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2017年 08月03日
しおりを挟む薄々気づかれているかも知れませんが。
実は「おっぱい」が得意ではありません。
その傾向は拙作にも反映されちゃっており、おっぱいを弄る、責める描写が少ないことに気づかれている人も多いはず。
それもこれも全ては自分の女性の胸部に対する著しいコンプレックスに起因するものであります。
おっぱい、乳房、ボイン、チチ、メロンちゃん。
女性を象徴する器官であり、生物的文化的にあらゆる形で人類に貢献してきました。
表現される言葉の豊富さが示すとおり、人類史が発生する以前、類人猿のころから男達が魅了されてきたことは間違いありません。
性行為におけるキーパーツであることも語るまでもなく自明です。
そしてその概念的にも形而下における物体としてもあまりにも根深くパラダイムとなってしまった普遍性ゆえに、どう接していいのかわからなくなってしまいました。
いうなれば、あるのが当然、エッチなものであり魅力的なものであるのが当然すぎるゆえに、それを前にした途端、考え込んでしまい、竦んでしまうようになってしまったのです。
その膨らみ、やわらかく弾性を持った揺れる二つの授乳器官。
触る、握る、つねる、揉む、引っかく、くすぐる、つまむ、こする、噛む、舐める、吸う。
眼前に晒された途端、あらゆる選択肢が脳裏を駆け巡り、織り重なっていくイメージは天文学的スケールに跳ね上がっていき。
何時しか時空の彼方、宇宙の深遠へと誘われてしまう。
気がつくと乳首の視線に射すくめられたまま、身動きが取れない自分を認識しているのです。
ピンと上向く二つの突起が問いかけてきます。
「貴方はだぁれ? どこに行くの?」
嗚呼、私は一体……。
二足歩行になったことと同時に発達したおっぱい。
人類の進化、知恵を得たことと無関係ではありえません。
そんなモノリスをいざ前にするたびに怯え、竦んでしまうのは自分に僅かに残された野性が必死で警告を発しているのでしょうか。
それとも発達した前頭葉に生じた自我が囁くのでしょうか。
きっとどちらでもあるのでしょう。
……だから決して、おっぱいの扱いが下手糞な言い訳ではないのです。
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