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第一部 人質から始まる物語
第82話 ササラ港海賊襲撃事件の真実 Ⅱ
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「なんだか。建物の中みたいですね。洞窟なのに・・・」
フュンは入口とは逆の方向に進んでいた。
風の通り道。磯の匂いがするのが入口だとするとその逆に行けばよいと、フュンの鼻はしっかり奥を示していた。
奥へ行く前の途中で止まりフュンは、影にいる二人に話しかける。
「ニール、ルージュ」
「「なに?」」
「人の気配はあるよね。結構この先にいるよね」
「うん」「でも」
「呼吸」「弱いね」
「そうなんだよ。人がいるのに、呼吸が弱くて気になるね」
フュンと二人は近くのとある部屋に入ろうとしていた。
◇
蝋燭で明かりを取る洞窟の中で三又に別れた場所から右に進んだ先。
そこの行き止まりの扉を開けたフュンたち。
そこは最初にいた場所よりも大きめの部屋に、50名ほどが横になっていた。
息が弱く、元気がないともいえる。
「こ、これは。大丈夫ですか。あなたも・・いや、こちらの方もだ」
フュンは倒れている人々に声を掛けるが、返事がない。
だから一人一人に声を掛けて反応がある人を探した。
「大丈夫ですか」
「あ・・・ああ・・あなたは?」
「お!? 返事が返ってきましたね。これはどういった状況です。病気ではないですよね」
「え。ま、まあ。たぶんご飯をほとんど食べていないからでしょう」
「な、なぜ!?」
「最近、若い衆の働き口がないようで・・・私らは・・・」
女性は気を失った。
「働き口? 海賊業が?」
フュンが疑問を口にしていると、部屋の扉が開く。
「おい。皆飯だぞ。手に入れてきたから食べろ」
給仕係の女の子が元気よく部屋に入ってきた。
「これだ。どんと食べろ。うちが作ったぁ。皆仕事でいないからさ。残りは皆で持ってくるから待ってろ」
褐色の元気印の女の子は、部屋の真ん中にあるテーブルの上に大きな鍋を置いた。
食べ物の中身は具だくさんスープである。
野菜がそのまんまゴロンゴロンと煮込まれただけのものだ。
それを食べさせようとしている女の子に、フュンはたまらず声を掛ける。
「駄目ですよ! 君。こんな食事をここの人たちに与えてしまっては、余計に具合を悪くするだけです。いいですか!」
「・・え!? だ、誰だよ・・あんた」
「僕はフュンです。そんな事よりも、この人たちは栄養失調ですよね。ご飯を食べられていない。それに日に当たっていませんね。この洞窟で日光を得られる場所はありますか?」
「・・・なんだ。あんたは。侵入者だ・・・お」
「いいですか! 君。僕の質問に答えなさい!」
フュンが珍しく声を荒げる。
人助けの際にはフュンの行動は迅速かつ的確なのだ。
こちらの食べ物の消化の悪さに気付いている。
「・・・あ。ないです」
「君。端的に答えてほしい。名前は!」
「メルン」
「それではメルン。この倒れている人たちはいつから倒れていますか? これは慢性的に? それとこちらの方たちだけですか? 他にもいませんか?」
「え・・・え・・・」
一度に質問された量が多かったらしく。
女の子は顔を横に振りながら話し出せなくなった。
「ふぅ。すみません。僕が急かし過ぎました。ここはゆっくり行きましょう。こちらに来てください」
フュンが手招きすると女の子は頷きながら近づいた。
最初は警戒していたが、フュンが穏やかな表情と雰囲気を出したことで、落ち着いてきたらしい。
「メルン。いつからこちらの方たちは倒れていますか?」
「うん。二週間くらいかな。元々ね。体が強くない人たちで、第一世代の人たち」
「第一世代?」
「うん。この隠れ家に移動し始めた人たちの事。昔あった御三家戦乱の時に追い出された人たちなんだって」
「御三家戦乱ですか・・・なるほど。元はどこかで普通に生きていた方たちか・・・」
フュンはメルンの言いたいことから推察していた。
「それじゃあ、二週間くらい前はこんなに倒れていなかったんだね」
「ううん。結構亡くなったの。ササラから物資を得られなくなって・・・」
「……そういうことですか。無理をしてササラを襲った理由は!」
ササラが東の交易路を失って一年。
この間に海賊たちの根城は、食糧危機が起きていたのだ。
だから無理を承知で西ルートの船すらも襲ってきた。
ということだろうとフュンは考えをまとめ始める。
「やはり大変な事態に陥っていたのですね……それじゃあ、他にもいますか? どうです」
「え。うん。反対側の部屋に100人近くいる。後は軽く具合悪い人が200人くらい」
「お・・・多いな。一体ここには何人がいるんだ?」
「800人くらいって聞いたことがある。でも結構な数の人が死んじゃったから今はもう少し少ないかも」
「そうですか……とまあ、そんなことよりも、こちらの料理はいけません。よいですか。メルン」
「は、はい」
「この料理をこちらの人たちが食べるとほとんどの人が吐きます! 胃が食べ物を受け付けるような状態になっていませんからね。なのでもっと食べやすいものにしないといけないのです。ですから、料理するところを貸してください。それとササラから盗んだ食料を、調理場に持ってきてください。僕がスープ系統の胃に優しいものを作ってあげますからね。早くしましょう。この人たちを救うにはあなたの協力が必要です」
「う・・・うん・・・わかりました・・・」
フュンの言われたとおりに動くメルンは、調理場にフュンを案内して、他の仲間たちを呼ぶ。
彼らの救護を担当している長ソルベを呼んできてくれた。
「お前は誰だ」
一応白衣のようなものを着ているが、所々に汚れが目立つ男性が、怒りながら言った。
よそ者を受け入れる態勢ではないが、フュンには関係が無い。
彼は倒れている人間たちを一刻も早く救いたいのだ。
「それに時間を費やすことはですね。ここでは一番意味がないので。いいですか。あなたの責任でもありますよ。そんな衛生管理の服じゃいけません。それと料理を作る人がいないのもいけません。これが問題だったのです。栄養も考えなかったのでしょうね。あなたたちは!」
「は?」
「ちゃんとした栄養面を考える料理人がいないから、ここの人たち全体の体調がよくないのです。もっとしっかり考えましょう! あなたもその程度の知識しかない救護班ではいけませんよ。いいですか。僕が指導しますからね。あなたたちも。僕についてきてください!!」
とフュンはこの場にいる6人の人物たちにも同じように指導した。
彼にしては珍しく、優しい指導ではなくテキパキとした的確な指示。
フュンと初めて会った人物たちも彼の言葉に促されるようにキビキビと動く。
だから、フュンの人を導く能力は確実に上がっていた。
これはラメンテでの修行の成果もあるが、それよりもルイスによる指導の賜物である。
「よいですか。あなたたちで、彼らを救うのですよ。あと、メルン!」
「は。はい。フュンさん」
「協力してくれる人たちをすぐにでもあそこの場に集めてください。あの人たちを介護しながら食べさせるためですよ。いいですね。出来る限り人が必要です」
「わかりました。いってきます」
「はい。お願いしますね」
メルンには別の指示を出し、人々の回復作業を着々と進めていく。
「ソルベさん! あなたが持ち運びの指示をお願いします。僕は先に行くので、皆さんに指示をお願いしますよ」
「わ。わかりました」
「ええ。お願いします。ここではあなたが重要です!」
「は、はい!!」
見ず知らずの人に指示を受けても不思議と怒りは沸いて来ない。
むしろ、自分の事を信じてくれてるように思ってしまっていたソルベだった。
◇
救護室に入るとフュンは早速指示を出す。
器に一つ分のスープを持っているのでこれを手本にするつもりだ。
部屋にいるのはメルンが集めてきた20名の人間だ。
誰だお前!
