58 / 60
高校生編
mission53 土曜日の第二イベントを恙無く遂行せよ!
しおりを挟む
宮藤まなみ。
子役時代に良い役をもらって一世を風靡するも、たまたまテレビに出た姉に人気を掻っ攫われ今は燻っているアイドル。一周目だと子役時代の人気そのままに人気が続き清純派アイドルとなるはずの彼女は、バグの影響でそんな経緯を経た二周目の人格で登場している。
「……何よ、その爽やかな朝に似つかない顔は」
そんな宮藤の言葉は相変わらず冷たいが、しっかりと十分前には待ち合わせ場所に到着していた。今が十分前だから実際はもっと早くから来てくれていたのかもしれない。殊勝だ。
「実は……朝、ほーちゃんと」
「色々あってな。ここからは気合い入れていくから安心してくれ」
太郎が余計なことを言わないうちに話題を変えておく。笹川さららとの一件は気になるが今考えても仕方なさそうだし、本命の桐生との今後を考えればこちらが最優先事項だ。
「まあなんでもいいけど。せっかく貰ったオファーなんだからしっかりやらないと」
いつの間に宮藤へのオファーになったのかは知らないが、老人ホームまで宮藤先生のありがたいお話を聞きながら移動する。ボランティアで行く施設の沿革から理事長の変遷まで調べるヤツ初めて見た。
「すごいね宮藤さん! いっぱい調べたんだ」
褒めているようで内容の理解までできているか怪しい太郎の発言だが、まあ間違った対応ではないだろう。
「でも施設の歴史や数字を見ても利用者の方の情報までは見えてこないから……ここが今日の肝ね」
宮藤の意識が高すぎて好感度が上がったかどうかは見えないが、とりあえずイベントが無事に成功してほしいのは俺も同じ気持ちだ。できる限り情報を集めるか。
人の良さそうな施設長に案内され、利用者の方が団欒している部屋へ。建築年数が結構経っていそうな割に綺麗な施設だ。利用者の笑い声も響いていて、施設自体に問題がある感じは受けない。
ここで施設にで問題があったら、逃げ出したくなっていたところだ。これ以上は勘弁してほしい。
「今日は近くの高校の生徒さんが来てくれました。みなさん仲良くしてあげてくださいね」
施設長からの声かけと簡単な自己紹介後、話の輪の中に入れてもらう。
「イベントの実地調査? 変わったことするのぅ」
「あらアンタ。なかなか良い男じゃない。おばちゃんのお婿さんになる?」
世間話的な話から太郎さえ頷けばエンディングを迎えられそうな会話まで、恙無く毒にも薬にもならない話題をしたところだが。
このままじゃ足りないな。
何のイベントをしたら良いかが分からずヒントを求めて来たというのに、政治や病院の文句だけ聞かされても困ったところだ。宮藤が一生懸命メモしているが、見たらその病院が傷つくくらいでページの無駄だろう。
「みなさんはどんなことがしてみたいとかありますか? せっかくなので一緒に楽しめるものが良いと思いまして」
水を向けてはみたが首を傾げられる。歌はこの前もどこだかの小学校の子が歌いに来たとか、劇をされたけど内容が難しかったとか……参考になるようでならない。
となれば。
「みなさんのことを教えてもらってもいいですか?」
好み、趣味嗜好。そのあたりを押さえて一番多い好みに痩せるのが一番だと思ったが……。
「わたしゃ若い頃はあんたそっくりでねぇ」
「わしも大分モテたもんじゃ」
「わしは、トゥルトゥルラブラブストーリーの五月ちゃんが好きでのぅ……」
案外と自分の若い頃は的な話になってきてしまった。頷けいて聞きはするがこれが何の役に立つのか……。あと、最後のやつの元ネタは多分アレか。良い趣味してんなじいさん。
と、そんな感じで訪問時間が終わってしまい、近くの喫茶店に入って三人で頭を抱える。さて、どうしたものか。
「僕思ったんだけど……」
太郎が主人公らしく提案してくれそうだ!
