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ディープキス
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本当に、俺って本当馬鹿だろ、こんな時に…
優は、暫く波が収まるのを待とうと我慢したが、擦りたくて、擦りたくて、出したくて、出したくて、思わずペニスに手を伸ばしかけて我に返り、朝霧に気付かれ無い様にそっと布団を出た。
トイレへ行くか、風呂かどこか他の部屋へ行って処理しよう…
もう、苦しい…
そう思い、部屋を出ようと障子に手をかけた。
すると、
「どちらへ?主…」
一切気配をさせず、朝霧がいつの間にか背後にいた。
「ト、トイ…厠…」
優はハッとして、振り返る事が出来ないまま、唇が震えるのを堪えて答えた。
「ご一緒します…」
いつもより、朝霧の声が更に低くて、優しくて、優の身体の芯が自然と震える。
あっ!馬鹿か!気付かれるだろ!
情けなくて、心の中で必死で自分を叱咤する。
「あっ、一人で大丈夫ですから…」
「ここはまだ、安全な所か分かりません。一緒に…」
優がかけていた手の上に、朝霧の節張った手が重なる。
もう、それだけで、優は全身小刻みに震えて動けなくなった。
ふっと朝霧の視線は、優の下半身に行き、そこが容姿の優美さから想像でき無い程雄々しく勃起し、浴衣の布を押し上げているのを見た。
「はっ…う…ん…!」
突然、朝霧の優に重ねていた手がそこへ素速く移り、優は驚愕すると共に変な声を思わず上げてしまった。
「いやだ、朝霧さん!」
優は叫び、その手を退けようと自分の手で掴んだが、朝霧の手の力は強くどかせず、それどころか浴衣越しに、優しく優しく勃起を撫でられ艶めかしい息を吐いた。
「これは、小の方じゃありませんね。主…」
朝霧は、手淫をしたまま身体を屈め、優の耳元に息を吹き掛けながら、わざとみたいにボソボソ呟いた。
「これは、これは…男の、なんて気持ち悪いだろうけど、ごめんなさい。でも、ただの、生理現象で、仕方無いんだ。朝勃ち、とか、腹減ったとか、喉乾いた、とかと一緒で、特にっ、意味は無くて!男なら、分かるでしょう!」
優は、ペニスへのやわい刺激に言葉を途切れさせながら、混乱して焦り早口になる。
「気持ち悪いなんて、そんな事ありません…主、私がお手伝いします」
そう言いクスッと朝霧が笑い、その息が耳にかかり、優は擦られているものをピクリと反応させた。
優は、なんだかこの感じに覚えがあったが、思い出せ無い。
「主、私では、ダメですか?…」
朝霧が擦る力を強め、優の耳に唇を付けながら、吐息と一緒に吹き込む。
主従だから、幕府の命だから、幼馴染で同情したから、そのどれかだろうが、朝霧に性処理までさせたらいけないと、優は首を横に振った。
「ダメだ、ダメだ!頼む、少しでいいから、一人にして!一人で始末したい!」
朝霧は数日前の、優が元居た世界に好きな人がいると言った事を思いだした。
そんなに好きなのか?その人物が?
誤解はそのままになる。
「頼む、俺を、一人にして下さい!頼む、お願い見逃して!」
優が叫ぶと、朝霧が後ろから抱きついてきた。
優はびっくりしながら振りほどこうとするが、ガッチリ捕まえられて朝霧は離さない。
「離して、離してください!」
「嫌だ!離さない!絶対、絶対離さない」
朝霧は叫び、優の身体を半転させその顔を両手で持ち上げた。
朝霧の唇が優のそれに重なった。
キスしてる!
俺と朝霧さんが…
無論、本体じゃ無いと言っても優にすればファーストキスだ。
軽く触れるだけで離れると思った朝霧が、より強く吸い付いてきて優を驚かせる。
そして、僅かに角度を変え、何度も何度も吸い付くキスをされる。
そして、朝霧の濡れた舌が優の唇を、お願い口の中へ入らせて、と甘える様に何度も舐めてきて、ただそれだけで、背中を切なく震わせて簡単に招き入れてしまった。
朝霧は両手で優の頬を持ち、互いの舌と舌を擦り合わせ、んちゅ、くちゅ、んちゅと恥ずかしい声と音をたてて絡ませ合う様に持っていく。
二人の口の端から、混ざり合った唾液が流れる。
それを、朝霧が美味しそうに舌を出してチロチロ舐めながら、合間に唇に、強引に、でも優しく吸い付いてくる。
「んんっ、ゔっ…ゔぅんっ…」
優は柱にもたれかかり、キスの合間にあまりの気持ち良さに明らかに感じている声を漏らしながらついていくのに必死になり、同じ様に艶めかしい吐息を吐く朝霧の背中に両腕を回した。
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