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(32)〈ユティシエル聖教会〉
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リンドルナにおける唯一神である女神ユレイシアを崇め、広く信仰される〈ユティシエル聖教会〉は、それゆえに古くから独立した力を持ち、各所にて信者を増やしその裾野を広げている。
エイダーガルナの帝都アエスに築かれたティンデシア大聖堂も、祈りを捧げる信者たちが絶え間なく訪れる、いわば聖教会の帝国における聖地の一つである。
「帝国だと、聖職者は結婚しないって本当なの」
「あぁ、そういやアチューダリアは違う考え方だな」
加速装置の微調整のために〈ストラヴァル〉を訪れた帰り道、リルカは目の前に聳え立つ大聖堂を眺めて、感嘆の息を漏らしながらムゥダルに問い掛ける。
「本来そんな戒律はないはずなのに、エイダーガルナではなんでそういうことになったの」
「さあな。詳しいことは知らねえけど、処女性の概念とかじゃねえの。禁欲的なモンは無条件にエロいし唆るんだよ。お前の変装も含めて」
「は? バカじゃないの、そんな話してないよ」
リルカは咄嗟にムゥダルを叩くと、大聖堂の前に出来た長い列に視線を戻して、信者たちの話に耳を傾ける修道士や修道女を見つめる。
「まあ冗談はさて置き、聖教会はちょっとややこしい存在だから気を付けろ」
「ややこしいってどういうこと」
「一部で咎人狩りって物騒な儀式をやってる。そもそもユレイシアの伝承だと、人間は地に落ちた愚かな存在だからな。女神の名において制裁を降すんだとよ」
あまり大きな声で話すことじゃないと断りを入れると、正義は聖教会が決めることで、善悪の判断は女神の意思に委ねられるそうだと、ムゥダルは気分が悪そうな顔で鼻を鳴らす。
「それって変じゃない。それを救済するのが聖教会の教えだよね。人は弱い存在で、何人たりとも罪を犯さない者は居ないって」
「まあな。表向きはそう捉えるのが当たり前だけど、狂信化した過激派はそうは考えてないってことだ」
「アチューダリアだけじゃなくて、他でも聞かない話なのかな」
「ああ。エイダーガルナはテンペリオスも治めてるからな、同じ宗教でもその教えには違いがあるんだろうな」
「咎人狩り、ね……」
ムゥダルの奥に見えるティンデシア大聖堂を見つめながら、リルカは帝国についてもっと勉強する必要があると気を引き締める。
父が残した借金と、イドリースから告げられた父の行方も気掛かりだが、父が見付かればアチューダリアに帰る可能性がない訳ではない。
しかし今のところは、そんな自分を受け入れてくれた〈レヴィアタン〉のメンバーや、リルカに愛を誓ったルーシャの思いに応えるために、ここを離れるつもりはない。
所狭しと居並ぶ商店に立ち寄って、頼まれた物や土産を物色すると、そのまま娼館に向かったムゥダルを呆れながら見送り、リルカは一人で大荷物を抱えて〈レヴィアタン〉に戻った。
「おい、ムゥダルの野郎はどうした」
広場で剣を振るっていたギィタスが、リルカを見掛けるなり駆け寄ってきて、荷物を引き取りながら顔を顰める。
「ムゥダルの行くとこなんて決まってるよ」
「マジかアイツ、まだ十七時だ。遅い奴なら昼飯食ってる時間だぞ」
「調べたいことがあるって言ってたし、聞き込みもあるんじゃないかな。庇う訳じゃないけど」
「だったらお前も一緒に行って抜いてくりゃ良かったのによ」
こんな時間だから恥ずかしかったのかと、ギィタスはリルカを揶揄うように豪快に笑って背中を叩く。
「俺はそういうのは良いんだよ」
「若えのに淡白だな。俺なんかはよお」
「おいギィタス、あんまりルカを揶揄うな。ただでさえ嫌ってほどムゥダルに毒されてるんだからな」
「グリード」
リルカは目の前に現れたグリードのさりげない手助けに感謝しつつも、すぐそばにいつも居るはずのルーシャの姿がないことに気付いて、人知れず気落ちしたように肩を落とす。
「オゼットとダンが探してたぞ、ギィタス。クエストのことじゃないのか。荷物は俺が請け負うから食堂に行け」
「なんだよアイツら、気が早いな。わざわざすまんなグリード。じゃあなルカ」
ギィタスはグリードに荷物を預けると、ひと足先にギルドの中に姿を消した。
「また随分と大荷物だな」
「グリード、今日はクエストでフォスルに行くんじゃなかったの」
フォスルはイゴラス大陸の西にある、旧国ソラーニャが在った農耕が盛んな土地だ。
なんでも新たに古代遺跡が出土したとかで、煙毒に充てられた骸獣が湧いて、その討伐依頼も寄せられていたはずだとリルカは記憶を探る。
