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第二章 おでかけに行きたい
#14 美少女のおパンツ食べたい
しおりを挟む ────その翌日。
逃げる暇もなく馬車に乗せられ、私は本当に北端の修道院へ行くことになった。
馬車の中には見届け役の侍女がおり、常に監視されている。
逃亡なんて出来る訳もなく、時間だけが流れていき────ついに北端の修道院に辿り着くことが出来た。
乾燥した大地の上に建つ修道院は老朽化が進んでいるようで、かなりボロかった。
「推薦状とご令嬢、確かにお預かり致しました。もう帰って頂いて構いません。ここからは私達の仕事なので」
「分かりました。よろしくお願いします」
見張り役の侍女は出迎えに来た修道服の女性と短い会話を交わすと、そのまま踵を返した。
私に一切挨拶することなく、馬車に乗り込む。
そして、私が引き止める前に馬車は出発した。
え……えっ!?誰もここに残らないの!?私の世話をする人は……!?
「私は王国一の美女で、侯爵令嬢なのに……」
「そんな肩書き、ここでは通用しませんよ。それより、こちらへどうぞ。中を案内します」
丁寧な口調とは裏腹に高圧な態度を取る修道院の女性は明らかに私を見下していた。
無駄にプライドが高い私はついついムッとしてしまう。
肌も髪もボロボロで、顔立ちもいまいちのくせに生意気ね。これだから、ブスは嫌なのよ。見ていて、気分が悪くなるわ。
外見の良さだけで成り上がってきた私は自分の立場も弁えず、修道服の女性を睨みつける。
すると、彼女はやれやれといった様子で溜め息を零し────グイッと勢いよく私と髪を引っ張った。
「いっ……!?ちょ、何をするの!?私は王国一の美女で、侯爵家のっ……!」
「令嬢でしょう?分かっています。ですが、ここではそんなもの通用しません。ここは教育不足の問題児を再教育する矯正場……人間の法やルールは適応されません。刑罰の神が定めた掟に従い、暴力を奮うこともあるので、お気をつけ下さい────次は髪を引っ張る程度では済みませんから」
そう警告する修道服の女性は私の髪の毛から、パッと手を離した。
その拍子に、ハラハラと桃色の髪の毛が抜け落ちる。
スイートピーみたいに綺麗だと言われた髪は、まるでゴミのように雑に扱われた。
ここでは、私の常識もルールも通用しない……。
彼女の放った言葉の意味を理解すると同時に、ゾクリと背筋に冷たい何かが走る。
一刻も早くここを逃げ出さなくてはと思うのに、土地勘のない私ではどうしようもなくて……大人しく彼女の後ろについて行くしかなかった。
ど、どうしよう……?とんでもないところに来てしまった……。
私、これからどうなるのかしら……?まさか、殺されたりは……しないわよね?
『温厚なジェフが選んだ場所だから』って、甘く見ていたわ……。
完全にタカを括っていた私は後悔の念に駆られながら、下唇を噛む。
早くも絶望のどん底に落とされた私だったが────地獄は始まったばかりだった。
逃げる暇もなく馬車に乗せられ、私は本当に北端の修道院へ行くことになった。
馬車の中には見届け役の侍女がおり、常に監視されている。
逃亡なんて出来る訳もなく、時間だけが流れていき────ついに北端の修道院に辿り着くことが出来た。
乾燥した大地の上に建つ修道院は老朽化が進んでいるようで、かなりボロかった。
「推薦状とご令嬢、確かにお預かり致しました。もう帰って頂いて構いません。ここからは私達の仕事なので」
「分かりました。よろしくお願いします」
見張り役の侍女は出迎えに来た修道服の女性と短い会話を交わすと、そのまま踵を返した。
私に一切挨拶することなく、馬車に乗り込む。
そして、私が引き止める前に馬車は出発した。
え……えっ!?誰もここに残らないの!?私の世話をする人は……!?
「私は王国一の美女で、侯爵令嬢なのに……」
「そんな肩書き、ここでは通用しませんよ。それより、こちらへどうぞ。中を案内します」
丁寧な口調とは裏腹に高圧な態度を取る修道院の女性は明らかに私を見下していた。
無駄にプライドが高い私はついついムッとしてしまう。
肌も髪もボロボロで、顔立ちもいまいちのくせに生意気ね。これだから、ブスは嫌なのよ。見ていて、気分が悪くなるわ。
外見の良さだけで成り上がってきた私は自分の立場も弁えず、修道服の女性を睨みつける。
すると、彼女はやれやれといった様子で溜め息を零し────グイッと勢いよく私と髪を引っ張った。
「いっ……!?ちょ、何をするの!?私は王国一の美女で、侯爵家のっ……!」
「令嬢でしょう?分かっています。ですが、ここではそんなもの通用しません。ここは教育不足の問題児を再教育する矯正場……人間の法やルールは適応されません。刑罰の神が定めた掟に従い、暴力を奮うこともあるので、お気をつけ下さい────次は髪を引っ張る程度では済みませんから」
そう警告する修道服の女性は私の髪の毛から、パッと手を離した。
その拍子に、ハラハラと桃色の髪の毛が抜け落ちる。
スイートピーみたいに綺麗だと言われた髪は、まるでゴミのように雑に扱われた。
ここでは、私の常識もルールも通用しない……。
彼女の放った言葉の意味を理解すると同時に、ゾクリと背筋に冷たい何かが走る。
一刻も早くここを逃げ出さなくてはと思うのに、土地勘のない私ではどうしようもなくて……大人しく彼女の後ろについて行くしかなかった。
ど、どうしよう……?とんでもないところに来てしまった……。
私、これからどうなるのかしら……?まさか、殺されたりは……しないわよね?
『温厚なジェフが選んだ場所だから』って、甘く見ていたわ……。
完全にタカを括っていた私は後悔の念に駆られながら、下唇を噛む。
早くも絶望のどん底に落とされた私だったが────地獄は始まったばかりだった。
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