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本編
十九歳⑬
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ピオの高熱は三日経っても下がらず、意識も朦朧としたままで、目が離せない状況が続いた。
私は祈るような気持ちでピオに付き添い、エレオラ達と協力しながら、病魔と戦い続ける彼の為に出来る限りの手を尽くした。
四日目の夜になるとようやくそんな状況に変化が訪れ、ピオの熱は緩やかに下がり始めた。呼吸も落ち着き、全身に広がっていた皮疹も化膿に至ることなく薄らぎ始め、その変化に私達は顔を見合わせて喜び合った。
良かった……どうやら峠は越えたみたいね。
私は大きく胸を撫で下ろし、まだ幼さの残るピオの顔を見つめた。意識はまだハッキリとしないけれど、この分なら近日中に回復することだろう。
本当に良かった……フラムアーク達にも早く知らせてあげなくちゃ。とても心配していたものね。
深夜の付き添いをエレオラ達に任せ、仮眠を取る為に村長の家を出た私は冬の外気に身を竦めながら、ふと見下ろした地上に一人佇んでいるスレンツェの姿を見つけた。
「スレンツェ」
白い息を吐きながら石造りの長い階段を下り声をかけると、薄暗い月明りの下で私を振り返った彼は、少しだけ表情を取り繕った。
「ユーファ。……これから仮眠か?」
「ええ。後はエレオラ達にお願いしてきたわ。……こんな時間にこんなところで、どうかしたの? 何か考えごと?」
「……。まあ、そんなところだ」
スレンツェは曖昧に頷いた。深く追求するつもりはなかったので、私はそう、とだけ言って話題を変えた。
「それより聞いて、ピオがどうやら峠を越えたみたいなの! まだ油断は禁物だけど、きっともう大丈夫。近いうちに目を覚ますんじゃないかしら」
「―――そうか。それは何よりだ……」
スレンツェはひとつ息をついて、心から安堵した様子を見せた。
「……よく頑張ったな」
「ええ、本当によく頑張ったわ。あんなことになってしまって、精神的にもかなり弱っていたからベリオラの発症に耐えられるか心配だったけど、よく持ちこたえてくれた。この分ならきっとあと少しで元気になるわ」
「そうだな。……ピオはもちろんだが、お前もよく頑張った」
「えっ?」
私?
「ありがとう……でも私だけの力じゃないわ、みんなで協力し合ったから―――」
「それはもちろんだが、そういうことじゃない。……色々きついことを言われていただろう。だが、それをおくびにも出さず献身的に手を尽くした。だからこそピオは踏ん張れたのだと思う。そういう意味での頑張った、だ」
「え……聞こえてたの……!?」
私は驚いた。ピオが倒れた後、最初にその場に駆け付けて彼を運んでくれたのはスレンツェだった。大きな声がしたから何事かと思って来た、としか言われていなかったから、その内容を彼が把握しているとは今の今まで思っていなかった。
そうか……スレンツェは知っていたんだ―――。
そうと分かった瞬間、そんなつもりはなかったのに、これまで張り詰めていた気持ちが緩んでしまいそうになるのを感じて、私はあせった。ずん、と目の奥が熱くなってきて、それをごまかすように口を開く。
「ピオの言葉は確かにきつかったけど、それは彼の言い分に一理あると私自身が感じたから……。正直、ハッとさせられたの。今まで自分の側からしか見ていなかった世界を別の視点から突き付けられて、これまで認識していた世界が一瞬で色を変えた気がした……。
世界的に人種差別があることは、知識として知っていたの。ただの知識として……今も世界のどこかで起こっていることとして……。どこかの問題ではなく自分の身近で実際に起こっていることなのに、私にはその意識が欠落してしまっていたんだって思い知らされた。この世界で日常的に起こっている理不尽な現実が、私の中ではこれまでまるで現実味を伴っていなかったんだって―――。これじゃ、何不自由ない鳥籠の中で安穏と皇帝に飼われていると非難されても反論出来ないわ……! それが、情けなくて……ピオに指摘されるまでそんなことにも気付いていなかった自分が、ひどく間抜けで―――」
ピオよりずうっと年上なのに―――ただ長く生きてきただけで、私の中身はこんなにもスカスカだ。
種の保存という名目で皇帝の軟禁下に置かれている兎耳族を、生活の保障と引き換えに自由を奪われた哀れな種族だと思ってきた。
