今度はDフィバーとして蔓延し始める。いたちごっこ。

 暑い夜を過ごして秋空の未明、相変わらずのDフィバー。

 未だにDフィバーは収まる兆しはない。生まれてくれば、恐らく僕はフィバー世代と言われるのだろう。これから何年、こうした状況が続くのか誰も分からない。

 相変わらず、旅に行こう、街に出かけようの掛け声と支援は、県内、或いは周辺県だけの小さなエリアに限られたままだ。

 


 

 

 

 
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