人質から始まった凡庸で優しい王子の英雄譚

咲良喜玖

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第一部 人質から始まる物語

第119話 人との繋がりを大事にした者としなかった者の差

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 トルスタン村第一にて、大敗北を喫してしまったラルハンの部隊は、命からがら逃げ伸びて、サナリア王国の総大将ラルハンの元にまで翌日には帰って来ていた。
 何名かが焼けた肉体を負っていたのに、行った時よりも帰ってくる時間が短いあたりに、彼らの慌てようが凄まじいものであることが分かる。
 
 隊長シカネロは王都に到着して疲れも癒さずにラルハンの元に行った。

 「ら、ラルハン様」
 「どうした? シカネロ?」
 「戦いに敗れてしまいました。フィアーナの罠は、天幕を設置していることから始まって・・・」
 
 延々と愚痴のように話し続けるシカネロに、ラルハンは最後まで聞かずに怒り出す。

 「…貴様。要はあっさり負けたという事だな・・・・・」

 今度はラルハンの方がコンコンと説教のように話を続けた。
 どんな事があったって、まずは労う。
 それが指示を出す将として当たり前の事ではないのだろうか。
 フュンならばきっとそうするであろうが、ラルハンは違った。
 ここにラルハンの良くない部分が出ていたのである。

 数分後。

 「・・・は、はい。申し訳ありませんでした…‥ですが、まだ半数以上は兵が残ってます……また兵を整えれば、まだまだ奴らを追いこめます」
 「……しかしな。第二は遠いものな」

 最初の怒りが収まったラルハンは冷静に答えた。
 
 「ラルハン様。このままではフィアーナに笑われてしまいますよ。もっと兵を持っていき奴らを完膚なきまでにやっつけなければ……」

 気が済みませんとは言えなかった。
 シカネロのプライドがその先を言わせない。

 「そうだな・・・よし、三千もいれば十分だろう。あやつの兵は二千ぐらいだろうしな。俺は今。全体の軍の整理で忙しいから、お前が必ず王子か、フィアーナを連れてこい」
 「はっ」

 ラルハンは自分が育てた兵三千をシカネロに貸したことはいい。
 だが、彼を休ませるという判断を取らなかったのが良くない。
 徹夜明けの状態のシカネロに、更に徹夜をしてでもフュンたちを追えというのはあまりにも酷であろう。
 ラルハンは人に配慮がなかった。
 ここが、ズィーベにも見られる現象である。

 「必ず・・・必ず、あの・・・屈辱を・・・」

 目にくまができた状態でも、シカネロはフィアーナを殺そうと意気込んで再び出撃したのだった。


 ◇

 トルスタン村第二は、サナリア山脈の鉄鉱山がある場所から、二つ前の山の中にある村である。
 アーリア大陸の地図にすると、サナリア国の村としては最北東の位置にある村だ。
 険しい山脈を歩いて、第一から数日かかる道のりではあるが、こちらの隊とフュンたちにとってはこのくらいの山はへっちゃらである。
 なんせ足腰の鍛え方が常人ではないし、フュンらはあのミランダたちの里ラメンテで鍛えてあるからだ。
 あそこはここよりも標高も高く険しい山なので、まだまだ余裕がある。
 
 「ここが。第二ですか」
 「そうだ。まあ、山の一部の木を切り開いてだな。本当はもっと、どかどかっとたくさん天幕を設置してるんだけどさ。クリスが少しだけ片づけた後かな……まあ、残りも片付けて移動するしかないか・・・どうすっか」
 「そうですね・・・では・・・」

 フュンは村人たちが住むための巨大天幕の群れを見ながら作戦を考えた。
 顎に手をかけてジッと天幕とその周りの木々などの立地条件を確認する。

 第一での戦闘は、天幕に火をつけて敵を誘導して撃退した。
 だが、今回も同じ手はさすがに使えないだろう。
 いくら頭を使わないサナリア軍でも対策だけはするはずである。
 そこでフュンとしては新たな策を用意したいと思っていた。
 