その状況を贔屓だと羨んでいる人々がいること、非難の眼差しを向け糾弾している人々がいることなど、想像もしていなかった。穴熊族のように謂れのない差別を受け、理不尽さを抱えながら生きている人達の不条理な日常を、現実を知らなかった。
これ以上言葉にすると自分の情けなさに涙がこぼれてしまいそうで、私はきつく唇を結んだ。そんな私を黙って見ていたスレンツェの口から語られたのは、意外な告白だった。
「ピオの言葉にハッとさせられたのは……オレも同様だ」
「え……?」
涙を堪えて見上げた彼の精悍な顔には、強い自責の念が滲んでいた。
「さっきお前に声をかけられるまで考えていたのは、実はそのことだ。バリケードを通過した後の馬車内でのやり取り―――あの夜、ピオからお前に向けて放たれた言葉の数々……聞いていて、全てが自分に跳ね返ってくるようだった―――胸に深く突き刺さって、あれからずっと、抜けずにいる。頭の中は自問自答の繰り返しだ。
この地で、アズールで綿々と続いてきた謂れのない差別……。オレは……かつてこの地で王族として暮らしながら、穴熊族のそんな実情を全く知らずにいた。いや……正しくは、知ろうとしなかった。その状況を改善出来たかもしれない立場にいながら、だ」
切れ長の双眸に苦い光を揺らし、スレンツェは後悔の念を口にする。
「お前同様に、知識としては知っていた。この世には人種差別があるということ……アズールでは昔から穴熊族がその憂き目にあっていること……。だが、それが当たり前という風潮の中で育ったオレは、それを『異常』だとは思わなかった。『そういうもの』なのだと認識したまま捨て置き、それについて深く考えることなどしなかった。
これまでそうであったのだから、そのままで国が成り立ってきたのだから、特に問題ないことだと気にも留めていなかった。無意識下で差別していたんだ。
何もかも失って、どうしてやることも出来ない立場になって……初めてその現場に直面して、ようやくアズールが抱える暗い歪みの深さに気が付いた……救いようのない愚かさだ」
色が変わるほど両の拳を握りしめて、スレンツェは自身をそう断罪した。
「オレはこれまで一方的に帝国を憎むだけで、アズールには何ら非がないと―――父の治世に間違っているところなどないと思ってきたが、それは違っていたのかもしれない。オレの知らないところでくすぶっていた火種は、おそらく他にもあったんだろう。……水面下にあった数々の要因、そこから生じた様々な軋轢が重なって、結果、アズール王国は滅亡への道をたどることになったのかもしれない……。……真相は定かでないが、確かなのは……オレの目が節穴だったということだ。オレは、きちんと国を見ていなかった。見ていたつもりで、何も見えていなかった―――」
スレンツェ―――。
「これまで私達は、私達の世界しか―――自分達の中の小さな世界しか、見えていなかったのね」
私はうつむく彼を見つめて、ほろ苦く笑んだ。
知らない―――それは、何て愚かな響きだろう。
私達のように知り得る立場にいながら、真の意味でそれを知らずに―――知ろうとすらせずに過ごしている者は、この世界にいったいどれほどいるのだろう?
世界がそれを共有出来ていれば、今、世界に溢れる数々の悲しい物語の結末は、変わっていた部分もあったのだろうか?
考えても詮なきことかもしれない。
過去は、どんなに変えたくとも変えられないのだから―――そして、それを嘆いているばかりでは何も立ち行かないのが現実なのだ。
それを、私達は過去の辛い経験から学んでいる。
ならば前を向くしかないのだと、現実を受け止め立ち上がるしかないのだと知っている。堂々巡りに陥りそうになる思考の隅で、分かっている。
未来は、いかようにも変えていけるはずなのだと。私達の意識次第で、これからどんなふうにも変えていけるはずなのだと。
たくさん間違って、傷付いて、迷いながら、苦しみながら、時に回り道をしながら―――でもきっと、それは無駄にはならないはずだと信じたい。大事なのはそういった経験を布石にして、この先、より後悔しない為の道を模索していくことなのだと、そう信じたい。
「ここから変わっていけばいいのよ、私もあなたも。そう割り切って進むしかないんだわ、きっと。だって、どう足掻いても過去には戻れないんだから。後悔に囚われて身動き出来なくなるより、反省して心機一転、前に進んだ方がずっと建設的よ」
私は半分自分に言い聞かせながら、似たような過去を持ち、今また深い後悔に囚われている青年に訴えた。
じっと私の声に耳を傾けていたスレンツェは、何かを噛みしめるように一度瞑目した。次に瞼を開けた時、彼の目にはいつもの強い光が戻ってきていた。
「……そうだな。確かにお前の言うとおりだ……」