「別件で〈ファフニール〉はイザリス大陸に出てるからな。予定より戻りが遅れてるが、それが戻り次第フォルスに向かうぞ」
「そうなんだね。今日はもう会うことないと思ってたからさ」
たわいない会話し交わしながら食堂に向かい、ジュダルに頼まれていた食材や香辛料を渡すと、同じく買ってきた焼き菓子をカゴに盛り付けて食堂の端に置く。
「たまに見掛けると食いたくなるんだよな」
「グリードは結構甘い物が好きだよね」
「俺の実家は親父がザラスを焼いててな。お袋が一緒に菓子を作って売ってる。だから昔から食べてる名残だろうな」
盛り付けたばかりの菓子をグリードが頬張ると、匂いに釣られるように他のメンバーもカゴの周りに集まって来た。
「そうなんだね。いつか行ってみたいな。焼き立てのザラスって堪らなく美味しいよね」
「連れてってやっても構わんが、ルーシャには必ず報告しろよ。後で癇癪起こされても敵わんからな」
「はは、分かったよ」
グリードとその場で別れると、リルカは書庫に立ち寄って郷土史と宗教についての本を幾つか手に取り、自室に戻って読書に時間を費やす。
「へえ、同じユレイシアについての教えでも、こんなに違うんだ」
リルカの生まれ育ったアチューダリアでも女神信仰はあるが、建国の祖にして剣聖と謳われたアレガルド・ルセメットを、神と同等に崇める風習が根付いているのも事実。
信仰心が希薄ということではないにしろ、エイダーガルナにおける女神信仰とは異色のものであるのは否めない。
ムゥダルが口にした咎人狩りについては、やはりそれを示唆する記述はなく、しかし一方で郷土史をまとめた本には近しい記述もあった。
「ここで魔術が出てくるのか」
女神ユレイシアが、太古の昔に人に授けたとされる知恵の一つ。
アチューダリアは剣の国と言っても過言ではないので、その手の話は寓話でしか知ることがなかったが、空に浮かぶテンペリオスを間近にした今となっては、作り話だとも言い切れない。
リルカの本を読む手は止まらずに、ヌセが夜空に瞬く時間になっても頁をめくり、寝台のそばの小さな小物机に置いたランプを灯すと、寝そべった姿勢で肘をついて読み耽る。
部屋の扉を叩く音にも気付かないほどに没頭して読書をするリルカが、ようやく人の気配に気付いて顔を上げると、ルーシャが寝台の足元に腰掛けて同じように読書をしていた。
「ルーシャ、いつ来たの」
「一時間は経ったかしらね。熱心に読んでるから邪魔しないようにしてたのよ」
そう答えると、ちょっと寂しかったと苦笑しながらルーシャがリルカに口付けた。
エイダーガルナの帝都アエスに築かれたティンデシア大聖堂も、祈りを捧げる信者たちが絶え間なく訪れる、いわば聖教会の帝国における聖地の一つである。
「帝国だと、聖職者は結婚しないって本当なの」
「あぁ、そういやアチューダリアは違う考え方だな」
加速装置の微調整のために〈ストラヴァル〉を訪れた帰り道、リルカは目の前に聳え立つ大聖堂を眺めて、感嘆の息を漏らしながらムゥダルに問い掛ける。
「本来そんな戒律はないはずなのに、エイダーガルナではなんでそういうことになったの」
「さあな。詳しいことは知らねえけど、処女性の概念とかじゃねえの。禁欲的なモンは無条件にエロいし唆るんだよ。お前の変装も含めて」
「は? バカじゃないの、そんな話してないよ」
リルカは咄嗟にムゥダルを叩くと、大聖堂の前に出来た長い列に視線を戻して、信者たちの話に耳を傾ける修道士や修道女を見つめる。
「まあ冗談はさて置き、聖教会はちょっとややこしい存在だから気を付けろ」
「ややこしいってどういうこと」
「一部で咎人狩りって物騒な儀式をやってる。そもそもユレイシアの伝承だと、人間は地に落ちた愚かな存在だからな。女神の名において制裁を降すんだとよ」
あまり大きな声で話すことじゃないと断りを入れると、正義は聖教会が決めることで、善悪の判断は女神の意思に委ねられるそうだと、ムゥダルは気分が悪そうな顔で鼻を鳴らす。
「それって変じゃない。それを救済するのが聖教会の教えだよね。人は弱い存在で、何人たりとも罪を犯さない者は居ないって」
「まあな。表向きはそう捉えるのが当たり前だけど、狂信化した過激派はそうは考えてないってことだ」
「アチューダリアだけじゃなくて、他でも聞かない話なのかな」
「ああ。エイダーガルナはテンペリオスも治めてるからな、同じ宗教でもその教えには違いがあるんだろうな」
「咎人狩り、ね……」
ムゥダルの奥に見えるティンデシア大聖堂を見つめながら、リルカは帝国についてもっと勉強する必要があると気を引き締める。
父が残した借金と、イドリースから告げられた父の行方も気掛かりだが、父が見付かればアチューダリアに帰る可能性がない訳ではない。
しかし今のところは、そんな自分を受け入れてくれた〈レヴィアタン〉のメンバーや、リルカに愛を誓ったルーシャの思いに応えるために、ここを離れるつもりはない。
所狭しと居並ぶ商店に立ち寄って、頼まれた物や土産を物色すると、そのまま娼館に向かったムゥダルを呆れながら見送り、リルカは一人で大荷物を抱えて〈レヴィアタン〉に戻った。
「おい、ムゥダルの野郎はどうした」
広場で剣を振るっていたギィタスが、リルカを見掛けるなり駆け寄ってきて、荷物を引き取りながら顔を顰める。
「ムゥダルの行くとこなんて決まってるよ」
「マジかアイツ、まだ十七時だ。遅い奴なら昼飯食ってる時間だぞ」
「調べたいことがあるって言ってたし、聞き込みもあるんじゃないかな。庇う訳じゃないけど」
「だったらお前も一緒に行って抜いてくりゃ良かったのによ」
こんな時間だから恥ずかしかったのかと、ギィタスはリルカを揶揄うように豪快に笑って背中を叩く。
「俺はそういうのは良いんだよ」
「若えのに淡白だな。俺なんかはよお」
「おいギィタス、あんまりルカを揶揄うな。ただでさえ嫌ってほどムゥダルに毒されてるんだからな」
「グリード」
リルカは目の前に現れたグリードのさりげない手助けに感謝しつつも、すぐそばにいつも居るはずのルーシャの姿がないことに気付いて、人知れず気落ちしたように肩を落とす。
「オゼットとダンが探してたぞ、ギィタス。クエストのことじゃないのか。荷物は俺が請け負うから食堂に行け」
「なんだよアイツら、気が早いな。わざわざすまんなグリード。じゃあなルカ」
ギィタスはグリードに荷物を預けると、ひと足先にギルドの中に姿を消した。
「また随分と大荷物だな」
「グリード、今日はクエストでフォスルに行くんじゃなかったの」
フォスルはイゴラス大陸の西にある、旧国ソラーニャが在った農耕が盛んな土地だ。
なんでも新たに古代遺跡が出土したとかで、煙毒に充てられた骸獣が湧いて、その討伐依頼も寄せられていたはずだとリルカは記憶を探る。
「別件で〈ファフニール〉はイザリス大陸に出てるからな。予定より戻りが遅れてるが、それが戻り次第フォルスに向かうぞ」
「そうなんだね。今日はもう会うことないと思ってたからさ」
たわいない会話し交わしながら食堂に向かい、ジュダルに頼まれていた食材や香辛料を渡すと、同じく買ってきた焼き菓子をカゴに盛り付けて食堂の端に置く。
「たまに見掛けると食いたくなるんだよな」
「グリードは結構甘い物が好きだよね」
「俺の実家は親父がザラスを焼いててな。お袋が一緒に菓子を作って売ってる。だから昔から食べてる名残だろうな」
盛り付けたばかりの菓子をグリードが頬張ると、匂いに釣られるように他のメンバーもカゴの周りに集まって来た。
「そうなんだね。いつか行ってみたいな。焼き立てのザラスって堪らなく美味しいよね」
「連れてってやっても構わんが、ルーシャには必ず報告しろよ。後で癇癪起こされても敵わんからな」
「はは、分かったよ」
グリードとその場で別れると、リルカは書庫に立ち寄って郷土史と宗教についての本を幾つか手に取り、自室に戻って読書に時間を費やす。
「へえ、同じユレイシアについての教えでも、こんなに違うんだ」
リルカの生まれ育ったアチューダリアでも女神信仰はあるが、建国の祖にして剣聖と謳われたアレガルド・ルセメットを、神と同等に崇める風習が根付いているのも事実。
信仰心が希薄ということではないにしろ、エイダーガルナにおける女神信仰とは異色のものであるのは否めない。
ムゥダルが口にした咎人狩りについては、やはりそれを示唆する記述はなく、しかし一方で郷土史をまとめた本には近しい記述もあった。
「ここで魔術が出てくるのか」
女神ユレイシアが、太古の昔に人に授けたとされる知恵の一つ。
アチューダリアは剣の国と言っても過言ではないので、その手の話は寓話でしか知ることがなかったが、空に浮かぶテンペリオスを間近にした今となっては、作り話だとも言い切れない。
リルカの本を読む手は止まらずに、ヌセが夜空に瞬く時間になっても頁をめくり、寝台のそばの小さな小物机に置いたランプを灯すと、寝そべった姿勢で肘をついて読み耽る。
部屋の扉を叩く音にも気付かないほどに没頭して読書をするリルカが、ようやく人の気配に気付いて顔を上げると、ルーシャが寝台の足元に腰掛けて同じように読書をしていた。
「ルーシャ、いつ来たの」
「一時間は経ったかしらね。熱心に読んでるから邪魔しないようにしてたのよ」
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