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九十二、魔法陣クッキーとキャロリーネ様、そして推し。

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「さ、お菓子のお姉様。ここがわたくしのお部屋よ。どうぞ、お入りになって」 

 そう言ってキャロリーネが足を止めたのは、白塗りに見事な彫刻が施された扉の前だった。 

「失礼いたします・・・わあ・・素敵なお部屋ですね」 

 通されたのは、居間として使っているのだろう部屋で、淡いピンクを基調とし、レースなどもふんだんに用いられていながらも、可愛いだけではない落ち着いた雰囲気もあり、デシレアはとても居心地が良いと感じた。 

「ありがとう。お父様、お母様、それにお兄様達までもが一緒に考えてくれたお部屋なの」 

 少し恥ずかしそうに言うキャロリーネが、とても可愛い。 

 デシレアは、自然と優しい気持ちになって、微笑みを浮かべた。 

「キャロリーネ様は、愛されておいでですね」 

「ええ。とても幸せなことだと思うわ」 

 現王家に、王女はキャロリーネひとりしかいない。 

 元より、王家という権力争いが起こりやすい家系でありながら、王子ふたりの協力体制も強固だと言われるなかにあって、末に生まれた、たったひとりの王女への愛はとても深い。 

 それ故に当然というべきか、キャロリーネが十歳となる年、つまり個人の宮へと移動する年齢に達した時には、警備体制から使用人の選別まで、それは厳しく確認が行われたとデシレアも聞いている。 

「ふふ。お菓子のお姉様とお茶を飲むのも、何だか久しぶりな気がするわ」 

「そうですか?前回は、いちの少し前でしたから、それほどでもないかと思いますが」 

 手土産の箱を侍女に渡しながらデシレアが言えば、キャロリーネが哀し気に目を伏せた。 

「それが、わたくしには長く感じたのに。残念だわ。お菓子のお姉様には大した時間ではなかったのね」 

「い、いえあの!キャロリーネ様にお会い出来ないのは、もちろん寂しいですよ。でも、忙しくしていた事もあって、その・・・ああ・・すみません」 

 言いつつ、こんなのすべては言い訳だ、と気づいたデシレアが頭を下げれば、哀し気にしていた筈のキャロリーネが、楽しそうに肩を揺らす。 

「もう。少し揶揄っただけなのに、相変わらずね。忙しかったのは知っているわ。わたくしのお願いごとのせいだもの。申し訳なかったとも思うけれど、本当に感謝しているの。お菓子のお姉様、ありがとうございました」 

「お役に立てたのなら、何よりです」 

 頭を下げようとするキャロリーネの動きをさり気なく制して、デシレアは自分の方が軽く頭を下げた。 

「ええ。最初に出店する筈だった人もとても喜んで、感謝していたわ。『その方にくれぐれもよろしくお伝えください』って言付かっています。わたくしは、お菓子のお姉様の事もオリヴェルお兄様の事も言っていないけれど、あの感じだと誰かに聞いて、誰が自分の空けてしまった場所を買ってくれたのか、確認している可能性が高いわね」 

 そう言って、キャロリーネは、悪戯っぽく笑った。 

「それは、驚かれたのではないでしょうか。何と言っても、オリヴェル様ですから」 

「ふふ。国民憧れの英雄様ですものね・・・まあ、素敵!お菓子のお姉様、もしかしてこれが、魔法陣クッキーですの?」 

 その時、侍女がデシレア持参のお菓子を運んで来て、その皿を見たキャロリーネが瞳を輝かせる。 

「はい、そうです。キャロリーネ様が興味を持たれたようだと伺ったので、作ってみました」 

「嬉しいわ!でも、大丈夫なの?これ、魔法陣なのでしょう?持ち出しても平気?まあ、王城の侍女達の口の固さは、保証しますけれど」 

「こちらは、それらしく見えるようにオリヴェル様と考えたものなので、実際に魔法が発動することはありません。ご安心ください」  

 デシレアの説明に、キャロリーネが目を輝かせながら頷いた。 

「そうなのね。わたくしも一通りは魔法や魔法陣について学んだのだけれど、才能は無かったの。オリヴェルお兄様も、お菓子のお姉様も凄いわ」 

「いえ。オリヴェル様は確かに物凄く素晴らしい才能をお持ちですが、わたくしは、さっぱり、です」 

「そんな、強調して言わなくても・・・いただいてもいい?」 

「はい、もちろんです。お召し上がりください」 

  