こうなっている部分は少なからずある。
でも、それだけはいけないとメルンが時間が無いからとあらかじめ説明をしていたらしい。
誰もフュンの指示を邪魔しなかった。
「いいですか。皆さん。こちらの方たちは栄養失調の状態。それと骨粗しょう症にまではいきませんがそれに近い状態かと思います。あと、肌の状態が良くないです。これはたぶん日光に当たっていない影響ですね」
「・・・そ、それは、洞窟ですからね」
救護班の男性が言ってきた。
「はい。でもですね。ちょっとでもいいから、お外には出ましょう。お肌にもよくないし。骨にもよくないです。まあ、この話はよいとして、ここから寝た状態の人に飲ませるのは危険なので、バディを組みます。二人一組になってください」
フュンの指示通りに救護班は二人一組になる。
「よいですか。メルン! 僕が持っているスープを持ってください」
「は、はい!」
「持ちましたね。では僕がこちらの男性の体を優しく起こしますので、あなたはスープを口に入れてあげてください」
「わかりました」
フュンは寝ている男性をそっと起こす。
首の後ろに手を入れて、もう一つの手は腰を支えながらゆっくり状態を起こす。
「メルン。まずはスープを少量です」
「はい。これくらいで」
「よいです。まずは口の渇きから解放せねば」
「わかりました」
一口スープを飲ませると、寝ていた男性の口から少しだけスープが漏れる。
「これは仕方ないです。でもこの人は飲んでくれてます。ですからまだ生きる意志があります。よいですか。皆さん。こういう場合は諦めてはいけませんよ。死なせません! いいですか!!」
「「「「はい!」」」」
「よろしい。ではこれから戦いますよ。皆さんを元気にする戦いです」
「わかりました」
フュンはその後。
介護の方法を教えて、倒れている者たちに食事を与えていったのだった。
彼がここに何をしに来たと言えば、偵察をしにきたのだ。
それがひょんなことから、倒れている者の救護にあたる事になるとは誰もが思いもよらないことである。
でもフュンならばそれをしてしまう。誰かを見捨てることが出来ない。そういう人物だから・・・。
フュンは入口とは逆の方向に進んでいた。
風の通り道。磯の匂いがするのが入口だとするとその逆に行けばよいと、フュンの鼻はしっかり奥を示していた。
奥へ行く前の途中で止まりフュンは、影にいる二人に話しかける。
「ニール、ルージュ」
「「なに?」」
「人の気配はあるよね。結構この先にいるよね」
「うん」「でも」
「呼吸」「弱いね」
「そうなんだよ。人がいるのに、呼吸が弱くて気になるね」
フュンと二人は近くのとある部屋に入ろうとしていた。
◇
蝋燭で明かりを取る洞窟の中で三又に別れた場所から右に進んだ先。
そこの行き止まりの扉を開けたフュンたち。
そこは最初にいた場所よりも大きめの部屋に、50名ほどが横になっていた。
息が弱く、元気がないともいえる。
「こ、これは。大丈夫ですか。あなたも・・いや、こちらの方もだ」
フュンは倒れている人々に声を掛けるが、返事がない。
だから一人一人に声を掛けて反応がある人を探した。
「大丈夫ですか」
「あ・・・ああ・・あなたは?」
「お!? 返事が返ってきましたね。これはどういった状況です。病気ではないですよね」
「え。ま、まあ。たぶんご飯をほとんど食べていないからでしょう」
「な、なぜ!?」
「最近、若い衆の働き口がないようで・・・私らは・・・」
女性は気を失った。
「働き口? 海賊業が?」
フュンが疑問を口にしていると、部屋の扉が開く。
「おい。皆飯だぞ。手に入れてきたから食べろ」
給仕係の女の子が元気よく部屋に入ってきた。
「これだ。どんと食べろ。うちが作ったぁ。皆仕事でいないからさ。残りは皆で持ってくるから待ってろ」
褐色の元気印の女の子は、部屋の真ん中にあるテーブルの上に大きな鍋を置いた。
食べ物の中身は具だくさんスープである。
野菜がそのまんまゴロンゴロンと煮込まれただけのものだ。
