病弱な第四皇子は屈強な皇帝となって、兎耳宮廷薬師に求愛する

藤原 秋

文字の大きさ
上 下
7 / 128
本編

十六歳③

しおりを挟む
 広大な宮廷の一角に、皇帝によって保護された兎耳族達が暮らす保護宮―――通称兎宮と呼ばれる三階建ての集合住居群がある。

 そこで暮らしている兎耳族は、現在二百名ほどだ。

 家族は広めの一室を与えられ、独身者は近い年齢の同性と相部屋で一室を与えられている。

 第四皇子付きの宮廷薬師を務める私は普段あまりこちらへ帰ってくることはなかったけれど、フラムアーク達が領地視察へ出向いている今、暇になったこともあって、久々にこちらの自分の部屋へと戻ってきていた。

「部屋をほとんどあたしが占有しちゃってて、ゴメンねぇ~。でも、ほら、ちゃんと掃除はしているから許して」

 てへっ、と愛嬌を振りまきながら私を出迎えたのは同室のレムリアだ。私と同じ雪色の髪を顎の辺りでふんわりとそろえて、人懐っこい大きな瞳はトルマリン色。

 確かに見渡す室内は彼女の私物で溢れていて、私のスペースは自分のベッドの上くらいしかない。

「まあいいけど……掃除をしてもらえて私は助かっているし、普段はどうせ調剤室に入り浸っていてこっちにはあまり帰って来ないから」

 調剤室には仮眠用のベッドもあるし、近くに宮廷従事者達が使える入浴施設も洗濯場も食事の提供場所もあるから、あちらで生活の用は足りているのだ。

「ユーファは兎耳族の誇る優秀な薬師だものね。第四皇子付きの宮廷薬師として抜擢された時は驚いたけど、病弱だった皇子様が長い視察に行けるくらい丈夫になったんだから、さすがだよ~!」
「本当に優秀な薬師だったのは私の母よ。私はその光を受け継いだだけ」
「それでも皇子様が元気になったのはユーファのおかげじゃん! 謙遜することないよ~! ねえねえ、それでどうなの? 最近の話、色々聞かせてよ」

 レムリアは久し振りに顔を見せた私に目を輝かせて、兎耳をぴるぴるさせながら、今回の領地視察にまつわる話を根掘り葉掘り聞いてくる。

「そっかあ、お付きのスレンツェって人は一緒に行けたんだね。外に出れたんだ、いいなぁ。うらやましい」
「本当に……うらやましかったわ。許されるなら、私も一緒に行きたかった」
「だよねぇ。……ねえ、それってどっちの意味で?」
「どっちの意味って?」

 質問の意図を計りかねてレムリアを見やると、彼女はニヤニヤしながら言った。

「単純に宮廷の外へ出たかったのか、それとも彼らのどっちかと離れたくなかったのかって聞いてるの」
「何、それ?」
「も~ぉ鈍いなぁ! 宮廷ロマンスは生まれていないのかっていう話を聞いているのよ~!」
「そういうことなら生まれてないわ」
「即答かよ!」
「どうしてそんなツッコミを受けないといけないのよ……」
「そういう話にあたしが飢えているからよ~!」
「知らないわよ……」

 レムリアは恋愛脳で、恋に生きて恋に死にたいらしい。いつか運命の人と大恋愛するのだと夢見ていて、いつも恋愛の種を探している。

「だってさー、毎日皇族と元王族の若い男二人と接していてさ、何かときめくような出来事とかないのー? 遠くからチラッとしか見たことないけど、スレンツェって人結構カッコ良くなかった? 皇子様も可愛い顔していた気がするし」

 まあ客観的に見て、スレンツェもフラムアークもタイプの違う整った顔をしているとは思う。

「二人とも年下よ? フラムアーク様にいたっては十六歳だし、そんなこと考えること自体が犯罪レベル」
「十六なんてむしろ丁度良くない? 今はアレだけどさー、うちらの年齢で考えたら、この先同じくらいのタイミングで年取って行けるじゃん」