 「そうですね。次に来る兵士たちは……数が多いはず。ですが、必ず全滅してもらわなければなりません」
 「そこです。そこが気になってます。王子! それは何故なんでしょうか? ここで全滅を狙う意図は?」

 フュンの目新しい作戦に心躍っているシュガは、目を輝かせて聞いた。
  
 「ええ。それはですね。僕はこれからズィーベを戦場に引きずり出したいと思ってます。いや、奴でなくてもいい。ラルハンでもいいです。それにはまず互いの信頼を破壊しようと思います。まあ、ズィーベが人を信頼するのかは分かりませんが、ここで部隊を全滅させることが出来れば・・・」
 「なるほど。殿下。それでラルハンの指揮権が弱くなると」
 「そうです。失墜までは行かずとも。ラルハンの軍に対する影響力は減るかと思います。そうなった時にズィーベはきっと指揮権を他人に完全移譲するのはしない。自分が指揮を取ろうとするでしょう。そうなれば後の展開は楽になるかと。ラルハンよりも逆上しやすいズィーベが相手ならば攻略が簡単になるはず」
 
 ゼファーもだいぶ頭が使えるようになっていた。
 ミランダたちの努力がここに結ばれていたのだ。
 これは奇跡だ。
 失礼ながらもフュンはそう思うと同時にミランダたちの苦労も感じ取っていた。

 「ほうほう。ならあたしの兵を使って、全力でぶっ殺すしか」
 「そうなんですが。同じ罠は通用しません。ですから僕はあえてですね・・・」
 
 フュンが説明すると、フィアーナは驚く。

 「なに? そんなんでいけるか?」
 「ええ。おそらくはですがね。敵は単純です。たぶん余計な事をしない方が簡単にこちらの勝利が近づくかと。そこでですね。二つやってもらいたい。まずはフィアーナの部隊の人たちの中で、木を切れる人はいますか?」
 「そりゃ大丈夫だぜ。ほとんどが狩人だかんな、兵の半分くらいは出来る!」
 「おお!! よかった。一つは解決ですね。ではもう一つ聞きたい」
 「なんだ?」
 「村人さんたちが移動するってのは、どこへです? 第一と第二しか村はないんですよね? もう皆さんは出立準備が出来てそうなんですが・・・・どこへ行くのでしょう?」

 村人たちは、すでに自分の荷物をまとめていた。
 子供からお年寄りまで、移動する生活に慣れているので、いつどんな時でも彼らは必要最小限の物を持ち運ぶ準備が早いのである。
 第一村は自分たちで潰して、跡形も無くなくなり、第二村はこれから戦場へとなるのである。
 では、一体彼らはどこへと行けばよいのだろうと、フュンは当然のことを思ったのだ。


 「ああ。それはな。あたしにいいツテがあるんだ。この戦いが終わってから詳しく教えてやるよ。ひとまず、ちょいっと待ってくれ。クリス!」

 感情表現をしなさそうな、無表情で飄々とした男が近くにやって来た。
 フィアーナの顔を真っ直ぐ見ると、彼女は指示を出す。 

 「ジジババどもを移動させろ。フーナ村に移動してくれ。交渉とかもお前に任せる。あたしの名を使いな! そんで、そこまでの足跡は、消しておいてくれよ。あとできたらでいいんだが、変な方向に足跡を入れておいて欲しい。あらゆる方角の足跡を置いてくれ。あとであたしの部隊でも攪乱しておくからよ」
 「わかりました。やっておきます」

 彼はクルッと振り返り、村人の方を見た。

 「村の皆さん、移動しましょう。自分についてきてください」
 
 クリスは村人たちの大移動を上手くコントロールしていた。
 進軍速度とは違う民間人のバラバラの移動能力を上手く調整して、綺麗な列で真っ直ぐ村人たちが西へと移動していく。
 それを見て、フュンは彼の稀有な才能に感心した。

