41 / 46
(41)真相
しおりを挟む
マーベルを救出したリルカとムゥダルは、一度宿屋〈ブリランテ〉に戻って荷物を回収すると、その足でマスケスを離れて北のフォルサまで移動する。
フォルサにはムゥダルの馴染みの娼館があり、そこの倉庫に旧式ではあるがスチームバギーが保管してあるからだ。
「俺の娘をこんないかがわしい場所に平然と連れてくるとは、なかなかいい度胸してるじゃないか、ムゥダル・イルダニア」
「父さん、ムゥダルは病気なんだよ。そっとしといてあげて」
「おいなんなんだよ。病気じゃねえし、ただの女好きだし、病気持ちでもねえよ!」
「ほぉう。君が言う女好きの女の中に、うちの可愛い娘も入ってるんじゃないだろうな」
マーベルはいつの間にかリルカの帯剣を奪って、ムゥダルの喉元にそれを突き付けている。
「バカこのクソオヤジ、目立つことをするんじゃない」
リルカは咄嗟にマーベルの頬に拳を叩き込むと、奪われた剣を取り返して腰元に戻す。
騒がしくやり取りをしながら、娼館の裏手に隠された車庫に入ると、長年放置されたスチームバギーの整備には少し時間が掛かる様子だとムゥダルが道具を探し始める。
「それにしても父さん、なんで私じゃなくてムゥダルに手紙を書いたの」
「お前が行動を共にしてるのを知ってたからに決まってるだろ。魔術が介在してるとなると、お前より彼の方が理解が早いからね」
マーベルは頬に手を当てながら、また喧嘩が強くなったのかとリルカの頭を愛しげに撫でる。
「そう、魔術だよ。どうしてそんな物騒な物を父さんが扱えるの。だって母さんは魔術で殺されたんじゃないの」
リルカが詰め寄ると、落ち着きなさいと抱き締めて優しく背中を撫で、なにを知ったんだとマーベルはリルカの顔を覗き込んだ。
「イドリースおじさんが教えてくれた。父さんは一人で母さんの事件を調べてたって。それに骸獣を操って使役する部隊だったから疑われた話も聞いた」
「そうか。イドリースが」
マーベルはもう一度愛しげにリルカの頭を撫でると、ムゥダルを振り返って障壁を展開するように呟く。
「北から一人、西には二人かな。少し距離はあるが、様子を伺うように連携を取ってるやつらが居る。機械に余裕があるなら障壁を」
「さっき林道に仕掛けたから容易に近付いて来れないんだろ。二重で張れってことでいいんだな」
「ああ。これから話すことに関わるからね」
ムゥダルは静かに頷くと小さな球体を取り出して、カチッと音が鳴るまでそれを捻る。
初めて見る機械に興味津々のリルカとは対照的に、ムゥダルはそれを投げてリルカに手渡すと、工具を持ったままバギーの下に潜り込む。
「それでマーベル、あんたの話ってのは」
口元の動きを読ませない意図もあるのか、ムゥダルは構わずにバギーの下に潜ったまま話を続け、工具を使って整備の手を進める。
「もう知っているだろうが、アチューダリアの地下はベネンダルの鉱脈だ。それゆえ魔素の一部とされる煙毒を除去する研究が進み、俺もそれに携わっていた」
「煙毒が魔素の一部」
「なるほど、だからあんたは骸獣を使役する部隊を指揮してた訳だ」
「ああ。煙毒に充てられた骸獣から魔素を除去するのはそう難しくない。だから殺さずに骸獣化を強制的に解除することが俺の部隊の任務だ」
マーベルはしかし僅かに舌打ちすると、冷静さを取り戻すためかリルカを見つめて愛しげに髪や頬を撫でてから、大きく息を吐いて話を続ける。
「だがそれは自然の摂理、女神の思し召しに反することだと一部が騒ぎ始めた。その結果迎えたのがクレアの死だ」
リルカは堪らずマーベルの胸に飛び込み、息を殺して肩を震わせる。