 兎耳族は人間と比べて若い時期が長いだけで、成人体への成長速度と老化が始まってからの減退速度はほぼ一緒なのだ。

「レムリアは絶対にフラムアーク様に近付かないで」
「あっ、ユーファがママンの顔になった!」

 五歳の時から見ているのよ、そりゃあ半分育ての親みたいな心境よ。

「だいたい兎耳族わたしたちは同族間での婚姻しか認められていないんだから、人間相手に色恋の話をしたってしょうがないじゃない」
「それは……そうなんだけどさー、でもさ、同族の若い男って言っても数が少ないじゃん。その中から相手を選ぶって、難しいよね。やっぱりさ、好みってあるじゃん。合う合わないってあるじゃん。心があるんだもん、好きになる時は種族云々関係なくそうなっちゃうじゃん……」

 ……あら?

「レムリア。もしかして……?」

 押し黙ったレムリアの顔を覗き込むと、頬を染めた彼女はふてくされた表情で、きまりが悪そうに言った。

「同じ職場の人で……人間なんだけど、気さくで分け隔てなくて、いいなあって思う人が出来て……」
「その話、聞かせて?」
「……聞きたい? 先のない人間との色恋だけど」
「ごめん、傷付けるような言い方して。考えなしな発言だったわ。あなたの言う通り、恋愛感情には人種の垣根がないってこと、本当は私だって分かってるのよ」

 ただ、そうやって自分を律していないと少し怖いだけ―――。

 それから機嫌を直して想い人の話をしてくれたレムリアは、とても幸福そうで満たされた、綺麗な、恋をする女の子の顔をしていた。

 きらきら瞳が輝いて、ふわふわ弾む心が伝わってくる。さらさら空気に溶けていく砂糖菓子のような甘い声は、相手への溢れる好意と希望を紡いで、私の胸に波紋を描き、何とも言えない予感の琴線を揺らしていった―――。







 スレンツェからの手紙は、二回来た。

 几帳面な字面で綴られた書面にはフラムアークの体調には変わりがないこと、視察は概ね順調で視察団内の雰囲気も良く、フラムアークは世界の広さに目を輝かせながら、毎日様々なことを学び吸収している様子が記されていた。

 領主の中には病弱だったフラムアークを深窓の皇子と揶揄し、侮ってかかる人物もいたようだけれど、フラムアークは柔かな、しかし毅然とした態度で立ち回り、その地の視察を終える頃には、大抵の領主が彼を見る目を変えていたそうだ。

 書面からフラムアークが頑張っている様子が伝わってきて、私は誇らしい気持ちと同時に安堵する気持ちになったけれど、スレンツェからの手紙はフラムアークのことばかりで、彼自身に関する事柄が何も記されていなかった。

 バカね、私はフラムアークのことはもちろんだけど、あなたのことも含めて知りたいのに―――。

 二度目の手紙はスレンツェの故郷であるかつてのアズール王国、現在は帝国領アズールとなった地に足を踏み入れる直前で出されていて、そこから先の手紙は私の元へは届いていなかった。

 三通目は、もしかしたら書かれていないのかもしれない。あるいは書かれているけれど、まだ届いていないのかもしれない。手紙は届くまでに時間がかかるし、もしかしたらスレンツェの中で様々なことがあって、手紙を書けるような状況になかったのかもしれない。

 様々な憶測がぐるぐると頭の中を渦巻いたけれど、どうすることも出来なくて、今の私にはただ彼らを信じて待つこと、それしか出来ないのだと、自分にそう言い聞かせて、気持ちに折り合いをつけるしかなかった。







 その足音を感知した時、私の兎耳はピン、とそばだった。

 帰ってきた―――!

 椅子から立ち上がって調剤室のドアを見つめる私の前で勢いよくドアが開き、息を切らせたフラムアークが顔を覗かせる。

「ただいま! ユーファ」

 ふた月振りに見る彼の顔は日に焼けて、また少し大人びたように思えた。

「フラムアーク様……! お帰りなさいませ、お務めご苦労様でした」

 駆け寄って飛びつきたくなる衝動をこらえ、一礼して笑顔で迎える私に、大股で歩み寄ったフラムアークが腕を広げてぎゅっと抱きついてくる。彼の身体からは、冬が近づく外界の匂いがした。

「あー、本物のユーファだ……! やっと会えた! 帰着予定が三日遅れて、もうユーファが足りなくて死ぬかと思った……!」

 長距離の移動を伴う行程は天候や予想外のトラブルなどにより、どうしても遅れが生じやすい。三日程度であればつつがなく済んだと言えるだろう。

 頭ではそう分かっていても、この三日間は私も非常に気を揉んだ。彼らがいつ帰ってくるのかと落ち着かなくて、何度も城門の方を覗いたり、視察団の到着を今か今かと待ちかねていた。

「大げさですね」

 笑ってハグを返すわたしの側頭部に頬を押し付けるようにして、フラムアークは首を振る。

「大げさじゃない。オレにとってユーファは潤いなんだ。今回離れて、それがよく分かった。視察団のメンバーは男ばっかりだし、どこもかしこも色がなくて、まるで砂地にいるみたいだった」
「道中は確かにそうかもしれませんけれど、それぞれの領地では目の保養になる女性もたくさんいたでしょうに」
「ああ、うん、各地の城で催された歓迎の宴には確かに色とりどりの鮮やかな華が咲いていたな。けれど、見るだけで心安らぐような、こんな花は咲いていなかった」

 身体を離して私を正面から見やったフラムアークは、そう言って私の腰の辺りまである雪色の髪を柔らかく撫でた。

「ユーファは特別。特別なんだ」

 橙味を帯びたインペリアルトパーズの瞳を細め、あどけなさと男らしさが同居したドキリとするような表情を向けられて、不覚にも頬が熱くなった。

 この子は……久し振りに会ったと思ったら、何て顔をして、何てことを言うんだろう。

「こ……光栄です、そこまで言っていただけて」

 私は思わず視線を逸らして、別の話題を探した。

「いかがでした、宮廷から遠く離れた各地を視察された感想は」
「うん。それについてはまた後でゆっくり話そうと思うけど、それよりも―――」

 言いかけたフラムアークは、何かを忘れたことに気が付いたようだった。

 しまった、という素振りを見せる彼に救いの手を差し伸べたのは、ドアを開けて姿を見せたスレンツェだった。

「おい、忘れ物だ」

 フラムアークに差し出した彼の手には、袋がひとつ握られている。それを見たフラムアークの顔が輝いた。

「スレンツェ! 助かった、ありがとう」
「ユーファに会いたいからって、気が急き過ぎだ」

 スレンツェ……良かった、元気そう。見た感じは出立前とそう変わらないように思える。

 彼の状況を案じていた私は心からホッとして声をかけた。

「お帰りなさい、スレンツェ。あなたもご苦労様だったわね。二人とも無事で何より……本当に良かったわ」
「ああ。お前も留守番ご苦労だったな」

 言葉少なに、けれど精悍な頬を緩めてこちらを見やった彼の黒い瞳は穏やかだった。

「ユーファ、これ、スレンツェにも手伝ってもらったんだけど……領地視察のお土産だ。喜んでもらえると嬉しいんだけど……」

 そう言ってスレンツェから受け取った袋を、フラムアークが私へと差し出す。

 手伝ってもらった……? いったい何かしら。私がスレンツェにお願いしたものとは違うの……?

 不思議に思いながら覗いた袋の中身は―――鉢植えだった。

「え―――、これ―――」

 それを目にした私は絶句して、サファイアブルーの瞳をいっぱいに見開いた。

 淡い紫色の小さな花が穂状についた、見覚えのある可憐な花。

 袋を開けた瞬間広がった香りと共に脳裏に甦る、故郷の風景。鮮やかに咲き誇ったその花々と、緑眩しい肥沃ひよくな大地に広がっていた兎耳族の町―――今は亡き懐かしい思い出達が一斉に胸に込み上げてきて、鼻の奥がツン、と熱くなる。

「ラリビアの……花……?」
「ユーファの故郷があった地方を通った時、通り沿いにたくさん咲いていたんだ。持ち帰ってユーファにも見せたいと思ったんだけど、こっちの土では育たないと思って……スレンツェにも手伝ってもらいながら、根を傷付けないよう土ごと掘り出して、鉢植えにしたんだ」
「ご自身で……掘り出されたんですか?」
「うん。スコップを使ったことがなかったから手間取ったし、思った以上に繊細な作業で大変だった。ね?」

 フラムアークに同意を求められたスレンツェが、深々と溜め息をつく。

「オレも園芸関係には縁がなかったからな……視察団の中で比較的そういうのに詳しい奴と、たまたま通りがかった地元の農業関係者にアドバイスされながら、何とか手探りでやった感じだな」
「男数人で花を囲んで、周りから見たら異様な光景だったね、きっと」
「まったくだ。骨が折れた」

 苦笑するフラムアークと、顔を見合わせて頷くスレンツェ。

 大帝国の第四皇子と、その側用人でかつては王子という地位にあった人が、道端で何をやっているのよ。

 その光景を想像して可笑おかしくなると同時に、二人が自分の為に費やしてくれた労力と心遣いを感じて、私の涙腺は壊れてしまった。

「……っ、ふ……嬉しい……ありがとうございます……」

 フラムアークは覚えてくれていたのだ。

 いつだったか書庫で私がラリビアの花の話をしたことを。切り花よりも、生花を見る方が好きだということを。いつかもう一度、ラリビアの花をこの目で見たいと言っていたことを―――。

 この花を自分の目でもう一度見ることが出来るなんて、夢にも思っていなかった。

「今はこれが精一杯だけれど―――いつか、一緒に見に行こう。ユーファの故郷へ、咲き誇るラリビアの花を見に」

 そう語るフラムアークの胸に、その時どのような決意が芽吹いたのか―――この時の私はまだ、知る由もなかったのだ―――。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

【電子書籍発売に伴い作品引き上げ】私が妻でなくてもいいのでは?

キムラましゅろう
恋愛
夫には妻が二人いると言われている。 戸籍上の妻と仕事上の妻。 私は彼の姓を名乗り共に暮らす戸籍上の妻だけど、夫の側には常に仕事上の妻と呼ばれる女性副官がいた。 見合い結婚の私とは違い、副官である彼女は付き合いも長く多忙な夫と多くの時間を共有している。その胸に特別な恋情を抱いて。 一方私は新婚であるにも関わらず多忙な夫を支えながら節々で感じる女性副官のマウントと戦っていた。 だけどある時ふと思ってしまったのだ。 妻と揶揄される有能な女性が側にいるのなら、私が妻でなくてもいいのではないかと。 完全ご都合主義、ノーリアリティなお話です。 誤字脱字が罠のように点在します(断言)が、決して嫌がらせではございません(泣) モヤモヤ案件ものですが、作者は元サヤ(大きな概念で)ハピエン作家です。 アンチ元サヤの方はそっ閉じをオススメいたします。 あとは自己責任でどうぞ♡ 小説家になろうさんにも時差投稿します。

お父様お母様、お久しぶりです。あの時わたしを捨ててくださりありがとうございます

柚木ゆず
恋愛
 ヤニックお父様、ジネットお母様。お久しぶりです。  わたしはアヴァザール伯爵家の長女エマとして生まれ、6歳のころ貴方がたによって隣国に捨てられてしまいましたよね?  当時のわたしにとってお二人は大事な家族で、だからとても辛かった。寂しくて悲しくて、捨てられたわたしは絶望のどん底に落ちていました。  でも。  今は、捨てられてよかったと思っています。  だって、その出来事によってわたしは――。大切な人達と出会い、大好きな人と出逢うことができたのですから。

それぞれのその後

京佳
恋愛
婚約者の裏切りから始まるそれぞれのその後のお話し。 ざまぁ ゆるゆる設定

皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~

saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。 前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。 国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。 自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。 幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。 自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。 前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。 ※小説家になろう様でも公開しています

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです

新条 カイ
恋愛
 ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。  それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?  将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!? 婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。  ■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…) ■■

処理中です...