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おまけ(完結後)
芸術祭 中
しおりを挟む翌日、芸術祭が始まった。
去年と違って、今年は3日間とも参加出来る。なので予定通り、まずは全員で演劇を観覧した。
ステージという独特の空気の中、迫真の演技にあっという間に引き込まれ、その世界に取り込まれてしまう。彼らと物語を歩んでいき、時には笑みが零れ、時には胸が締め付けられ、時には全身が躍動する。
紆余曲折しながらも、無事に大団円のエンディングを迎えた時は、拍手喝采だった。
俺もたくさん拍手したし、あまりにも素晴らしくて、カーテンコールが終わっても余韻でぼんやりしてしまう。
本当にすごかった。劇とは、こんなにも引き込まれるものだったか。前世で何回か観覧した記憶まで甦ってきて、懐かしさも込み上げてくる。
「ザガン、とても楽しかったね」
「……ああ、楽しかった。すごく楽しかった」
隣に座っていたリュカに声をかけられ、コクコク頷いた。芸術はよくわからないし、どう褒めれば良いかもわからないが、とにかくすごく楽しかった。
皆も余韻に浸っていたが、このままでは会場の人達に迷惑を掛けてしまうということで、リュカに促されて外に出る。
昼食は、芸術ホールから少し離れたところにある、貴族御用達の高級レストランに行くことにした。観劇するのにそれなりの服装で来ていたので、せっかくだからドレスコードの合っている店に行こうという、ノエルの提案である。
芸術ホールから馬車に乗り、レストランに向かう。貴族御用達なだけあり、外観から高級感溢れていたし、とても大きい。
王子とその伴侶である俺が来店したことで、店側の気配が乱れた。けれどすぐに奥から男が出てきて、恭しく頭を下げて店長だと名乗り、丁寧に案内してくれる。
ちなみにリュカは、全員が入れる個室を所望した。予約無しでの個室なんて無理ではないかと思ったけれど、そこは貴族御用達のレストラン、2階、3階と、個室がいくつもあるようだ。
10人入れる個室もあり、全員で同じ席に付いた。そしてコース料理を堪能する。
ミランダやソフィー、エロワなど、作法がわからない者にはノエルから教わり。カミラやシンディは学園都市で学んだのか、ノエルに教わる前から優雅に食べている。ニナやベネットは、現在勉強中だそうだ。
ちなみに俺もわからないところがあったので、リュカに見てもらいながら食べた。ん、このデカい海老、とても美味い。
「ふふ。美味しそうに食べるザガン、可愛いなぁ」
……本当にこの食べ方で合っているかは、不明である。
昼食を終えたら解散、これからは自由行動だ。ミランダはよほど無料ワインが飲みたいのか、食後にもかかわらず走っていき、ソフィーが怒りながらあとを追っていく。ドレス&ヒールなのに、よく走れるな。
シンディとエロワも2人で別行動、カミラは1人で錬金術系展示会場に向かった。そしてニナとベネットは、ハンドメイドのアクセサリーやインテリアなどが売っている会場に行くそうで、列車乗り場に向かう。
ノエルもニナ達と行くのかと思いきや、こちらに声をかけてきた。
「ザガン殿。父様へのお土産を買いたいので、同行してよろしいでしょうか?」
「良いだろう」
ノエルからの願いだったし、すでにニナ達は背を向けてしまっていたので承諾する。一応チラリとリュカを見上げれば、柔らかく微笑まれ、頭に頬を擦り寄せられた。そんなわけで、3人で行動することに。
「ノエルは、どんなものを買うか決まっているか? 俺達はこれから、絵画を見にいく予定なんだが。屋敷の壁があまりにも殺風景だから、何点か購入しようと思っている」
「絵画! 良いですね、芸術祭のお土産としてピッタリです」
「小さいものなら場所を取らないし、立てて飾ることも出来るから、貴族の土産として人気だよね」
