185 / 503
第二部 辺境伯に続く物語
第184話 乱世のサナリアの覇者 アハト・メイダルフィア
しおりを挟む
ラーゼを出発した私たちはサナリアへと移動を開始しました。
シンドラにも行こうと考えはしました。
ですが、ラーゼからシンドラに行くには帝都近くを横切り、しかも大陸の南北を渡るような長距離を移動する羽目になってしまい、敵に見つかる可能性が高くなると思ったからシンドラへ行くことを除外しました。
だから、私たちは最短距離で、バルナガンの東のサナリア山脈からサナリア平原の方を目指しました。
あの当時でも、サナリア平原の西には帝国の関所があったために、とにかく私たちは帝国の全てを信用できなかったので、サナリアを目指すには山から山への移動しかないと思い、その選択をしたのです。
ですが、追手は来ていました。
やはり、太陽の技を得ていないソフィア様をお連れしての移動では敵に追いかけられやすいのです。
サナリア平原の中間位置で、私たちは追いつかれて、そこで私は敵と決戦となりました。
相手は。
「ビジュー。貴様」
「ひひひ。まさかお前たちがまだ生きていたとは。俺は運が良い。たまたまこっちに来る用事があってな。それに太陽の戦士を狩ってはいるが、ここで大元を狩れるとはな。ああ、もう俺しかいない。貴様らの顔を知るのは俺しかいないんだ。だから俺が会わないとな!」
そうなのです。
いくつかの追手たちを振り払い、私たちの顔を知る追手は西側で抹殺してきたので、ビジューだけが最後の顔見知りとなりました。
私はこいつとの決戦に勝てば、何とかしてソフィア様の安全を確保できるのではないかと思ったのです。
「ソフィア様。離れて」
「でも・・」
「奴は強い。今までの敵で一番です。隠し持っていた実力を表に出しています」
ビジューはとても強かった。
研究所にいた頃の奴ではなかった。
奴はその実力を隠していたのです。
太陽の技と、影の技。
似ているようで近いと言ったのは本当の事です。
ただ、太陽の技は、無から力を出していくスタイルです。
ですが、ヤマトの技は、ある力を隠すように無へと近づけるスタイルです。
太陽は、力を足していくイメージ。
ヤマトは、隠すために引いていくイメージなんです。
なので、このビジューは、持っている力を引いて隠していたということです。
私は元々持つ力を出さないでいるだけなのです。
「殺す。貴様だけは・・・貴様のせいで、カルゼンさんが」
「はっ。何を言っているお前たちのせいで。カルゼンはああなったのだ。そして、奴は今から苦悩するだろうな。王として機能しない。無能な王子としてラーゼで過ごすことになるからな」
「貴様。あの人が無能だと・・・殺す。絶対に」
私の堪忍袋の緒が切れて戦闘となった。
一進一退の攻防を繰り広げ、ビジューと私はほぼ互角だった。
その分長引くかと思われたが、勝負は一瞬だった。
「きゃあああああああああ」
「ソフィア様」
ソフィア様が距離を取ろうとしてくれた時に、山の斜面に足を取られて、転げ落ちてしまった。
それを救おうと私が、戦闘を中断して彼女を助け出そうと動いた瞬間。
奴は、ソフィア様の方を狙って、ダガーを投射しました。
奴のダガーよりも先に私が彼女に到達。
抱きかかえてソフィア様を救出したのは良かったのですが。
肝心の奴のダガーが。
「ぐっ」
「レヴィ!」
「なんのこれしき」
私の首。耳後ろから、首筋にかけてのここです。
この怪我はその時のものなのです。
「目・・・目がぐらつく。これは」
「その症状は・・・まさか」
ソフィア様は、私の首の傷を診て、一瞬で判断した。
「青の反応・・・だ。コワノムシの毒!」
「ほう。さすがだ。薬草と毒に詳しいだけある」
敵は答えを言ってくれた。
だからソフィア様の診断が早いことが証明された。
「やっぱり。じゃあ」
「そうだ。命に別状はない。だが、今の状況だとな。死ぬよな。俺を前にしているのだ。ヒヒヒ」
