エロゲーの悪役に転生したはずなのに気付けば攻略対象者になっていた

柚木ハルカ

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66話

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 話しているうちに時間が過ぎていき、リュカ達が外から戻ってきた。

「疲れたー! ベネット、何か飲み物ちょーだい」
「お疲れ様ですニナさん。ミランダさんも。昼食までもう少し時間がありますから、ゆっくり休んでいてください」
「悪いねベネット」

 テラスから上がってきたミランダとニナが、キッチンに直行する。ダイニングで本を広げて作業していたシンディも、気付けばベネットの手伝いをしていた。

「私も手伝ってきますね」

 その様子に気付いたノエルも、すぐさまキッチンへ。入れ替わりでリュカがこちらに来て、ザガンーと情けない声を出しながら隣に座り、肩に頭を乗せてきた。

「お疲れリュカ」
「ホント疲れたよ。ミランダもニナも、すごく気合いが入ってるんだもの」
「明確な目標があるからだろう。大変かもしれないが、仲間としてサポート頑張れ」

 労りを込めて撫でると、腰に腕を回され、体重を掛けられる。そのままラグに押し倒されそうになったので、まだ傍にいるカミラに目配せして助けを求めると、彼女はクッと喉を鳴らした。

「リュカも前回のダンジョンでは1人でドンドン敵を倒してしまい、わらわ達はほとんど付いていくだけだったではないか。オロバス殿に勝つという目標があったからだのう」

 どうやら、すでに持ちつ持たれつ状態だったらしい。

「しかもザガンがいないといろいろ溜まるらしく、毎夜1人でセーフティ空間から抜け出し、モンスターを狩っておった」
「ちょっカミラ、そこまで暴露されると」
「……リュカだって、無茶していたのではないか」

 俺には徹夜したらいけないと注意しておきながら、自分はそれに近いことをしていたらしい。
 じぃっと見つめると、リュカは慌てた様子で弁解してきた。

「俺は毎日きちんと寝てたよ。ちょっと睡眠時間が短かったかもしれないけど、ザガンみたいに徹夜はしてないから。そもそもザガンが傍にいてくれれば、溜まることもないんだからね?」

 そう言われると同意するしかないし、俺自身、リュカの温もりを感じられないのは寂しくて後悔した。しかし俺を責めるのはズルくないか? どんな理由であれ、深夜に1人で戦闘することを選んだのはリュカなのに。

 釈然としなくて睨んだままでいると、リュカは申し訳無さそうに眉を下げた。そしてちゅっと、頬にキスしてくる。

「ごめんねザガン、心配してくれてありがとう。今度からは無理しないから、許してくれる?」
「…………ん、許す」

 謝られたので頷くと、安心したように微笑み、抱き締められた。

「ザガン、大好き。愛してるよ」

 カミラが見ている手前、言葉での返答はしなかったが、想いは魔力から伝わっているだろう。とりあえず友人の前で押し倒される事態は避けられたので、ホッとする。

 もぞもぞ動けば腕が緩んだので、身体を反転させてリュカに背中を預けた。すぐさま下腹部に両手を置かれ、頭に頬を寄せられる。いつもの体勢に落ち着いたところで、ポーションの瓶を揺らしているカミラに改めて声をかけた。

「カミラ、聞きたいことがあるのだが。お前達はノエルの誕生日に、何かプレゼントを渡すのか?」
「なんだお主、ノエルの誕生日を知っておったのか。それならそうと……いや、確信を持っていることを、わざわざ本人に確認せんよな。ふむ、ならばこちらでフォローしておこう」

 言葉の意図がいまいちわからず首を傾げたら、軽く手を振られた。気にするな、ということらしい。

「それでノエルの誕生日プレゼントだが、皆それぞれ用意する予定じゃぞ。今までニナ、ベネット、ミランダ、シンディと全員にあげてきておるし、わらわも全員から貰った」
「そうか。何をやるか、すでに決まっているか? 被らないようにしたいんだが」
「わらわは、錬金術で作製したオリジナル化粧品を贈る予定じゃ。ミランダは本人からリクエストを聞いて木製食器を、ニナはバレッタを制作中だのう。あとベネットは手作りの誕生日ケーキに菓子、シンディはノエルが好きそうなタイプの書籍だろうな。他の時も、そうじゃったから」