ゆるゆるとスレンツェが息を吐き出した時だった。
「―――オレも混ぜてもらえるか?」
聞き覚えのある声がして、振り返った私達の前に暗がりからフラムアークが姿を見せた。
私は祈るような気持ちでピオに付き添い、エレオラ達と協力しながら、病魔と戦い続ける彼の為に出来る限りの手を尽くした。
四日目の夜になるとようやくそんな状況に変化が訪れ、ピオの熱は緩やかに下がり始めた。呼吸も落ち着き、全身に広がっていた皮疹も化膿に至ることなく薄らぎ始め、その変化に私達は顔を見合わせて喜び合った。
良かった……どうやら峠は越えたみたいね。
私は大きく胸を撫で下ろし、まだ幼さの残るピオの顔を見つめた。意識はまだハッキリとしないけれど、この分なら近日中に回復することだろう。
本当に良かった……フラムアーク達にも早く知らせてあげなくちゃ。とても心配していたものね。
深夜の付き添いをエレオラ達に任せ、仮眠を取る為に村長の家を出た私は冬の外気に身を竦めながら、ふと見下ろした地上に一人佇んでいるスレンツェの姿を見つけた。
「スレンツェ」
白い息を吐きながら石造りの長い階段を下り声をかけると、薄暗い月明りの下で私を振り返った彼は、少しだけ表情を取り繕った。
「ユーファ。……これから仮眠か?」
「ええ。後はエレオラ達にお願いしてきたわ。……こんな時間にこんなところで、どうかしたの? 何か考えごと?」
「……。まあ、そんなところだ」
スレンツェは曖昧に頷いた。深く追求するつもりはなかったので、私はそう、とだけ言って話題を変えた。
「それより聞いて、ピオがどうやら峠を越えたみたいなの! まだ油断は禁物だけど、きっともう大丈夫。近いうちに目を覚ますんじゃないかしら」
「―――そうか。それは何よりだ……」
スレンツェはひとつ息をついて、心から安堵した様子を見せた。
「……よく頑張ったな」
「ええ、本当によく頑張ったわ。あんなことになってしまって、精神的にもかなり弱っていたからベリオラの発症に耐えられるか心配だったけど、よく持ちこたえてくれた。この分ならきっとあと少しで元気になるわ」
「そうだな。……ピオはもちろんだが、お前もよく頑張った」
「えっ?」
私?
「ありがとう……でも私だけの力じゃないわ、みんなで協力し合ったから―――」
「それはもちろんだが、そういうことじゃない。……色々きついことを言われていただろう。だが、それをおくびにも出さず献身的に手を尽くした。だからこそピオは踏ん張れたのだと思う。そういう意味での頑張った、だ」
「え……聞こえてたの……!?」
私は驚いた。ピオが倒れた後、最初にその場に駆け付けて彼を運んでくれたのはスレンツェだった。大きな声がしたから何事かと思って来た、としか言われていなかったから、その内容を彼が把握しているとは今の今まで思っていなかった。
そうか……スレンツェは知っていたんだ―――。
そうと分かった瞬間、そんなつもりはなかったのに、これまで張り詰めていた気持ちが緩んでしまいそうになるのを感じて、私はあせった。ずん、と目の奥が熱くなってきて、それをごまかすように口を開く。
「ピオの言葉は確かにきつかったけど、それは彼の言い分に一理あると私自身が感じたから……。正直、ハッとさせられたの。今まで自分の側からしか見ていなかった世界を別の視点から突き付けられて、これまで認識していた世界が一瞬で色を変えた気がした……。
世界的に人種差別があることは、知識として知っていたの。ただの知識として……今も世界のどこかで起こっていることとして……。どこかの問題ではなく自分の身近で実際に起こっていることなのに、私にはその意識が欠落してしまっていたんだって思い知らされた。この世界で日常的に起こっている理不尽な現実が、私の中ではこれまでまるで現実味を伴っていなかったんだって―――。これじゃ、何不自由ない鳥籠の中で安穏と皇帝に飼われていると非難されても反論出来ないわ……! それが、情けなくて……ピオに指摘されるまでそんなことにも気付いていなかった自分が、ひどく間抜けで―――」
ピオよりずうっと年上なのに―――ただ長く生きてきただけで、私の中身はこんなにもスカスカだ。
種の保存という名目で皇帝の軟禁下に置かれている兎耳族を、生活の保障と引き換えに自由を奪われた哀れな種族だと思ってきた。
その状況を贔屓だと羨んでいる人々がいること、非難の眼差しを向け糾弾している人々がいることなど、想像もしていなかった。穴熊族のように謂れのない差別を受け、理不尽さを抱えながら生きている人達の不条理な日常を、現実を知らなかった。
