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第3章 これから、変わる
第43話 アナちゃんのあ・な・ば
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「さあ、着きましたよ」
「え・・・?」
古瀬さんの言った言葉に対して、若山さんが困惑の声をあげる。
「麻衣ちゃんここ、なの・・・?」
「はい、そうですよ?」
・・・・・・果たしてここは、高校生が来ていい場所なんですかね。
◇
―― 2日前 ――
「・・・テストかぁ」
「ええ、再来週には期末テストがありますよ」
唐突に出てきた期末テストの話題に、若山さんが最悪といった様子で頭を抱えている。
「この学校のテストやけに難しいんだよね」
「そうでしょうか?私はそこまで難しいと思いませんが・・・」
「それは麻衣ちゃんだからだよっ」
若山さんがわざと忌々しそうに愚痴る。
確かにこの学校のテストはとても難しい気がする。一つ一つの問題難易度はさほど高くはないのだが、如何せん範囲が広い。一体教科書何ページ分だよ、と思ったこと何百編。この学校の独自のルールなのか知らないが、先生の授業スピードがとにかく異常。生徒全員特別クラスだと思ってるのかね。私立ならまだしもこの高校は県立だ。公務員としてしっかりと働いて欲しいものだ。(テストで高得点取れない男の末路)
「古瀬さんはいつも番数はどれくらいなんですか?」
ふと思ったので聞いてみる。
「そうですね。私は番数にはあまり興味がないのでハッキリとは覚えていませんが、確か前回は1番だった気がします」
「「・・・」」
「どうしました?」
「麻衣ちゃん、すごい・・・」
若山さんの目に尊敬の念が映る。
・・・それが本当ならマジですごい。1学年240人の中で頂点を取ることは決して簡単なことではない。ましてやこの学校は有数の進学校。授業のスピードも他に類をみない。
一体、どんだけ勉強したら1位なんて取れるのだろうか・・・。俺にはまず絶対に無理だろうと思う。俺は決して頭が悪いという訳ではないが、良くもない。まさしく平凡な男である。なにか突飛して得意な事があればまだいいのだが、俺にはほんと何もない。ほんと、絵に描いたようなモブだな俺。ははっ。
「麻衣ちゃん毎日どのくらい勉強してるの?」
「うーんそうですね。平日は20分程度です。ですが私もさすがに毎日勉強するわけではありません。授業で難しいと思ったところだけを復習し、分かるまで何度も繰り返す。そんな感じです」
「え、もっとしてると思ってた・・・」
「ふふっ、実は私、勉強が好きという訳ではないのです」
「そうなの?」
「ええ、勉強するくらいなら読書をしたいって毎回思ってます」
そしてまた、上品な笑い方で微笑む古瀬さん。
彼女ですら勉強が好きじゃないと言うんだから、俺が勉強嫌いなのは自然の摂理である(この男馬鹿である)
「そうなんだ・・・あのさ、麻衣ちゃん・・・」
「なんですか?」
若干言いにくそうに、躊躇うように声を掛けた若山さん。
「私に・・・勉強教えてくれない?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「ほんとうに?!」
「はい。お友達の詩音ちゃんの為です。是非お手伝いさせてください」
「っありがとう!麻衣ちゃんっ」
これが青春か。いいねぇ~。おじちゃん悲しくなってきたよ。
そしてそんな俺に気を使ったのか、若山さんが遠慮がちに聞いてきた。
「もちろん芦田君も一緒にしますよね?」
ちょっと緊張しているように見えるがどうしたのだろう?