 「素晴らしい・・・実に素晴らしい。うんうん。彼は優秀だ」
 「ん?…そうか? あれがか? 普通じゃないのか? いつもやってることだぞ」
 「いえいえ。あれほど難しい事はありませんよ。民間人を不満無く調整できるのは稀有な才能の証。彼は、フィアーナがお育てになったのですか?」
 「いや、あいつはよ。ラルハンのとこにいた奴なんだ。ズィーベからお前なんか弱いからいらないと言われたらしくてよ。ある日、あたしのとこに泣きついてきたんだ。んで、あたしとしてはさ。なかなか根性がある奴だったから引き取ったんだぜ。あいつはあたしの部下の中じゃあ、珍しく村の出じゃないんだ・・・・あと、力は弱いけど隊の調整が上手い奴でな。あたしは重宝してる。連絡とか運搬に使ってるな。あいつ正確なんだぜ。調査報告とかの内容がさ。あとはあたしの指示で上手くいかない部分を補完してくれるぜ。めっちゃ助かるガキだ」

 実は、単純な力で人を見ないのがフィアーナという女性であった。
 だから子供の時のフュンも、弱いながらも認めていた。
 ただ、王子が治療行為をすることを嫌っていただけである。
 自分で出来ることを、自分がやらずに、勝手に他人がやってしまうのが嫌いな女性なのだ。

 「・・・馬鹿だ・・・ズィーベはもう王として、無能で最低だ。あの子に才を感じないのか・・・・どうしようもない馬鹿な弟だ・・・悲しいですね。弟だからこそ、余計に・・・」

 フュンは一人勝手に気落ちして、考えるのを中断していた。


 ◇

 ラルハンを説得して部隊を整えたシカネロたちは、第二村に到着した。
 三日三晩じゃなく、四日四晩。
 寝るのも惜しんでの進軍で元々疲れていたシカネロの表情は、もう生きた心地がしていないような、疲れ果てた表情である。
 しかし、こんなに急いだのには訳がある。
 フィアーナたちが他の場所へと逃げ出さないように急いできたからだ。
 疲労のピークを通り越して、死んだ目をしている彼の目は、村の天幕から出ている煙を映し出していた。
 近づくと分かる。
 その煙は、焚火後に出る薄い煙だった。

 「よしよし。まだいるぞ。あれなら火を消したばかりだぞ」
 「シカネロ隊長。また今回も奴らの罠があるのでは? 天幕に行くのは危険ではないでしょうか」
 「う。うむ。それも。そうか・・・」

 シカネロは前回からの経験で慎重になった。
 不用心に天幕に行ってしまった第一の火矢攻撃を猛反省していた。

 「よし、数人が行け。あらかじめの偵察だ」

 シカネロ隊の数名が巨大天幕の中を開ける。
 中には。
 家具があっても、誰もいない。
 煙が出てても、食事がない。
 
 明確な証拠として残っているのは、逃げ出した形跡が所々にあることだけ。
 よって天幕自体は安全地帯であると、シカネロの部下たちは認識したのであった。
 
 「なに!? 安全だと。どういうことだ。ならば我らも中に入って、詳しく調べるぞ」
 「はい」

 シカネロたち全員が天幕の中に入る前に周りも確認するが、敵は木々の上などにもいない。
 偵察兵の言うとおりに何も危険な事はなかったのだ。

 「周りの木々は?」
 「はい。すでに調べていますが違和感がありません。敵はいません」
 「な……お、おかしいな。ではすでにいないか。でもやけにこちら側に足跡が多いな。北側か・・・いや、これは慌てて逃げて足跡を隠すのを忘れたのか。馬鹿め」

 シカネロたちは、北へと追跡を開始したのである。

 ◇

 村の出口辺りから足跡を探してから少し時間が経ち。

 「ありました。こちらです」

 村の奥から続く大量の足跡。
 ここから逃げていくならば、もしや鉄鉱山を目指したのかとシカネロは思った。
 鉄鉱山ならば、帝国の一般人に紛れ込んだとしても、見分けがつかない上に、帝国に行ってしまえば、戦闘が出来ない。
 考え抜いた逃げ道だと思ったシカネロは部隊を急がせた。

