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第4章
タイツな恵子ちゃん
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「あっ、恵子ちゃんだ!」
貴浩にどうやって謝ろうか思い悩んでいた恵子は、可愛らしい呼びかけにふと我にかえりました。
S女子学院付属幼稚園の園児2人とお母さん2人が少し離れたところから手を振っていました。
恵子が立ち上がって手を振り返すと、子どもたちが駆け寄ってきました。
「あれ?恵子ちゃん、今日は長くつ下じゃなくてタイツなんだ!タイツな恵子ちゃん!」
「そうね。タイツを履く日もあるんだよ。」
2人は早速タイツをスリスリ触り始めました。
(いやん、ヤバい、気持ちいい、感じちゃうわ‥)
「ちょっと~2人とも、くすぐったいよ~」
そんなことで遠慮する子どもたちではありません。
「ガマン、ガマンだよ!恵子ちゃん、このタイツすごく気持ちいいよ!あれっ、恵子ちゃん、ズボンもパンツも履いてない!」
さらにTシャツを捲り上げて
「あっ、ほんとだ!お尻かわいい~!」
さっそくお尻丸見えにして撫で始めます。
お母さんたちもいるので恵子はとても恥ずかしくて
「うーん、バレちゃったか!」とごまかしながら、
2人を離そうとしましたが、子供たちは容赦しません。
なんと正面からTシャツの中に頭を突っ込んできました。
「わっ!すごい!タイツが胸まである!あっ、おっぱいかわいい!タッチ!」
もう1人が交代で覗きこみます。
「本当だ!すごい、すごいよ!胸までタイツがあるよ!恵子ちゃん、カッコいいよ!Tシャツ脱いじゃおうよ!」
恵子はもうタジタジです。
「2人とも、もう恥ずかしいからやめてよ~」
笑っていたお母さんたちがようやく助け船を出してくれました。
「2人とも恵子ちゃんが困ってるじゃない。そんなことしてると恵子ちゃんに嫌われるわよ。」
「それはイヤだよ。恵子ちゃんごめんね。」
2人はすぐに恵子のTシャツから抜け出し、それぞれの母の下に戻りました。
「ねえママ、恵子ちゃんのタイツすごいんだよ!こんなところまであるんだよ!」
「くつ下も長いけど、タイツも長いんだよ!すごくカッコいいし、似合ってるんだよ!」
恵子は恥ずかしくて赤面状態です。
「へえ、そんなタイツがあるんだ。でも恵子ちゃんだから似合うのよ。あなたたちも恵子ちゃんを見習うのよ。」
「は~い!」
ようやくタイツ騒動が静まりましたが、まだまだ追求は続きます。
「ねえ、恵子ちゃん、今日なんか元気ないよ。」
「そうだよ、彼氏に振られたの?」
ど真ん中にストレートがきました。
子どもの勘は鋭いです。
「ちょ、ちょっと、私に彼氏なんていないよ!もうっ、プンプンだよ!」
「恵子ちゃん、ダメよ、ヒステリーは男に嫌われるんだよ!」
すごくオマセな発言にお母さんが慌てていましたが、恵子は笑いながら
(今日の私は確かにそうだな)
と思いました。
「そうねえ、今日、ヒステリーで大切な人と喧嘩しちゃったのよ。」
「それなら仲直りできるように、恵子ちゃんはほんとはいい人だよって伝えてあげようか?」
恵子はピンときました。
(そうだわ、いいこと教えてもらえたわ)
「大丈夫よ。ちゃんと仲直りするわよ。いろいろ心配してくれてありがとうね。いいアドバイスもらえたし。」
「さあ、2人ともそろそろ行くわよ。恵子ちゃんだって忙しいんだから。」
「は~い。じゃあ最後にタイツな恵子ちゃんと写真撮ってほしい!」
2人と一緒に何枚か写真を撮って2人を見送ると、恵子も急いで公園を後にしました。
詩絵美と約束した時間が近づいていました。