「つまり最初から〈ユティシアル聖教会〉はあんたと対立してたのか」
「いいや、他と違って寛容な教えだからね。剣聖アレガルド・ルセメットを神格化する土地で信仰が変容したんだろう。敬虔な信者であっても排他的な方が少数だ」
「なのにクレアは殺された。しかも魔術で」
「ああ。〈ユティシアル聖教会〉教皇ダニエキリル・ツェルナーの養子、ナファニスの手でね」
「教皇の養子? だとしたら聖教会でも要職に就いてるんじゃないのか。でもナファニス・ツェルナーなんて聞いたことがない」
ムゥダルはバギーの下から姿を現すと、油に塗れた手を拭いながら、どういうことだとマーベルに目線を向ける。
「当たり前だ。敬虔な信徒の顔をしてリンドルナ中を巡り、教えを説く顔のない宣教師とでも言うべきか。表向きはな」
「まさか」
リルカが頬を濡らしたまま顔を上げると、マーベルはその涙を指で拭いながら小さく頷く。
「狂信者を煽動して異端者を粛清する殺人鬼だよ。咎人狩りを始めた張本人という訳だ」
「教皇の養子とはいえ、ただの宣教師がなんでそこまで支持されるんだよ」
「彼が持つ女神の贈り物、紅蓮に輝くカージナルレッドの髪に、飾りではない飛ぶための翼、そして魔術という太古の昔に女神が人に与えた知恵」
マーベルは一度言葉を区切ると、信仰は時として人を盲目にさせると目を眇める。
「人に限りなく近く異質な存在、ナファニスは天上の獣人化した翼人の末裔だ。伝承が具現化された姿を見た信者はどう感じるだろうね」
「救世主……」
リルカがボソリと呟くと、マーベルはその背中を撫でてムゥダルを見る。
「或いはそう捉えたからこそ、咎人狩りは狂信者の中に浸透していった」
「マジかよ。翼人だって咎人の象徴じゃねえのかよ。翼人は虐げられてきたじゃねえか」
「堕ちた翼人は、ね。邪道か王道かは問題じゃない。ナファニスが形ばかりの翼じゃなく、空を飛ぶことが出来る翼を持っていることに意味がある。選ばれし者としてね」
「そんなの間違ってる」
「そうだな。さて整備が整ったなら、東の国境から隣国ブスダニアに入って、シドラルの街に向かおう。そこで飛翔艇が手に入る」
スチームバギーの狭い後部座席に乗り込むと、マーベルは信頼できる部下が居ると短く告げる。
「飛翔艇って、まさかエイダーガルナに行くの」
「ナファニスは皇帝イジュナル・ブランフィッシュの命を狙っている。聞きたいことは山ほどあるが、リルカはそれはなんとしても止めたいだろ」
マーベルの含んだ言い方と少し拗ねたような表情は、ふざけているようにも見えるが実に真剣だ。
「そうだね、止めなくちゃ」
「決まりだな」
リルカとムゥダルもスチームバギーに乗り込むと、追手を警戒しながら南下して東に広がるミーエイア大森林から国境を抜けて、隣国ブスダニアに入る。
「ナファニスへの対抗策はあるのか」
「シドラルで待つ部下が全て整えてくれている。もう分かってるだろうが、魔術に対抗するためにはベネンダル鉱石が必要になる」
「魔石か」
「それだけじゃないさ」
ブスダニアに入ると悪天候に見舞われたものの、五時間かけて走り抜けた先のシドラルが見える頃には雨も上がり、晴れ間が広がる。
「詳しくは飛翔艇に乗り込んでから話す。これまでろくに休憩も取っていないが、二人とも大丈夫か」
「父さんこそ、歳なんだから」
「剣聖の再来にそんなことが言えるのはお前くらいだろうな」
ムゥダルは父を労う娘の姿に苦笑して、指示された屋敷の前でスチームバギーを停車させた。
フォルサにはムゥダルの馴染みの娼館があり、そこの倉庫に旧式ではあるがスチームバギーが保管してあるからだ。
