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第二部 辺境伯に続く物語

第203話 武器を持って戦うだけが、戦いじゃない

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 ネアル軍本陣。
 敵本陣に堂々と足を踏み入れているのはクリス。
 彼が先頭を歩き、右後ろにゼファー。左後ろにシュガが付き従う。
 ゼファーが縄で縛っているパールマンを持ち、シュガがアスターネを持っていた。
 ネアル軍のエースと呼べる二人が捕虜になっている。
 その衝撃的な出来事に、ネアル軍本陣にいる兵士たちは絶句していた。
 それと同時に強烈に睨んでいた。
 よくも貴様らと・・・。
 
 でもそんなことはお構いなしのクリスは、敵の兵士に会談場所まで案内されていた。
 
 
 ◇

 ネアルがいる巨大天幕に入るクリス。
 雰囲気は重苦しい。
 ネアルを中心に渦巻く英雄の気のようなものを感じるのだが、彼はここでも顔色一つ崩さずにいた。
 足を踏み入れても、ネアルの顔を見ても、一切乱れない。
 天幕の中にブルーともう一人。そして外に十一人いると、護衛の数まで数える余裕があった。
 
 ここまでの度胸を持つ者は敵兵たちの中にもいないだろう。 
 ネアルが持つ威圧感というのものは、体の外にまで溢れ出ているので、彼らにとっての王子ではあるが、対面すると必ず王国の兵士らは体が硬直して緊張してしまうものなのだ。
 
 それに対してのフュンは、威圧感なんていう大層なものがなく、人に対しての緊張感もない。
 彼の場合、兵士らが自ら近寄ってきて笑顔で会話が始まるのだ。
 さすがに会議や訓練の時は、兵士たちも多少の緊張はするが、それでも普通に話が出来てしまう。
 間違いや失敗を気にしない性格の人なので、どんどん話しかけることが出来る。
 彼は命に直結する事と仲間たちの事以外で怒るなどしない。
 だから兵士たちは、ひりつくような場面も経験したりするが、この人がいると怖いなどの思いはしないのだ。
 フュンとは、とびっきりの親近感を持つ人間である。
 だから、威圧感の『い』の字すら見当たらない……。

 「貴殿が。クリス殿か。連絡通りだとな。どうだ、クリス殿で間違いないか」
 「ええ、そうです。私がクリス・サイモンです。あなたがネアル王子でしょうか」

 上座にいるのは一人しかいない。
 クリスは、ネアルだと分かって強く出た。

 「そうだ……堂々としているな。ここは敵地であるぞ」
 「ええ。私にとっては敵地でありますね。あなたにとっては本陣でありますよ」

 何気ない会話の中で、火花が散る。
 ただの言葉のやり取りなのに、武器同士がぶつかったような火花が起きた。
 この場にいる二人以外がそのような印象を受けた。

 「私が、ここでクリス殿たちを皆殺しにするとは思わないのか?」

 この場の主導権を握るためのネアルの脅し。

 「思いませんね」

 それに動じないクリスが即答。
 しかし、ここでネアルも引かない。

 「たったの三人で来たのだ。いつ殺されてもおかしくない。不思議ではないだろ?」
 「ええ。不思議ではありません。ですが、あなた様は私どもを殺しません。断言します。絶対に我々を殺しません」
 
 相手の目を見つめてクリスは淡々と答えた。

 「ほう。なぜだ」
 「あなたは、そんな小さな器の人物なのですか? いえいえ、それはありえないでしょう。あなた様は英雄ですぞ」
 「なに? 何を言っている?」

 ネアルは、クリスの言葉に引っ掛かった。

 「私が思うに。あなたはとても大きな器の持ち主だ・・・ここにいるたったの三人を殺すためだけに、大勢の兵を差し向ける愚行など・・・絶対にありえませんね。そんな度量の小さい事などしません。もしですよ。そんな人であったら、あれだけの屈強な兵がついてきませんよ。だからそんなのはあなたじゃない。小物すぎる! あなた様は救国の英雄ですぞ。そうでしょう。ブルー殿」

 クリスは、この場にいるブルーに答えを求めた。
 初対面でも、青色の特徴がある女性はただ一人だから、彼女を見分けることが出来た。

 「え・・・あ・・王子」
 「ああ。いい。答えなさい。クリス殿からのご指名だ」

 珍しく戸惑ったブルーは、ネアルに回答しても良いか聞いた。
 ネアルが答えなさいと促すと、彼女はクリスを見て話し出した。

 「そうです。クリス殿。我が主君は、矮小な人間ではありません。使者を殺すなど……絶対にしません。卑怯者がする事です」
 「ブルー殿! まさにその通り。ネアル王子は、イーナミアの英雄! 優秀で器が大きいのです。これは決まっていること。それはまさしく私の主と同じであります」

 彼女の話に乗っかりながら、クリスはこういう風に答えた。
 そちらからの質問が来い。
 誘導のような答え方であった。

 「ん・・・主だと・・誰だ。右翼大将シルヴィアではないのか。クリス殿の主は・・・その含みのある言い方は別だと言っているぞ」

 見事に引っ掛かったと思ったクリスは答える。

 「・・はい。私の主はシルヴィア様ではありません。彼女は主の奥方様。私の主はただ一人。私の大切な主。生涯を捧げると誓った主。フュン・メイダルフィア様であります」
 「な。なに!?」

 食いついたと思ったクリスは、お辞儀した際の下を向いた時にニヤリと笑った。
 やはりネアルは、我が主フュンの事を気にしている男だと、予想が確信へと変わった瞬間である。
 そしてこれが皆には隠していたネアルと会う目的の一つである。
 ネアルがフュンの事を気にかけているかどうかを探るために会いに来たのだ。
 実はこの事が、この会談の中で最も重要な事であるとクリスは思っているのだ。
 
 それは今後も帝国と王国が戦っていくのだとしたら、第一にこの英雄と戦わないといけない将がフュンだからである。
 その際、帝国ではなく、フュン自体に興味があると、ないとでは、ネアルに通用する作戦に違いが生まれると、クリスが考えているのである。
 だから、クリスは今後の為にネアルの意思を見極めたかったのだ。

 どんな英雄が相手だろうと、ナボルが相手だろうと、最後に勝つのはフュンである! 

 彼は、フュンの勝利の為だけに命を賭す覚悟で敵陣に来たのだ。

 「貴殿は、あの男の家臣だと」
 「はい。私は彼の軍師であります。そしてこちらは主の大切な右腕ゼファー・ヒューゼン殿です。ネアル王子もご存じのはずです」
 「・・・そうだな。見たことがある。あの時・・三角の陣形にいた強い男だ」
 「そうです。なので、あなたは殺さない。いや、殺せない。あなたは戦場で我々を殺したいはずだ。こんな陣に誘い込んで殺す? ありえない、ありえない。あなたならば、正々堂々と戦って我々を殺したいはずです。どうしょうか? ネアル王子?」

 あなたを信じてます。
 クリスの言い方は、そういう風な言い方であった。
 
 『ここで殺す? こんな所であなたが?』

 そんなことは、あなたのプライドが許さないはずであると、挑発にも似たような言い方でもある。

 「・・・ふっ・・・ハハハハハハ。何たる度胸。今の言葉、ここで言えるのか! 敵陣であるぞ。私の前であるぞ……面白い! 貴殿の度胸は桁が違うな。なあ、ヒスバーンよ」

 今の回答全てに満足なネアルが笑って、ヒスバーンを見た。

 「ああ。そうだな。思った以上だ・・・場所をこっちにしろって、言ってきた時から凄い奴だと思ったが。まさかここに来て、こんな堂々とな・・・それにお前に対して、ここまで意見を言えるのは、王国にもいないぞ」
 
 ネアルの脇に控えているヒスバーンはというと、ネアルではなくクリスの方をじっと見つめていた。
 
 「そうか。貴殿がここに三人で来た理由が分かったわ。逆に私が殺せないと踏んだな」
 「そうです。あなたを信じてました。それではここからの私たちはもう安全ですよね。今までの問答……私どもはあなた様の御眼鏡に適いましたかな」

 相手を呼ぶ言葉を微妙に変化させて、相手を操る手腕はフュンに近い。
 あなたとあなた様。それとネアル王子を巧みに使い分けていた。

 「それはどうかな。引き渡しが終わった後、背後を討つかもしれんぞ」
 「いやいや、それはないでしょうね。悪いご冗談ですな・・・ネアル王子は、いたずら好きと見える」
 「・・・ふっ。そこも分かっていると」

 ネアルは、微かに笑っていた。
 フュンとの戦いの時と同じように嬉しさが思わず顔に出ていたのだ。
 目の前にいる男もまた自分を満足させる男。
 ここから必ず強敵となり、自分の前に立ちはだかる相手。
 そう認識し始めたのだ。
 
 「それでは、クリス殿。解放の条件はなんだ。交換だけでいいのか?」
 「そうですね。質問してもよろしいですか」

 答えずに質問してくる度胸も、ネアルは気に入った。

 「うむ。いいだろう」
 「では、捕虜のことです。こちらがない状態であった場合。今の戦局であなたは戦いを選択するでしょうか」
 「する。まだ戦えるからな」
 「そうですか。では捕虜を返してもその選択ですね」
 「当り前だ」

 クリスは敵の意思を確認してから、条件を組み立てた。
 
 「では、ネアル王子。条件をいいでしょうか」
 「なんだ」
 「将の捕虜の数。こちらが二人。そちらは一人。なので、こちらに一つ、有利な条件が欲しいです」
 「んんん。まあ、そうだな。条件次第でいいだろう」

 格が違うが、こちらは人数が多い。
 だから条件は一つこちらにあっても良いだろう。
 それにネアルはこの二人が大切である。
 クリスは、口から出まかせではないが、言ったもの勝ちのような戦いをした。

 「では、ここは再開タイミングを教えてください。それだけでいいです」
 「なに? 再開タイミング?」
 「はい。あなた様が戦いたい時に、こちらに連絡をしてほしいのです。戦争をするならば、あらかじめ予告をしてほしい。それが条件です」
 「・・・ほう・・・」

 変わった条件だったから、ネアルはただの返事で終わった。
 ネアルの本心としては、かなり動揺している。
 だがそれを見せないために余裕の表情で答えていた。

 「駄目でしょうか。こちらの条件。我々帝国としては、良い条件なのですが」
 「・・・・」

 何故だと言いたいネアルは、ヒスバーンを見た。
 彼は一つ頷いて、ネアルを見ていた。
 了承しろ。
 そう感じたネアルは口を開く。

 「わかった。その条件を飲もう」
 「ありがとうございます。では解放したいと思いますので、フラム閣下をこちらに。同時解放でそちらにお渡しします」
 「わかった。ブルー。連れてこい。丁重にだ」
 「はい」

 ブルーが隣の天幕からフラムを連れてきた。

 「では、縄を外します。ゼファー殿。シュガ殿。二人を解放してください」
 「こちらもだ。ブルー。解放しろ」
 
 両者が解放し、そしてお互いの方に人を移動させた。
 アスターネとパールマンはネアルの近くに、フラムはゼファーたちの方に移動した。

 「では、これにて帰ります。連絡は必ずお願いします」
 「うむ・・・だが少し待て」
 「はい?」
 「もてなす。一泊していかれたらどうだ。もう夜遅い。今日はここに泊まり、朝帰られよ」
 「…いいのですか? 敵ですよ」
 「よい。貴殿の話を聞きたい。そちらのゼファー殿もだ」
 「いいでしょう。ではお部屋をもらえるのですね」
 「そうだ。ブルー。手配しろ」
 「はい。わかりました」
 
 敵のど真ん中にいても、平然としている男。
 しかも、泊れと言われても断らない度胸がある。
 普通は悩み。悩んでもここで断る。
 だから、どんな考えを持っている男なのだと、ネアルは興味が湧いていた。
 たったの三人で敵陣にいるのだ。
 普通だったらいち早く立ち去って本陣に戻りたいはず。
 なのに、ここに残ってもいいと二つ返事で答えた。
 この度胸に、この考え。
 まさしく化け物。
 ネアルは今、目の前に怪物がいると思っていた。
 
 「では、案内した所でゆっくりしてほしい。あとでこちらに呼ぶ」
 「はい。待っています」

 漆黒の化け物は、淡々と答えたのだった。
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