しかし、恵子が向かったのは詩絵美の家ではなく、昼食を食べたベーカリーカフェでした。
貴浩にどうやって謝ろうか思い悩んでいた恵子は、可愛らしい呼びかけにふと我にかえりました。
S女子学院付属幼稚園の園児2人とお母さん2人が少し離れたところから手を振っていました。
恵子が立ち上がって手を振り返すと、子どもたちが駆け寄ってきました。
「あれ?恵子ちゃん、今日は長くつ下じゃなくてタイツなんだ!タイツな恵子ちゃん!」
「そうね。タイツを履く日もあるんだよ。」
2人は早速タイツをスリスリ触り始めました。
(いやん、ヤバい、気持ちいい、感じちゃうわ‥)
「ちょっと~2人とも、くすぐったいよ~」
そんなことで遠慮する子どもたちではありません。
「ガマン、ガマンだよ!恵子ちゃん、このタイツすごく気持ちいいよ!あれっ、恵子ちゃん、ズボンもパンツも履いてない!」
さらにTシャツを捲り上げて
「あっ、ほんとだ!お尻かわいい~!」
さっそくお尻丸見えにして撫で始めます。
お母さんたちもいるので恵子はとても恥ずかしくて
「うーん、バレちゃったか!」とごまかしながら、
2人を離そうとしましたが、子供たちは容赦しません。
なんと正面からTシャツの中に頭を突っ込んできました。
「わっ!すごい!タイツが胸まである!あっ、おっぱいかわいい!タッチ!」
もう1人が交代で覗きこみます。
「本当だ!すごい、すごいよ!胸までタイツがあるよ!恵子ちゃん、カッコいいよ!Tシャツ脱いじゃおうよ!」
恵子はもうタジタジです。
「2人とも、もう恥ずかしいからやめてよ~」
笑っていたお母さんたちがようやく助け船を出してくれました。
「2人とも恵子ちゃんが困ってるじゃない。そんなことしてると恵子ちゃんに嫌われるわよ。」
「それはイヤだよ。恵子ちゃんごめんね。」
2人はすぐに恵子のTシャツから抜け出し、それぞれの母の下に戻りました。
「ねえママ、恵子ちゃんのタイツすごいんだよ!こんなところまであるんだよ!」
「くつ下も長いけど、タイツも長いんだよ!すごくカッコいいし、似合ってるんだよ!」
恵子は恥ずかしくて赤面状態です。
「へえ、そんなタイツがあるんだ。でも恵子ちゃんだから似合うのよ。あなたたちも恵子ちゃんを見習うのよ。」
「は~い!」
ようやくタイツ騒動が静まりましたが、まだまだ追求は続きます。
「ねえ、恵子ちゃん、今日なんか元気ないよ。」
「そうだよ、彼氏に振られたの?」
ど真ん中にストレートがきました。
子どもの勘は鋭いです。
「ちょ、ちょっと、私に彼氏なんていないよ!もうっ、プンプンだよ!」
「恵子ちゃん、ダメよ、ヒステリーは男に嫌われるんだよ!」
すごくオマセな発言にお母さんが慌てていましたが、恵子は笑いながら
(今日の私は確かにそうだな)
と思いました。
「そうねえ、今日、ヒステリーで大切な人と喧嘩しちゃったのよ。」
「それなら仲直りできるように、恵子ちゃんはほんとはいい人だよって伝えてあげようか?」
恵子はピンときました。
(そうだわ、いいこと教えてもらえたわ)
「大丈夫よ。ちゃんと仲直りするわよ。いろいろ心配してくれてありがとうね。いいアドバイスもらえたし。」
「さあ、2人ともそろそろ行くわよ。恵子ちゃんだって忙しいんだから。」
「は~い。じゃあ最後にタイツな恵子ちゃんと写真撮ってほしい!」
2人と一緒に何枚か写真を撮って2人を見送ると、恵子も急いで公園を後にしました。
詩絵美と約束した時間が近づいていました。
しかし、恵子が向かったのは詩絵美の家ではなく、昼食を食べたベーカリーカフェでした。
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