 

 

『・・・実際には、絶対に発動しない魔法陣を描いて欲しい?しかしそれは最早、魔法陣と呼ばないだろう』 

 魔法陣クッキーは作りたい。 

 けれど、万が一にもオリヴェルが創った魔法陣が流出してしまうような事態を招いてはならない。 

 そう考えたデシレアは、ぽんと手を叩いた。 

 本物の魔法陣ではなく、それらしい物を描けばいい。  

 しかし、デシレアには、そこまでの魔法陣の知識がない。 

 と言う訳で、オリヴェルに作成を願い出たデシレアは、とてつもなく怪訝な顔を向けられてしまった。 

 

 どうしましょう。 

 物凄く怪訝な顔をされてしまいましたよ。 

 それはそうですよね。 

 魔法陣は、魔法陣。 

 魔法師にとって、それらしきものとは一体、何ぞやというお話ですよね。 

 分かります。 

 凄く、分かります。 

  

 分かるけれども、ここで引くわけにはいかないと、デシレアは智恵を絞る。 

『では、魔法陣らしきもの、と呼ぶということでどうでしょう?』 

『どうでしょう、って。どうしてそんな物が必要なのだ?』 

 デシレアが尚も言い募れば、益々怪訝そうにオリヴェルが眉を寄せる。 

『お菓子の装飾に使うのです。魔法陣クッキーを、キャロリーネ様にお持ちしたくて』 

『なるほど、それでか』 

 そこで漸く合点がいったと、オリヴェルが納得の表情になった。 

『はい。お願いできますか?』 

『デシレアも一緒に考えるなら、いいぞ。それらしく見えた方がいいのだろう?そのうえで、実際には発動しないか確認しながら作ろう』 

『お願いします!』 

『ああ、あと』 

『はい』 

『ニーグレン公爵令嬢には、伝わるだろうから覚悟しておけ。というか、先に報告した方がいいだろうな』 

 

 ・・・なんて、オリヴェル様はおっしゃっていましたけれど、私としては、魔法陣クッキーを新作として売り出す気は無いのですよね。 

 なので、アストリッド様にお伝えする必要は無いかと思っていたのですが。 

 でも、オリヴェル様とアストリッド様とで、私に関して何か契約らしきものを結ばれたとかで、互いが窓口となる線引きを明確にしたと言われましたし。 

 それで、チョコレートは完全にアストリッド様が窓口となるから、新たにオリヴェル様とは契約しない、というか出来ない、と何故かオリヴェル様が哀し気におっしゃっていましたから、そういうことであれば、報告した方がいいのでしょうか。 

 まあ、アストリッド様がご帰国されたら、お話ししてみましょう。 

 

 

「この魔法陣クッキー、すっごく美味しいわ、お菓子のお姉様。見た目もとても可愛いし。これは、また売れるわね」 

「え?」 

「なあに、その反応。アストリッドお姉様が、ほくほくとした笑顔を浮かべているのが見えるようだというのに」 

 キャロリーネに言われ、デシレアはオリヴェルの言葉の意味を、漸くに悟った。 

 

 つまりは、売れそうなお菓子だから、報告した方が良いと。 

 ああ、なるほど。 

 

「ふふ。お菓子のお姉様って、本当に可愛いわ。いちでの飴細工だって、大人気だったと聞いているのに、その反応。ご自分の才能に無頓着というか、何というか」 

「あ。いちと言えば。刺繍のお店の方は、如何いかがでしたか?」 

 結局、一度も様子を見に行くことが出来なかった刺繍の店も、大盛況だったとは聞いているものの、実際に店番に参加したキャロリーネの反応も気になるとデシレアが聞けば、何故かキャロリーネが複雑な表情になる。 

「楽しかったわよ、とても。わたくしが刺した品を、知らない人が目を輝かせて褒めてくれて、手に取ってくれるの。本当に嬉しかった・・・のだけれど。あのいち、貴族令嬢も多く参加されていたらしくて。わたくしは知らないかたでも、あちらは知っているようで・・・もちろん、知らないというのが問題なのでしょうけれど。でも、あの場で何々子爵家の、とか男爵家の、なんて挨拶をなさらなくても、と思ったわ」 

「それは、大変でしたね」 

 下位貴族は、貴族といえども王族と対面で話せる機会など無いに等しい。 

 それで、雲上人である王女殿下を前に張り切ってしまったのだろうとデシレアは思った。 

「それでね。やっぱり、わたくしだと分かっているから買ってくれたのかしら、と思ってしまったの。もちろん、そうでない方もいたと分かってはいるけれど」 

「平民の方も、多くいらっしゃいましたからね。それに貴族のご令室やご令嬢だって、本当に気に入った品だから購入されたのだと思います」 

「なら、いいのだけれど」 

「そうに決まっています。キャロリーネ様の刺繍、本当に素晴らしいですから」 

「ふふ。ありがとう、お菓子のお姉様。でもね、きっと平民の知り合いにも、わたくしが王女だってばれてしまったと思うの。その、貴族から王族への挨拶をして来た方達に、殿下、って呼ばれてしまったから」 

 そう言って、キャロリーネが肩を落とした。 

「ですが実際、ばれたかどうかは不明なのでは?」 

「驚いた顔の知り合いが、少し離れた場所に見えたの。多分、確実にばれたわ」 

「キャロリーネ様」 

 キャロリーネの、気落ちした顔が胸に痛い。 

  

 ああ、だからキャロリーネ様の出店しゅってんは、噂になどならないよう厳重に注意したというのに。 

 

 デシレア達が懸念したのは、事前に噂となり、大勢の貴族令室、令嬢が訪れてしまうこと。 

 ただ、伯爵位以上の貴族、を弁えた貴族であれば、お忍びと分かっている王族に、それと分かるような挨拶は絶対にしない。 

 それが、社交のルールとなっているが故に、今回の子爵家、男爵家の動きは想定外だった。 

「すみません。もっと、注意すべきでした」 

「お菓子のお姉様達のせいではないわ。わたくしも、びっくりしたもの。でもね、なかには知っている子爵夫人や男爵夫人もいたけれど、会釈するとか、無難な挨拶をするだけだったの。それで何となく、お父様やお母様が招く方と招かない方の違いが分かったというか」 

 キャロリーネが見知っているということは、子爵家、男爵家であっても、王家の催しに招かれることがあるということ。 

 それはつまり、王家からの信頼があるということなのだろうとデシレアは思った。 

 

 

 

「ええと、リナが待っているのは」 

 キャロリーネの自室を後にしたデシレアは、侍女が主人を待つ部屋へと向かって歩き出す。 

 王族個人の宮には、侍女を連れて行くことが出来ない。 

 そのため、侍女は専用の部屋にて主人が帰るという連絡を待っている筈なのだが。 

「デシレア。一緒に帰ろう」 

  

 リナには先に連絡が行っている筈だから、この廊下を行けば、私を迎えに来るリナと行き会う筈。 

 

 そう思い歩いていたデシレアの前に現れたのは、しかしリナではなく、優しい笑みを湛えたオリヴェルだった。 

「オリヴェル様?どうして」 

「折角なので、一緒に帰ろうと思ってな」 

「あの、リナは?」 

「先に帰した」 

 そう言うと、オリヴェルはうやうやしくデシレアへと手を伸ばす。 

「ご令嬢。お邸まで、お送りする栄誉をいただけませんか?」 

「はい。喜んで」 

 そんなオリヴェルの前に立ったデシレアも、きれいな礼をしてからオリヴェルの手を取り、ふたりは仲良く歩き出した。 

「キャロリーネは、元気だったか?」 

「はい。お元気でしたよ。ただ、いちで少々、困ったことがおありだったようで」 

 そう言って、デシレアはキャロリーネから聞いた、子爵家、男爵家の話をする。 

「そうか。確かに、そういう家はあるな。だがまさか、キャロリーネに、しかもあの場所でとは」 

「オリヴェル様は、キャロリーネ様なら大丈夫と思われたのですか?」 

「ああ。未だ成人していないからな。わざわざ取り入ろうとする輩がいるとは思わなかった。加えて、未だ公の場には出ていないからな。顔がそれほど知られている、というのも盲点だったな。それに、いちだからな。デシレアも知っている通り、そういう場所で、相手の迷惑も考えず、相手の身分を周知するなど有り得ない・・・のだが。そういう常識の通じない相手だったということか。甘かったな」 

 オリヴェルの言葉に、デシレアも頷いた。 

「はい。私も驚きましたから。ですが実際に起こってしまったわけで。お嫌だったでしょうに、そこにも学びを見出していらして、素晴らしかったです」 

「学びを?」 

「はい。どうして同じ男爵家、子爵家でも、王家と繋がりのある家と無い家があるのかが分かった、とおっしゃっていました」 

「そうか」 

 僅か、微笑んで言ったオリヴェルの頬を、デシレアがつつく。 

「オリヴェル様。優しいお兄様のお顔になっていますよ」 

「嬉しいからな」 

「お小さい頃から、知っていらっしゃるのですよね?」 

「ああ、生まれた時から。俺は、ひとり子だからな。妹のように思っている」 

 

 ふふ。 

 王家と公爵家は、繋がりも深いですものね。 

 それに、公爵家同士も。 

 アストリッド様、以前からオリヴェル様と親しかった様子ですし。 

 ・・・あら? 

 とうことは、もしかして。 

 

「どうした?デシレア」 

「ああ、はい。そういえば、アストリッド様とオリヴェル様は、お年頃も近いので婚約、などというお話にはならなかったのかな、と思いまして」 

「また、不愉快なことを」 

「不愉快?何をおっしゃいます、オリヴェル様。暁の女神の如く美しいアストリッド様と、青銀の貴公子であらせられるオリヴェル様。とてもお似合いとお見受けします」 

 瞳をきらきらと輝かせて言うデシレアの額に、オリヴェルの指が炸裂した。 

「っつ!痛い、痛いです、オリヴェル様。人前ではしない、と言っていたのに」 

「余りにも不快だったので、反射でやってしまった」 

「うう」 

 オリヴェルと繋いでいない方の手で、額を擦るデシレアにオリヴェルが向き直る。 

「何故、不快だったのか言ってみろ」 

「はい。オリヴェル様の婚約者である私が、呑気にアストリッド様とオリヴェル様はお似合いだ、と言ったからです」 

「正解・・・では、治療してやる」 

 そう言ってオリヴェルは、デシレアの額に唇を寄せた。 

 すると、どこからともなく、どよめきのような人々の騒めきが伝わって来る。 

「ああ・・・何やらまた、噂の提供をしてしまったような」 

「気にするな。それより、キャロリーネの部屋に行く途中で、羽虫にたかられたようだが、大丈夫だったか?」 

「羽虫・・・ああ、雀さん達ですね。でも、オリヴェル様。どうして、それを?」 

「キャロリーネからも、他の所からも、報告が上がって来たからな」 

 当然、と答えるオリヴェルをデシレアは驚きの表情で見上げた。 

「そんな報告が?すみません、ご心配をおかけしてしまいました」 

「構わない。しかし何故、自分から声をかけた?わざわざ、自分を貶している集団に近づくなど。何か、余程の事を言われたのではないか?ん?」 

 心配そうなオリヴェルに、デシレアは首を傾げる。 

「キャロリーネ様から、何か伝わっていませんか?」 

「いいや。デシレアが、何故か自分を貶している集団に向かって行った、結果、更なるあざけりを受けた、としか」 

 オリヴェルの言葉に、デシレアは頷いた。 

「そうでしたか。実は、あのご令嬢は、ダンスに造詣が深いというお話が聞こえてきましたので、それで、メシュヴィツ公爵領のいにしえのダンスについて、何かご存じないかとお声掛けしたのですが、ご存じなくて」 

「つまり。蜂の巣をつついて、蜂を騒がせただけという訳か」 

 知るわけないだろう、そんな奴が、と言ったオリヴェルは、心底呆れたようにデシレアを見る。 

「うう・・・あ、そうだオリヴェル様。いちで、キャロリーネ様が貴族から王族への挨拶を受けたことで、平民のお知り合いの方に、王女殿下だとばれてしまったと悩まれていたのですが。いっそ、ご自分の口から説明したらいいとご助言しようかと思うのですが、いいですか?」 

「・・・・・」 

 傷ついた表情は一瞬で消え去り、真剣にキャロリーネのことで相談するデシレアを、オリヴェルは複雑な思いで見つめていた。 

 


~・~・~・~・~・~・ 

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