「施設長さんって、ほら。目に見えてわかるくらいカツラじゃない?」
どうでもいい話だった。思わず席を立ちかけるくらい期待した俺の気持ちを返せ。
「施設のみんなも気にしてるみたいだったし、新しいカツラをプレゼントしてあげるのはどうかな?」
「デリケートなところに踏み込むな。却下」
気にするだけでみんな何も言わない優しい世界が出来上がってるから、そこはもう壊さなくていいだろ。イベントで近所の中学生にいきなりカツラをプレゼントされる施設長さんの身にもなれ。
「それで言うと、中濱さんは若い頃相当モテたらしいんだけど」
「何がそれで言うとなのかは分からんが、老人のモテた自慢は話半分に聞いた方がいいぞ宮藤」
「違うってば! その話してる時、すごく楽しそうだったのよね」
確かに目を輝かせて自分でも頷きながら話していたな。まあ、歳をとると昔の話が楽しくなるのは誰にでもある傾向だが。
「なんか、そういうの歌にできないかなって」
「歌に?」
宮藤の歌は以前、謎のウィンナーの歌を聴いたくらいだが、まあ悪い歌ではない。
「僕、宮藤さんのうぃんうぃんウィンナーの歌好きだよ! ウィンナーが逞しくて!」
ウィンナーが逞しいかはさておき、耳に残る歌だったな。
「ありがと……私、結局歌うくらいしかできないからさ」
それはさすがに自分を卑下しすぎではあるが。
「歌で、楽しんでもらうためにはどうしたらいいかなって」
好きな歌手の歌を生で聴けるなら一番だろうが、今回はそうじゃない。無名の歌手が歌うなら、みんな知っている歌を歌うか……。
「ご当地ソング的なものか」
「ご当地……かは分からないけど、利用者さんソングみたいな。そんな感じかな」
あるお笑い芸人は元々持ちネタがあるが、その土地のネタを盛り込んで話をすることでさらに人気が出て、地方から引っ張りだこと聞いたことがある。もし、宮藤がそんな歌を歌えたら。
「歌詞の中に利用者の人達の話を入れて……覚えやすい曲調を繰り返して、合いの手も入れやすいように……」
「カツラの話も入れる?」
「残酷なことを言うな」
そうして歌詞に使えそうなものを盛り込み、太郎の提案は時々却下していく中で、何とか歌詞が書き上がり、あとは曲をつけるだけ。うん、良い感じに進んできた。
「行ってみて良かったわ。良いイベントになるといいんだけど……」
「僕もほーちゃんも桐生さんも笹川さんも協力するから大丈夫だよ! 何かあったらいつでも言って」
「ん……ありがと。あ、そうそう。この後って」
時間を見て気付いた。箱森のよく分からんイベントがもうすぐだ。
「悪い宮藤! このあとは退っ引きならない予定があるんだ、行くぞドラゴン!」
「うん! ばいばい宮藤さん」
「え!? あ、ちょっと……」
そうして、宮藤から逃げるように別れて頭の中に思い浮かぶことがひとつあった。
いや、途中から薄々感じていたことだが……。
これ桐生イベントじゃなくて宮藤イベントになってね?
ひとつひとつのイベントが終わるたびに不安が増える中、土曜日のイベントは後半戦を迎える。
子役時代に良い役をもらって一世を風靡するも、たまたまテレビに出た姉に人気を掻っ攫われ今は燻っているアイドル。一周目だと子役時代の人気そのままに人気が続き清純派アイドルとなるはずの彼女は、バグの影響でそんな経緯を経た二周目の人格で登場している。
「……何よ、その爽やかな朝に似つかない顔は」
そんな宮藤の言葉は相変わらず冷たいが、しっかりと十分前には待ち合わせ場所に到着していた。今が十分前だから実際はもっと早くから来てくれていたのかもしれない。殊勝だ。
「実は……朝、ほーちゃんと」
「色々あってな。ここからは気合い入れていくから安心してくれ」
太郎が余計なことを言わないうちに話題を変えておく。笹川さららとの一件は気になるが今考えても仕方なさそうだし、本命の桐生との今後を考えればこちらが最優先事項だ。
「まあなんでもいいけど。せっかく貰ったオファーなんだからしっかりやらないと」
いつの間に宮藤へのオファーになったのかは知らないが、老人ホームまで宮藤先生のありがたいお話を聞きながら移動する。ボランティアで行く施設の沿革から理事長の変遷まで調べるヤツ初めて見た。
「すごいね宮藤さん! いっぱい調べたんだ」
褒めているようで内容の理解までできているか怪しい太郎の発言だが、まあ間違った対応ではないだろう。
「でも施設の歴史や数字を見ても利用者の方の情報までは見えてこないから……ここが今日の肝ね」
宮藤の意識が高すぎて好感度が上がったかどうかは見えないが、とりあえずイベントが無事に成功してほしいのは俺も同じ気持ちだ。できる限り情報を集めるか。
人の良さそうな施設長に案内され、利用者の方が団欒している部屋へ。建築年数が結構経っていそうな割に綺麗な施設だ。利用者の笑い声も響いていて、施設自体に問題がある感じは受けない。
ここで施設にで問題があったら、逃げ出したくなっていたところだ。これ以上は勘弁してほしい。
「今日は近くの高校の生徒さんが来てくれました。みなさん仲良くしてあげてくださいね」
施設長からの声かけと簡単な自己紹介後、話の輪の中に入れてもらう。
「イベントの実地調査? 変わったことするのぅ」
「あらアンタ。なかなか良い男じゃない。おばちゃんのお婿さんになる?」
世間話的な話から太郎さえ頷けばエンディングを迎えられそうな会話まで、恙無く毒にも薬にもならない話題をしたところだが。
このままじゃ足りないな。
何のイベントをしたら良いかが分からずヒントを求めて来たというのに、政治や病院の文句だけ聞かされても困ったところだ。宮藤が一生懸命メモしているが、見たらその病院が傷つくくらいでページの無駄だろう。
「みなさんはどんなことがしてみたいとかありますか? せっかくなので一緒に楽しめるものが良いと思いまして」
水を向けてはみたが首を傾げられる。歌はこの前もどこだかの小学校の子が歌いに来たとか、劇をされたけど内容が難しかったとか……参考になるようでならない。
となれば。
「みなさんのことを教えてもらってもいいですか?」
好み、趣味嗜好。そのあたりを押さえて一番多い好みに痩せるのが一番だと思ったが……。
「わたしゃ若い頃はあんたそっくりでねぇ」
「わしも大分モテたもんじゃ」
「わしは、トゥルトゥルラブラブストーリーの五月ちゃんが好きでのぅ……」
案外と自分の若い頃は的な話になってきてしまった。頷けいて聞きはするがこれが何の役に立つのか……。あと、最後のやつの元ネタは多分アレか。良い趣味してんなじいさん。
と、そんな感じで訪問時間が終わってしまい、近くの喫茶店に入って三人で頭を抱える。さて、どうしたものか。
「僕思ったんだけど……」
太郎が主人公らしく提案してくれそうだ!
「施設長さんって、ほら。目に見えてわかるくらいカツラじゃない?」
どうでもいい話だった。思わず席を立ちかけるくらい期待した俺の気持ちを返せ。
「施設のみんなも気にしてるみたいだったし、新しいカツラをプレゼントしてあげるのはどうかな?」
「デリケートなところに踏み込むな。却下」
気にするだけでみんな何も言わない優しい世界が出来上がってるから、そこはもう壊さなくていいだろ。イベントで近所の中学生にいきなりカツラをプレゼントされる施設長さんの身にもなれ。
「それで言うと、中濱さんは若い頃相当モテたらしいんだけど」
「何がそれで言うとなのかは分からんが、老人のモテた自慢は話半分に聞いた方がいいぞ宮藤」
「違うってば! その話してる時、すごく楽しそうだったのよね」
確かに目を輝かせて自分でも頷きながら話していたな。まあ、歳をとると昔の話が楽しくなるのは誰にでもある傾向だが。
「なんか、そういうの歌にできないかなって」
「歌に?」
宮藤の歌は以前、謎のウィンナーの歌を聴いたくらいだが、まあ悪い歌ではない。
「僕、宮藤さんのうぃんうぃんウィンナーの歌好きだよ! ウィンナーが逞しくて!」
ウィンナーが逞しいかはさておき、耳に残る歌だったな。
「ありがと……私、結局歌うくらいしかできないからさ」
それはさすがに自分を卑下しすぎではあるが。
「歌で、楽しんでもらうためにはどうしたらいいかなって」
好きな歌手の歌を生で聴けるなら一番だろうが、今回はそうじゃない。無名の歌手が歌うなら、みんな知っている歌を歌うか……。
「ご当地ソング的なものか」
「ご当地……かは分からないけど、利用者さんソングみたいな。そんな感じかな」
あるお笑い芸人は元々持ちネタがあるが、その土地のネタを盛り込んで話をすることでさらに人気が出て、地方から引っ張りだこと聞いたことがある。もし、宮藤がそんな歌を歌えたら。
「歌詞の中に利用者の人達の話を入れて……覚えやすい曲調を繰り返して、合いの手も入れやすいように……」
「カツラの話も入れる?」
「残酷なことを言うな」
そうして歌詞に使えそうなものを盛り込み、太郎の提案は時々却下していく中で、何とか歌詞が書き上がり、あとは曲をつけるだけ。うん、良い感じに進んできた。
「行ってみて良かったわ。良いイベントになるといいんだけど……」
「僕もほーちゃんも桐生さんも笹川さんも協力するから大丈夫だよ! 何かあったらいつでも言って」
「ん……ありがと。あ、そうそう。この後って」
時間を見て気付いた。箱森のよく分からんイベントがもうすぐだ。
「悪い宮藤! このあとは退っ引きならない予定があるんだ、行くぞドラゴン!」
「うん! ばいばい宮藤さん」
「え!? あ、ちょっと……」
そうして、宮藤から逃げるように別れて頭の中に思い浮かぶことがひとつあった。
いや、途中から薄々感じていたことだが……。
これ桐生イベントじゃなくて宮藤イベントになってね?
ひとつひとつのイベントが終わるたびに不安が増える中、土曜日のイベントは後半戦を迎える。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
僕(じゃない人)が幸せにします。
暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】
・第1章
彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。
そんな彼を想う二人。
席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。
所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。
そして彼は幸せにする方法を考えつく――――
「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」
本当にそんなこと上手くいくのか!?
それで本当に幸せなのか!?
そもそも幸せにするってなんだ!?
・第2章
草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。
その目的は――――
「付き合ってほしいの!!」
「付き合ってほしいんです!!」
なぜこうなったのか!?
二人の本当の想いは!?
それを叶えるにはどうすれば良いのか!?
・第3章
文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。
君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……
深町と付き合おうとする別府!
ぼーっとする深町冴羅!
心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!?
・第4章
二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。
期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する――
「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」
二人は何を思い何をするのか!?
修学旅行がそこにもたらすものとは!?
彼ら彼女らの行く先は!?
・第5章
冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。
そんな中、深町凛紗が行動を起こす――
君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!
映像部への入部!
全ては幸せのために!
――これは誰かが誰かを幸せにする物語。
ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。
作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
そんな事言われても・・・女になっちゃったし
れぷ
恋愛
風見晴風(はるか)は高校最後の夏休みにTS病に罹り女の子になってしまった。
TS病の発症例はごく僅かだが、その特異性から認知度は高かった。
なので晴風は無事女性として社会に受け入れられた。のは良いのだが
疎遠になっていた幼馴染やら初恋だったけど振られた相手などが今更現れて晴風の方が良かったと元カレの愚痴を言いにやってくる。
今更晴風を彼氏にしたかったと言われても手遅れです?
全4話の短編です。毎日昼12時に予約投稿しております。
*****
この作品は思い付きでパパッと短時間で書いたので、誤字脱字や設定の食い違いがあるかもしれません。
修正箇所があればコメントいただけるとさいわいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる