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2018年 12月11日
しおりを挟む駅前を歩いていたら突然目に飛び込んできた光景。
厚手でオーバーサイズのニットカーディガンからちょこんと覗く程度までミニにしたプリーツスカート。
足元はルーズソックスにローファー、肩には長方形のナイロンスクールバック。
上半身の過剰なほどの着込みに対して限界まで露出した下半身のシンメトリックが大人と子供の狭間を揺れる危ういほどの眩さを否応も無く訴えてくるその姿。
今や全く見なくなってしまった、往年の女子高生そのもの。
JKという言葉が生まれて短くない時間が流れた今、もはや因果を持ちようがない時空の彼方にしかいないはずの存在。
ルーズソックスは言うに及ばず、スカートは膝丈が主流になりニットの着こなしもジャストサイズが良しとされて久しいこの時代。
ありえるとしたら所謂「コスプレ」以外に考えられないのに。
変にテカテカしてたり装飾じみていない頑丈で質の良い生地、遠目にも明らかな水準の高い縫製。
日常的に用いていることを確信させる使用感。
気だるくぶらつくような歩き方から、髪やバックなどを何気なく弄る仕草。
普段からそうして過ごしていることを確信させる、自然な着こなし、圧倒的で雄弁な「雰囲気」。
溢れる”ホンモノ”感。
あまりのショックを受けて立ちすくんじゃいました。
遠い記憶の彼方、あの時あの場所で最も想いを寄せていたものそのものがてくてくと歩いているんです。
もうすっかりノスタルジックに思い出す以外には目にすることなんてありえないと確信していたからこその衝撃。
なんというか、記憶の中にあるあの時代の空気とか匂いとか、あらゆる想いが内封されたイメージの坩堝が巨大な奔流となって一気に襲ってきた感じ。
すぐに見失っちゃっうまでの数秒、そうして認識した視覚情報が齎す目まぐるしい想起現象に囚われて動けなくなった鮮烈な体験。
冷静になって思い返してみると、たまたま今の女子高生が昔と同じような格好をしていただけだったんでしょうけど。
たまにルーズ履いてる娘(コ)もまだまだ結構いますし。
他のアイテムも全部一緒になることはともかく、個々で見れば無いこともないような気もします。
(絶滅危惧種であることは間違いないですけど。)
でもあのニットのオーバーサイズ感とか、スカートの長さとか、スクールバックとかほんとに今ではまず無いような奇跡的な取り合わせと着こなしだったんです。
2000年前後のルーズソックス第二世代と言われた女の子達、彼女たちのムーブメントそのものを象徴するかのような。
思い入れがある人間ならば錯誤してしかるべき、惑乱して幻想に包まれて当然の説得力と存在感がそこには確実にありました。
もしかして、バブリーリバイバルに続いてとうとうあの時代・世代のリバイバルブームが起こりつつあるのかしらん?
だとしたら大変喜ばしく結構なことなので、ドキドキワクワクしながらその時が来るのを待ちわびたいと思います。
応援ありがとうございます!
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