18禁ゲームの貴族に転生したけど、ステータスが別ゲーのなんだが? えっ? 俺、モブだよね?

ライカ

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第五章

現れし黒幕 プレイヤーよ 覚悟を決めろ

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リヴァイアサンとのリンクを切り、息を吐くと隣のアルバートを見た
アルバートも俺を見てくるがその前にやる事がお互いにある為、ニコッと笑いあうと……

「「オロロロロロ……!!」」

その場でおもいっきり吐いた

「し、シモン様!?」 「お兄様!?」

俺たちが吐いた所を見て、フォルティア達が俺に駆け寄り、フォルティアが背中を摩ってくれて、フローラは慌てて俺のゲ○を手で受け止め始めてるが今はそんな事をツッコンでる場合じゃなかった

(ってか、お前ら 一人でもいいからアルバートを心配してやれよ)

全員が俺の側に来ている為、アルバートが一人で吐いてる状態だけど、チラッと見るとアルバートの背中をニシェリスが摩っていた

「「き、気持ち悪い……」」

吐き終えると俺たちは呟いた
正直、リヴァイアサン達とリンクしてもゲーム時はこんなに酔わなかったんだが……
ここだと酷い画面酔い? 乗り物酔い?
どれに当てはまるか、わからないけど酷いくらいに酔ってしまった……

「クソ気持ち悪い……  前までこんなに酔わなかったぞ……」

「あー……  これなら酔い止め飲めばよかったな……
この世界にあるかは知らないが……」

俺がミュレーヌから受け取った水で口を濯ぎつつ、そう言うとアルバートが苦い顔をしながら答えてきた
今度は酔い止め作るのをやってみようかな?

「シモン様 これで終わったのですよね?」

シャルロッテが俺の顔を覗き込みながら聞いてきたが俺は首を横に振った

「いいや……  まだだ」

俺は立ち上がると口を拭いながらそう言うとアルバートが大剣を取り出すと天井に向かい、横に振り抜き、斬撃が飛ぶと天井に当たる前に影が動き、斬撃を避けると天井が吹き飛んだ

そしてその影が下に下りて、着地する

「よぉ また会ったな
ローブ野郎」

それは因縁があるローブ野郎だった

「えぇ しかも今回はNo.8プレイヤーのボロネーゼ卿も一緒とは……
つくづく私達は縁が深いですね」

ローブ野郎はそう言いながらゆっくりと立ち上がると俺とアルバートが前に立った
ヤツはアルバートの事も分かっているようだ

「アイツ……  アルバートの事も知っている……」

「っ」

俺が注意していると何かに気付いたアルバートが息を呑むのが聞こえた


「アルバート?」  「シモン!! アイツの胸元を見ろ!?」

アルバートの言葉に俺はじっとローブ野郎を観察した
すると胸元の所にあるモノが見えた

「っ!?」

それは俺……  いいや、アルバートも見たことのあるバッチだ
それを忘れたことは一度も無い


『シフォンケーキ アルバート
今回は負けたけど次は私達が勝つよ!!
だって私達【可愛いトパーティ】が絶対にプレイヤーの頂点に立つんだからね』

アルタナシア・ドリームの【崩落都市 ゼルローブァンタ】で俺達二人に笑顔で宣戦布告してきて、ずっと大会がある時は共に切磋琢磨し合ったプレイヤー友がそのバッチを付けていた
そしてソイツの装備は……  [魔法王のローブ]だ

「そ、んな……  なんで……
何でお前がこんな事をしてんだよ!?
スメラギQ!!」

俺がソイツのプレイヤー名を言い放つとローブ野郎はゆっくりとフードを取り、その素顔が現れた
その素顔は俺たちが見慣れた……
【アルタナシア・ドリーム ランキング11位】 【冒険者ギルド 可愛いトパーティのギルド長】 【スメラギQ】だった

スメラギはあの時の眼差しとは遠い目をして、俺たちを睨んできていた

「スメラギQ!! 何でチャットでも飛ばさなかった!?
シモンの事を知ってるなら何でチャットを飛ばして、コンタクトを取らなかったんだ!?」

アルバートがそう叫ぶとスメラギQは大杖を取り出すと俺たちに向かい、大きな火の玉を飛ばしてきた
俺とアルバートは火の玉を《パリィ》すると火の玉は左右に分かれ、俺たちの後方の壁に当たった

「止めろ!! 俺たちが争う理由なんてないだろ!?」

「黙ってよ? シフォンケーキ
私にはね あるのよ
貴方達を消さないといけない理由が、全てはあの人の為に」

スメラギQはゆっくりと大杖を構えてくる
だが、俺はスメラギQの言葉に違和感があった

「あの人? 何をいってるんだ?」

スメラギQは何があろうとギルドのメンバーが大事にしていた
ギルドのメンバーの為ならクエストを中断したり、蘇生アイテムを作るために錬金場をギルド内に設置し、常備させるくらいにだ
だから個人を優先しない……
それが可愛いトパーティのルールでもあったからだ

だが、先ほどのスメラギQの言葉には個人を優先する言い方だ
あんな言い方はスメラギQらしくない……
そもそもあんなに優しいプレイヤーだったスメラギQがこんな事、誰かを操り、戦争を起こさせるなんてするはずがない……

「スメラギQ  お前、操られてるのか?
それとも性格が無理やり変えられたか
……?」

ボソッと考えを巡らせているとスメラギQは大杖を上に上げると外に向かい、振ると遠くの森林に召喚陣が現れれば、オーシャンサーペント達が数十匹現れた

「そ、そんな……  あれほどのオーシャンサーペントが……」

窓の外を見た人魚の第一王女の……、名前、聞いてないからわからんがショックを受けているようだ

「スメラギQ!! オーシャンサーペントを召喚してどうする気だ!?」

「決まってるでしょ?
あんなに場面を整えてあげたのに結局、使い物にならなくなった人形さんをこの国諸共、消すのよ」

「スメラギQ!! 目を覚ませ!!
お前は操られてるなりされているんだ!!」

アルバートがスメラギQに聞くとそんな冷たい声と共にそう答えてきた
その瞬間、俺は確信までとはいかないがスメラギQが何らかの洗脳されていると理解し、そう叫ぶとスメラギQは大声で笑った

「操られてる?
あり得ないわ だって私は貴方達とは違い、ずっと強くなったのだから」

スメラギQはそう言うと急に威圧感が増してくる
するとスメラギQのHPのバーがプレイヤー名の横に移動した

「なっ!? 嘘だろ!? アレって!?」

「ボスHPバーだと」

そしてHPバーが縦に5列に増えるとアルバートと俺は驚いて、声が出た
プレイヤーがボスになるのはアルタナシア・ドリームではあり得ない仕様だ
そしてルミナス・エルドでは絶対に無い事だ

そして地響きが鳴り響くとオーシャンサーペントがこちらに向けて、接近してきた

「さぁ、ゴミ掃除の邪魔しないでよね!!」

スメラギQはそう言うとアグロ目掛けて、氷の槍を放てってきた
その氷の槍がアグロに当たる前に氷の槍を蹴りで砕いた

「……ボロネーゼ卿
アイツを止める為にはどうすればいいと思う?」

「一度、倒した後に蘇生させるか 一か八か テイムするかだが……
そんな事、考える余裕はない……
シフォンケーキ 覚悟決めるしかないだろうな……
アイツを殺すぞ」

「……そうか」

アルバートの言葉に俺は唇を噛んだが、そんな事をしてる間にオーシャンサーペント達が城に近づいて来る
迷ってる時間は無い……

「リヴァイアサン」  「タイタン」

俺たちが名を呼ぶとリヴァイアサンとタイタンがオーシャンサーペント達の前に立ち塞がった

「「暴れろ」」

俺たちの言葉に合わせるようにリヴァイアサンとタイタンは咆哮を上げるとタイタンが駆け出すとオーシャンサーペントが吹き飛んでいく
そしてリヴァイアサンが大渦を無数で作るとオーシャンサーペントを飲み込んでいく
タイタンもオーシャンサーペントを掴んでは引きちぎったり、叩き潰したりとしている

その威力は俺たちが操っていた時より膨大に上がっている

「シモン様?」

フォルティアが俺を呼ぶ声が聞こえてくるが俺とアルバートは装備を付け、それぞれの姿になると俺はフォルティアを見た

「フォルティア、皆  悪いな
ここからはシモン・フェルストリーを捨てさせてもらう」

俺はそう言うとスメラギQを見ると《闘気・水龍》と《ソウル・オブ・ドラゴン》を発動させ、アルバートは《聖騎士王の誓い》を発動させた

《聖騎士王の誓い
自らを聖騎士の王とし、自らが持つ剣スキルの威力を倍にする
そしてMPを使う事により、魔力で作られた浮遊剣を生成する》

「悪いな…… スメラギQ……
お前をここで潰す」

「ここからは俺達、アルタナシア・ドリームプレイヤーの戦いだ」

俺たちの覚悟が決めて、構えるとスメラギQはニヤリと笑った

「始めましょう
どちらが強いのかをね!!」

そして俺たちは一気に駆け出した


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