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高校生編

33 青葉の中で (1) ※

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だいぶ時間がかかってしまいました。
R18のえっち始まりですのでご注意ください。
全然話が浮かばなくて難産の結果謎のお料理回…。
難産続きなのでいつもより少し短めです。
凛ちゃんのお誕生日の休日イチャイチャです。

次回以降から少し文字数少なめでの更新になると思われます。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「あっ、だめ…ひろ…ふっん、あぁあっ」

大翔の手は大きくて暖かくて気持ちがいい。
ゆっくりと僕の背中を撫でて腰へと滑り落ちていく。
両手で腰を掴まれて下から突き上げるように揺さぶられると、僕はだらしなく口の端から涎をこぼし嬌声をあげる。

僕は何度目かの射精を経て、大翔が胡座をかき僕はその上に正面から乗っかって甘い声を溢す。

「ん、ふかいっ…んぁっ…おく…ンンッ」
「凛、気持ち、いい?」
「ぅん、きもち、いっ…ハァ、ん…」
「腰、揺れて、凛…すごい、エッチだね」
「やぁ、勝手に、ゆれちゃう…うん、はぁっ、ひろぉ…きもち、いっ」
「うん、気持ち、いいよ、ハァ、かわいっ」

僕はこの体勢がすごく好き。
大翔のものを奥まで感じられるし、前からギュッて抱きつくと大翔の甘い香りがする。
大翔も僕を抱きしめて首筋に強く吸い付いて所有印を残す。

僕は大翔の肩に手を置いて、下からの突き上げに耐えるように熱く甘い息を吐いている。

「あぁ、俺のこと離したくないって言ってるみたいに、吸い付いて、でもとろとろに溶けて柔らかい。」
「ひゃっあ、ああ…ん、ぐりぐり…だめっ、出ちゃう…。」
「…出して…凛。」

ぐりぐりと奥を刺激されると雷に打たれたように僕の体がビクビクと痙攣する。
ローションではない僕から溢れ出た愛液が泡立ちながら大翔の下生えを濡らす。

気持ちよくて、どこかに飛んでいきそう。
もっと奥に欲しい、全てを大翔のもので埋め尽くされたい。
好きで好きでしょうがない、愛しくてもっと一つになりたい。

「ひゃっ!…なんでちょっ、おっき…い。」
「ん、凛がかわいい顔してるから…。」

ちゅっと軽く啄むようにキスをして、僕の瞳をじっと見つめる。
僕は潤んだ瞳で大翔を見ると、大翔の目元は赤く染まっていた。
大翔のおでこに汗で張り付いた前髪を少し避けるようにして掻き分けると、僕から軽く大翔にキスをする。
ぎゅっと抱きしめ合って、溶けて無くなりそうな甘くて切ない時間。
ふわふわしてて気持ちいい。

大翔にもっと甘くて深いキスをしてほしい。

「ひろ…キス…」
「…んっ…。」

大翔に甘いキスをねだると、大翔の顔が近づいてくる。
目を閉じて、首を傾ければ甘くとろけるキスが降ってくる。
深くキスをしながら僕は大翔のものを締め付けながら達した。
程なくして薄いゴム越しに大翔のものが熱く白濁を吐き出したのがわかった。

痙攣する体を大翔は抱きしめて息を整えると、僕のことをベッドへと押し倒す。
見上げた大翔の瞳にはまだ欲望がチラついていて、雄を感じるその瞳を見ると僕の奥がキュンキュンと痺れるのだ。


大翔の目から溢れる情欲の火を見て、熱い愛液が僕の後孔からとぷりと溢れた気がした。





****




木々は青く茂って鬱蒼としがちな森の中には清々しい春の風が吹いていた。
梅雨前のこの時期晴れ渡った青空と、青葉の森の中に一つの家があった。

家の周りは木々が伐採され代わりに芝生が敷かれている。
人目を避けるように配置された木々達は人の手が入っているようで、整然と並んでいる。
さらにその周りは手付かずで自然のまま。

避暑地と名高い町から車で15分ほどの場所にあるここは、六浦家の所有する別荘の一つ。
山の中の別荘といえばログハウスだと思っていたのに、目の前にある家は黒を基調として所々にナチュラルな木材があしらわれたモダンな山小屋。
いや、山小屋というよりかは普通のお金持ちの住宅だ。
山に向かって開けた芝生の庭に面したリビングの窓はかなり大きめで、全てを開放するとウッドデッキとリビングが一体になる作りだ。

冬にも来れるように暖炉が備え付けられている。
カナダの家も暖炉がついていたっけ、懐かしいな。

僕の誕生日に合わせて大翔が連れてきてくれた、金曜の学校が終わり次第出発して晩御飯前についた。
二人でおしゃべりをしながら晩御飯を作って、二人で食べて、二人でお風呂に入って、二人で眠る。