「俺の娘をこんないかがわしい場所に平然と連れてくるとは、なかなかいい度胸してるじゃないか、ムゥダル・イルダニア」
「父さん、ムゥダルは病気なんだよ。そっとしといてあげて」
「おいなんなんだよ。病気じゃねえし、ただの女好きだし、病気持ちでもねえよ!」
「ほぉう。君が言う女好きの女の中に、うちの可愛い娘も入ってるんじゃないだろうな」
マーベルはいつの間にかリルカの帯剣を奪って、ムゥダルの喉元にそれを突き付けている。
「バカこのクソオヤジ、目立つことをするんじゃない」
リルカは咄嗟にマーベルの頬に拳を叩き込むと、奪われた剣を取り返して腰元に戻す。
騒がしくやり取りをしながら、娼館の裏手に隠された車庫に入ると、長年放置されたスチームバギーの整備には少し時間が掛かる様子だとムゥダルが道具を探し始める。
「それにしても父さん、なんで私じゃなくてムゥダルに手紙を書いたの」
「お前が行動を共にしてるのを知ってたからに決まってるだろ。魔術が介在してるとなると、お前より彼の方が理解が早いからね」
マーベルは頬に手を当てながら、また喧嘩が強くなったのかとリルカの頭を愛しげに撫でる。
「そう、魔術だよ。どうしてそんな物騒な物を父さんが扱えるの。だって母さんは魔術で殺されたんじゃないの」
リルカが詰め寄ると、落ち着きなさいと抱き締めて優しく背中を撫で、なにを知ったんだとマーベルはリルカの顔を覗き込んだ。
「イドリースおじさんが教えてくれた。父さんは一人で母さんの事件を調べてたって。それに骸獣を操って使役する部隊だったから疑われた話も聞いた」
「そうか。イドリースが」
マーベルはもう一度愛しげにリルカの頭を撫でると、ムゥダルを振り返って障壁を展開するように呟く。
「北から一人、西には二人かな。少し距離はあるが、様子を伺うように連携を取ってるやつらが居る。機械に余裕があるなら障壁を」
「さっき林道に仕掛けたから容易に近付いて来れないんだろ。二重で張れってことでいいんだな」
「ああ。これから話すことに関わるからね」
ムゥダルは静かに頷くと小さな球体を取り出して、カチッと音が鳴るまでそれを捻る。
初めて見る機械に興味津々のリルカとは対照的に、ムゥダルはそれを投げてリルカに手渡すと、工具を持ったままバギーの下に潜り込む。
「それでマーベル、あんたの話ってのは」
口元の動きを読ませない意図もあるのか、ムゥダルは構わずにバギーの下に潜ったまま話を続け、工具を使って整備の手を進める。
「もう知っているだろうが、アチューダリアの地下はベネンダルの鉱脈だ。それゆえ魔素の一部とされる煙毒を除去する研究が進み、俺もそれに携わっていた」
「煙毒が魔素の一部」
「なるほど、だからあんたは骸獣を使役する部隊を指揮してた訳だ」
「ああ。煙毒に充てられた骸獣から魔素を除去するのはそう難しくない。だから殺さずに骸獣化を強制的に解除することが俺の部隊の任務だ」
マーベルはしかし僅かに舌打ちすると、冷静さを取り戻すためかリルカを見つめて愛しげに髪や頬を撫でてから、大きく息を吐いて話を続ける。
「だがそれは自然の摂理、女神の思し召しに反することだと一部が騒ぎ始めた。その結果迎えたのがクレアの死だ」
リルカは堪らずマーベルの胸に飛び込み、息を殺して肩を震わせる。
「つまり最初から〈ユティシアル聖教会〉はあんたと対立してたのか」
「いいや、他と違って寛容な教えだからね。剣聖アレガルド・ルセメットを神格化する土地で信仰が変容したんだろう。敬虔な信者であっても排他的な方が少数だ」
「なのにクレアは殺された。しかも魔術で」
「ああ。〈ユティシアル聖教会〉教皇ダニエキリル・ツェルナーの養子、ナファニスの手でね」