 なるほど、良い情報を得られた。





 昼食直後、完璧なタイミングでオロバスが訪問してきた。しかもすぐキッチンに立ち、食後の紅茶を入れてくれたので、ありがたく頂戴する。ついでに、少ししたらリュカとデートすることを伝えると、おすすめスポットを教えてくれた。

 約30分後にはリュカと寝室に戻り、出掛ける準備をする。ダウンジャケットに、マフラー。マフラーはリュカが城から持参したもの。

「うん可愛い。似合ってるよ、ザガン」

 俺にマフラーを巻いたリュカは、満足そうに頷いてから、ちゅっと頬にキスしてきた。唇にも、ちゅっと。
 ちなみにリュカの首には、俺が長らく使用していた黒のターバンが巻かれている。魔物素材なのであまり劣化していないし、毎日生活魔法を掛けていたから清潔だとは思う。それでも、ずっと頭に使用していたものを首に巻くのは、どうなのだろう? ……リュカが喜んでいるなら、良いのか。

 リビングに戻れば、ニナとカミラとシンディで、オロバスを囲っていた。彼女達3人はオロバスからそれぞれ本を渡されたようで、カミラは錬金術に関する書籍、シンディは分野はわからないが10冊以上抱えている。そしてニナの本は『立派な執事になる方法』だ。

 声をかけてから玄関に向かうと、ノエル、オロバス、ニナが外まで見送りにきた。

「いってらっしゃい兄様、リュカ」
「えっと、いってらっしゃいませリュカ殿下、ザガン殿。……こんな感じ?」
「えっとはいりません。こんな感じ? ではなく、これで間違いありませんか? です。それと訓練中は、誰に対しても敬語を使いなさい。良いですね?」
「最初から厳しいです、オロバス先生!」

 ニナが執事という職業をハッキリ認識したのがつい最近で、なりたいと望んだのは明らかにオロバスと出会ってから。なのにもう訓練を開始しているのは、貴族令嬢であるノエルの傍にいる為か。

 ――『裏切らない、絶対に』。

 執事になるのはきっと大変だが、頑張れニナ。





 デートは俺が希望したように、手を繋いで、イルミネーションでキラキラと輝いている街を歩いた。途中露店で買ったホットコーヒーを飲みつつ、おすすめされた観光スポットの、魔導塔に向かう。

 ファンタジーらしい外観をした魔導塔は、外から眺めるだけでも心踊るものだった。それに中に入れば、魔法や魔導具でいろんな仕掛けが施されていて、アトラクションのようでとても楽しかった。
 どれもこれも素晴らしい仕掛けばかりだったが、特に心惹かれたのは、いくつもの大きな歯車が宙に浮きながら稼働している姿である。まさに圧巻のそれは、もしリュカがいなければ、何時間でも眺めていたかもしれない。
 もちろん塔の頂上まで登り、寒い寒いと言いながらリュカとくっ付いて、美しい街並みを見下ろした。

 魔導塔を堪能したあとは、冒険者ギルドに向かいつつ、商店街を歩いて雑貨屋を覗いた。ノエルの誕生日プレゼントを買う為である。

「これなんかどうだろう。誰とも被っていないし、実用的だと思うんだが」

 店先から動物系雑貨を主張していたので入ってみたところ、すぐ目に付いたのが、ネコの抱き枕だった。縦長80cm程度の柔らかくサラフワな手触りで、両腕を回してみると抱き心地もなかなか良い。年頃の女の子が好きそうな、可愛らしいデザインでもある。

「うん、ザガンらしいプレゼントで良いね。特にこっちの黒ネコなら、ノエルは確実に喜ぶよ」

 幼馴染であるリュカがそう言うなら、間違い無いだろう。早めに決まって良かった。

 ちなみにリュカは、他の雑貨屋で、おしゃれなランプを購入した。友人達はそれぞれ自分の趣味に関するものを渡すので、俺が魔導具を選ぶべきだったか? そうリュカに告げたところ。

「それを言うなら、俺の趣味はザガンを観察することだよ。だからザガンの趣味にちなんだのものを選んだし、ノエルも俺らしいって思うんじゃないかな」

 ということで納得はしたが、やはりその趣味は変えた方が良いと思うぞ。……聞かされる俺が、恥ずかしいから。







 翌朝。目が覚めて、少しぼんやりしたあと、隣にいるリュカの寝顔を確認した。今日もあどけなく、可愛らしい寝顔だ。

 起こさないように少しずつ布団から出て、ソファに掛けてある上着へと触手を伸ばす。そこからソーイングセットを抜いて、引き寄せた。

 リュカの左手はいつものように、俺の下腹部を守るように置かれている。リュカの精液が溜まり、魔力が全身を巡っている心地良い感覚。
 ぽかぽかした幸福に満たされつつも、その薬指にそっと糸を巻いた。固結びしてから小さなハサミで輪を切れば、あっという間に完了である。リュカは変わらず眠ったまま。気付かれなかったことに安堵して、ソーイングセットを元の場所に戻す。

 それからクッションに寄り掛かり、改めてリュカの寝顔を観察した。
 最近はいつも俺が先に目を覚ましていて、起床時間までゆっくりリュカの寝顔を堪能している。一時期不眠症になっていたことを考えれば、時間ギリギリまで熟睡しているのは良いことだ。

 だがよくよく思い返してみれば、ここ1ヶ月間ずっと、俺が先に起きてリュカの寝顔を見ているな。もしかしてリュカは、夜きちんと寝付けていないのか?

 ちなみに昨夜はセックスしても寝落ちせず、パジャマを着てリュカに包まれ、おやすみの言葉まで交わしている。ただしリュカの温もりと毛布の気持ち良さのおかげで、あっという間に眠っているが。共にベッドに入っているからと言って、同じタイミングで寝ているとは限らない。

 なんだか心配になってきた。そんなわけで約30分後。リュカを起こして、聞いてみると。

「ちゃんと寝ているよ。でも確かに、ザガンよりは起きてるね。抱き締めたらすぐに寝ちゃうくらい、俺の腕の中で安心しきっている君がとても愛しくて、しばらくは幸せを噛み締めているから」
「そうか。眠れているなら、良いんだ」

 告げられた内容はだいぶ恥ずかしいものだが、すぐ眠ってしまうのは事実なので、反論しないでおく。なのでいちいちザガン可愛いと言って、抱き締めないでほしい。これでは着替えられない。





 朝食後の予定決めで、ノエルと出掛けることを希望する。俺達兄妹に対してリュカが反対するはずもなく、快く了承してもらえたので、昼食後には3人で出掛けた。

 リュカと手を繋ぎ、あちこち見ているノエルのあとを追い、大通りを歩く。
 いろんな店を覗いているのは、目的地がアクセサリー屋だと、リュカに気付かれないようにする為だろう。きちんと考えてくれていることに感謝しつつ、これ可愛いとか、これ良いなぁと呟くものを、いくつか買ってやる。誕生日プレゼントはすでに用意したが、それはそれ、これはこれ。兄として、妹のささやかな我儘くらい、いくらでも叶えてやるからな。

「ありがとうございます、ザガン殿」

 えへへと嬉しそうにはにかむ妹が、とても可愛い。そこらの男だったら、イチコロに違いない。笑顔を向けられている対象が俺とリュカなので、困るようなことは起こらないが。

 ところでノエルの私服について、冬なのに短いスカートを穿いているのは、寒くないのだろうか。とても可愛いけれど、風邪を引かないか心配になる。ただし妹であろうと成人している立派な女性なので、そのような無粋な指摘はしない。

「あっ、ここにも寄って良いですか?」

 頷けば、ノエルが新たな店へと入っていく。目的地であるアクセサリー屋だ。俺達も入店すると、いらっしゃいませ、といくつもの声がかけられた。

 ざっと店内を見渡せば、店内は広いし、数え切れないほどのアクセサリーが陳列されている。ファッション目的のものから能力強化目的のものまで、幅広く扱っているようだ。

 先に入ったノエルは1人の店員に耳打ちしており、その店員が頭を下げた。ノエルも会釈すると、こちらに戻ってくる。

「ザガン殿。父様にお土産を買いたいので、手伝ってくれませんか? その間、リュカには休んでいてもらえるよう、お願いしました。王子をそこらに放置するわけにはいきませんから」
「先生への土産なら、俺も……ああ、2人だけで選ぶのが重要なんだね?」
「はい。なのでリュカは、少し休憩していてください」