「そ、そんな。私のせいで・・・またなの・・・レヴィまで」
ソフィア様の悲し気な声で、私の意識は繋がる。
「死なせません。私は太陽の戦士・・・レヴィ・ヴィンセントだ。貴様のような。中途半端な影に負けはしない」
「ふっ。痺れる体で戦えるわけがないだろうが」
「うるさい。気色悪い笑い男! いちいち笑うな。気色悪い。黙って口でも塞いでろ。針と糸をよこせ」
「なんだと」
「縫ってやるわ!」
最後の力を振り絞って私は戦いました。
数撃の攻防。私の方が押しに押しましたが、最後は体が痺れて力が入らず、全ての武器を落としました。
そして・・・。
「よくやったぞ。貴様は、敵にしてはあっぱれな奴だ。ヒヒっ」
「くっ。気色悪い笑い方だ」
「最後まで、減らず口だな。死ね」
ビジューの剣が私の頭上に降りてきた。
確実に死ぬ。その一刀を防ぐ手段がない。
「やめてえええええええええ」
ソフィア様の叫びの中で、死を覚悟した私。
だがその時。
「おい。何してんだ。お前」
ビジューの背後から男の声が聞こえた。
迫力のある声に、敵が震えた。
かなりの強さを持つビジューでも、その声だけで制圧されたのだ。
「だ、誰だ。俺の背後を」
「お前、こんな麗しい女性二人を殺そうとするなんて、武人の風上にも置けねえな。というか男でもねえ」
「武人?」
「ああ。男に生まれたのなら、女子供を守れよ。なにいじめてんだ。お前! 俺の一番嫌いなタイプの男だ。そんな奴は死んどけ。クソ野郎」
あの男でした。私が最も嫌いな男。
根っからの戦い好きの武人。
彼が私たちの窮地を救ってくれたのです。
ビジューは強い。私と同格であります。
ただ、私にもう少し武器があれば、私の方が強いでしょう。
あの時には、全ての武器の整備が出来ず、とっておきの竜爪が使えなかったのです。
だから後れを取りました。
言い訳みたいに聞こえますが、それが本当の事です。
ですが、彼はその私と同格。竜爪を持って万全な状態の私と同じ強さを持っていました。
だから、この男が、ビジューと戦えば・・・。
「誰か知らんが、この野郎・・・男の風上にも置けない奴め。男は女を守るために存在すんだよ。斬るためじゃあねぇんだよなぁ! それにだ。人を斬ろうってことは・・斬られる覚悟があってのことなんだろ。なかったら、戦う意思を持つんじゃねえ。ど屑が!」
一刀両断。
全てを断罪する強烈な一撃で、ビジューを倒しました。
倒した瞬間、彼は笑っていました。
戦った相手に手ごたえのような物を感じたのでしょう。
強い者と戦うのが好き。
相手がムカつく敵だとしても、それが嬉しい。
だから、あの男は根っからの武人なのです。
そして、そこから私の記憶は薄れていきます。
張りつめていた緊張感が取れて、麻痺毒の影響下に入ってしまったのです。
「ああ。レヴィ。レヴィ!」
「・・・ソフィア様。どうか生きて・・・」
薄れゆく意識の中で、ソフィア様とあの男の会話が聞こえました。
「あ。あなたは死なせない。私の大切な人だもの。だからこの毒をなんとか・・あ、あなた。どこか安全な場所に・・・あとここがサナリアなら、あなた。サナリア草を持ってない?」
「おお。この人やべえな。色が青いぞ。それにこの傷。盛り上がって来てんぞ。ひでえな。綺麗な女性なのに。顔に傷なんてよ。やっぱあいつ許せねえな」
「うん。でも急ぎたいの。治療をしたいの」
「ああ、わかった。俺の村に来いよ。よそもんでも大丈夫だぜ。俺がドカンと言えば、皆黙るからよ。安心して俺の村に来いよ」
「ありがと。でもサナリア草ってある?」
「サナリア草??? なんだそれ」
「うんとね。雑草みたいな感じでね。このくらいの背丈で、細い感じの草だよ」
「ああ。あれか。そんなものサナリアの何処にでも生えてるぞ」
「そうなの。じゃあ、そこに連れて行って。私、レヴィを救いたいの」
「わかった。俺がこの人を運ぶから。お嬢さんは、俺の後についてきてくれ。まだもうちょい険しい山道が続くからよ。足元に気を付けてくれ。それとさっきの変態野郎みたいなのが来たら、俺がぶっ殺すからよ。安心しなよ。俺はあんたを守るぜ」