 シカネロの部隊が北へ出陣して数分後。
 やけに視界が開けた場所に出る。
 さっきまでは、木々に囲まれていた場所だったのに、今いる場所は広場のようになっていて、木々がない。
 それによくよくあたりを見れば、根元からバッサリ切られている切り株がたくさんあった。
 では、以前には、ここに木があったのだ。
 いつ切られているかは分からないが、山の木はたしかにここにあったのだ。
 
 「なぜ・・・ここだけ・・・・まさか・・・まさか」

 身を隠す場所のない広い空き地にいるシカネロの兵士たち。
 広場化した外には木々がある。
 その場でぐるりと回って木々を見た。

 「あああああ。ああああ。ああああ」

 兵士たちは全員。
 上手く言葉を出せずにいた。

 ◇

 「よっしゃ。やれや、一斉斉射だ。野郎ども! あたしに続けぇ!」

 フィアーナの部隊はシカネロの軍を囲う木々の上にいる。
 彼女の仲間は、元々狩人たち。
 普通の部隊ではないのだ。
 獲物を狩るために戦う戦士が、サナリアの兵となった。
 フィアーナの部隊とは、サナリア王国の中でも最も特殊な兵である。

 「放てぇ」

 フィアーナが鍛えた兵なだけあり、視界に障害物がない場所での弓攻撃では、矢を外す方が難しい。
 一射で、一殺。
 無駄のない攻撃がシカネロの軍を襲い。
 最初の一射で、敵兵の半数以上が倒れたのである。
 
 「に、逃げろ。村の方に行けば・・・」

 シカネロは懸命に来た道を戻ろうとしたが。
 そこに。

 「貴様らは、我が主。殿下を平然と殺そうとした鬼畜ども。私がそれを一度でも許すと思うか。殿下を殺そうとする。それだけで万死に値する行為! 死を覚悟しろ貴様ら! 一人でもここを生き残れると思うなよ。私の怒りはすでに頂点に達している。私の前に出るという事は、死んだも同然だと思え! 覚悟しろ。ラルハンの兵どもよ」

 逃げ道を塞ぐようにゼファーの小隊が出現。
 ゼファーを先頭に、シュガと地上で戦えるフィアーナの部隊の兵士たちが突撃した。
 鬼神の如き強さのゼファー。

 彼を見ただけで、敵兵は委縮する。
 走ってくる彼に向かって武器を振り回しても、恐れのせいで一撃も当てられずに、剣や槍が空を切るだけ。
 敵兵たちは、その無駄な動きを突かれてしまうのだ。

 「ここです。このズレを利用します! 皆さん。自分に続いて!」

 ゼファーの背後からシュガが出現。
 剣の二刀流で流れるように相手を、走りながら斬っていく。
 そこに続いて、フィアーナの部隊も攻撃していくことで敵は何も出来ずにいた。

 ゼファーの突撃の効果をシュガが増幅させていたのだ。
 彼は補佐官として、文句のつけどころのない素晴らしい動きをする人物であった。

 「素晴らしい。シュガ殿。シガー様はしっかりお子さんをお育てになられていたのですね。あの動きは教えて出来るものでもないですが……それでもシガー様の教えがあの戦いの中にあります。それにフィアーナも素晴らしい。この狩人部隊の弓が、ゼファーの突進を助けていますね。彼女はやはり勝負勘の様なものを持っています。そして我が師、ゼクス様も素晴らしい方でした。僕とゼファーを大事に育ててくれました・・・ではラルハン。あなたはいったい。いったい、なにを……やっていたのですか。この部隊の練度……そしてなぜ、ズィーベがあんな風に・・・あなたもしっかりしていれば。あの子だってまともに育ったかもしれないのに」

 フュンは、サナリアの四天王の素晴らしさを実感すると共に、同じ四天王のラルハンの愚かさを痛感したのであった。
 
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