エロスな徒然

かめのこたろう

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2019年 09月11日

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 たまに美少女系フィギュアとか見ると、あまりの出来の良さに戦慄が走ります。


 元々あんまりそっち系の趣味が無くて詳しくないから余計なのかもしんないですけど、偶然たまたま冷やかしに入った模型店とかでディスプレーしてたり、あるいはネットの広告とかで目にはいるたびに現代のミケランジェロ達が生み出した芸術作品が訴えてくる技術の深遠、果て無き表現の追及っぷりにそら恐ろしさすら感じるような。

 アニメやマンガというそもそも二次元のデフォルメされた人物像、写実とは対極の題材であるにもかかわらず、これを立体化して違和感が無いだけでもすごいんだと思うんですが。
 さらに質量と慣性の働きを感じさせる肉体の躍動感、二次元でしかありえない衣服や装飾品の再現度と自然さ、空想に空想を重ねた末に完成されたはずのキャラクターに何故か現実的な存在感をすら感じさせるような技術というのがどれだけ遥か高みの領域なのか、もはや想像することもできません。
 たぶん写実的人物像を立体表現するのとはまた別次元のセンスと能力を要求されるんだろうなぁとかポカーンと途方にくれるだけ。

 たったいま「傑作 フィギュア」でグーグル画像検索すると出てきた、「FATE」やら「神撃のバハムート」やら、はたまた「艦これ」やらを初めとする美少女フィギュアの数々を眺め見て改めてそんな感慨に耽っちゃいました。

 自分がさほど知らない作品ばっかりなんですが、パッと見で出来がいいのは素人目にもわかります。
 もはや原作絵を超えて一つのキャラクターが完成されているような。
 こっちが先にあってスケッチしたのが二次絵なんですといわれても納得しかねない感じ。

 この手のモノにヌキヌキ自家発電方面の実用性を見出す人も少なくないらしいですけど、さもありなん。
 非18禁ものでも十分にそういう需要を賄える水準だと思います。
 ましてや、最初から官能性を意識して作られた18禁系エロフィギュアなんて言うに及ばず。
 極まりきった卑猥と官能美に、もうエロいを通り越して感動しちゃうレヴェル。
 
 あんまり数はなさそうですけど、特に触手モノは立体化との相性が良いと思いました。
 艶かしくも美しい女の子の肉体、身体全体にあらゆる場所から絡まりついて嬲っている触手という構図は、あくまでも視点が一方向な平面では味わえないダイナミズムに溢れています。
 どこの角度から見ても楽しめる、触手モノの新たな醍醐味、楽しみ方を創発してしまったかのような。
 こと、この題材に関しては三次元化こそが最適な表現方法だったんかもしれません。

 思わず北斎や歌麿、あるいはベルニーニあたりに見せたときの反応とか想像してウキウキしちゃってみたり。

 それだけ造形物としての価値はすごいものだと思います。
 こんなものが出来るようになったのは、芸術史に残るようなブレイクスルーだったりして。
 

 そしてこの出来の良さゆえに、こういうのが許せない人たちからはいずれ槍玉にされるんだろうなぁという暗い予感も。
 文化文物とは高みに上れば上るほど、それに反発する集団の攻撃もまた激しくなるものなのでしょうから。
 性的な意味も含めたあらゆる魅力、美的価値を極めんとして生み出された非現実的な人物像など、理解できない人間から見たらとんでもなく冒涜的で卑猥で悪魔的なものにしか見えないんでしょうし。
 己の感覚・価値観に自信が満ち溢れてらっしゃる系の方々に「ヒャッハー」されちゃう日もそう遠くないのかもしれません。


 そう思うと、何か余計に貴重なもののような気がして欲しくなってきたような。。。
 前回のエロ本の時と全く同じ衝動。
 滅び行くことが決まってそうなものに思わず覚える切なさ、哀愁、ノスタルジーじみたロマンに押されて。


 「クリスチーナ=マッケンジー フィギュア」でグーグル検索ぽちっとな。


 ……そしてお値段を確認して、やっぱりいいやって諦めちゃうボクチンなのでした。
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