「教皇の養子? だとしたら聖教会でも要職に就いてるんじゃないのか。でもナファニス・ツェルナーなんて聞いたことがない」
ムゥダルはバギーの下から姿を現すと、油に塗れた手を拭いながら、どういうことだとマーベルに目線を向ける。
「当たり前だ。敬虔な信徒の顔をしてリンドルナ中を巡り、教えを説く顔のない宣教師とでも言うべきか。表向きはな」
「まさか」
リルカが頬を濡らしたまま顔を上げると、マーベルはその涙を指で拭いながら小さく頷く。
「狂信者を煽動して異端者を粛清する殺人鬼だよ。咎人狩りを始めた張本人という訳だ」
「教皇の養子とはいえ、ただの宣教師がなんでそこまで支持されるんだよ」
「彼が持つ女神の贈り物、紅蓮に輝くカージナルレッドの髪に、飾りではない飛ぶための翼、そして魔術という太古の昔に女神が人に与えた知恵」
マーベルは一度言葉を区切ると、信仰は時として人を盲目にさせると目を眇める。
「人に限りなく近く異質な存在、ナファニスは天上の獣人化した翼人の末裔だ。伝承が具現化された姿を見た信者はどう感じるだろうね」
「救世主……」
リルカがボソリと呟くと、マーベルはその背中を撫でてムゥダルを見る。
「或いはそう捉えたからこそ、咎人狩りは狂信者の中に浸透していった」
「マジかよ。翼人だって咎人の象徴じゃねえのかよ。翼人は虐げられてきたじゃねえか」
「堕ちた翼人は、ね。邪道か王道かは問題じゃない。ナファニスが形ばかりの翼じゃなく、空を飛ぶことが出来る翼を持っていることに意味がある。選ばれし者としてね」
「そんなの間違ってる」
「そうだな。さて整備が整ったなら、東の国境から隣国ブスダニアに入って、シドラルの街に向かおう。そこで飛翔艇が手に入る」
スチームバギーの狭い後部座席に乗り込むと、マーベルは信頼できる部下が居ると短く告げる。
「飛翔艇って、まさかエイダーガルナに行くの」
「ナファニスは皇帝イジュナル・ブランフィッシュの命を狙っている。聞きたいことは山ほどあるが、リルカはそれはなんとしても止めたいだろ」
マーベルの含んだ言い方と少し拗ねたような表情は、ふざけているようにも見えるが実に真剣だ。
「そうだね、止めなくちゃ」
「決まりだな」
リルカとムゥダルもスチームバギーに乗り込むと、追手を警戒しながら南下して東に広がるミーエイア大森林から国境を抜けて、隣国ブスダニアに入る。
「ナファニスへの対抗策はあるのか」
「シドラルで待つ部下が全て整えてくれている。もう分かってるだろうが、魔術に対抗するためにはベネンダル鉱石が必要になる」
「魔石か」
「それだけじゃないさ」
ブスダニアに入ると悪天候に見舞われたものの、五時間かけて走り抜けた先のシドラルが見える頃には雨も上がり、晴れ間が広がる。
「詳しくは飛翔艇に乗り込んでから話す。これまでろくに休憩も取っていないが、二人とも大丈夫か」
「父さんこそ、歳なんだから」
「剣聖の再来にそんなことが言えるのはお前くらいだろうな」
ムゥダルは父を労う娘の姿に苦笑して、指示された屋敷の前でスチームバギーを停車させた。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

【完結】あわよくば好きになって欲しい(短編集)
野村にれ
恋愛
番(つがい)の物語。
※短編集となります。時代背景や国が違うこともあります。
※定期的に番(つがい)の話を書きたくなるのですが、
どうしても溺愛ハッピーエンドにはならないことが多いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる