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連載
45話
しおりを挟む2人で二度寝して、数時間後、いつもより少しだけ遅く起きた朝。
「おはようございます兄様、リュカ!」
「おはよう」
「おはよう、ノエル。みんなも、おはよう」
「おっはよー! おでかけ日和だねー」
「おはよう、おふたりさん。今日もまた寝坊かい?」
「お、おはようございます。朝ごはん、ちょうど出来たところです。どうぞお座りください」
「おはよう、リュカ君、ザガン君。うふふ、今日も朝から仲良しねぇ」
次々と挨拶してくる声に頷きながら席に座ると、先に座っていたカミラが、腕を組んで俺をじっと見つめてきた。どうしたのだろう? 気になって見返すと、彼女はすぐに口を開く。
「心配そうな目をせんでも、たいしたことは考えておらん。ただ、お主はこれからどうするのかと思うてのう。前回は意識を失っておったから共に馬車で移動したが、その前までは別々だったろう」
俺が別行動する可能性を、きちんと念頭に入れているあたりが、カミラらしい。リュカは共に行動するものだと思い込んでいた。
心配してくるカミラの言葉に対し、最初に反応したのはミランダである。
「あー……私は、一緒でも良いと思うんだけど。ずっと別行動だったのは、私のせいだったんだろう?」
確かに、ミランダがいるからという理由もあったな。彼女達の輪を乱してしまうから。だがいつの間にか、共に過ごすようになった。以前は、この輪に入ることは無理だと思っていたのに。
「ミランダだけが、理由ではあるまい。あの貴族のように、闇属性というだけで襲ってくる輩はそれなりにいる。しかも闇組織からは命を狙われておった。それだけ敵がいるなら、どれだけリュカを愛していようと、独りを選ばざるを得んじゃろう。だが、状況は以前とだいぶ変わったぞ」
「ぼっ……僕達、強くなりました。ザガンさんを守る、なんてことは、出来無いですけど。でもザガンさんが戦う時、自分の身を守れるくらいには、なれました」
「兄様、私達と一緒に行くことは……難しいでしょうか?」
そうか。リュカだけではなく、ノエルや友人達も、俺と共にいたいと望んでくれるのだな。
もちろん、一緒に行くと。返事をしようとしたが、ふと数時間前のリュカとの出来事が脳裏に浮かんできて、慌ててフードを被った。赤い顔を、彼女達に見られたくない。
だがそのせいか、兄様……と、哀しげな声が聞こえてくる。いや、同行するつもりなんだ。ただリュカの、あまりにも真剣な表情と甘すぎる告白のせいで、どうしても照れてしまうだけで。
そのリュカが、ふふっと嬉しそうに笑いながら、俺の腰を抱いてきた。
「大丈夫だよノエル。ちゃんと、一緒に行くことになったから」
「えっ。ほ、本当ですか?」
「本当本当。俺が頑張って説得したから。ね、ザガン」
その通りなので俯いたままでも頷けば、ノエルは喜んでくれた。皆からの安堵の気配もする。誤解を与えずに済んで良かった。
だがあれは説得というより、口説き落とされたように感じたぞ。墓穴を掘りたくないので、わざわざ訂正はしないけれど。
顔を上げられないままでいたら、抱き締められ、すりすりと頬を寄せられる。
「ああもう、ザガンってば照れちゃってて、可愛いなぁ」
「……どう説得されたのか、すごく気になるー」
「駄目よニナちゃん。馬に蹴られちゃうわ」
「アンタら、馬車の中でまでイチャつくんじゃないよ?」
くっ、穴があったら入りたい。
照れながらも朝食を食べ終えたあと、忘れ物がないか全員でチェックして、屋敷を出た。片付けは、貸してくれた家主のメイド達がするそうだ。
その家主が、外で数人の護衛と待っていた。王子の見送りか。相手は第10都市を守っている侯爵だと、ノエルがこっそり教えてくれる。
リュカが侯爵に鍵を返却すると、そのまま彼の用意してくれた箱馬車に乗り、外門に向かうことになった。家紋が付いている、豪華な馬車2台。侯爵から前の馬車へ促されたリュカは、王子らしいキリッとした態度でありながら俺の腰を引いて、しかもフードの上にキスしてきた。そして恭しく手を取られるまま、リュカと乗る。
数時間前に、俺達の関係にあれこれ言ってくる方がおかしい、という話はした。法律で許されているからと。しかし、わざわざ見せつける必要は無いのではないか? これでは俺が恥ずかしい。
だが考えてみれば、俺は意識が無いままリュカに運ばれ、この屋敷に来ているのだった。たぶん、抱きかかえられて。当然ながら、案内した侯爵には見られているだろう。……今すぐどこかに隠れたい。
ちなみに対面に乗ってきた侯爵は、フードで目元を隠している俺のことなど気にせず、笑顔でリュカに話しかけていた。恐るべし貴族。