夜だったから周りは何も見えなかったけど、朝一目覚めてウッドデッキに出ると清々しく澄み切った空気。
5月も半ばを過ぎたからか美しい青葉の香りがする。

ウッドデッキに出て空気を吸っていると後ろからカフェオレを持って大翔が出てきた。
ウッドデッキに少しフカフカしたラグと人をダメにすると言われているビーズクッション、テーブル代わりの大きなお盆のようなものが置かれている。

大翔が座った隣に座ろうとしたら手を引かれて、結局大翔の足の間にすっぽりと収まってしまった。
後ろからバックハグのような体制になって大判のストールを膝にかけてくれた。

特に言葉は交わしてない。
だけどすごく愛おしい時間だと思う。
背中に感じる大翔の体温だとか、僕を気遣って差し出されたストールだとか。

なんだか嬉しくなって僕はふふっと笑ってしまった。

「凛、何笑ってるの?」
「ん?いや、急にね、幸せだなぁって思ったんだ。」

大翔は僕の旋毛にキスを落としてぎゅっとお腹に回した腕に力を込める。
僕の肩口に頭を埋めて、首筋の匂いを嗅ぐみたいにすんすんと鼻を鳴らす。

「凛のいい匂いがする。」
「でも僕のフェロモンって薄いでしょ?」
「うん、でもこうやって近づいて嗅げるのが自分だけだって思うと嬉しいんだ。」
「大翔にしか嗅がせないよ…。」

少しだけ頬を膨らませて後ろにいる大翔に振り返れば、大翔は嬉しそうな顔で僕のことを見ている。
首筋にキスを落として、微かに歯を立てる。

「ん…。」
「早く噛みたい…。」

「うん、僕も…早く大翔に噛んで欲しい。」




****



今年の誕生日は日曜日だったから、今日の夜はバースデーイブのディナーだ。
と言っても作るのは僕で、大翔にはお手伝いをしてもらうんだけど。

今日のために事前に用意してもらった食材を使ってディナーの準備をする。

大きな牛モモ肉はローストビーフにする。
室温に戻したお肉に塩胡椒をして馴染ませた後に、フライパンにオリーブオイルとお肉を入れて表面をしっかりと焼き色がつくまで焼く。全ての断面に焼き色がついたらアルミホイルで包んで、さらに布巾で包んだらじっくりと火が入るように少し暖かい場所に置いておく。
フライパンにすりおろした玉ねぎとニンニク、赤ワイン、醤油、お砂糖を入れて煮詰める。
今日は少し和風テイストのソースにした。
付け合わせはマッシュポテト。
水から茹でたじゃがいもの皮を剥いて熱い状態のまま捏ねないように潰す。
捏ねると粘ついてお餅みたいになってしまうから。
少し大きめの鍋に潰したじゃがいもを入れて水分を飛ばすように潰しつつ、バターを予熱で溶かしていく。別の鍋で温めておいた牛乳と生クリームを入れてじゃがいもに練り込んでいく。最後に塩胡椒で味を整えつつモッタリとするまで練り上げれば完成。
少し生クリームとバター多めの濃いマッシュポテトが好きなので、張り切って作ってしまった。

サラダは僕が好きなコブサラダ!たくさんの野菜をコブサラダドレッシングで和えるだけ。
味付けは食べる直前がいいから、大翔と手分けをして野菜をカットしていく。
今日はナッツと少し大きめのベーコンも入れて豪華だ。

コブサラダにアボカドを使うので、少し多めに用意してもらってアボカドのポタージュも作る。
玉ねぎと薄切りのじゃがいもを少しバターで炒めた後にアボカドを入れて、コンソメで煮る。具材が煮えたらミキサーで撹拌して再度鍋に戻して生クリームで伸ばす。塩胡椒で味を整えるだけでポタージュが作れる。

あとは野菜をグリルすればいいかな。
お肉はいっぱいあるし…マッシュポテト作りすぎたからシェパーズパイにすればよかったかな…。

ホームベーカリーがあったので生地だけ作って、大翔と丸パンを作っていく。
天板に並べて少し生地を休ませた後に焼き上げると、美味しそうなパンが出来上がった。
焼き上がったばかりのパンを二人で味見すると、すごくリッチなバターロールが出来上がっていた。
いいな、ホームベーカリー。
そう思っていたら、大翔が買うと言い出した。
寮の家電は基本備え付けだけど、別に持ち込みも可能だ。卒業なり退寮時に戻せばいいので、その辺は割と自由だったりする。
僕らはその後すぐ二人でパンを作ってはクラスでパンを頻繁に配るようになるのだった。

朝から作ってあったヨーグルトケーキの状態を確認し終えた後に、大翔と僕は先にお風呂に入ることにした。
あとはご飯を食べて寝るだけってすごく贅沢じゃない?

大翔と僕はいそいそとお風呂の準備をしてからお風呂場まで向かった。




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