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俺の王子様

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 「私の事を待ったか?」

 グレンのその問いに、アシュは、グレンと顔同士が近いまま、鼓動を速めたまま一瞬考えた。
 しかし、アシュはあくまでグレンの乳母なのだから答えは決まっている。
 そして、アシュに乳母の立場が無くても、ただの一人の男としても答えは同じだ。

 「はい……グレン様」

 アシュがグレンの目を見てそう言うと、どう言う感情か分からないがグレンは目を細めた。
 そして突然アシュを軽々抱き抱えベッドに向かった。

 「グっ!グレン様!」

 アシュは一度は驚いたが、その後は大人しく抱かれた。
 この離宮から出ない限りは、グレンに疲労回復の為に母乳を差し出し、その流れで兆したに過ぎないグレンの性欲を発散させる仕事はしないといけないから。
 だが、グレンの美しい顔を見ていると、気が進まないはずなのに、昨日からあれだけグレンとセックス三昧しているのに、アシュの体が又じわじわと熱くなるのを感じる。アシュの乳首がピンと勃ち上がり、アナルがキュッとなった。
 アシュは、こんなに自分の体が性に反応するのが未だに信じられないし、早くグレンに貞操帯を外してもらわないと、アシュのペニスも勃ち上り出し、貞操帯内の仕掛けでペニスをいたぶられると焦った。
 やがて柔らかいベッドの上に、アシュは横たえられた。そして最初はきっと乳を求められると、アシュはそのまま自分のナイトローブの胸元を開けようとした。
 そしてすぐ貞操帯を外して、アシュのペニスを開放して欲しいと請うつもりだった。
 すると…

 「今夜は……乳はいい…」 

 グレンがベッドサイドに腰を掛けて、アシュを見おろし呟いた。

 「えっ?……でも…」

 アシュは、戸惑った。乳を飲まないのに何故グレンはアシュの所に来たのかと思ったが、次に、お酒も入っているから、ただ単に誰か適当な相手とセックスがしたくなったんだなと思った。
 だがそう思うと、アシュの胸は締め付けられるように痛んだ。
 だがその思いをアシュが悟られまいとしていたら、グレンは突然まるでふざけるようにアシュの体に覆い被さりナイトローブの胸元を割り開き、アシュの素肌の胸を撫で出した。
 しかし、グレンは愛撫していると言うよりアシュをくすぐっているような感じで、アシュはその体勢のまま体をよじりながら笑い出した。

 「グっ!グレン様!グレン様!くっ……くすぐったい!」

 グレンは、その様子を見て、楽しそうに微笑んだが、まだ続けた。

 「ハハハッ!グレン様!グレン様!くすぐったい!」

 アシュの息が上がってきた。
 だがその内、グレンのイタズラな手は止まり、グレンは、アシュの素肌の胸に顔を埋めた。

 (やっぱ、乳を飲むんだ)

 アシュは、仕事モードになり身構えた。
 しかし、グレンは、アシュの胸に埋まったまま、大きな息を一つして言った。

 「しばらく……少しでいい……しばらく……このまま、このままで…」

 「えっ?!」

 アシュは怪訝に思ったが、グレンの望み通りにした。
 すると…
 すぐグレンから、スースーと息が聞こえ出した。
 アシュが不思議そうに確かめたら、グレンは、すでに心地良さそうに眠っていた。

 「疲れていらっしゃるんですね……ゆっくりおやすみなさい……俺の王子様…」

 アシュは、グレンには聞こえてないだろうと思い大胆に、しかし小さい声でそう呟くと、グレンの黒髪を優しく優しく何度も撫でた。
 



 


 
 
 




 

 

 

 
 




 
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