18禁ゲームの貴族に転生したけど、ステータスが別ゲーのなんだが? えっ? 俺、モブだよね?

ライカ

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第四章

試験開始2

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イリアとベルとある意味で衝撃的な再会をして、精神が疲弊したが実技試験の場所に到着した
試験会場はまたも別れていて、また何処でやるかは紙が張り出されていた

「お? 俺とマルタは第三会場だな」

「それじゃあ二人とも 試験頑張ってね」

紙を確認するとルークとマルタは別の場所らしく、すぐに会場に向かって行った

「シモン様 私も会場が違うのでここで
終わりましたら……、ご褒美、欲しいです」

フォルティアも会場が違うらしくてそう言ってくると袖を摘んで可愛らしいおねだりしてきたから耳元で「何がしたい?」と囁くと「シモン様の望むままに」と言ってきて、会場に向けたスキップして行った

(俺の婚約者が可愛すぎてヤバい……)

フォルティアの可愛さが上がってるからヤバい……
正直、クラっと来て、《クリエイトエリア》の自宅に連れ込みそうになるが流石に今はダメだな

俺も確認した会場に入って行く

会場に入ると数名の人たちが集まっているのが見える

「シフォン様!!」

声が聞こえてみるとベルが駆け寄ってきて、抱きついてきた

「ベルも試験会場はここなんだな」

「うん えへへ」

ベルの頭を撫でながら聞くとベルは頷いて、二ヘラと微笑むとスリスリと俺の胸元に頭を擦り付けてきた

「こーら ベル
シフォン様が困ってるでしょ」 「あーーん」

急に人が来たと思えば、イリアがベルの首元を掴むと無理やり引き剥がした
ベルはまるで猫のように大人しく宙に浮いている

「ごめんなさいね ベルったらはしゃいで」

「いや 気にする事はない」

イリアは謝ってきたが別に気にしてないと伝えると丁度、試験官がやってきた
これから試験をするみたいだ

試験内容は簡単
先ずは的に向かって、魔法を放ち、当てる事
その次に近接戦で試験官に擬似模擬戦をする事らしい

魔法を的に当てるのはどれくらいの技量と才があるかの確認
そして模擬戦はいざって時に動けるかの判断が見られるってところか……

「冒険者ギルドに登録している方はコチラに」

試験官の一人がそう言う案内をしているから俺とイリア達は試験会場の左側に来た
見れば、数名の人もコチラに来ている事が分かった

「貴方達は冒険者ギルドで依頼をして経験があると見ている
だから貴方達には冒険者ギルド基準で試験を開始します
もちろん冒険者ギルドの職員や冒険者の方が試験官を務めますので不正などは出来ません
そこだけ悪しからず」

そう言うと後ろを振り返り、合図を送ると数名の人達が近付いてきた
その中に見知った顔が居た

「あれ? ゼアル兄さん?」 「よぉ、シモン 悪いが今回は試験官だから優しくは出来ねえぞ」

いや、見知った顔と言うより家族の顔だな……
ゼアル兄さんの顔を見て、つい呼んでしまったらゼアル兄さんはすぐに俺に気付いて、笑顔でそう言ってきた

「あ? 何だ?
アレがお前の自慢の弟ってヤツか」

「そうっすよ だからと言って手加減なんてしたら怪我するぞ」

ゼアル兄さんに肩を組むとオッサンが俺を見てきたがゼアル兄さんはタメ口でそう言った
ゼアル兄さんがタメ口で話す間柄だと相当な信頼関係を結んでいると分かり、改めてオッサンを見た

確かに何処となく、実力があると見えるが底が計り知れない以上、油断をするのは得策ではないな……

「では、皆さん
冒険者カードを見せてください」

そう言われ、冒険者カードを取り出すとすぐに試験官が確認した

「あ、貴方がシモン君だったんですね
ユーリさんとゼアルさんがよく話されてました」

「兄さん達をご存知で?」

「えぇ、なんたって私の自慢の生徒ですから」

冒険者カードを確認すると試験官が俺を見て、ユーリ兄さん達の事を言ってきたから聞くとユーリ兄さん達の担任の先生だった

(ちょっと待って? 貴女、何歳?
見るからに二十歳にいってなさそうに見えるのだけど?)

兄さん達の先生が二十歳未満に見えて、疑問が生まれたが冒険者カードを返してもらうとボードの紙に書き込んでいくとゼアル兄さん達に近付き、何かを話すとその中の一人が近付いてきた

「初めましてね
私はノーラ・スー 君と同じうさうさ亭所属の冒険者だ
ランクはS  私が君の試験官を務めるからよろしくね」

「シモン・フェルストリーです
貴女の後輩として、恥じぬように頑張りたいと思います」

ノーラの名乗りに背を正すと自分も名乗って、お互いに握手をした

【ノーラ・スー】は髪は薄色のピンクで、顔も美人だが少しだけ頬に傷痕があるのが見えた
身長も高くモデル並みと言えばそうなるだろう
服装は流石はSランク冒険者と言うべきか
装備は軽装だが、どれもバフがてんこ盛りの最上位級だ
そして腰に差してある剣は魔剣だろう……
夥しい程の禍々しい気配を感じる

「私達は少し離れよう
その方が被害は少なくて済むだろう」

そう言い、ノーラさんについて行くと空間に入る感覚がした
見るとそこは会場とは違い、辺境な岩山が連なっていた

「驚いたかい?
これは私がダンジョンをクリアした際に手に入れた空間魔術が刻まれたマジックアイテムでね
未だに謎に包まれた未知のアイテムさ」

ノーラさんはそう言うと自らの耳を触って見せてきた
そこにはイヤリング型のマジックアイテムが見えた

(アレって《クリエイトエリア》に入れるアイテムじゃねぇのか?
それともそれに類似した別の何かか……)

そこを気にしているがノーラさんは俺を置いて、カタッと的を立てると転移で遠くに設置した

「さぁ、シモン
ここからアソコの的を狙ってみて?
手加減無し ここなら被害出しても大丈夫だから」

ノーラさんはそう言い、俺を手招きしている
俺がノーラさんの指定した場所に立って、的を確認すると思わず、目を細めた

「……遠くないですか?」

思わず的を指差しながら聞いてみたら、ノーラさんは笑顔で「出来るでしょ?」と自信満々に答えてきた
改めて的を見ると肉眼で微かに捉えられる位置だ……

ナチュラルにこの人、バグってる……

(はぁ……  別に被害出してもいいって言われたし……
けどここで目立つ訳にはいかないしな)

考えながら手を翳して、的を射抜ける魔術にしようとすると突然、隣から殺気が飛んできた

「全力……、と言ったよね?」

ギギギ、と首を動かして見るとハイライトゼロの瞳で見つめられ、ドス黒い何かを放つノーラさんが居た
正直に言おう……  めっちゃ怖い!?

流石に命の危険を感じた為、仕方なく全力の魔術にしようと決め、息を吐くと空に大きな魔法陣が何重にも重なり展開されると徐々に大きさが倍になり、ゆっくりと回転している

「焼き払え」

小さく呟き、俺は《エンシェント・ノヴァ》を発動されると一番上から赤いレーザーが照射され、魔法陣を潜る度に大きさ、太さも倍になり、最後の魔法陣を潜ると極太の絶熱のレーザーが的諸共、地面に直撃した

そして高熱を帯びた爆風が迫る中、ノーラさんは《防壁》を既に張っていたのか
爆風が俺達の前で別れると遅れて爆煙が俺達を包んだ
だが、《防壁》が張られてるから俺達は無事でしばらくの間、土煙が無くなるのを待った
土煙が無くなると《防壁》が解除され、ノーラさんは確認の為、崖上に転移した
そして戻ってくると満面の笑みで俺を見てきた

「うん 合格♪
流石はギルドマスターが特別視するだけあるね」

その言葉に俺はようやく何でノーラさんが俺の試験官を名乗り出たか、気付いた
きっとビビスさんが俺の為に手を回してくれたのだろう
あまり目立ちたくないと相談していたから……
ビビスさんも俺の歳でBランクになるのは凄いと言ってくれたがそれと同時に心配してくれていた
ランクは確かに信頼の証でもある
だが、それと同時に重圧でもある……

それだけビビスさんは冒険者ランクを重要視すると共に危険視している

今回、他のギルドに試験官を任せていたら確実に引き抜かれ、辛い依頼などをさせられたりして心と体をボロボロにされると考えていたからこそ、俺に当てる為にノーラさんに依頼をしたのだろう……

「模擬戦はする必要は無いくらいの花丸合格だね
シモン君 おめでとう」

「いいえ ノーラさん
今回はありがとうございます
ギルドマスターにもお伝えできますか?」

「うん いいよ
それとは別に……  私の個人的な試験をしたいな」

ノーラさんはそう言い、俺に近付いてくると俺の体を触り出した

「うん……  いい体……
その歳で鍛え抜かれてる……  それにその手の豆……  鍛治も出来るのね」

ノーラさんは確認するように俺の手を取り、撫でると微笑んだ

「シモン君 私に一振り剣を打ってくれない?
それを試験にする」

「別に構わないですが、合格したらどうなるのですか?」

「決まってるでしょ?」

そう言うと微笑んでからソッと自分の唇を触った

「大人のキスを教えてあげる」  「……揶揄ってますね?」  「あっ、バレた?」

ジトーとノーラさんを見ながら言うとノーラさんは悪戯がバレた子供みたいな反応をして、テヘッと舌を出した

「報酬金を弾ませてもらうよ」

「分かりました お受けします
日数はあとで決めてもらってもよろしいですか?
あと武器の種類を」

ノーラさんにどんな武器を所望かを聞いてから試験会場に戻ると殆どが終わっていた
イリアとベルもゼアル兄さんが担当して、すぐに終わったらしい
イリアはゼアル兄さんと渡り合い、ベルは良いところで負けたと聞いて、主人公として成長を感じた

その後、試験が終わって会場を後にし、フォルティアやフローラを待ってるとユリアナ先生に倉庫に連れ込まれ、先生の女を味わわされた
ひたすら強請るユリアナ先生は正直にエロすぎた

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