3人の空間でひたすら気まずい思いをしつつ、約20分後、ようやく外門に到着した。普通に歩ける距離でありながら、それでも馬車を使うのが貴族らしい。
馬車から降りると、やはり数人待機しており、彼らから馬2頭を引き取った。
なるほど、預けていたのか。ゲームではどこからともなく現れては消える馬車だが、現実ではそうもいかない。都市にいる間も、きちんと馬を世話しなければならないと、今更ながら気付く。
幌馬車は、ノエルがマジックバッグから出した。よく見ると、布や荷台に小さく王家の紋章が付けられている。騎士達が馬に接続してくれて、準備完了。
御者席にはニナとベネットが乗り、俺はリュカに促されるまま、後方に向かった。ノエルにミランダ、カミラ、シンディと、どんどん乗っていく。
俺も乗りたいが、リュカが腰から手を離してくれない。幌馬車なので、先程のように手を添えられても困るぞ? と思っていたら、いきなり抱き上げられた。え、ちょ、まっ……。
驚いているうちに馬車に乗せられ、最後にリュカが乗る。
「では侯爵、世話になった。ニナ、出してくれ」
「了解! みんな、行っくよー!」
敬礼してくる侯爵達に見送られ、ゆっくり出発した。パカパカ揺られながら、都市を離れていく。……、…………。
「あの、兄様。大丈夫ですか?」
「あれ? ザガン、なんでそんなに落ち込んでるの?」
膝を抱えてフードを引っ張りつつ俯いていたら、見送りから馬車内に視線を移したらしいリュカの声が、頭上から聞こえてきた。すぐさま隣に座ってきて抱き締められるが、どうしても顔を上げられない。呆れたような苦笑や、溜息も聞こえてくる。
「リュカ、アンタねぇ。私らが普通に乗ってんのに、男のザガンだけ抱き上げられたら、どんな顔すりゃ良いかわからなくなって当然じゃないか」
「ははは、流れるように抱えておったのう。さすがはリュカじゃ」
うぐぐ、本当に恥ずかしい。
なんだか深夜からずっと、リュカにやられっぱなしな気がする。どうにか平静になりたい。ついでに反撃もしたいが、どう足掻いても俺にリュカのような行動は取れないので、諦めるしかないだろう。
「ごめんねザガン、気付かなくて。恥ずかしかったね。もう都市から離れたから大丈夫だよ。ザガンの綺麗な顔を、俺に見せてほしいな」
だから何故、そういうセリフを言うんだ。わざとか? わざと俺の羞恥を煽っているのか? ミランダもカミラもさらに呆れているぞ。ノエルがオロオロしているぞ。
「リュカ君。小さいテント、使う?」
「ああ、そうだね。お願いするよ」
うふふと微苦笑していたシンディが、動く気配。
数秒後、リュカの触手が全身に巻き付いてきて、膝を抱えた体勢のまま持ち上げられた。また数秒後には、ぽすりとリュカの腕の中に。
「ザガン。テントの中に入ったから、もう顔を上げて大丈夫だよ。気配遮断されてるの、わかるでしょ? 完全防音でもあるから、声も聞こえないよ」
確かに女性陣の気配がしなくなったので、恐る恐る顔を上げてみた。まさしくテントの中だ。だいぶ狭いが、今はこの狭さが落ち着く。
「ほっぺ赤いね。可愛い」
低い天井部を眺めていたら、ちゅっと頬にキスされた。そしていつものように、頭に頬を擦り寄せられる。リュカに包まれてしばらくすると、頬の火照りが治まってくる。
ようやく落ち着けたので、リュカを見つめた。
「リュカ。その……人前ではなるべく、抱き上げないでくれ。さすがに恥ずかしい」
注意すれば、リュカは少しだけ眉根を下げた。
「抱き締めるだけなら良いよね? それとキスは、許してくれると嬉しいな」
「……まぁ、それくらいなら、構わない」
ハグやキスなら、挨拶として認識されなくもないはずなので、了承する。するとリュカは、ホッと吐息を零した。
「ごめんねザガン。これからずっとザガンと一緒だと思ったら、すごく嬉しくて、舞い上がっちゃって。次からは、ちゃんと気を付ける」
わからなくもない。俺も、舞い上がってはいる。リュカと……ノエルや友人達と一緒に、旅することになった今に対して。皆でワイワイと出掛ける準備をして、こうして馬車に乗り、次の目的地へ向かう。それがどれほど心躍るか。
ずっと独りだった。闇属性ゆえ、周囲を拒絶しながら生きてきた。
だがリュカと出会った。黒髪とわかっていながら、何度も声をかけてくれた。共に冒険者ギルドの依頼をこなし、俺は当時そう認識していなかったが、時々デートもした。
身体を繋げるようになってからは、さらに一緒にいる時間が増えた。ノエルとも話すようになった。いつの間にか友人が出来ていた。
リュカと愛を交わし、ずっと傍にいる約束をして。妹や友人達にも望まれて、共にいる現在。
――俺はもう、独りではないのだと。自信を持って言える。
