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第五章
フローラ達に連行されて……
しおりを挟む学園が海実習で話題沸騰の中……
俺も準備を進めていた
剣とかも錆止めを塗り終え、何があるかも知れないから水龍王含む水竜族に挨拶をしに行ったりと忙しい日々が続いていた
そんな日常を過ごす中……
「それじゃあフォルティアお姉様、シャルロッテ、ヴィヴィアン、イリアにベル
今日はたっくさん買いましょう♪」
「ふごぉ!? ふごーふぁ!?(訳、待て!? フローラぁ!?)」
俺は今、縛られ、口にタオルを噛ませられた状態でフローラ達と共に街に繰り出されていた
しかも朝、目を覚ました途端にコレだから状況が分からないが、昨日、イリアがフローラ達と買い物に行くと言っていたからソレだと理解したが、俺の現状の事については理解できなかった
「お兄様 最近、忙しそうにしてましたけどちゃんと休んだの いつですか?」
縛られた状態の俺を見下ろしながらフローラがハイライトオフの目でそう言ってきた
確かに…… 最近、忙しくてちゃんとは休んでないがそれでも休める時にはちゃんと休んでいるんだが……
「ふご、ふごごご」 「し、シモン様…… タオル外しますね?」
流石に何を言ってるのか、わからないのと気を利かせてくれたのか、フォルティアが口に嚙まされていたタオルを外してくれた
「ぷはっ…… ちゃんと休んでいるぞ」
「それにしては疲れた様子が見られますよね?
私達を抱いて、中にたっぷり子種を出してもらってもソレはお兄様の固有魔法で回復するとフォルティアお姉様から聞いたからソレとは違いますよね?」
フローラがぐんっと顔を近づけて来て、そう言って来たので俺はフォルティアをチラッと見るとフォルティアは(ごめんなさい……)と謝る仕草をしていた
きっとフローラやシャルロッテ達に迫られて、色々話してしまったのだろう……
「……悪かった」 「なら、今日一日は私たちの買い物に付き合って、ちゃんと休むと約束してくれますか?」 「約束する だからコレを解いてくれ」
フローラにそう言うとフローラは満足そうに頷いて、縄を解いてくれた
「でだ、買い物に付き合うとは言っても何を買うんだ?」
縛られてた手首を撫でながら立ち上がると俺はフローラに尋ねた
この時期に買い物となると水着とかになるのだろうな、と思った
「「「先ずは防具を買いに行きます!!」」」 「……は?」
イリア、フローラ、シャルロッテが同時にそう言うと俺はポカンとした
そして場所はうさうさ亭の近くにある防具店で多くの冒険者が口を揃えて、おすすめしてくるくらいに信頼されている店だ
腕前持ちが揃っている小さな店だが、店内は俺がパッと見ても上位の防具が揃っている
「ねぇ、フローラ
コレなんてどうかな? この鎖帷子なら海性の魔物の攻撃を防げると思うんだけど」
「うーん…… シャルロッテならコッチじゃない?
ソレだと少し重いからシャルロッテの動きが制限されちゃうと思うんだけど」
シャルロッテは鎖帷子をフローラに見繕ってもらっていて、フローラの表情はすっかり冒険者になっている
「……コレ ……ソレ」
「ヴィヴィアン…… せめて何か言って」 「でも確かにいいかも」
ヴィヴィアンはイリアとベルに《水中呼吸》のアクセサリーを選んでやってるが言葉が少ないからイリアが苦笑いを浮かべているが、ベルは選んでくれたアクセサリーを手に取り、見ている
「シモン様? どうされましたか?」
「いや…… 真剣だな」
そんな光景を見ていた俺にフォルティアが話しかけてきたからそう答えるとフォルティアはクスッと笑った
「えぇ だって皆、シモン様と一緒に行動したいと思っていますもの
シモン様の事だからギルドマスターから依頼を受けておられるのでしょう?」
「……フォルティアにはお見通しか」
フォルティアが俺に寄り添いながらそう言ってきて、俺は観念し、頭を掻きながら頷いた
「でしたら私たちも一緒に行きます
手伝わせてくださいね?」
フォルティアにそう言われ、頷くしかない出来なくて頷くとふと、ヴィヴィアンを見た
「そういやヴィヴィアンも来るのか?」
「えぇ 私も驚きましたけど聞いたら『シモンと一緒なら面白い事起こるし、学べる』と言ってました」
フォルティアはそう言いながらヴィヴィアンに近付くとヴィヴィアンはフォルティアを見ると近くのイヤリングを取り、フォルティアに渡した
「フォルティアはコレ」 「い、イヤリング…… 耳に付けるのに抵抗が」 「やる…… じゃないと私がしてあげる」
フォルティアが顔を引き攣らせるとヴィヴィアンがチャキ、と耳にイヤリング用に穴を開ける道具を取り出した
それを見て、フォルティアは「ひぃ~」と声を出して、逃げようとするがフローラとベルに押さえつけられて、ワイワイしていた
「シモン様~
私、コレ着てみたいです」
そんなフォルティア達を置いといて、シャルロッテが俺を引っ張っていき、防具の置いてある所に連れてくると壁を指差した
俺が見ると壁には肌面積が多い……
簡単に言えば、ビキニアーマーがかけられていて、「ぶっ!?」と吹き出した
「シャルロッテ…… コレは防御とか出来ないから実用性がないぞ」
「おいおい、兄ちゃん
ソレをタダの変態どもが買って、女につけさせる装備と思ったら大間違いだぜ」
シャルロッテを説得しようとすると店奥からドワーフ族のオッチャンが俺たちに近づきながら話しかけてきた
このドワーフ族のオッチャンは【オルガ】と言い、うさうさ亭に所属の冒険者は一番の信頼できる鍛治氏でもあり、オル爺と慕われている
「そのアーマーはな
俺が一から仕立てたヤツの一つでな 魔物の攻撃をある程度なら反射させる魔法陣を刻んであるんだ
それに一度、試してもらったがワイバーンの攻撃を反射させた実績あるぜ」
「シャルロッテ 前言撤回
コレは信頼できる」
オル爺の説明を受けて、俺はシャルロッテにそう言うとシャルロッテは「じゃあコレにする~」と嬉しそうに手に取り、試着の為に女性専用の着衣室に走って行った
「すみません オル爺
騒がしくて……」
「なに、これくらいの騒がしさはまだまだ可愛いもんだ
それより兄ちゃん
連れのヤツらも用意するかい?」
オル爺がそう言い、顎でクイっと指すから見るとフォルティア達がジィーと俺を見ていた
ヴィヴィアンは興味なさそうに他を見ているのはいつも通りだから置いておこう……
「頼めるか?」 「おぅよ 娘ども 用意してやるから待っとれ」
オル爺はそう言い、奥に向かうとすぐに持ってきてくれた
オル爺はこう見えて、《俊足》のスキル持ちだ
箱を開けて、フォルティア達に選んでもらっているとシャルロッテが着衣室から出てきた
「シモン様ぁぁ、どうですかぁぁ?」
シャルロッテが俺に近づき、聞いてくるが俺は素直に直視できなかった
正直な話、前世の時に一度、大学仲間に連れられ、海に行った時にビキニの美人達に逆ナンされたがそん時も直視出来なかった
「ぉおぅ…… 目のやり場に困るな」
「えへへ~♪」
素直にそう言うとシャルロッテは嬉しそうに笑っていた
シャルロッテのスタイルの良さは前々から知っていたけど、ビキニアーマーを着てみるとより強調されてるから流石と言うべきか
だけどよく見るとさっき着る前は赤だったのに、シャルロッテが着てるのは水色だった
「あれ?」
「兄ちゃん 気づいたか
コレは特殊な魔石を使っていてな
着衣者の魔力に反応して、色が変わるんだ」
オル爺は俺に説明しているとシャルロッテはビキニアーマーを気に入ったのか、鏡の前でクルクル回りながらポーズを取ったりしている
「あ、あの…… ボクも着たいんだけど……」
フォルティア達が着衣室に入って行ったのを見送っていたベルがそろ~、とオル爺に話しかけた
「あん? ……なるほど
兄ちゃん、いや、嬢ちゃんと言うべきか
どうやら両性というヤツだな」
オル爺はベルを見ると一瞬にして把握するとベルが驚いた顔をしていたが、オル爺はベルを下から上へ目線を動かすとベルの顔を見た
「少し時間あるか?
両性用のヤツは今は置いてないから時間がかかるが作ってやる事は可能だ
デザインとかの希望があるなら早く言ってくれ」
「じゃ、じゃあ!!」
オル爺にそう言われ、ベルがパァァ、と花が咲いた笑顔になるとオル爺に自分のリクエストを話していく
オル爺はソレをメモに書いていくとすぐさまそのメモが消えていく
そのメモは魔道具で、書くと工房の方に飛ばされる仕組みになっている
だから今、メモったモノは今頃、工房の職人達に受け渡った事になり、すぐさま制作が開始されている頃だろう
「お兄様!! 見て見て!!」
フローラ達が戻ったのだろうか
声をかけられて、見るとそこにはビキニアーマーを着たフローラ達が居た
居たのだが……
「イリア…… お前のはアウトだろ」
「えぇ~!?」
俺は思わずイリアにそう言ってしまうとイリアは驚いた声を上げた
イリアが着ているのは最低限の装甲しか無く、簡単に言えば、大事な所しか覆ってなく、殆どが紐となっていた
「女っぽくて可愛いと思ったのに……」
「……ソレを着たら俺以外の男に襲われるぞ?」
「それってシモンの前ならいいんだよね?」
イリアはすっかり気に入ったのか、名残惜しそうにそう言っていたので、そう伝えるとイリアがバッと俺を見て、そう言ってきたから思わず頷いてしまうとイリアはニヤニヤと笑うと俺に近づいてきた
「なら、コレはシモン専用に着るよ
だから…… その時はいっぱい私を見てね?」
すっごい乙女の顔をしたイリアにそう囁かれてからイリアは他のヤツを選びに行った
「フローラ達は見事に似合っているな」
フローラ達のも見て、そう言うとフローラ達は嬉しそうに微笑んだ
流石にそろそろ着替えてもらわないと目のやり場にとか、他の奴らに見られたら変な噂が立ちそう……
「失礼、シモン・フェルストリー様ですか?」
そんな事を考えていると突然、声をかけられた
見るとそこにはしっかりとした服装の男が立っていた
「そうだが、誰だ?」
「失礼、私はエロガイルに所属してる者です」
そう言い、礼をしてきた男は俺を見ると手紙を渡してきた
「スケッベより手紙を預かってきましたので、どうぞ」
男はそう言うと俺は手紙を受け取るとチラッと男を確認してから手紙を開いた
「……」
そして手紙の内容を確認すると俺はポカンと口が開き続けた
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