虚しくても

Ryu

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あとがき

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漠然とですが、、、
幼少期の私は、死について悩んでいました。
それは、母親から受けた虐待が原因だったと思います。
日々、繰り返された虐待と呪文、、、
毎日が苦しかったです。
幼い私は、自分自身の存在に虚しさしか感じれなくなっていました。
小学校に入ってからは
「アホ」
「クズ」
「死ね」
と、弟から言われるようになりました。
私は、自分自身を守る為に、阿呆になって耐え続ける事を選択しました。
ですが、いつの間にか、自傷行為を繰り返すようになっていました。
小学校高学年からは非行に走りました。
中学校に入ってからは、シンナーを吸うようになりました。
中学校時代、生きている事が虚しくて、何度か高所からの飛び降り自殺を試みた事もあります。
中学校を卒業してからは、薬物を覚えました。
暴力団、少年院、刑務所、冤罪被害、、、
敷かれたレールの上を歩くような人生だったと思います。


どうにもならない虚無感を抱いて、、、
平成十四年に、橋の上から飛び降り自殺を図りました。
平成十七年には、五階から飛び降り自殺を図りました。
平成二十年には、八階建てのマンションの屋上から飛び降り自殺を図りました。
何度か首吊り自殺を図った事もあります。
オーバードーズによる自殺未遂も数え切れないほど図りました。


死というものは、、、
私にとって、どうにもならない虚無感からの逃げ場所のようなものなのかも知れません。
ですが、猪ちゃんと出会ってからの私は、ダルクをはじめ、自助グループにもつながる事が出来ました。
今でもつながり続けています。
縁があって、グリーフケアと関わる事も出来ました。
決して、自助グループにつながったからという理由だけではありませんが、、、
薬物やお酒の無い人生を送れるようになりました。
薬物やお酒ばかりではなく、現在では煙草も止める事が出来て、、、
あんなに濁って見えていた世界が、少しだけ澄んで見えるようになった気がします。


どうにもならない虚無感は、これから先も、ずっと抱き続けていくのかも知れません。
幼い頃に植え付けられた虚しさが消える事も、きっとないのでしょう。
それでも、たとえ惰性であったとしても、当たり前の日常を送れるようになった事は、私にとって、救いと呼べると思います。
物心ついた時には、生きる事に苦痛しか感じる事が出来ず、毎晩、死について悩んでいました。
決して、幸せと呼べるような人生ではなかったかも知れませんが、、、
ようやく、普通に呼吸の出来る日々を送れるようになってきました。


虐待を受けている人、受けていた人、虐待をしてしまう人、自傷をしてしまう人、薬物依存、アルコール依存に苦しんでいる人、人生に行き詰まっている人、生きづらさを抱えている人、自殺を考えている人、、、
世の中には、沢山の人達が、それぞれの悩みを抱えていると思います。
私の生い立ちなど、何の役にも立たないでしょうし、そのように考える事自体がおこがましいとは思います。
それでも、私の綴った文字が、そんな誰かの目に触れて、何かの一助とまではいかずとも、何かを感じて頂く事が叶えば、、、
そう願って「虚しくても」を執筆しました。
そして私自身も、なるべく焦らないで、ゆっくり生きていく事が出来れば、、、

たとえ惰性であったとしても、、、

虚しくても、、、


          令和五年八月  Ryu
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