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(34)先のこととか
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一稀さんが戻ってきてようやく週末を迎える金曜日。
珍しく残業もなく定時で仕事を終えると、愛花からの呑みの誘いを断って彼氏が出来たと報告したら、一瞬驚きながらも今度ゆっくり聞かせてと勢いよく背中を叩かれた。
ラッシュの電車に揺られて自宅の最寄駅に着くと、週末でごった返す駅前の繁華街を抜けて、一稀さんが好きなプリンをお土産に買って帰る。
「ただいま」
人の気配はあるのに珍しく返事がない。
料理中で聞こえてないのかも知れないと楽観的に考えて、もう一度ただいまと声を掛けてリビングに入ると、そこには電話中の一稀さんの姿があった。
私に気付いた一稀さんは、小さく片手を上げて謝るような仕草を見せると、聞き取れない速さの英語を使って、こともな気に電話してる。
プリンを冷蔵庫にしまって、電話する一稀さんの横を通って寝室に移動すると、ロールスクリーンを下ろしてひと息吐く。
(イギリス国籍の日本人って本当だったんだ)
パスポートも見せてもらったのにいまいち実感がなかった。
リビングから聞こえる日本語じゃないやり取りに、なんだか自分とは違う空気を感じて、クローゼットから取り出した部屋着に着替えると、髪をアップにしてベッドに座り込む。
「ふぅ」
一稀さんと正式にお付き合いすることにはなったけど、そもそも親御さんを見送るために一時的に来日してるだけとなると、遠からず彼はイギリスに帰国してしまうワケで。
(国際恋愛とでも言うのかな、こういうのって)
年末年始の帰省は、旅行を兼ねて一緒に行こうと快諾してくれたけど、その後はどうするつもりなんだろうと、超遠距離のお付き合いが上手くいくのか早速不安になった。
「あ、電話してるしご飯の支度出来てないかも」
一稀さんは電話中だし、家で仕事をしてたのなら昼も食べられたのかどうか分からない。
家に居るからと家事を引き受けてくれて、当たり前のように任せ切ってたけど、よく考えたら在宅で仕事をしてる恋人に全てを任せきりにするのは忍びない。
ベッドから立ち上がって寝室を出ると、私を気にする視線を向ける一稀さんの肩をポンと叩いて、頬にキスしてからキッチンに移動する。
「よし、まだ何も作ってなかったみたいね」
冷蔵庫を開けて材料と睨めっこしながらメニューを決めると、先にお米を研いで炊飯器をセットしてから夕飯の支度に取り掛かった。
一稀さんが仕事の電話中なら、なるべく音を立てないように揚げ物や炒め物を避けて煮物を作ろうと、鶏肉とカボチャを甘辛く煮る。
冷凍の塩サバの買い置きがあったので、塩抜きしてから調理しようと冷蔵庫から野菜を取り出すと、ようやく電話が終わったらしい一稀さんがキッチンにやってきた。
「なーたんありがとう、疲れてるのに」
「なにが、全然だよ。一稀さんこそお疲れ様。電話はもう大丈夫なの」
「うん。手伝うよ」
二人で並んでキッチンに立つと、摘み食いする一稀さんの手を叩いたり、ふざけながら夕飯を作り、実は昼から何も食べてないと言う一稀さんのために、きのこの天ぷらも用意した。
「うん。めっちゃ美味しい。何気になーたんの手料理は久しぶりだね」
「任せっきりにしてたからね。いつもありがと」
一稀さんの仕事の状況を聞きながら、年末年始の帰省はどうするか話し合う。ホテルを手配するなら急がないと場所によってはもう間に合わないかも知れない。
「それなんだけどね、なーたん。親御さんに話してた彼氏と別れたことは、きちんと話した方が良いと思う」
「確かにね。一稀さんと2年半も付き合ってるって話になると、辻褄が合わなくなるもんね」