道中、モンスターと遭遇することはあっても、馬車が止まることはあまり無かった。さほど強くない相手は、御者席に座っているベネットが魔法を放って倒してしまう。
1撃では倒せそうにない場合は声をかけられるが、女性陣だけで対処していた。突出して強くなっているリュカが参戦すると、さらに差が開いてしまうからだそう。
当然、俺も馬車内でリュカとのんびりして……などいない。平原地帯だし並走するような馬車も見当たらなかったので、バイクに乗り換えている。何もせず馬車の中で座っていると、リュカが抱き締めて離さないのだ。ミランダからイチャつくなと言われたのに。
それに魔力が満タンのままだと、夜、リュカの魔力を吸収する時に感じすぎてしまう。なので、ある程度は魔力を消費しておきたい。……まぁ時々なら、満タンのまま抱かれても良いけれど。
「ザガン、君に触れられなくて寂しいよ。後ろに乗って良い?」
友人達が戦っている様子をバイクに跨がったまま眺めていたら、同じく馬車内から見守っていたリュカが、声をかけてきた。視線を移せば、彼は馬車から降りてくる。
「駄目かな? ザガンが近くにいるのに触れられないなんて、気が狂いそうなんだけど」
そんな簡単に狂われても困るのだが。俺がバイクに乗ってから、まだ1時間くらいしか経っていないぞ。依頼で面倒を見てきた犬達の方が、辛抱強いのではないか?
しかもすでに頭を抱き込まれ、触れられている。それでも乗ってこないあたり、くっ付きすぎている自覚はあるのだろう。
「……だいぶ、寒い季節になった」
「! そうだね、寒くなったよね。風邪引かないように、後ろから抱き締めてて良い?」
コクリと頷けば、リュカはすぐさま後ろに乗ってきて、背中から抱き締めてきた。安心する温もりに包まれ、ほぅと吐息が漏れる。力を抜いて寄りかかると、リュカは幸せそうに笑う。
「あ、お兄さん達またイチャイチャしてる」
「その……とても、素敵な光景だと、思います……」
「兄様が幸せそうで、私も幸せです!」
そうだな。こうして一緒にいられる今が、とてつもなく幸せだ。
夕方には馬車を停め、野宿の準備をした。6月は遠目から見ていただけだったが、これからは一緒に準備することになる。
リュカが俺達のテントを用意してくれているので、俺は周囲に魔導バリアを置いたあと、気になっていた馬に近付いてみた。ニナが世話をしている。
その様子を眺めていたら、彼女がこちらを振り向いてきた。
「お兄さんも、世話してみる?」
「……良いのか?」
「2頭いるから、片方してくれると助かるよ」
そんなわけで、ニナに教わりながらブラッシングしたり、いろいろ説明を聞きながら蹄などのケアを見学したり、準備を終えたリュカと一緒に、馬達の食事する光景を眺めたりした。馬、可愛いな。
「リュカは、馬に乗ったことあるか?」
「あるよ。貴族はみんな、幼少期から乗馬を習うからね。ザガンも乗ってみたい?」
頷く。すると明日の早朝に、少しだけ乗せてもらえることになった。
皆で焚火を囲んで、賑やかな夕食を終えたあとは、そのままのんびり過ごした。リュカ、ノエル、ミランダ、ニナと話しているうちに、趣味の話題になり、彼女達の作品を見せてもらう。そしてそれぞれの作品について語り合っているうちに、ふと疑問が浮かんだ。
そういえば、リュカに趣味はあるのだろうか? ゲームには設定されていなかったが、リュカは21年という年月を生きている。なので何かしらあるかもしれない。それこそ、貴族の嗜みらしい乗馬とか。
しかしリュカと出会ってから9ヶ月経つが、趣味の話を聞いたことが無い。それにノエルも言っていた。『リュカは、生きることに興味が無いようだった』と。
じっと見上げていたら、リュカが首を傾げてきた。
「ザガン、どうしたの?」
「……リュカの趣味は、なんだろうかと。その、王子としての生活が大変で、趣味を持てなかったかもしれないが」
「そうだね。大変ではないけど、いろんな分野を学んできたからこそ、特別に何かが好きということにはならなかったかな。あと製作系は、才能無いよ」
「兄様。リュカは勉強やマナーはもちろん、乗馬もダンスも音楽も、周囲から称賛されるほどですよ」
なるほど。趣味と呼べるほど好きではないが、どれも腕前は素晴らしいと。すごいな。尊敬する。
「あくまでも王族として学んだだけで、その道を極めている人達には敵わないよ。それに今は、ちゃんと趣味があるからね? ザガンの瞳や表情を、観察することなんだけど。んー……ちょっと興奮気味に俺を見つめてくれているから、すごいと思っているのかな? ありがとう、ザガン」
ちゅっと頬にキスされた。合っている、確かに合っているが、その趣味はどうなんだ。もっと周囲に言えるようなものに、変えた方が良いんじゃないか?
