殉剣の焔

みゃー

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もどかしい疑問❋

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もう、何回自分が朝霧に犯されて歓喜しながら射精したか…


何回朝霧が身体を震わせ、自分の体内奥で射精したか…


でも…何故、俺を抱くんだ?朝霧さん…いや…貴継…


優のそのもどかしい疑問は解消しないままなのに、いつしか考えられなくなってしまった。


「はぁっ…貴継…あぁっっ…貴継…」


優は、忘我の境地に行った。


だが、それは、一人では無い。


優も朝霧もまるでお互い、ただの発情期の獣の様だった。


ただ、ただ…お互いの肉を求め合って、交わった。


そして、優のセックスの最後の記憶は、朝霧が胡座の上で背後から
もうほとんど意識の無い自分をペニスで串刺しにしながら、まだ腰を振っている所だ。


その体勢のまま、優の今日まで清らかだったまだ色も初々しい右の乳首を、朝霧が何度も弄くり無慈悲な程捻り引っ張りながら又中に思う存分射精した。


優の身体は意識朦朧としているのに、腹が朝霧の精液で一杯になった事に震え、もうドロドロに恥汁塗れになったペニスの先から、射精し過ぎてもうほとんど出無くなった白液が、それでも悦んでトロッとだけ流れ出た。


優は、その体勢のまま気を失ってしまった。


「ああ…キレイだ…」


優が意識が無くなる寸前、朝霧は背中に口付してきてそう呟いた様な気がするが、定かではないし、多分、何かの間違いかと後から思う。


だって、男が男に抱かれて、よがって悦びヨダレをたらしながら、髪も乱れ全身汗と涙と精液でグチョグチョになった姿の何処がキレイなのか?



「やっぱりな。二人はそう言う関係だと思ってたぜ。何も気を使う事は無いのに」


朝一番、優と朝霧が布団を汚してしまった事をぽん吉に深く謝罪すると、彼はにこやかにあっさりとした口調でそう言った。


ぽん吉は、可愛い顔をして本当になかなかのエロダヌキだと優は苦笑するしかなかった。


だかその彼のお陰で、昨日彼が母屋へ帰宅する前に朝霧に風呂の使い方を教え、客人用のタオル、浴衣の替えが常備してある所も教え
て、二人の泊まった部屋の座卓に軽い夜食も用意してくれていて、ローションまで枕元に置いてくれていて助かったのだ。


朝霧は、未だ意識もハッキリしない優を自分と共に風呂に入れ、優の髪から身体から洗い、そして、さっきまで自分の肉棒を入れていた淫孔に指を入れ、丁寧に自分の放った精液を掻き出した。


そして、優に清潔な浴衣を着せ、キレイに調えた替えの褥に寝かすと、ぐいっとペットボトルから水を口に入れ、喉の乾きを訴える優に口移しで請われるまま何度も優しく与えた。


だが、ただ飲ませているだけでは無い。


水が優に移されると、その後朝霧は何度もただキスをする。


そして、又水を与え、その後キスし、唇をこれ以上無いと言う位に優しく舐めて優しく吸った。


そして、優の口端から水が首の方に流れると、朝霧はそれを鎖骨から唇に向かって舐め上げ、優はその感触に又卑猥にピクピク身体を震わせた。


貴継のおちんちん、おちんちん、又、欲しい…


今、すぐ、欲しい…おちんちん…
貴継の…


優の中に、こんなになってもまだ強い性欲の焔が灯っていた。



だが、本物の淫魔ならセックスの後は気が補充され体力が漲る所だろうが、半妖の優は逆にもう体力は奪われ残っていなかった。


事後の処理を済ませ、日頃鍛えている朝霧は優を腕に抱いて少し眠っただけで、優を気遣い褥に残し
て、一人で汚した布団などの後処理に手洗いしたり拭いたり干したりをして、並でない体力を見せた。


初性交の身体のダルさを引きずりながら優が起きて来て、その作業中の朝霧の後ろ姿に鼓動を速くし戸惑いながら声を掛けると、振り返った、あれ程激しくセックスし優をハルと呼び捨てていた男は、態度も喋り方も、まるで一切全く何も無かったかの様にいつもの従順な臣下のものに戻していた。



あれ?…


優は、その態度に激しく動揺ししばらく立ち尽くしたが、すぐにぽん吉が呼びに来て、魚、卵焼き、味噌汁に白米を母屋のキッチンのテーブルに並べてくれ、三人での朝食が始まった。


朝霧の態度がもやもやし気になってどうしようも無く、まるで一人
で、何処かに放り出され置いて行かれた様になっていたが、兎に角、性欲が終わると優を待っているのは、激し過ぎる空腹だった。


「春光は食が細そうだからしっかり食べないと、将来元気な子供を産めないぞ」


四人掛けのテーブルに座るぽん吉が余りにおかしい事を言うので、その向かいに並んで座る二人、朝霧はア然とし、優は思わず聞き返した。



「えっ?」


「えっ?」


ぽん吉も不思議そうに聞き返してくる。


「え?」


「え?」


「え?」


「え?」


暫く優とぽん吉、二人交互に間抜けな感じに聞き返し合う。


「だからぁ、春光は食が細そうだから…」


「いや、その後、その後です、ぽん吉さん!」


優が言うと、ぽん吉は、何?変な事言ったっけ?という表情だ。


「元気な子供が産めないぞって言っただけだが、何か?」


「ぽん…吉さん…俺、男ですよ…」


優は、苦笑いする。


「馬鹿にするな!それ位見れば分かるわ!だが、お前は師匠から半分淫魔だと聞いている。この世界では淫魔は男でも子供を産むぞ。それに半淫魔の男でも産む。お前には角が無いから、角の大小が分からないからどちらかは分からんが、多分、体格や顔付きから、子供が産める赤の方だろう?」


事も無げに言うぽん吉を前に、優と朝霧はア然としたまま言葉を失った。


「って…えっ?えっ?春光、お前まさか…自分が子供を産めるって、知らなかったのか?」


ぽん吉は箸で掴んで食べようとしていた梅干しを、フローリングの床に思わず落とした。
























  






 











 













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