それを食べさせようとしている女の子に、フュンはたまらず声を掛ける。
「駄目ですよ! 君。こんな食事をここの人たちに与えてしまっては、余計に具合を悪くするだけです。いいですか!」
「・・え!? だ、誰だよ・・あんた」
「僕はフュンです。そんな事よりも、この人たちは栄養失調ですよね。ご飯を食べられていない。それに日に当たっていませんね。この洞窟で日光を得られる場所はありますか?」
「・・・なんだ。あんたは。侵入者だ・・・お」
「いいですか! 君。僕の質問に答えなさい!」
フュンが珍しく声を荒げる。
人助けの際にはフュンの行動は迅速かつ的確なのだ。
こちらの食べ物の消化の悪さに気付いている。
「・・・あ。ないです」
「君。端的に答えてほしい。名前は!」
「メルン」
「それではメルン。この倒れている人たちはいつから倒れていますか? これは慢性的に? それとこちらの方たちだけですか? 他にもいませんか?」
「え・・・え・・・」
一度に質問された量が多かったらしく。
女の子は顔を横に振りながら話し出せなくなった。
「ふぅ。すみません。僕が急かし過ぎました。ここはゆっくり行きましょう。こちらに来てください」
フュンが手招きすると女の子は頷きながら近づいた。
最初は警戒していたが、フュンが穏やかな表情と雰囲気を出したことで、落ち着いてきたらしい。
「メルン。いつからこちらの方たちは倒れていますか?」
「うん。二週間くらいかな。元々ね。体が強くない人たちで、第一世代の人たち」
「第一世代?」
「うん。この隠れ家に移動し始めた人たちの事。昔あった御三家戦乱の時に追い出された人たちなんだって」
「御三家戦乱ですか・・・なるほど。元はどこかで普通に生きていた方たちか・・・」
フュンはメルンの言いたいことから推察していた。
「それじゃあ、二週間くらい前はこんなに倒れていなかったんだね」
「ううん。結構亡くなったの。ササラから物資を得られなくなって・・・」
「……そういうことですか。無理をしてササラを襲った理由は!」
ササラが東の交易路を失って一年。
この間に海賊たちの根城は、食糧危機が起きていたのだ。
だから無理を承知で西ルートの船すらも襲ってきた。
ということだろうとフュンは考えをまとめ始める。
「やはり大変な事態に陥っていたのですね……それじゃあ、他にもいますか? どうです」
「え。うん。反対側の部屋に100人近くいる。後は軽く具合悪い人が200人くらい」
「お・・・多いな。一体ここには何人がいるんだ?」
「800人くらいって聞いたことがある。でも結構な数の人が死んじゃったから今はもう少し少ないかも」
「そうですか……とまあ、そんなことよりも、こちらの料理はいけません。よいですか。メルン」
「は、はい」
「この料理をこちらの人たちが食べるとほとんどの人が吐きます! 胃が食べ物を受け付けるような状態になっていませんからね。なのでもっと食べやすいものにしないといけないのです。ですから、料理するところを貸してください。それとササラから盗んだ食料を、調理場に持ってきてください。僕がスープ系統の胃に優しいものを作ってあげますからね。早くしましょう。この人たちを救うにはあなたの協力が必要です」
「う・・・うん・・・わかりました・・・」
フュンの言われたとおりに動くメルンは、調理場にフュンを案内して、他の仲間たちを呼ぶ。
彼らの救護を担当している長ソルベを呼んできてくれた。
「お前は誰だ」
一応白衣のようなものを着ているが、所々に汚れが目立つ男性が、怒りながら言った。
よそ者を受け入れる態勢ではないが、フュンには関係が無い。
彼は倒れている人間たちを一刻も早く救いたいのだ。
「それに時間を費やすことはですね。ここでは一番意味がないので。いいですか。あなたの責任でもありますよ。そんな衛生管理の服じゃいけません。それと料理を作る人がいないのもいけません。これが問題だったのです。栄養も考えなかったのでしょうね。あなたたちは!」
「は?」
「ちゃんとした栄養面を考える料理人がいないから、ここの人たち全体の体調がよくないのです。もっとしっかり考えましょう! あなたもその程度の知識しかない救護班ではいけませんよ。いいですか。僕が指導しますからね。あなたたちも。僕についてきてください!!」
とフュンはこの場にいる6人の人物たちにも同じように指導した。
彼にしては珍しく、優しい指導ではなくテキパキとした的確な指示。
フュンと初めて会った人物たちも彼の言葉に促されるようにキビキビと動く。
だから、フュンの人を導く能力は確実に上がっていた。
これはラメンテでの修行の成果もあるが、それよりもルイスによる指導の賜物である。
「よいですか。あなたたちで、彼らを救うのですよ。あと、メルン!」
「は。はい。フュンさん」
「協力してくれる人たちをすぐにでもあそこの場に集めてください。あの人たちを介護しながら食べさせるためですよ。いいですね。出来る限り人が必要です」
「わかりました。いってきます」
「はい。お願いしますね」
メルンには別の指示を出し、人々の回復作業を着々と進めていく。
「ソルベさん! あなたが持ち運びの指示をお願いします。僕は先に行くので、皆さんに指示をお願いしますよ」
「わ。わかりました」
「ええ。お願いします。ここではあなたが重要です!」
「は、はい!!」
見ず知らずの人に指示を受けても不思議と怒りは沸いて来ない。
むしろ、自分の事を信じてくれてるように思ってしまっていたソルベだった。
◇
救護室に入るとフュンは早速指示を出す。
器に一つ分のスープを持っているのでこれを手本にするつもりだ。
部屋にいるのはメルンが集めてきた20名の人間だ。
誰だお前!
こうなっている部分は少なからずある。
でも、それだけはいけないとメルンが時間が無いからとあらかじめ説明をしていたらしい。
誰もフュンの指示を邪魔しなかった。
「いいですか。皆さん。こちらの方たちは栄養失調の状態。それと骨粗しょう症にまではいきませんがそれに近い状態かと思います。あと、肌の状態が良くないです。これはたぶん日光に当たっていない影響ですね」
「・・・そ、それは、洞窟ですからね」
救護班の男性が言ってきた。
「はい。でもですね。ちょっとでもいいから、お外には出ましょう。お肌にもよくないし。骨にもよくないです。まあ、この話はよいとして、ここから寝た状態の人に飲ませるのは危険なので、バディを組みます。二人一組になってください」
フュンの指示通りに救護班は二人一組になる。
「よいですか。メルン! 僕が持っているスープを持ってください」
「は、はい!」
「持ちましたね。では僕がこちらの男性の体を優しく起こしますので、あなたはスープを口に入れてあげてください」
「わかりました」
フュンは寝ている男性をそっと起こす。
首の後ろに手を入れて、もう一つの手は腰を支えながらゆっくり状態を起こす。
「メルン。まずはスープを少量です」
「はい。これくらいで」
「よいです。まずは口の渇きから解放せねば」
「わかりました」
一口スープを飲ませると、寝ていた男性の口から少しだけスープが漏れる。
「これは仕方ないです。でもこの人は飲んでくれてます。ですからまだ生きる意志があります。よいですか。皆さん。こういう場合は諦めてはいけませんよ。死なせません! いいですか!!」
「「「「はい!」」」」
「よろしい。ではこれから戦いますよ。皆さんを元気にする戦いです」
「わかりました」
フュンはその後。
介護の方法を教えて、倒れている者たちに食事を与えていったのだった。
彼がここに何をしに来たと言えば、偵察をしにきたのだ。
それがひょんなことから、倒れている者の救護にあたる事になるとは誰もが思いもよらないことである。
でもフュンならばそれをしてしまう。誰かを見捨てることが出来ない。そういう人物だから・・・。
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