「出会って間もないけど、俺と真剣に付き合ってることを伝えた方が、きっと無駄な心配掛けないと思うんだよね」
「真剣に。それはなに、まさか結婚とかそういう話?」
思わず箸を置いた。
一稀さんを恋人として親に紹介するなら、両親はそういう邪推もするだろう。だから気を遣わせたんだろうか。
「そだよ。ダメだった?」
一稀さんは食べるのをやめる様子もなく、想像より軽い感じで返してきて、結婚ってそんな気軽なものなのかなって驚いてしまう。
「いやダメとか言うより驚いてる。それに2年半も付き合ってたのに崩壊した経験から、あまり期待もできない話だなって。気が早い気もするし。それにそんな話全然してないよね」
「確かに先のことは分からないけど、俺も36だしね。きちんと付き合うなら、そんな先のことも真面目に考えたいんだけどね」
「ロマンチストだね、一稀さん」
「そうかな。付き合いたてで浮かれて言ってると思う?俺そんなに子どもっぽいかな。純粋に、これから先二人で幸せに過ごしたいと思うのはダメかな」
「ダメじゃないけど、そういう勢い任せな感じ、今まで恋人に驚かれなかったの?」
「恋人作ったことないし、誰かと居てそんな風に感じたことも今までなかったからね。ずっと一緒に居たいって執着が生まれたことの方に驚いてるのが本音かな」
恋人を作ったことがない。執着がなかった。
つまり遊ぶ程度なら女性に困ってなかったワケで、そんな割り切った相手ばかりだったから、結婚のけの字すら考える必要も関心もなかったって意味なのか。
確かに昔の話をいろいろ聞いたけど、一稀さんは結構ロクでもない生き方をしてきたみたいだし、それにこの色気とカッコ良さだ。女の人が放ってはおかなかったんだろう。
「一稀さん私なんかで落ち着いて大丈夫なの」
「なんかじゃなくて、なーたんじゃなきゃダメ。だって、ダメでもクズでも俺だから好きで居てくれるんでしょ。例えばゴミ捨て場で拾ったヒモでも」
「はあ、惚れた弱みだね。悔しいけど好きだもんね」
嫌味のつもりでそう言ったのに、一稀さんは嬉しそうに笑って私にキスをした。
珍しく残業もなく定時で仕事を終えると、愛花からの呑みの誘いを断って彼氏が出来たと報告したら、一瞬驚きながらも今度ゆっくり聞かせてと勢いよく背中を叩かれた。
ラッシュの電車に揺られて自宅の最寄駅に着くと、週末でごった返す駅前の繁華街を抜けて、一稀さんが好きなプリンをお土産に買って帰る。
「ただいま」
人の気配はあるのに珍しく返事がない。
料理中で聞こえてないのかも知れないと楽観的に考えて、もう一度ただいまと声を掛けてリビングに入ると、そこには電話中の一稀さんの姿があった。
私に気付いた一稀さんは、小さく片手を上げて謝るような仕草を見せると、聞き取れない速さの英語を使って、こともな気に電話してる。
プリンを冷蔵庫にしまって、電話する一稀さんの横を通って寝室に移動すると、ロールスクリーンを下ろしてひと息吐く。
(イギリス国籍の日本人って本当だったんだ)
パスポートも見せてもらったのにいまいち実感がなかった。
リビングから聞こえる日本語じゃないやり取りに、なんだか自分とは違う空気を感じて、クローゼットから取り出した部屋着に着替えると、髪をアップにしてベッドに座り込む。
「ふぅ」
一稀さんと正式にお付き合いすることにはなったけど、そもそも親御さんを見送るために一時的に来日してるだけとなると、遠からず彼はイギリスに帰国してしまうワケで。
(国際恋愛とでも言うのかな、こういうのって)
年末年始の帰省は、旅行を兼ねて一緒に行こうと快諾してくれたけど、その後はどうするつもりなんだろうと、超遠距離のお付き合いが上手くいくのか早速不安になった。
「あ、電話してるしご飯の支度出来てないかも」
一稀さんは電話中だし、家で仕事をしてたのなら昼も食べられたのかどうか分からない。
家に居るからと家事を引き受けてくれて、当たり前のように任せ切ってたけど、よく考えたら在宅で仕事をしてる恋人に全てを任せきりにするのは忍びない。
ベッドから立ち上がって寝室を出ると、私を気にする視線を向ける一稀さんの肩をポンと叩いて、頬にキスしてからキッチンに移動する。
「よし、まだ何も作ってなかったみたいね」
冷蔵庫を開けて材料と睨めっこしながらメニューを決めると、先にお米を研いで炊飯器をセットしてから夕飯の支度に取り掛かった。
一稀さんが仕事の電話中なら、なるべく音を立てないように揚げ物や炒め物を避けて煮物を作ろうと、鶏肉とカボチャを甘辛く煮る。
冷凍の塩サバの買い置きがあったので、塩抜きしてから調理しようと冷蔵庫から野菜を取り出すと、ようやく電話が終わったらしい一稀さんがキッチンにやってきた。
「なーたんありがとう、疲れてるのに」
「なにが、全然だよ。一稀さんこそお疲れ様。電話はもう大丈夫なの」
「うん。手伝うよ」
二人で並んでキッチンに立つと、摘み食いする一稀さんの手を叩いたり、ふざけながら夕飯を作り、実は昼から何も食べてないと言う一稀さんのために、きのこの天ぷらも用意した。
「うん。めっちゃ美味しい。何気になーたんの手料理は久しぶりだね」
「任せっきりにしてたからね。いつもありがと」
一稀さんの仕事の状況を聞きながら、年末年始の帰省はどうするか話し合う。ホテルを手配するなら急がないと場所によってはもう間に合わないかも知れない。
「それなんだけどね、なーたん。親御さんに話してた彼氏と別れたことは、きちんと話した方が良いと思う」
「確かにね。一稀さんと2年半も付き合ってるって話になると、辻褄が合わなくなるもんね」
「出会って間もないけど、俺と真剣に付き合ってることを伝えた方が、きっと無駄な心配掛けないと思うんだよね」
「真剣に。それはなに、まさか結婚とかそういう話?」
思わず箸を置いた。
一稀さんを恋人として親に紹介するなら、両親はそういう邪推もするだろう。だから気を遣わせたんだろうか。
「そだよ。ダメだった?」
一稀さんは食べるのをやめる様子もなく、想像より軽い感じで返してきて、結婚ってそんな気軽なものなのかなって驚いてしまう。
「いやダメとか言うより驚いてる。それに2年半も付き合ってたのに崩壊した経験から、あまり期待もできない話だなって。気が早い気もするし。それにそんな話全然してないよね」
「確かに先のことは分からないけど、俺も36だしね。きちんと付き合うなら、そんな先のことも真面目に考えたいんだけどね」
「ロマンチストだね、一稀さん」
「そうかな。付き合いたてで浮かれて言ってると思う?俺そんなに子どもっぽいかな。純粋に、これから先二人で幸せに過ごしたいと思うのはダメかな」
「ダメじゃないけど、そういう勢い任せな感じ、今まで恋人に驚かれなかったの?」
「恋人作ったことないし、誰かと居てそんな風に感じたことも今までなかったからね。ずっと一緒に居たいって執着が生まれたことの方に驚いてるのが本音かな」
恋人を作ったことがない。執着がなかった。
つまり遊ぶ程度なら女性に困ってなかったワケで、そんな割り切った相手ばかりだったから、結婚のけの字すら考える必要も関心もなかったって意味なのか。
確かに昔の話をいろいろ聞いたけど、一稀さんは結構ロクでもない生き方をしてきたみたいだし、それにこの色気とカッコ良さだ。女の人が放ってはおかなかったんだろう。
「一稀さん私なんかで落ち着いて大丈夫なの」
「なんかじゃなくて、なーたんじゃなきゃダメ。だって、ダメでもクズでも俺だから好きで居てくれるんでしょ。例えばゴミ捨て場で拾ったヒモでも」
「はあ、惚れた弱みだね。悔しいけど好きだもんね」
嫌味のつもりでそう言ったのに、一稀さんは嬉しそうに笑って私にキスをした。
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