「・・・俺も?」
「はい、この3人で一緒に勉強した方が、その、勉強が捗ると思って・・・」
俺、君たちに比べればかなり馬鹿なんだけどいいのかね。頭がいい2人組に馬鹿が加わって勉強が捗るってどういう方程式よ。もしかして対比効果みたいなものが生まれると思ってるのかな。
「・・・そう、じゃあお言葉に甘えて」
「はいっ」
嬉しそうだ。なにがそんなに嬉しいのか分からんが。
「ここでするんですか?」
「図書室もいいのですが、偶には外で、どうですか?」
俺の問いかけに古瀬さんが答える。
「外、ですか」
「はい」
再び彼女は、にこっと笑った。
◇
―― そして現在 ――
「ここって所謂、バーってとこなんじゃ・・・」
若山さんが心底動揺したといった様子で言葉を紡ぐ。
金曜日に話し合った結果、2日後の日曜日に勉強会をするという事になり、場所はなんと我らが拠点である図書室ではなく外で行うという事になった。その際古瀬さんが、
――集中するのに、取っておきの場所がありますよ。
なんて言ったもんだから、彼女に任せたわけだが・・・・・・
目の前にあるこのお店――路地裏を通り抜けてやっと到着した店――は、外見は若山さんが言った通り所謂『バー』である。
木製と思われる少し古びた茶褐色の扉、壁にはおちゃらけた小道具やおもちゃなど、見ただけでは絶対にお店とは分からないだろう。
そしてなにより、一番気になるのが・・・
【アナちゃんのあ・な・ば】
と、ド派手な看板がぶら下っていることである。
これほんとに大丈夫かね?古瀬さんの紹介なので、このお店がバーという可能性は既に捨ててあるのだが・・・・。
「ふふっ、私も最初はそう思いました」
そう言いながらバーらしき店の扉を堂々と開け、まるで常連客かのように入っていた古瀬さん。
「ま、麻衣ちゃんっ」
慌てて俺らも古瀬さんに続いて店に入った。
◇
”絶句”
俺と若山さんは入った途端、文字通り、唖然とした。
「「・・・」」
「ふふっ、すごいでしょう?」
にこっ、と少し妖艶な雰囲気で微笑んだ古瀬さん。
――あぁ、こりゃすげぇや・・・
お店へ入った途端、まず俺の視界に乱暴に入ってきたのは四方からの猛烈な青。紺碧だった。天井からの淡い光に照らされたその幻想的な光景に、俺と若山さんは同時に息をのんだのを感じた。
「きれい・・・」
隣で立ち尽くす若山さんの第一声は、それだった。
「あぁ、ほんとに・・・」
綺麗、その言葉しか出てこないほど、俺達はこの光景に目を奪われてしまった。
「綺麗だ・・・」
こんな感情に駆られたのは、一体いつぶりだろうか。この感情は一体なんて名前なのか。自分にとって未知のものに出会った時の、この感動は一体。
・・・・・・俺は初めて、水族館を見て感動した。
「え・・・?」
古瀬さんの言った言葉に対して、若山さんが困惑の声をあげる。
「麻衣ちゃんここ、なの・・・?」
「はい、そうですよ?」
・・・・・・果たしてここは、高校生が来ていい場所なんですかね。
◇
―― 2日前 ――
「・・・テストかぁ」
「ええ、再来週には期末テストがありますよ」
唐突に出てきた期末テストの話題に、若山さんが最悪といった様子で頭を抱えている。
「この学校のテストやけに難しいんだよね」
「そうでしょうか?私はそこまで難しいと思いませんが・・・」
「それは麻衣ちゃんだからだよっ」
若山さんがわざと忌々しそうに愚痴る。
確かにこの学校のテストはとても難しい気がする。一つ一つの問題難易度はさほど高くはないのだが、如何せん範囲が広い。一体教科書何ページ分だよ、と思ったこと何百編。この学校の独自のルールなのか知らないが、先生の授業スピードがとにかく異常。生徒全員特別クラスだと思ってるのかね。私立ならまだしもこの高校は県立だ。公務員としてしっかりと働いて欲しいものだ。(テストで高得点取れない男の末路)
「古瀬さんはいつも番数はどれくらいなんですか?」
ふと思ったので聞いてみる。
「そうですね。私は番数にはあまり興味がないのでハッキリとは覚えていませんが、確か前回は1番だった気がします」
「「・・・」」
「どうしました?」
「麻衣ちゃん、すごい・・・」
若山さんの目に尊敬の念が映る。
・・・それが本当ならマジですごい。1学年240人の中で頂点を取ることは決して簡単なことではない。ましてやこの学校は有数の進学校。授業のスピードも他に類をみない。
一体、どんだけ勉強したら1位なんて取れるのだろうか・・・。俺にはまず絶対に無理だろうと思う。俺は決して頭が悪いという訳ではないが、良くもない。まさしく平凡な男である。なにか突飛して得意な事があればまだいいのだが、俺にはほんと何もない。ほんと、絵に描いたようなモブだな俺。ははっ。
「麻衣ちゃん毎日どのくらい勉強してるの?」
「うーんそうですね。平日は20分程度です。ですが私もさすがに毎日勉強するわけではありません。授業で難しいと思ったところだけを復習し、分かるまで何度も繰り返す。そんな感じです」
「え、もっとしてると思ってた・・・」
「ふふっ、実は私、勉強が好きという訳ではないのです」
「そうなの?」
「ええ、勉強するくらいなら読書をしたいって毎回思ってます」
そしてまた、上品な笑い方で微笑む古瀬さん。
彼女ですら勉強が好きじゃないと言うんだから、俺が勉強嫌いなのは自然の摂理である(この男馬鹿である)
「そうなんだ・・・あのさ、麻衣ちゃん・・・」
「なんですか?」
若干言いにくそうに、躊躇うように声を掛けた若山さん。
「私に・・・勉強教えてくれない?」
「ええ、大丈夫ですよ」
「ほんとうに?!」
「はい。お友達の詩音ちゃんの為です。是非お手伝いさせてください」
「っありがとう!麻衣ちゃんっ」
これが青春か。いいねぇ~。おじちゃん悲しくなってきたよ。
そしてそんな俺に気を使ったのか、若山さんが遠慮がちに聞いてきた。
「もちろん芦田君も一緒にしますよね?」
ちょっと緊張しているように見えるがどうしたのだろう?
「・・・俺も?」
「はい、この3人で一緒に勉強した方が、その、勉強が捗ると思って・・・」
俺、君たちに比べればかなり馬鹿なんだけどいいのかね。頭がいい2人組に馬鹿が加わって勉強が捗るってどういう方程式よ。もしかして対比効果みたいなものが生まれると思ってるのかな。
「・・・そう、じゃあお言葉に甘えて」
「はいっ」
嬉しそうだ。なにがそんなに嬉しいのか分からんが。
「ここでするんですか?」
「図書室もいいのですが、偶には外で、どうですか?」
俺の問いかけに古瀬さんが答える。
「外、ですか」
「はい」
再び彼女は、にこっと笑った。
◇
―― そして現在 ――
「ここって所謂、バーってとこなんじゃ・・・」
若山さんが心底動揺したといった様子で言葉を紡ぐ。
金曜日に話し合った結果、2日後の日曜日に勉強会をするという事になり、場所はなんと我らが拠点である図書室ではなく外で行うという事になった。その際古瀬さんが、
――集中するのに、取っておきの場所がありますよ。
なんて言ったもんだから、彼女に任せたわけだが・・・・・・
目の前にあるこのお店――路地裏を通り抜けてやっと到着した店――は、外見は若山さんが言った通り所謂『バー』である。
木製と思われる少し古びた茶褐色の扉、壁にはおちゃらけた小道具やおもちゃなど、見ただけでは絶対にお店とは分からないだろう。
そしてなにより、一番気になるのが・・・
【アナちゃんのあ・な・ば】
と、ド派手な看板がぶら下っていることである。
これほんとに大丈夫かね?古瀬さんの紹介なので、このお店がバーという可能性は既に捨ててあるのだが・・・・。
「ふふっ、私も最初はそう思いました」
そう言いながらバーらしき店の扉を堂々と開け、まるで常連客かのように入っていた古瀬さん。
「ま、麻衣ちゃんっ」
慌てて俺らも古瀬さんに続いて店に入った。
◇
”絶句”
俺と若山さんは入った途端、文字通り、唖然とした。
「「・・・」」
「ふふっ、すごいでしょう?」
にこっ、と少し妖艶な雰囲気で微笑んだ古瀬さん。
――あぁ、こりゃすげぇや・・・
お店へ入った途端、まず俺の視界に乱暴に入ってきたのは四方からの猛烈な青。紺碧だった。天井からの淡い光に照らされたその幻想的な光景に、俺と若山さんは同時に息をのんだのを感じた。
「きれい・・・」
隣で立ち尽くす若山さんの第一声は、それだった。
「あぁ、ほんとに・・・」
綺麗、その言葉しか出てこないほど、俺達はこの光景に目を奪われてしまった。
「綺麗だ・・・」
こんな感情に駆られたのは、一体いつぶりだろうか。この感情は一体なんて名前なのか。自分にとって未知のものに出会った時の、この感動は一体。
・・・・・・俺は初めて、水族館を見て感動した。
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