 2人が話している間にも、店員達が店内に置かれているテーブルを整え、菓子や紅茶を用意し始めていた。そしてオーナーらしき人物が、リュカの傍に立つ。もてなす準備をされているからか、リュカは苦笑しながらも頷いた。

「わかったよ。ザガン、何かあれば声をかけてね」

 ちゅっ、ちゅっと、頭や頬にキスして、離れていくリュカ。俺とノエルも、先程ノエルが話しかけていた店員により、奥へと案内された。

「ザガン様、こちらが結婚指輪のコーナーになります」

 店員にはちゃんと、結婚指輪を買うことを告げていたらしい。機転を利かせまくってくれる妹に感謝しつつ、まずは懐からソーイングセットを出した。蓋を開けて、リュカの薬指を計った糸を店員に渡す。

「結び目から切ったこの部分が、リュカの薬指だ。何cmかはわからないので、そちらで計ってもらえるか?」
「かしこまりました。少々お時間をいただきますので、商品をご覧になってお待ちください」

 そんなわけで店員が離れている間に、ディスプレイに並んでいる指輪を眺める。ずっと付け続ける指輪なのだから、シンプルなものが良いだろう。素材はプラチナ……いや、冒険者としては戦闘能力が上がる、オリハルコンにしたい。金はいくらでもある。

「ザガン殿、決まりましたか?」
「ああ。このラインが入っている指輪にする」
「それはオリハルコンですね。2つでちょうど200万Gですか」

 白金貨2枚、プラチナ指輪の10倍の値段だ。だが俺とリュカなら、そんなものだろう。
 リュカのリングサイズを測ってきた店員が、俺の薬指も測ってくれた。指輪サイズを計るにも、ちゃんと専用の道具があるのだな。

 欲しい商品を告げれば、指輪の内側に俺達の名前を入れてくれるということで、再び離れる店員。待っている間に、父への土産を探す。

「ザガン殿、あれはリュカを誤魔化す為の方便なので、本当に買う必要は無いですよ?」
「だが実際に買っておかないと、すぐに嘘だとバレてしまう。自分で言うのもなんだが、俺は嘘をついたり誤魔化すことが、あまり得意ではないんだ。なのにリュカは、そういうのを見抜くのに長けているから」
「そう、ですね。特にザガン殿については、ほんの些細なことですら気付きますからね。とんでもない能力です」

 そうだよな、俺の目を見るだけで何を言いたいかわかるというのは、とんでもない能力だ。結婚指輪のこと、気付かれないように注意しないといけない。

 商品をざっと見て、気になったのはカフスだった。貴族である父上ならば、付ける機会はそれなりにあるだろう。ノエルも賛同してくれたので、指輪と一緒に、カフスも購入。
 結婚指輪は、入れてくれた名前が合っていることを確認し、2つとも指輪ケースに入れてもらった。これをリュカの誕生日に見せ、プロポーズすれば完璧である。その前に女神リュヌを助けなければならないが……きっと大丈夫だろう。神ソレイユについてはリュカがどうにかすると言っていたし、相談もしてこないので、このまま信じて任せておく。

 カフスはノエルに渡して、リュカのところに戻った。ソファに座って優雅にお茶している姿は、まさしく王子である。囲んでいる店員達が見惚れているぞ。
 リュカは俺達に気付くと、王子らしくキラキラした微笑を向けてくる。

「2人とも、お疲れ様。少し時間が掛かっていたけど、無事買えたのかな?」
「はい。いろいろあって迷いましたが、カフスにしました」
「そうなんだね。良いものが見つかったみたいで良かったよ。じゃあ出ようか」

 ソファから立ち上がると、すぐさま俺の腰を抱いてきた。笑顔のまま、じっと目を覗かれる。問題が無かったか見極めようとしているのだと思うので、努めて平静を装いながら見返した。
 数秒後、ふふっと笑みを零しながら、頭にキスされる。よし、どうにか誤魔化せたな。

「なんだかわからないけど、得意気にドヤってるザガンが可愛いっ」

 …………誤魔化せた、よな?

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