18禁ゲームの貴族に転生したけど、ステータスが別ゲーのなんだが? えっ? 俺、モブだよね?

ライカ

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第四章

フォルティアの事象

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ローブ野郎を取り逃した日から数日が過ぎた

「ベリアル 火傷の具合はどうだ?」

「ベルフェゴールや医療班のサキュバス共のお陰でなんとか動かせるくらいには治ったところです
だけど、まだ完治までには」

俺は怪我をしたベリアル達を見舞いに来た
あれからルシファー達を連れて、《クリエイトエリア》の誓約世界に行き、悪魔城の医務室に運んだ
その時、医療班を務めているサキュバス班が大慌てでベリアル達の治療をした
ベルゼブブやバロン達は軽傷で済んだが、ベリアルが右腕の火傷が酷い状態だった為、治療に時間がかかり、キリスは直接、雷撃を浴びせられた為、しばらく体が痺れて動けずにいた
そしてベルフェゴールは自分もバロンを咄嗟に庇い、大ダメージが残ってるにも関わらず、メルデウスが派遣した天使隊に指示を送りながら回復薬を調合している

「アイツ……  相当な強さだったな
この火傷……  俺でも治るのに相当な時間がかかってやがる」

「それには同感です
ベリアルは私と同じ火耐性はカンストしております
そして何よりベリアルには《炎収集》のスキルがあります
その容量が超えるくらいの火焔をあの爆発に込められていたと考えると相当なやり手だと感じました」

ベリアルが包帯で巻かれた腕を触りながらそう言うとアモンが頷き、同意した
確かに……
ベリアルは火属性は効果が無い……
と、言うよりベリアルと戦闘時は炎系のスキル等が吸収されて、逆に攻撃力が上がり、不利になるから戦闘時は使わなかったけど……

そのベリアルがここまで火属性にやられるなんてな……

「アイツの事は今後、要注意と考えるべきということでいいですか?」

「あぁ、今後はヤツの横槍に気をつけながら過ごさないとな……」

アモンが腕を組みながらそう言うと俺は頷きながらふと、ある事に気づいて周りを見た

「そういえばルシファーはどうした?
アイツも怪我をしてたはずだが」

俺がそう聞くとアモンが苦笑いを浮かべた

「ルシファーならここで安静にしていた翌日にはメルデウスに連れ攫われましたよ
きっと今頃、メルデウスにたっぷりと奉仕されてるんじゃないですかね?」

アモンにそう聞くと俺も思わず苦笑いを浮かべた
前に聞いたがメルデウスは相当、ルシファーに惚れ込んでいると言うことがわかったから、今回、ルシファーが怪我をしたと聞いて、思わず連れ去るくらいに心配したのだろうな
そして大袈裟に包帯とか巻かれたりして、安静にさせるとルシファーの為に身の回りなどの奉仕をしているのだろう……

「今はアドルゼルが纏め役を担ってくれてます」

「そうか あとで見舞いに行くとするか」

ルシファーの業務は意外にも多過ぎるため、てんやわんやしてる姿が想像でき、あとで何か作って差し入れに向かおうと決めると扉が開いた

「お待たせぇぇ 終わったわよぉぉ」

そんな何処か色気ムンムンな声音と共にウネウネと足を動かしながら一人の女性が入ってきた
彼女は【オクト族】の【オクタソース】と言う
下半身はタコであり、上半身は女系と言うテンプレな姿をしているが、めっちゃ信頼できるNPCの一人だ

何故かと言うと彼女は回復優先に行動するからソロプレイの際、物凄く助かっている

そして彼女の後ろから頬を赤くしながらフォルティアが俺に近付いてくるとクテッと寄りかかってきた

「ど、どうした?」 「も、物凄く……  彼女の足で……」

俺がフォルティアをゆっくりと椅子に座らせると恥ずかしそうにそう言って、思い出したように顔が更に赤くなっている

「いやぁ~ 彼女、調べがいがあったわぁぁ
それに感度いいから声が漏れて、可愛くてぇぇ」

オクタソースはそう言いながら手を頬にやり、笑っている
そして色々と察すると俺はフォルティアの頭を撫でた

「その……  付き添えなくてすまんな」  「い、いえ……  その、恥ずかしかったので……  見られなくてよかったです……」

俺がそう言うとフォルティアは顔を隠しながら恥ずかしがっていた
そんなフォルティアを気遣い、話題を変える事にした

「で、フォルティアを見てもらったんだがどうだった?」

俺はそう言いながらオクタソースを見た
そう……  今回、見舞うと同時にフォルティアを見てもらうのが目的でもあった
カゲイチの話だとHPなどのゲージやステータスが見える事だと聞いた
もしフォルティアの体に何らかの影響があるかも知れないから一度、オクタソースに見てもらう事にしたのだ
コレに関してはオクタソースは信頼できる
何故なら彼女のテイムは戦闘でテイムするのではなく、彼女の研究を手伝う事でのテイムになるから研究者であり、医者でもある彼女が適任だろう

「ハッキリ言いますとぉぉ~ フォルティアさんはぁ、誓約世界に居る人達とぉ、契約していますぅ」

「……は?」

オクタソースの言葉に俺は思わず声が漏れた

「オクタソース それは俺達とフォルティア殿が誓約し、主人と同じで俺たちの誓約者になったと言う事か?」

「その通りですぅ~」

アモンがオクタソースにそう言うとオクタソースは笑顔でそう答えた

「ちょっ、ちょっと待て!?
フォルティアはコッチの人だぞ!? 何でお前ら全員と誓約出来るんだ!?」

「それについてはぁ~、主人様が原因かとぉ」

俺がハッとして、慌てて聞くとオクタソースは顎に手をやり、首を傾げながら触手の一本を俺に向けた
そしてそう聞くと俺は思わず「俺が!?」と聞いてしまった

「えぇ~ シフォン様がフォルティアさんと深い関係を築いた事が原因でぇ、私達と繋がったと思いますぅ
それでフォルティアさんのステータスなどが変化したと思いますぅ」

そう言われると俺は思わずフォルティアを見た
フォルティアも俺の事を見ていたらしく、目が合った
そして深い関係と言う単語に今までの事を思い出し、俺は思わず顔を赤くしながら口元を押さえた

「あ~……  俺がフォルティアを抱きまくったからか……」

俺がそう言うとフォルティアは一気に真っ赤になると顔を隠して、体をモジモジさせていた
オクタソースは「それですぅ~」と笑顔で答えていた



その後、《クリエイトエリア》の自宅に戻ってくると俺はフォルティアの隣に座り、息を吐いた

「色々ありすぎて疲れた……」

疲労が溜まり、そう呟きながらチラッとフォルティアを見るとフォルティアはチラチラと俺を見てきていて、目が合うと意を決めたのか、俺をまっすぐ見てきた

「シモン様……  お聞きしたい事が」

「……俺 いや、俺達について、だろ?」

フォルティアにそう言われた時、(やっぱりな……)と思いながらそう言うとフォルティアは驚いたがコクンと頷いた

ここまで色々と話が勝手に進んでいるのだから、賢いフォルティアは勘付く事はわかっていた

だから俺はそんなフォルティアに真正面から向き合うと俺について、全てを話した
俺が転生者である事、ルシファー達との事……

隠すモノが無いくらい全てを話した

全てを伝えた終えた後……

フォルティアは俯いていたが突然、俺の頭を抱き寄せると頭を撫でてきた

「フォルティア?」

「シモン様……
全てを話してくれてありがとうございます」

フォルティアの声は優しく何処となく嬉しそうな声音をしていて、見ると優しい笑みを浮かべていた

「私の全ては貴方に伝えました
そして私もシモン様の全てを知りました
不謹慎かも知れませんがこれで……、私は胸を張って貴方の妻を名乗れます」

そう言い、フォルティアは俺の頬に触れ、顔を上げさせると触れるだけの優しいキスをするとじっと俺の目を見てくると微笑んだ

「シモン様
何度もお伝えしておりますが、何度でもお伝えします
私、フォルティアは……  シモン・フェルストリーとしての貴方も、シフォンケーキとしての貴方も……
全てを愛しております……  どうか私を貴方の正妻として傍に居させてくれますか?」

フォルティアは迷いなくそう伝えてくると少し照れた様子で微笑んだ
その瞬間、俺の中でナニカがキレるとフォルティアをお姫様抱っこした


「し、シモン様!?」

「悪い……  フォルティア
我慢出来そうにない 覚悟しろ」

驚きながら俺を見上げるフォルティアに俺は理性がギリギリな声で伝えるとフォルティアは一気に顔が真っ赤になった

(あ……  今日、シモン様に朝までめちゃくちゃにされるんだ……
私を強く求められてる……  嬉しい……
避妊なんてしたくないな……  私もシモン様のを見たら、理性消えちゃう……  もうどうでもいい……)

フォルティアが何を考えてるか、何を思ってるかも分からないが……

俺に答えるようにフォルティアが俺に抱きついてくるとやや強引に俺の部屋に連れ込んだ

その後は……  語らないでおこう……


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