ちなみに俺達が話している間、ベネットは食器を洗いつつ料理をしており、カミラは何を作っているか不明だが、ずっと錬金していた。シンディはやはり読書である。
翌朝には約束通り、乗馬体験をした。リュカに後ろから支えられて乗り、もう1頭にはノエルとニナが乗って、一緒に周辺をゆっくり歩く。前世含めて初めての乗馬だったが、とても楽しい。
「ふふ、楽しいねザガン」
リュカは後ろにいるし、前を向いているので表情は見られていない、はず。それでも俺の気持ちがわかるのは、昨夜出されたリュカの精液が、まだ胎内に溜まっているからだ。魔力から感情が伝わっているから。
リュカの魔力でぽかぽかしている下腹部に手を置かれ、時々愛おしげに撫でられる。そのあたたかさに感じて吐息を漏らすと、フードの上からキスされた。
順調に進み、11月5日早朝。眠っているリュカを起こさないようにテントから出て、周囲を見渡す。太陽が昇り始めており、遠くには小さく大都市の姿が見えていた。予定通り、昼過ぎには第11都市に着きそうだ。
少しずつ明るくなっていく空の下、遠方にある大都市を、じっと見つめる。
この数日間、とても楽しかった。リュカとバイクに乗るのも、馬車で揺られながら友人達と会話するのも。野宿の準備を分担して行い、皆で焚火を囲むのも。
リュカばかりバイクの後ろに乗るのはズルいとノエルが抗議したので、1回は彼女を乗せて走行した。俺の背中で、とても嬉しそうに笑っていた妹。
リュカはリュカで運転したがったので譲ってみれば、すぐに倒れそうになり、慌てて支えなければならなかった。格好悪いとヘコむ様子は、結構可愛かった。
常にバイクに乗っていると魔力が足りなくなるが、カミラがくれた特製MPポーションを飲んでみたら、通常の倍以上も回復して驚いたな。馬車に揺られている時間もあったが、カードゲームは、シンディがあまりにも強すぎると判明。
休憩時には、ニナに教わりながら馬の世話を。毎晩ミランダに誘われるまま1杯は酒を飲み交わし、時折ベネットがつまみを持ってきてくれるので、彼女にも酌をすれば照れながらも口を付けていた。
リュカはずっと傍にいて、俺達を見守っていた。そして夜には、テントの中で1日を振り返りながら、俺を愛してくれた。
本当に楽しかった。あまりにも楽しくて、ずっと手放したくはない、と。そう願ってしまうほどに。
だが2ヶ月後。王都に戻り、リュミエールを破壊すれば――この旅は、終わる。
「……傍にいる為に、しなければならない努力、か」
リュカは地位も権力も全てを使い、俺を守ると言っていた。だからずっと、傍にいてくれと。
あの時は流れのままに頷いたが、よくよく思い返してみると、次の都市へ共に行くかどうかの話から、将来の話に変わっていた気がする。一生大事にする、とまで言われたから。
俺は今まで、リュカが王子身分を捨てて、冒険者になるのが最良だと考えていた。そうでなければ、共にいることは出来無いと。しかしリュカの未来図では、俺はリュカと2人で、王都に住んでいるらしい。『ずっと傍にいてもらえるよう頑張る』とか、『全てを懸けて守っていく』とは、そういうことだろう。
そんなリュカの傍にいる為に、俺のしなければいけない努力とは何か。リュカを守る為に、俺に出来ることとは。
「ザガン? ああ良かった、どこかに行っちゃったのかと思って、すごく焦った」
テントから出てきたリュカが、出入り口に佇んでいた俺を抱き締めてきた。背中から、ぎゅっと。よほど慌てていたのか、ズボンを穿いているだけで、上半身は裸のままである。そのような姿で出てきては、風邪を引くぞ。
「通信機があるだろう。離れていても、連絡すれば良い」
「そうだった。焦りすぎて、忘れてたよ」
いつものように頭に頬を寄せつつ、大きな掌で下腹部を覆ってくるリュカ。そしてすぐに、顔を上げる。
「……ザガン、どうしたの? ……何を、考えて」
その問いに、俺はリュカへと視線を向けた。
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