これ以上言葉にすると自分の情けなさに涙がこぼれてしまいそうで、私はきつく唇を結んだ。そんな私を黙って見ていたスレンツェの口から語られたのは、意外な告白だった。
「ピオの言葉にハッとさせられたのは……オレも同様だ」
「え……?」
涙を堪えて見上げた彼の精悍な顔には、強い自責の念が滲んでいた。
「さっきお前に声をかけられるまで考えていたのは、実はそのことだ。バリケードを通過した後の馬車内でのやり取り―――あの夜、ピオからお前に向けて放たれた言葉の数々……聞いていて、全てが自分に跳ね返ってくるようだった―――胸に深く突き刺さって、あれからずっと、抜けずにいる。頭の中は自問自答の繰り返しだ。
この地で、アズールで綿々と続いてきた謂れのない差別……。オレは……かつてこの地で王族として暮らしながら、穴熊族のそんな実情を全く知らずにいた。いや……正しくは、知ろうとしなかった。その状況を改善出来たかもしれない立場にいながら、だ」
切れ長の双眸に苦い光を揺らし、スレンツェは後悔の念を口にする。
「お前同様に、知識としては知っていた。この世には人種差別があるということ……アズールでは昔から穴熊族がその憂き目にあっていること……。だが、それが当たり前という風潮の中で育ったオレは、それを『異常』だとは思わなかった。『そういうもの』なのだと認識したまま捨て置き、それについて深く考えることなどしなかった。
これまでそうであったのだから、そのままで国が成り立ってきたのだから、特に問題ないことだと気にも留めていなかった。無意識下で差別していたんだ。
何もかも失って、どうしてやることも出来ない立場になって……初めてその現場に直面して、ようやくアズールが抱える暗い歪みの深さに気が付いた……救いようのない愚かさだ」
色が変わるほど両の拳を握りしめて、スレンツェは自身をそう断罪した。
「オレはこれまで一方的に帝国を憎むだけで、アズールには何ら非がないと―――父の治世に間違っているところなどないと思ってきたが、それは違っていたのかもしれない。オレの知らないところでくすぶっていた火種は、おそらく他にもあったんだろう。……水面下にあった数々の要因、そこから生じた様々な軋轢が重なって、結果、アズール王国は滅亡への道をたどることになったのかもしれない……。……真相は定かでないが、確かなのは……オレの目が節穴だったということだ。オレは、きちんと国を見ていなかった。見ていたつもりで、何も見えていなかった―――」
スレンツェ―――。
「これまで私達は、私達の世界しか―――自分達の中の小さな世界しか、見えていなかったのね」
私はうつむく彼を見つめて、ほろ苦く笑んだ。
知らない―――それは、何て愚かな響きだろう。
私達のように知り得る立場にいながら、真の意味でそれを知らずに―――知ろうとすらせずに過ごしている者は、この世界にいったいどれほどいるのだろう?
世界がそれを共有出来ていれば、今、世界に溢れる数々の悲しい物語の結末は、変わっていた部分もあったのだろうか?
考えても詮なきことかもしれない。
過去は、どんなに変えたくとも変えられないのだから―――そして、それを嘆いているばかりでは何も立ち行かないのが現実なのだ。
それを、私達は過去の辛い経験から学んでいる。
ならば前を向くしかないのだと、現実を受け止め立ち上がるしかないのだと知っている。堂々巡りに陥りそうになる思考の隅で、分かっている。
未来は、いかようにも変えていけるはずなのだと。私達の意識次第で、これからどんなふうにも変えていけるはずなのだと。
たくさん間違って、傷付いて、迷いながら、苦しみながら、時に回り道をしながら―――でもきっと、それは無駄にはならないはずだと信じたい。大事なのはそういった経験を布石にして、この先、より後悔しない為の道を模索していくことなのだと、そう信じたい。
「ここから変わっていけばいいのよ、私もあなたも。そう割り切って進むしかないんだわ、きっと。だって、どう足掻いても過去には戻れないんだから。後悔に囚われて身動き出来なくなるより、反省して心機一転、前に進んだ方がずっと建設的よ」
私は半分自分に言い聞かせながら、似たような過去を持ち、今また深い後悔に囚われている青年に訴えた。
じっと私の声に耳を傾けていたスレンツェは、何かを噛みしめるように一度瞑目した。次に瞼を開けた時、彼の目にはいつもの強い光が戻ってきていた。
「……そうだな。確かにお前の言うとおりだ……」
ゆるゆるとスレンツェが息を吐き出した時だった。
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