186 / 218
2020年10月28日
しおりを挟む電車で隣に若いおねーさんが座ってくれた時の充実感以上のものがこの世にあるんでしょうか。
なんとなく社会に認められたような安心と達成感で、なにがしかをやり遂げたような人生の勝利者気分にもれなく浸れます。
それもちょっと派手目でギャル入ってる、柔らかストレッチ系素材を多用した色っぽい服だなんて。
キャバなりスナックなり、お水系のお仕事でもしてらっしゃるんでしょうか、昼間からもやもやもやんと漂うグッチのエンヴィっぽい甘ーいかほり。
職業に貴賤はありませんが、人間それぞれどうしても好き嫌いはございます。
かくいう私、その手のお店で働いている女性が大好きで否応なく尊敬と好意を抱いてしまいます。
そんな存在がゼロ距離でお尻をくっつけて臨席しているこの事実。
これは夢か幻かと、己の願望が見せた妄想なのじゃないかと不安になるくらい。
ああでも確かに感じる柔らかく温かな感触。
互いのお尻が変形し合うくらい結構しっかり接しているのにこれっぽっちも気にする風もなく、ダルそうにスマホをカチカチ弄ってるところもクールでイカしてます。
黒地に銀糸の刺繍が入ったそれなりにお値打ちものそうなマスクで半分以上ご尊顔をお隠し遊ばれているのが、よけいに艶っぽくてエッチな感じでたまりません。
……じゅるり。。。
もちろん不審者として弾劾されないよう外部には微塵も漏れ出さず、内側だけでエモキモく茹で上がっていたのは二駅分程度の時間。
彼女はすっと立ち上がると、しつこいほどに甘ったるい残り香を置いてコツコツと降りていきましたとさ。
ずっとお尻をガン見してようかと思ったけど我慢しました。
この頃は見てるだけでも「お巡りさん、このひとです」事案になりうるらしいって知ってたからです。
ボクチンはこうして今日も生きてます。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
1 / 2
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる