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装着

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 そんなアシュが、突然声を上げた。

 「えっ?!」

 グレンが泡だらけの手で、アシュのくたりとしているペニスを洗おうとしたからだ。

 「そこは! そこは!」

 アシュは、上半身をよじった。
 又そこが勃ち上がればもうアシュは、射精のし過ぎで死ぬかも知れないくらい疲れていたから。

 しかしグレンは意に介さず、アシュのペニスを泡だらけにしてクニクニと洗いだした。

 「やっ! そこは!」

 アシュはそう言い更に抵抗しようとしたが……なんだか変だった。
 いつもなら触られればすぐ恥ずかし気もなく勃ち上がるアシュのペニスが、一行に反応しない。

 「えっ?! えっ?!」

 アシュは、どんなにイジられても全く勃ちあがらない事に返って不安になり大混乱し始めた。

  「えっ?! えっ?!」

 更にアシュが戸惑いの声を出したので、グレンがアシュの顔を見詰めた。

 アシュはたまらなくなって、泣きながらグレンに訴えた。

 「グレン様! 俺のちんちんが! 俺のちんちんが! 勃ちません! 勃たなくなった!」

 「はっ?」

 グレンは、一瞬ポカンとした。

 それでもアシュは、体の変化が怖くて必死の形相でグレンに訴えた。
 
 「グレン様! 俺のちんちんが! 俺のちんちんがもう使えない! 俺のちんちんが……死んでしまった!」

 すると……

 「プッ……ハハっ……アハハ!」

 あのいつも尊大な天上人、皇太子のグレンが、如何にも普通の人間のように楽しそうに笑った。

 「グ……グレン……様?」

 本気で恐怖しているアシュは、そんなグレンに思わずどうすればいいのか戸惑った。
 
 しかしそこに、グレンがアシュの体を引き寄せ、グレンとアシュの額同士を密着させ優しく呟いた。
 
 「お前、本当に子供みたいだな。落ち着け、アシュ。これはただお前が射精しすぎて一時的にそうなってるだけだ。誰にでもある事だ。又すぐ精液が溜ればすぐ勃ち上がる。心配はいらぬ」

 「ほっ…本当、ですか? 本当に本当ですか?」

 アシュは、こわごわといった感じで聞き返した。
 アシュは、グレンとのセックスが初体験だったし、あんなに回数を吐精した事も無くて本当に分からない。
 
 グレンは、まだアシュの額に自分の額を付けたまま、フっと一度優しく笑って言った。

 「本当だ……安心しろ」

 その後、アシュが浴槽に浸かり、その間にグレンは自分の髪や体を洗った。

 アシュは、皇太子が自分の事を自分でするイメージが無くて、そのグレンの姿を不思議そうに湯の中から見詰めた。

 そして最後は浴槽でグレンがアシュを後ろから抱き、二人で湯に浸かった。

 アシュは風呂を出て、更にグレンにバスタオルで体まで拭いてもらい、バスローブ姿で抱き上げられながらベッドの上に戻ってきた。
 そしてアシュの体はポカポカしていて、自分の性器も無事だという安心感もあり、自分の微妙な立場を忘れ、一瞬いい具合になんだか落ち付いてしまう。

 しかし、そう油断してる場合ではなかった。

 「さあ……アシュ。貞操帯を付けるぞ」

 さっきあんなに優しく笑っていたはずのグレンがベッドの横に立ち、両口角だけ上げた笑みと共に告げた。
 グレンの目は、笑っていない。

 アシュは思わず目を見開き、グレンの持つ貞操帯を見た。

 「アシュ。これはお前のペニスに付けても先に穴が開いてるので小の排泄は可能だ。そしてさっきも言ったが魔術師の作った貞操帯だから、常に浄化の魔法が働きペニスは清潔に保たれる」

 グレンは説明をするが、アシュには現実感が無く、あまり耳に入ってこない。

 「それに、見ろ、アシュ」

 グレンは、貞操帯を更にアシュの近くに持ってきた。
 
 貞操帯は、男性の本体を入れる男性器の形をした鉄の入れ物部分に、男性器の根元に付ける、これも鉄のリングが付随する形だった。

 そして、グレンの説明は続いた。
 
 「この性器の形をした小さな鉄の入れ物に普通時のペニスを入れただけでギチギチに窮屈なのに、一度勃起でもしようなら、大きくなったペニスが固い鉄に圧迫され痛みを与えられる。そして更に、ペニスの根元にハメた鉄のリングも根元が勃起で膨らんだら、根元とそのすぐ下の玉をギチギチに締め上げるぞ……だから、勃起して長くいられないし、すぐに萎えてしまうような設計になってる」

 アシュは、聞きいただけで余りに痛そうで言葉を失い体を固くして、グレンの顔をただ見詰めた。
 だがもうそこには、さっきの優しいグレンは見い出せない。
 
 そしてそうしている内に、グレンはあっと言う間にアシュのペニスに貞操帯を嵌めこんだ。

 そして、更に……

 グレンは、優美な笑みを浮かべながらアシュに告げた。

 「貞操帯を外す鍵は、私だけが持っている。アシュ……お前はこれで私の許可無しにはちゃんとした勃起は出来ない。そしてそれはすなわち、私の知らぬ所で乳も勝手に絞れなければ、私以外とセックスも出来ないと言う事だ」

 アシュの目の前で、グレンが指先で持つ鍵が輝いていた。

 この時からグレンの、乳母アシュへの本格的な「射精管理」「母乳管理」が始まった。



 
 

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