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初授業は魔法の実技
しおりを挟む「んぁ?」 「ふふふ おはよ♪」
目が覚めるとコレットの声が聞こえてきて、目線を向ければ俺の上で微笑みながら俺を見てきていた
「あぁ…… おはよう」
コレットにそう伝えると昨日の事を思い出しつつ、体を起こそうと起き上がると思わず苦笑いした
「うわぁ…… これは朝は俺が作った方が良さそうだな……」
そう言いながら眺める光景は床に綺麗に並んで、全員が幸せそうに眠っていた
もちろん…… 今も俺が出したモノが彼女達から溢れていた
「起きないよねぇ だってひーくんがあんなに激しくしちゃうから
私のメイド長もひーくんに何回もイカされて『許してください!? 旦那様!? 貴方に堕とされちゃう!! お嬢様に顔向けが』、て叫びながら乱れてたしねぇ
まぁ、その後 羨ましそうに私達がしてるのを見てたけどね」
「それ…… もう手遅れじゃねえのか?」 「仕方ないもん ひーくんは素敵だから」
コレットのメイド長を見ながら呟くとコレットは嬉しそうにそう言いながら台所に向かっていった
昨日の事で流されたがコレットは俺の部屋に住む事になった
何故、こうなったかはさておき、昨日、コレットと別れ際にメイドが言っていた『例のアレ』がコレだと理解した
断る理由も無いというか、既にコレット達の荷物が搬入済みだから断れないというか……
そんなこんなでコレットが作った朝食を済ませると身支度を済ませ、学園に向けて、寮を出た
メイド全員はアヤメ達三人はなんとか動けるようになったがコレットのメイド達は動けずのままだった
そしてメイド長が俺を見て、『今夜も…… 今夜も旦那様と……』と熱い視線を向けていた事は触れないでおこう……
あと…… いつから俺の事を旦那様と呼ぶようになったんだ? お前ら
「今日からストーリーの序盤 魔法の実技の初授業よ 私、このストーリー好きだったんだ」
「今更だが、香織 お前って【甘い天使のプリリエル】はやってたんだな?」
「えぇ まぁ、私も妹ちゃんに勧められてやってたけどね
ほら 私がよくひーくんの所に行ってたじゃん?
その時に」
そう言うとコレットはニッコリと微笑んでいた
そこで俺は思い出した
アレは俺が退院して、しばらくして香りが家に来た時、その時には妹はドップリとハマっていたから『布教する』と言っていたが……
(マジで布教してるとは……)
そう思いながら苦笑いを浮かべるとコレットは俺の手を取った
「だって主人公がひーくんのように優しくてかっこよかったから ひーくんを思いながらプレイしてたんだよ?
攻略してる時、私はずっと嫉妬してたんだからね」
「それってずっとやれるのか?」
「意外とやれたよ あとひーくんと私 て思いながらプレイすれば何回でも」
(そんなモノか……?)と思いながら歩いているとコレットが「あっ!?」と声を出した
「どうした?」 「ひーくんにお弁当作ったのに忘れちゃった!? 先に学園に行っててね♪」
そう言うとコレットは駆け足で寮へ、戻っていった
「俺も行く「カイトくーん!!」やきにくぅぅ~!?」
学園に向かおうと振り返った途端、目の前からカルタが突撃してきて、俺の腹に直撃すると俺はそのまま宙に浮き、近くの茂みに倒れ込んだ
「げほっ!? カル」
咳き込みながらカルタを見上げようとしたら顔に何かがのしかかってきた
「ほら みて? 今日はね
カルタの一番のお気に入りなんだ♪」
かろうじて見えたのは目の前に広がる水玉の下着と最初から脱いでいたのか、スカートをヒラヒラと持ちながら微笑むカルタだった
「カイト君 見て? 見てて?」
そう言いながらカルタは位置を調整するようにモゾモゾと動くと下着をずらした
そして自分で見せてきた
「あ やっぱりそうだぁ♪ カイト君に見られてるとココがキュンキュンしてくる」
そう言いながらカルタはここでシようとした為、慌てて力を一解放すればカルタを止めた
「やぁん!? カイトくぅん……」 「カルタ 流石にそれはダメ」
真剣にそう伝えるとカルタがプルプルと震えると泣き出しそうになった
「カイトくんは…… わたしがきらい……?」
「違くて…… 外でやるもんじゃない、て事……
他の奴らに見られ「じゃあ二人っきりになれたらいいんだね!?」え?」
諦めてくれると思っていたがカルタはキラキラした目でそう聞いてきたので思わず頷くとカルタニヘラと笑うと急いで下着を戻し、スカートを履いた
「じゃあ放課後!! 約束ね!!」
そう言い、カルタは去っていった
残された俺はゆっくりと立ち上がり、近くの噴水に顔を突っ込んだ
「ゴボボベボンバンバぁぁぁ!!?」(訳、どうしてこうなったぁぁぁ!?)
結果として、俺の悩みが増える結果となった……
教室に着くと皆がわいわいと賑わっている
どうやら今日の授業は外で魔法の実技があるみたいでそれで楽しみだとワクワクしているようだ
ふと、視界にヒイロとその幼馴染のユイが視界に入った
二人も今日の授業が楽しみなのか、テンションが高めだ
「カイト様」 「ファリンか おはよぉ!?」
ファリンに声をかけられて、振り返るとそこには目の下にド派手なクマが出来ていて、少しげっそりとしているファリンが居た
「ど、どうした?」 「やっと…… やっとカイト様専用の部屋を用意出来ました…… ですが今度は拘束 ん"ん"…… 家具が見つからなくて……」 (今、拘束と言ったよな!? 拘束と言いそうになって咳払いで誤魔化したよな!?)
それにしても…… ファリンはめちゃくちゃ眠そうでコレだと授業中に事故になりそうなので俺はふと、ここに来る前に一回、俺のスキルの《モンスターブレイク》の効果を調べるために片っ端に領地に棲む魔物を刈りまくってたらキノコ型の魔物を蹴り倒した際に《リフレッシュ》と言うスキルを覚えたのでファリン顔の前に手を翳すと俺の手から光の粉が出て、ファリンにかかるとみるみるとファリンの目の下のクマが無くなり、顔色も良くなった
「えっ? さっきまでの眠気が無くなった?」
「どうやら上手くいったみたいだな コレでファリンも授業に集中出来るだろ?」
そう言い、席に着こうとしたらファリンが俺の手を取るとまるで崇拝するかのような眼差しで見つめてきた
「カイト様ぁ…… もう我慢できません…… 一度、私の部屋に来てください いいえ 連れていきます そしたら…… カイト様を裸にして、この身を捧げ、欲望のままに…… ぐへへへへ……」 「誰かぁ!? お医者様ぁ!?」 「「「手遅れだから諦めろ」」」 「こんな時に限って一致団結で答えてるんじゃねぇよ!? 仲良しだな!? 仲良しか!!」
ファリンのヤバい言葉に俺は思わず助けを求めたがクラスの男子(ヒイロ除く)奴らに見事にそう言われ、思わずツッコミを入れた
と、言うか お前ら!? 見てないでファリン止めなさい!?
そんなこんなでようやく朝のホームルームが終わり……
今、俺達は学園領内の実技場となる決闘場に来ていた
何故、決闘場と言われているのかと言うと何でも学園の行事に一対一の決闘形式の試合が行われるらしい……
実際にその試合に勝つと学園から【食堂2年間無料券】が発行される為、熱い試合が行われるとの事らしい……
「よぉ!! 集まってるな!?」
そんな中、馬鹿でかい声が響き渡ると俺は前を向いた
前の方では身嗜みが整ってるが見るからにマッチョな先生が立っている
「今日からお前らに魔法を教えるロクサス・エドワーだ!!
前までは魔法省で闇魔法取り締まり課に所属していた!!
もしも困った事が起きたら俺に言え!! お前らの事は必ず守ると誓おう!!」
見るからに熱血そうな構文で宣言する【ロクサス・エドワー】先生
何処かで見た事あると思ったらこの人、父上を捕えて、辺境の塔に幽閉するまで同行していた人じゃん
父上を捕えた際に顔をチラッと見たから分かる
「先ずはお前らには二人組で組んでもらう!!
それが終えたらすぐに授業に入るぞ!!」
そう言うと皆がこぞってペアを作り出した
俺も作ろうとしたがコレットは既にクラスのマドンナに捕まり、ファリンはカルタに捕まり、ヒイロはユイから離れる事はなさそうだ……
(あれ? コレって俺が孤立するやつじゃね?)
そんな事を思っていると袖を引っ張られ、視線を向けると思わず「ゲッ!?」と声が出そうになった
何故なら袖を引っ張った相手は俺が一番、近づきたくない相手……
「……組む」
攻略キャラの一人…… 【レイナ・トサカ】だった
彼女は妹の話によれば【零氷の姫】と呼ばれる高難易度の攻略キャラで妹もエンディングまで行けたのは一回しか無いくらいに難しいらしい……
エンディング迎えた際、妹の泣きっぷりは思い出しても凄まじいモノだった……
思わず車椅子から転げ落ちそうになったくらいに……
「よぉぉし!! 組み終わったな!?
それでは授業を開始する!!」
俺がレイナに返事を返そうと思ったらロクサス先生が大声でそう宣言した
俺はチラッとレイナを見ると既にロクサス先生の方を向いていた
「今日はお前らの属性を調べてから初級の魔術を使ってもらう!!
初級だからと言って忘れるな!? 魔法はいつだって味方とは限らないんだからな!!」
ロクサス先生はそう言い、自分の前にテーブルを転移させると紙を置いた
「この紙は持った者が魔力を流すと色で属性を判別するものだ
こんなふうにな」
ロクサス先生は紙を一枚、持つと魔力を流したのか 紙が黄色と緑に変わった
「こんなふうに雷は黄色 風は緑となる
俺は雷と風の属性だからこんな風になったが中には四つとなる者も居る
だからお前らが一つだとか 二つだとかの文句は言うな!? いいな!?」
ロクサス先生はそう言うと俺達は返事をする
するとロクサス先生は満足そうに頷いた
「よし!! ペアの代表者は紙を受け取りに来い!! それでお互いに何の属性かの確認だ!!」
そう言うとペアの代表者が紙を受け取りに向かっていった
俺も取りに行こうとレイナを見ると既にレイナの手には紙があり、一枚を俺に差し出していた
「使う」 「速くない?」 「普通」 「さいですか……」
短いやり取りだったがレイナの性格を理解できた
とりあえず紙を受け取るとレイナはじっと俺を見てきた
「……やってみろと?」 「ん」
じっと見つめてくるレイナにまさかと思い、聞いてみると素直にレイナは頷いた
そんなレイナに苦笑いしながら俺は魔力を流そうとすると突然、離れた所で「きゃあぁぁ!?」と悲鳴が上がり、慌てて見るとユイがヒイロの持ってる紙を見て、悲鳴を上げたのだ
ヒイロの紙を見るとそれは見事な金色の紙になっていた
「な、なにコレ!?」
ヒイロも紙を見て、慌ててる様子だがチラッとコレットを見るとコレットは俺の視線に気付いて、コッチを見ると誰にも分からないように小さく頷いた
(なるほど…… コレで主人公フラグが立ったと言う事か……)
これからヒイロは紙をロクサス先生に見せに行き、ロクサス先生は慌てて学園長室に連れて行くのだろう…… と予測しているとすぐに予測通りの展開となり、ヒイロは学園長室に転移させられた
(ヒイロも災難だな……
初授業でコレだとはな…… )
俺はヒイロに同情しながら視線を紙に戻した
そして絶句した……
俺の持ってる紙は何と黒と銀色が斜めに交互に走っていた
レイナを見ると同じく絶句しているようで俺は慌てて紙を燃やすとレイナを連れて、少し隅に行った
「おい…… 今見たのは黙ってろ……」 「何で?」 「俺は目立ちたく無い……」 「……ん」
レイナに耳打ちするとコテンと首を傾げられ、聞かれたが俺がそう言うと素直に頷いてくれた
俺はホッとするとレイナは紙を俺に見せてきた
レイナの紙は赤、青、黄色、茶色、白の5色だった
「分かった…… お互いに秘密同士な」 「ん」
俺がそう言うとレイナは満足そうに紙を俺と同じように燃やすと俺を見上げてきた
「カイト」 「何だ?」 「協力者 よろしく」
そう言って、手を差し出してきたレイナに俺は頷いて、握手するとレイナは微かに微笑んだ
(……あれ? 確か主人公とレイナの攻略には重要なイベントがあったはずだが…… 覚えてないな…… 妹のプレイ見てたんだけどな……)
俺は手を離すと皆の元に戻って行く中、レイナがずっと俺の袖を掴んで、着いてきているのに気付いていたがスルーしていた
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