「ありがとう。あなた、お名前は」
「ああ。俺の名は・・・・」
それが、のちのサナリアの英雄。
アハト・メイダルフィア。
魅力溢れる漢の気質を持った青年でした。
乱世の覇者として、気力と胆力を持った豪快な男性です。
それがフュン様の父上であります。
至らぬ点は多々ありましたが、それに負けない魅力がある不思議な男なのです。
シンドラにも行こうと考えはしました。
ですが、ラーゼからシンドラに行くには帝都近くを横切り、しかも大陸の南北を渡るような長距離を移動する羽目になってしまい、敵に見つかる可能性が高くなると思ったからシンドラへ行くことを除外しました。
だから、私たちは最短距離で、バルナガンの東のサナリア山脈からサナリア平原の方を目指しました。
あの当時でも、サナリア平原の西には帝国の関所があったために、とにかく私たちは帝国の全てを信用できなかったので、サナリアを目指すには山から山への移動しかないと思い、その選択をしたのです。
ですが、追手は来ていました。
やはり、太陽の技を得ていないソフィア様をお連れしての移動では敵に追いかけられやすいのです。
サナリア平原の中間位置で、私たちは追いつかれて、そこで私は敵と決戦となりました。
相手は。
「ビジュー。貴様」
「ひひひ。まさかお前たちがまだ生きていたとは。俺は運が良い。たまたまこっちに来る用事があってな。それに太陽の戦士を狩ってはいるが、ここで大元を狩れるとはな。ああ、もう俺しかいない。貴様らの顔を知るのは俺しかいないんだ。だから俺が会わないとな!」
そうなのです。
いくつかの追手たちを振り払い、私たちの顔を知る追手は西側で抹殺してきたので、ビジューだけが最後の顔見知りとなりました。
私はこいつとの決戦に勝てば、何とかしてソフィア様の安全を確保できるのではないかと思ったのです。
「ソフィア様。離れて」
「でも・・」
「奴は強い。今までの敵で一番です。隠し持っていた実力を表に出しています」
ビジューはとても強かった。
研究所にいた頃の奴ではなかった。
奴はその実力を隠していたのです。
太陽の技と、影の技。
似ているようで近いと言ったのは本当の事です。
ただ、太陽の技は、無から力を出していくスタイルです。
ですが、ヤマトの技は、ある力を隠すように無へと近づけるスタイルです。
太陽は、力を足していくイメージ。
ヤマトは、隠すために引いていくイメージなんです。
なので、このビジューは、持っている力を引いて隠していたということです。
私は元々持つ力を出さないでいるだけなのです。
「殺す。貴様だけは・・・貴様のせいで、カルゼンさんが」
「はっ。何を言っているお前たちのせいで。カルゼンはああなったのだ。そして、奴は今から苦悩するだろうな。王として機能しない。無能な王子としてラーゼで過ごすことになるからな」
「貴様。あの人が無能だと・・・殺す。絶対に」
私の堪忍袋の緒が切れて戦闘となった。
一進一退の攻防を繰り広げ、ビジューと私はほぼ互角だった。
その分長引くかと思われたが、勝負は一瞬だった。
「きゃあああああああああ」
「ソフィア様」
ソフィア様が距離を取ろうとしてくれた時に、山の斜面に足を取られて、転げ落ちてしまった。
それを救おうと私が、戦闘を中断して彼女を助け出そうと動いた瞬間。
奴は、ソフィア様の方を狙って、ダガーを投射しました。
奴のダガーよりも先に私が彼女に到達。
抱きかかえてソフィア様を救出したのは良かったのですが。
肝心の奴のダガーが。
「ぐっ」
「レヴィ!」
「なんのこれしき」
私の首。耳後ろから、首筋にかけてのここです。
この怪我はその時のものなのです。
「目・・・目がぐらつく。これは」
「その症状は・・・まさか」
ソフィア様は、私の首の傷を診て、一瞬で判断した。
「青の反応・・・だ。コワノムシの毒!」
「ほう。さすがだ。薬草と毒に詳しいだけある」
敵は答えを言ってくれた。
だからソフィア様の診断が早いことが証明された。
「やっぱり。じゃあ」
「そうだ。命に別状はない。だが、今の状況だとな。死ぬよな。俺を前にしているのだ。ヒヒヒ」
「そ、そんな。私のせいで・・・またなの・・・レヴィまで」
ソフィア様の悲し気な声で、私の意識は繋がる。
「死なせません。私は太陽の戦士・・・レヴィ・ヴィンセントだ。貴様のような。中途半端な影に負けはしない」
「ふっ。痺れる体で戦えるわけがないだろうが」
「うるさい。気色悪い笑い男! いちいち笑うな。気色悪い。黙って口でも塞いでろ。針と糸をよこせ」
「なんだと」
「縫ってやるわ!」
最後の力を振り絞って私は戦いました。
数撃の攻防。私の方が押しに押しましたが、最後は体が痺れて力が入らず、全ての武器を落としました。
そして・・・。
「よくやったぞ。貴様は、敵にしてはあっぱれな奴だ。ヒヒっ」
「くっ。気色悪い笑い方だ」
「最後まで、減らず口だな。死ね」
ビジューの剣が私の頭上に降りてきた。
確実に死ぬ。その一刀を防ぐ手段がない。
「やめてえええええええええ」
ソフィア様の叫びの中で、死を覚悟した私。
だがその時。
「おい。何してんだ。お前」
ビジューの背後から男の声が聞こえた。
迫力のある声に、敵が震えた。
かなりの強さを持つビジューでも、その声だけで制圧されたのだ。
「だ、誰だ。俺の背後を」
「お前、こんな麗しい女性二人を殺そうとするなんて、武人の風上にも置けねえな。というか男でもねえ」
「武人?」
「ああ。男に生まれたのなら、女子供を守れよ。なにいじめてんだ。お前! 俺の一番嫌いなタイプの男だ。そんな奴は死んどけ。クソ野郎」
あの男でした。私が最も嫌いな男。
根っからの戦い好きの武人。
彼が私たちの窮地を救ってくれたのです。
ビジューは強い。私と同格であります。
ただ、私にもう少し武器があれば、私の方が強いでしょう。
あの時には、全ての武器の整備が出来ず、とっておきの竜爪が使えなかったのです。
だから後れを取りました。
言い訳みたいに聞こえますが、それが本当の事です。
ですが、彼はその私と同格。竜爪を持って万全な状態の私と同じ強さを持っていました。
だから、この男が、ビジューと戦えば・・・。
「誰か知らんが、この野郎・・・男の風上にも置けない奴め。男は女を守るために存在すんだよ。斬るためじゃあねぇんだよなぁ! それにだ。人を斬ろうってことは・・斬られる覚悟があってのことなんだろ。なかったら、戦う意思を持つんじゃねえ。ど屑が!」
一刀両断。
全てを断罪する強烈な一撃で、ビジューを倒しました。
倒した瞬間、彼は笑っていました。
戦った相手に手ごたえのような物を感じたのでしょう。
強い者と戦うのが好き。
相手がムカつく敵だとしても、それが嬉しい。
だから、あの男は根っからの武人なのです。
そして、そこから私の記憶は薄れていきます。
張りつめていた緊張感が取れて、麻痺毒の影響下に入ってしまったのです。
「ああ。レヴィ。レヴィ!」
「・・・ソフィア様。どうか生きて・・・」
薄れゆく意識の中で、ソフィア様とあの男の会話が聞こえました。
「あ。あなたは死なせない。私の大切な人だもの。だからこの毒をなんとか・・あ、あなた。どこか安全な場所に・・・あとここがサナリアなら、あなた。サナリア草を持ってない?」
「おお。この人やべえな。色が青いぞ。それにこの傷。盛り上がって来てんぞ。ひでえな。綺麗な女性なのに。顔に傷なんてよ。やっぱあいつ許せねえな」
「うん。でも急ぎたいの。治療をしたいの」
「ああ、わかった。俺の村に来いよ。よそもんでも大丈夫だぜ。俺がドカンと言えば、皆黙るからよ。安心して俺の村に来いよ」
「ありがと。でもサナリア草ってある?」
「サナリア草??? なんだそれ」
「うんとね。雑草みたいな感じでね。このくらいの背丈で、細い感じの草だよ」
