18禁ゲームの貴族に転生したけど、ステータスが別ゲーのなんだが? えっ? 俺、モブだよね?

ライカ

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第四章

初授業は召喚で

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学校に来るとクラスは異形な賑わいをしていた
何故なら初日の授業は皆が待ちに待った《召喚》の授業だからだ

《召喚》はいわゆるパートナーを見つける事と同じだ
冒険者稼業にしろ、その他の事にしろ……

初日にするのは恒例だと桜花は言っていたな……

「シモン お前はどんなのが来ると思うんだ?」

席に座ってるとルークが話しかけてきた
どうやらルークもワクワクしている様子が見て取れる

「俺はそこまで力が無くてもいいな
俺と普通に過ごして、日常を共にしてくれる……
それで満足だ」

「欲ねぇなぁ
まぁ、それがシモンだがな」

俺の言葉に何処か嬉しげなルークだが、ふとマルタを探した

「あれ? マルタは?」

「あー、アイツなら今頃、ユリアナ先生の所だろうよ
クラス委員長になったんだから手伝うのは当たり前だろ」

ルークはそう言いながら時計を確認している
その姿に少し寂しそうに見えて、クスッと微笑んだ

なんだかんだでルークはマルタにゾッコンなのだ、と改めて思った

「シモン……」

ルークを見ていたらヴィヴィアンに話しかけられたと思ったらフォルティア達も居た

「皆してどうしたんだ?」

「シモン様 今朝、寮に貼り紙が貼られていて、イリア様とベル様がシモン様と同じ部屋になるとは本当なのですか?」

フォルティアがそう聞いてきたから内心、(あれ? コレって張り出されることなのか?)と思ったら、チャットが来て、桜花がスタンプで[ごめんね]と謝ってきた

……どうやら説明し忘れたらしいな

「あぁ 二人は聞いてただろ?」

「えぇ、今日からシモンの部屋に行くから
部屋は綺麗にしてなくてもいいわよ
掃除は得意だから」

俺が聞くとイリアは頷いた
そしてそう言い、腕を軽く回しながら笑っている
こうして見てもイリアは完全にイケメンだな……

これは女にモテてもしょうがないと思うな

「シモンと同じ部屋シモンと同じ部屋シモンシモンシモンシモンシモンシモンシモンシモンシモンシモンシモン」

ベルを見たらボソボソと呟きながら俺を見ているが……  何で目にハイライトないんだ!?
何でヤンデレ?ぽくなってんだよ!?

「ズルイです!!
私もシモン様と同じ部屋に住みたいです!!」

珍しくフォルティアがそんな我儘を言ってくれば、フローラ達も頷いた
ヴィヴィアン以外は……

「って、ヴィヴィアンは何の用なんだ?」

「今日の授業はペアでやるからそのお誘い
一緒にやろ」

ヴィヴィアンはコテンと首を傾げながら聞いてきた
フォルティア達を見ると確かに人数的にもピッタリだしな……

「分かった よろしくな」  「うん」

俺がそう言うとヴィヴィアンは頷いて、席に座った

フォルティア達を見れば、全員が(((先越された!?)))と顔をしていた

「シモンは人気者だな」  「それを言えるルークが羨ましいよ……」

この空気感で能天気にそう言えるルークが本当に羨ましく思った今日この頃……


「皆、居るわね?
それじゃあ授業を開始するわ」

場所は第三魔法演習所に移り、ユリアナ先生が俺たちの前に立って、確認をしてからそう言った

「今日は《召喚》を行ってもらうわ
だけど軽く見ない事ね
相手は私達より遥かに上のモノと思いなさい
さもなければ死ぬわよ」

ユリアナ先生の声は酷く冷たくて、確実に心に突き刺さってくる
それほど《召喚》のリスクはデカいのだ

もしそれで平和的に誓約できればまだしも、怒らせたりしたらなら……
確実に召喚したヤツは死ぬだろうな……

「さぁ、ペアを作って代表者はこの《召喚魔石》を持って行くように
魔力を注ぐと《召喚》が起動するようになってるから勝手に召喚しないように」

とりあえずヴィヴィアンと合流し、人混みが引いたのを確認して、取りに行った
ちなみにフォルティアとフローラ、シャルロッテと【ティファ】とか言う美人、イリアとベルで組んだらしい……

ちなみに話で聞いたがティファも王家繋がりだと言うが……
そこら辺は知らねえんだよな……

「はい シモンなら大丈夫だと思うけど気をつけてね」

「分かりました 先生」

ユリアナ先生から魔石を受け取るとヴィヴィアンの元に戻ってきた
ヴィヴィアンは俺から魔石を受け取るとじっと魔石を見ていた

「不思議……  本で読んでたより透き通ってる……」

ヴィヴィアンは魔石を色んな角度で見ているようだが、ユリアナ先生の手を叩く音で中断した

「それじゃあいよいよ《召喚》をしていくとしよう
ペアを作ったなら一人ずつ、やっていきなさい
私の目の届くところでやるのよ」

ユリアナ先生がそう言うと皆が色んなところでやり始めた

「ヴィヴィアン やり方はさっき教えてもらったから出来るよな?
どっちからやる?」

「私からでいい?
やってみたい」

「あぁ、構わない」

ヴィヴィアンがそう言ってきたから少し下がるとヴィヴィアンは魔石を構えると《召喚》を開始した
魔石が光り出すと魔石は宙に浮くと魔法陣が現れ、割れると魔法陣が輝き、一匹の大きなウサギが現れた
その大きさは大体、人より二倍くらいの大きさで二人乗れる体格をしていた

「キュッ?」  「貴方は私が呼んだ 誓約してくれる?」  「キュッ~♪」

ウサギは不思議そうに周りを見渡しているがヴィヴィアンが近付いて、《召喚》したと説明し、誓約して欲しいと伝えるとウサギは心よく鳴いた

(やっぱり異世界だからな……
ウサギ、鳴くんだな……)

俺がそんな些細な事を気にしてると誓約が進んでいて、ウサギの額にヴィヴィアンが触れるとお互いに光り、治るとヴィヴィアンが俺を見てきた

「終わった」  「そうか 体調とか悪くなってないか?」  「うん 私もウサ姫も平気」

ヴィヴィアンの体調などを心配するとヴィヴィアンは平気とそう言い、ウサギの頭を撫でていた

あと……  雌なのな……

(さて……  俺の番なんだが……)

ヴィヴィアン達が離れたのを確認して、俺は魔石を見た
誓約に関してはテイムが当たり前だったから自分からはしてないんだよな……
アルタナシア・ドリームでも《召喚》はあったけどあんまり利用してなかったな……

「まぁ、何とかなるか」

そう呟いて、魔力を魔石に込め始めるとさっきとは違い、魔石が一気に爆発気味に割れると魔法陣が現れるとズズズ……と人影が現れた

「誰だ? 私を呼んだの、は……」

出てきた女性は正しく王みたいな格好をしているが、女王様と言っていいだろう
ヤツはゆっくりと顔を動かして、俺を見ると目を見開いた

「お前……  シフォンケーキか?」

ヤツは信じられないと言わんばかりの表情をしながら俺を見ているが俺も同じ顔をしていた

何故なら今、目の前に居るコイツはこの世界には存在しない……
いや、アルタナシア・ドリームでしか居ないはずの存在だからだ

「アイリス……
何でラスボスのお前がここに……」

目の前に居るアイリスはアルタナシア・ドリームのソロモードの現ストーリーでラスボスを務め、強すぎるあまりに弱体化のアプデが入るくらいに暴れ散らかした魔王だ




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