パンフレットの地図を見るに、ここからそれほど離れていなかったので、食後の散歩もかねて歩いた。
街中の人々達から見られるのはもちろん、街の衛兵達からはその横を通るたびに敬礼されるし、とても丁寧な執事からどこに行くのかとも聞かれた。リュカが絵画展示場と答えると、すぐに離れていく。
そして監視というか……見守られているのを感じる。3人だけで歩いている王子に、危険が及ばないよう注意しているようだ。俺が守るから問題無い、というわけにもいかないのだろうな。ノエルもいつの間にか、ドレス姿でありながら腰に剣を提げている。護衛だと周囲に知らしめる為か。
ゆっくり歩いて約40分後、目的地に到着した。やはり絵画は単価が高いからか、会場からして城のように豪奢である。しかも案内板を見るに、芸術祭に合わせて、数万点もの絵画が集まっているらしい。
事前に来ることを報告されていたからか、黒服がズラリと並んでいた。他の客に迷惑になるのでは? いや、客のほとんどが貴族のようで、高級感溢れている服装の者達が、黒服の後ろに控えている。そういえば会場から少し離れたところが駐車場なのか、箱馬車がいくつも止まっているな。
「1日目は、貴族が集まるみたいだね。早くしないと、好みの作品に出会えなくなっちゃうからかな」
絵画はどれも1点ものなので、早い者勝ちである。なので俺達も1日目に来たが、もしかしたら元々暗黙の了解があるのかもしれない。
「リュカ殿下、ザガン様、ご来場ありがとうございます。それから……」
「はっ。王都魔導師団副団長ライル・ブレイディの娘、ノエル・ブレイディでございます」
「ブレイディ様、ようこそいらっしゃいました。ご案内は私が勤めさせていただきます」
どうやらここにいる間、この初老の男がずっと傍にいて、世話してくれるらしい。
まずはコンテスト作品から見るのがお勧めということで、厳重な警備体制の中、案内人のあとに付いていく。コンテスト展示フロアに入ると、人はほとんどいなかった。いるのは入賞者らしき人物達のみで、皆リュカの登場に、ガチガチに固まってしまっている。これが王族の力か。
少々申し訳無さを感じながらも、彼らに自分の作品を紹介してもらった。芸術はわからないものの、説明されれば理解出来ることもある。何を表現したのか、どんな想いを込めたのか。ここに置かれているものは購入不可だが、他のフロアにそれぞれブースがあり、そこで作品を買えるそうだ。興味を惹かれたので、あとで見てみよう。
コンテスト展示フロアを出たあとも、いろんな展示作品を鑑賞する。館内所有の絵画だそうで、説明は案内人がしてくれた。
それから、購入可能エリアへ。ここもスタッフや警備以外は、人がいなかった。王族だからと、気を使いすぎではないか? それとも貴族というは、こういうものなのだろうか。ちなみに俺達が辿ってきた後ろには、客が入っている。
まぁとにかくは、購入する絵についてだ。いろいろあって迷ってしまうが、リュカとあれこれ話しつつ、ノエルや案内人からも助言をもらいながら、鑑賞していく。
絵画ってすごいんだな。大きなものだと、どれも100万G以上する。中には1000万とか、1億するものも。
俺が気に入ったのは、青空とソレイユ王国らしい街並み、それから橋と川、街路樹が描かれていた、とても大きな風景画だった。たぶん第7都市がモデルだろう。青空の美しさはもちろん、水面に映っている街並みや水の表現がとても綺麗で、鮮やかで、目を奪われる。エントランスに飾れたら、とても明るくなりそうだ。価格は4500万G。白金貨45枚か。
「……リュカ、これ」
「これが欲しいんだね。じゃあ買おう」
俺が頼めば速攻で購入してくれて、あっという間にマジックバッグにしまわれる。
それから互いに気になるものを、数点買った。コンテスト入賞者達の絵も、風景画をメインに買わせてもらう。
いろいろ鑑賞していると、サイズは小さめなものの、月の絵画も見つけた。しっとりした雰囲気の、静けさの漂う風景だ。
「そういえば最近、母様がよく、月を見上げて祈っています」
「……そう、か」
ノエルから母親の話題を出されるのは久しぶりで、少々戸惑ってしまった。
以前、ノエルは言っていた。家族4人で食事がしたいと。『父様と母様が向かいにいて、隣を見たら当然のように兄様が座っている。そんな幸せな食卓を、囲んでみたい』と。
だが俺は、育児放棄した母親と会話などしたくなかった。憎んではいないが、親しくなりたくはない。そして母上も、俺への罪悪感があるゆえ、俺に関わろうとはしないはずである。
それでもノエル自身がどうしても望むなら、努力すれば良いと助言した。母上と、そして俺を説得させてみろと。今はまだ無理だけど、いつかは譲歩出来るかもしれないから。
実際ノエルは母上の説得を頑張っているようで、結婚式の挙式から、父上の隣にいたくらいだ。披露宴でもなんとなく目に入ったが、俺は彼女をきちんと見ようとしなかったし、挨拶に来たのは父上のみである。
ちなみに、王城に用意されたウェディングロードを俺と歩いてくれたのは、女神リュヌ。
もしや月を見上げているのは、俺が、月の女神リュヌの眷属だからか?
「それに最近は、母様からザガン殿の話を聞いてくれます。今日は会いに行ったのかしら? って。去年の旅のことも、いろいろ聞いてくれます」
「……そうか」
思った以上に、俺に興味を持っているようだ。まぁ元々、嫌われていたわけではないからな。邪神と同じだからと、怖れられていただけである。その邪神が実は女神リュヌであり、王国を守ろうとした結果そうなっていたということが判明した。彼女を殺そうとして神ソレイユを激怒させた、人間達自身のせいだったと。
その真実を知ったことで、きっと恐怖が薄れたのだろう。
「ザガン殿は、彼女のこと、どう思われますか?」
俺に聞こえるくらいの小声で、聞いてきたノエル。俯いていて、どんな表情かは見えない。
俺が現在、母上をどう思っているか。俺のことを積極的に聞くようになり、月に祈るようになった彼女。もしかしたら、懺悔しているのかもしれない。いつかきちんと会えることを、願っているのかもしれない。そんな彼女への、俺の想いは。
「……正直に言って、良いのか?」
聞いてみれば、ノエルはコクリと頷いた。そうか、良いのか。だったらこの感情から、目を背けるのは止めよう。今の俺には関係無い、今の彼女には関係無いからと、抑えるのを止めよう。
何故なら、奥底から湧いてくるこの感情もまた、俺自身のものだから。
「――ざまぁみろ、と思っている」
家族を貴族社会から守ろうとして、俺を虐待してしまっていた父上を、アンタだったら止められたかもしれない。アンタは俺の母親なのだ、繊細で優しいというなら、子供への虐待くらい止めてみせるべきだった。なのに何もせず、俺から目を背けた。俺を産んでおきながら、自分を守ることを優先した。そんなクソ女、ざまぁみろと思って当然である。
俺に対して育児放棄したことを後悔しているならば、懺悔し続ければ良い。母親として無能であった自分を、勝手に責め続けておけ。そうすれば、もしかしたらいつかは……。
俺の答えに、ノエルが驚いたように見てきた。それにリュカはリュカで、じっと顔を覗いてくる。首を傾げつつリュカを見上げると、悲しそうに眉を寄せながら、しかしとても幸せそうに微笑みながら、頭に頬を擦り寄せてきた。緩く抱き締められたので反射的に抱き返せば、ザガン、と愛しげに名を囁かれる。
そしてノエルはというと。
「ふ、ふふっ! そうですか! ふふ、あははっ」
声を押さえながらも、我慢出来無いのか笑ってしまっている。そんなに面白かっただろうか?
少しすればリュカの抱擁が解かれ、ノエルの笑いも収まった。
「すみません、笑ってしまって。ですがザガン殿でもそのような感情を抱くこと、それを正直に話していただけたことが、とても嬉しくて。それに無理に感情を抑えなくなったくらいには、彼女を許してくださっていると、わかったから」
なるほど。言われてみれば、そうかもしれない。以前は感情をなるべく抑えて、言葉を選んでいた。あの人への感情そのものを無視して、無関心を貫こうとした。ただ拒絶してしまうだけだと。
だから怒りをそのまま露わにしたことは、ノエルからすれば進歩なのかもしれない。俺自身はいまだに会いたくないので、ほんの少しだろうけれど。
「とりあえず、この絵はノエルが買ったらどうだ? これなら、ブレイディ伯爵も喜ぶだろう」
「! ザガン殿が選んでくださったと、報告して良いですか?」
「ん……まぁ、構わない」
誰にとは言われなかったが、頷いておいた。結局俺は、妹には甘いのである。
いつの間にか離れていた案内人に声をかけると、こちらに来てくれた。空気を読んでくれていた彼に、リュカがチップを渡す。それから絵画の購入手続きをしてもらった。
月の絵画を手にしたノエルは、とても嬉しそうに微笑んだ。
展示場から出たあと、ニナとベネットに通信機で連絡を入れた。そろそろ夕食時間に近いので、ノエルとニナは屋台を回るそうだ。料理も芸術に含まれているのか、パンフレットを見ると、ズラリと屋台が並んでいる場所がある。去年リュカと歩いたな。
ベネットもノエル達と行動する予定だったはずだが、俺とリュカがもう屋敷に帰ることを知ると、彼女も帰ると言ってきた。休暇だから好きにしてくれて良いのに、帰りますと再び宣言されて、通信機を切られてしまう。うちのメイド長、すっかり強くなったな。
馬車に乗って、屋敷に帰宅。屋敷の照明はすでに付いていて、門を開けたところで、玄関からベネットが出てくる。まさか彼女の方が先に帰ってきているとは思わず、しかもすでにメイド服に着替えているので、驚いてしまう。
「お帰りなさいませ、リュカ様、ザガン様」
「ただいま」
「ただいまベネット。早いね。俺達は馬車に乗ってきたのに」
「お2人を暗い屋敷で迎えるわけには参りませんので、ニナさんに抱き上げてもらい、屋根を走っていただきました。陽は落ちていますし、ニナさんはとても速いので、気付かれることもありません」
そうか、直線に突っ切ってきたか。しかも普段からオロバスに鍛えられているニナに運ばれたなら、速くて当然である。ここに寄ったところで、ノエルとの待ち合わせに遅れることも無いだろう。
屋敷内は明るいだけでなく、暖房も付けられていて暖かかった。リュカが寝室まで紅茶を運ぶよう頼むと、着替えている間にも持ってきてくれる。
「これから夕食の準備をいたしますが、いかがなさいますか?」
「夕食も、この部屋に持ってきてくれる?」
「かしこまりました。なるべくベッドを汚さないものを、ご用意いたします」
「すまないな、ベネット。本当は俺達も、外で食べる予定だったんだが」
しかしリュカが2人きりになりたがったので、帰宅したのである。俺も、なんだかリュカにくっ付きたかったし。でもここにいる間は休暇なので、彼女の好意に胡坐をかくのは忍びない。それにこのあと、1人にさせてしまう。
だから謝ったのだが、ベネットはニコリと微笑んできた。
「気にしないでください。僕はリュカさんとザガンさん、お2人の幸せを守ることが、何よりの喜びですから。それにお2人に憂いがあるなら、少しでも早く消せるよう、僕なりの方法で支えたいんです」
どうやら夕飯を食べずに帰宅するということで、俺達の心に何かあったらしいと察してくれたようだ。さすがはベネット、素晴らしい友人である。
「それでは、失礼いたします」
彼女は両手でスカートを摘むと、恭しく頭を下げてきた。そして退室する。ドアを閉められて2人きりになると、すぐにリュカから抱き締められた。
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