「ああ。あれか。そんなものサナリアの何処にでも生えてるぞ」
「そうなの。じゃあ、そこに連れて行って。私、レヴィを救いたいの」
「わかった。俺がこの人を運ぶから。お嬢さんは、俺の後についてきてくれ。まだもうちょい険しい山道が続くからよ。足元に気を付けてくれ。それとさっきの変態野郎みたいなのが来たら、俺がぶっ殺すからよ。安心しなよ。俺はあんたを守るぜ」
「ありがとう。あなた、お名前は」
「ああ。俺の名は・・・・」
それが、のちのサナリアの英雄。
アハト・メイダルフィア。
魅力溢れる漢の気質を持った青年でした。
乱世の覇者として、気力と胆力を持った豪快な男性です。
それがフュン様の父上であります。
至らぬ点は多々ありましたが、それに負けない魅力がある不思議な男なのです。
34
お気に入りに追加
470
あなたにおすすめの小説

最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

世の中は意外と魔術で何とかなる
ものまねの実
ファンタジー
新しい人生が唐突に始まった男が一人。目覚めた場所は人のいない森の中の廃村。生きるのに精一杯で、大層な目標もない。しかしある日の出会いから物語は動き出す。
神様の土下座・謝罪もない、スキル特典もレベル制もない、転生トラックもそれほど走ってない。突然の転生に戸惑うも、前世での経験があるおかげで図太く生きられる。生きるのに『隠してたけど実は最強』も『パーティから追放されたから復讐する』とかの設定も必要ない。人はただ明日を目指して歩くだけで十分なんだ。
『王道とは歩むものではなく、その隣にある少しずれた道を歩くためのガイドにするくらいが丁度いい』
平凡な生き方をしているつもりが、結局騒ぎを起こしてしまう男の冒険譚。困ったときの魔術頼み!大丈夫、俺上手に魔術使えますから。※主人公は結構ズルをします。正々堂々がお好きな方はご注意ください。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈

二人分働いてたのに、「聖女はもう時代遅れ。これからはヒーラーの時代」と言われてクビにされました。でも、ヒーラーは防御魔法を使えませんよ?
小平ニコ
ファンタジー
「ディーナ。お前には今日で、俺たちのパーティーを抜けてもらう。異論は受け付けない」
勇者ラジアスはそう言い、私をパーティーから追放した。……異論がないわけではなかったが、もうずっと前に僧侶と戦士がパーティーを離脱し、必死になって彼らの抜けた穴を埋めていた私としては、自分から頭を下げてまでパーティーに残りたいとは思わなかった。
ほとんど喧嘩別れのような形で勇者パーティーを脱退した私は、故郷には帰らず、戦闘もこなせる武闘派聖女としての力を活かし、賞金首狩りをして生活費を稼いでいた。
そんなある日のこと。
何気なく見た新聞の一面に、驚くべき記事が載っていた。
『勇者パーティー、またも敗走! 魔王軍四天王の前に、なすすべなし!』
どうやら、私がいなくなった後の勇者パーティーは、うまく機能していないらしい。最新の回復職である『ヒーラー』を仲間に加えるって言ってたから、心配ないと思ってたのに。
……あれ、もしかして『ヒーラー』って、完全に回復に特化した職業で、聖女みたいに、防御の結界を張ることはできないのかしら?
私がその可能性に思い至った頃。
勇者ラジアスもまた、自分の判断が間違っていたことに気がついた。
そして勇者ラジアスは、再び私の前に姿を現したのだった……
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
月が導く異世界道中
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
漫遊編始めました。
外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる